#367 筆者世代の常識感覚はまとも
新聞社オールドメディアの中でも、比較的まともな記事を書く○経新聞の一部コラムだが、こちらも同じグループのむじなの臭いがする記事が、ここ数年の間での頻度が高くなっている。そもそも、フ○テレビのロゴは、世界中のテレビ局のロゴの中でも最悪な「おふざけ」だと思っている。他社の放送局もそれに乗じた頃もあったが、さすがに近年ではこのような悪のりは改心している中で、フ○テレビの異常さぶりは理解に苦しむ。とまあ、筆者世代の常識感覚はやはりまともだと改めて気づく。
#366 細君のスマホ充電器が壊れる
おそらくUSB出力ケーブルの断線が原因と思われるが、この種の機器は分解できない仕様なので仕方なく同規格のものを注文しようとした。ところが、この製品の規格表示がどうもわかりにくい。パワーデリバリーUSBを含めて3種類の表示を同時印刷して、型番で照合させるということか。これって親切な表示なのかどうか、NTTドコモの考え方を疑う。
【ACアダプター 05】
出力 DC5.0V 1.8A
DC9.0V 1.8A
DC12.0V 1.35A 製造元 富士通株式会社
#365 あえて会話を避ける相手とは
主に会話のルールを無視する場合がそれにあたるが、一瞬で判断できるのは「相手の話を途中で取って話し出す」だろう。これは会話というものを、主張するか黙りで聞くかの「ON・OFF」だと考えている人に多い。この後者の「黙り」を自分では人の話を良く聞いてあげていると勘違いしているようだが、それは理解できていない、もしくは理解する気持ちがないので「黙り」を続けているような気がする。
最も古くて何かと思い入れのある[Nikon S]だが、自家製の色温度補正フィルター(OHPシートに染料印刷したもの)が2年を経過したので、交換のついでに光源レンズの調整も行ってみた。結果として斜光でのフォーカスの切れが良くなった気がする。
そこで、先日のWEBカメラ(Logicool C910 Pro)で「無選別放散虫」のプレパラートを再度撮影してみた。先日の画像に比べると、全体にフォーカスがしっかりしているのがわかる。
無選別と言えば、2020年に同WEBカメラで撮影したMWS製の「無選別ケイソウ」を思い出したが、これも奥行きのある画像で興味深い。
【備忘録】
コントラスト比の高い暗視野のカメラ撮影では、露出を抑えめ言い換えれば暗めで撮影するのが鉄則だ。暗い画像情報は引き出すことが可能だが、露出オーバーのデータは救いようがない。これは銀塩フィルムカメラの時代と同じで現像時の補正を思い出す。要するに露出オーバーは情報が消失していると考えてもよい。
・・・つづく(もどる)
手元にある実体顕微鏡は、グリノー型(内斜型)のOLYMPUS「初期型SZ」と、ガリレオ型(平行光路型)のNIKON「SMZ-10 」およびOLYMPUS「SZH」になる。それぞれの接眼レンズのうち、一番古い「初期型SZ」は比較的新しい[WHSZ10/15/20]を使用しており、目視上では問題なく観察できている。
一方で、「SMZ-10」と「SZH」はそれぞれ純正の接眼レンズが装着されており、劣化の度合いも問題視するほどではない。そこで、参考までに最も新しい接眼レンズ[WHSZ10/15/20]をこれらの2台で試したところ、視度調整ダイヤルを操作することで何とか合焦することだけは確認できた。
このことはかなり以前のことなので、それ以降に改めて不具合を発見したことがなかったが、今回は偏向板を経由した光源と対物レンズの前面に偏向フィルターを装着した場合の、反射抑制の確認作業を行っていて気付いたことがある。それは、当初から「合焦」と「色収差補正」のことしか考えていなかったが、どうも「被写界深度」言い換えれば立体感に影響がでるようだ。
結論から言うと、個々の実体顕微鏡に求められる適正な被写界深度は、接眼レンズとの組み合わせに依存するようだ。3台の実体顕微鏡で最もその影響を受けるのは、OLYMPUS「SZH」で、純正の接眼レンズ[GWH10X-CD] 以外の場合には、被写界深度が浅くフォーカス全体に切れがなくなる。同様に、NIKON「SMZ-10」でも程度の差はあるが同様の傾向が見られる。
不思議なのは、OLYMPUS「初期型SZ」はあまり接眼レンズを選ばないようだが、本来はもとの[G10X]が光学的には最も適合性が良いのかもしれない。ただし、あまりに劣化して使用不可の接眼レンズ[G10X]を評価しようもない。もとより、生物顕微鏡でも「対物レンズ」と「接眼レンズ」はメーカーセットもので統一するのが一般的なので、今回の結果は当然といえば当然のことかもしれない。
もう一つ、実体顕微鏡の対物レンズの補助レンズ(0.5X/0.75X/2.0X 等)だが、これもその機器が販売されていた頃の純正品を用いた方が良いようで、汎用品や別メーカー品だと接眼レンズの時のように、被写界深度やフォーカスの切れに影響するようだ。
最後に、対物レンズの前面に保護用のクリアーフィルターを装着するのも問題が多い。双眼対物レンズへの光路の途中で屈折が入るので、同様にフォーカスが甘くなる傾向がある。観察倍率を変える場合には交換式対物レンズ(ある種の補助レンズかもしれないが)を持つガリレオ型(平行光路型)が良いようで、グリノー型(内斜型)では作動距離を変えるための補助レンズと考えた方が良く、観察品質の低下をある程度犠牲にする覚悟が必要かと思う。
古い生物顕微鏡では3種類程度の接眼レンズが標準装備されていた時期もあったようだが、最近の新しいものでは10倍レンズがほぼ標準固定という雰囲気があり、これは実体顕微鏡も同様のようだ。おそらく、接眼レンズは10Xと15Xくらいが色収差補正等の対応が最も優れており、最終的な合焦画質の確保という点では無難な気がする。
これらの根拠だが、オリンパス製生物顕微鏡2台には超広角双眼ユニットの下に変倍装置がそれぞれ装着されている。この装置の変倍域は、1.0/1.25/1.5のロータリー式だが、光量低下や色収差補正の不具合等が一切ないすぐれものだ。このことからも、接眼レンズ側での変倍は最大で1.5倍程度というのが実感できる。
・・・つづく(もどる)
卓上に直流安定化電源を備えたのは2019年頃かと記憶するが、2020年に購入した「2台目の汎用品」が5年目になる。電源スイッチが前面にあり、出力スイッチが独立していてワット計が付く便利なタイプだが、設定値の操作がつまみを押して表示が点滅状態の間に合わせるというせわしないものなので、電力の可変操作の電源としては向かない。
ちなみに、1台目の機器は出力が安定しない電力領域がありこれは比較的短期間で廃棄した。ともに汎用品の1万円未満で簡単に入手できる簡易な回路の製品だが、安全性に問題はないらしいので、それなりにコストパフォーマンスの良さが評価できるものだ。
しかし、最近になって知ったが、安価な汎用品は直流の波形にいわゆるノイズが混在するらしいので、あまり精密機器に電源テストとして接続するのは避けた方がよいとのことだ。
そこで、3台目は国産品のまともな製品を導入することにして、使用電圧も0V~18V リミット1.2A(Max 50W 4.7kg)で精度重視のものにした。これならば、大半の直流機器のコントローラーとしても安心して使用できる。
ちなみに、2台目の汎用品の重量はMax 300W 1.99kgなので、これと比べるとその造りの違いがおよそ想像できる。今回の製品のメーカーだが、前身の音響・通信機器を学生時代に使用したことがある。その頃のは内部のトランスに関しては永久保証だったと記憶している。
・・・つづく(もどる)
年末からお正月休みの間に、顕微鏡用カメラのベストな設定にようやくたどり着いたので、久しぶりに見慣れた「学習用スライド」を再撮影してみた。[Nikon S]の斜光疑似暗視野の方がコントラストが高く鮮やかなのは承知しているが、影方向で輪郭がややぼやけるので、あえて[Olympus BH-2]のSPlan Apo 10/20 視野数26.5 で撮影を行ってみた。
かつてはWEBカメラでの撮影からスタートした顕微鏡写真だが、やはり[Nikon 1]による画像はその解像度において全く別物だ。撮影時のオリジナルデータ 5,232×3,488 ピクセルを 1,600×1,067 ピクセルにリサイズして拡大可能な状態で掲載しているが、貼り付け画像を見るだけならば、960×640 ピクセルで十分だと思う。要するに眺めて楽しんで、時には印刷する程度なら、双眼鏡筒に装着しやすいこの[Nikon 1]がちょうどよい。
最近のフルサイズ一眼レフカメラの有効画素数は5,000万画素を超えるものもある中で、手もとにある[Nikon D700]は1,200万画素の、いわゆるレンズ性能を要求しない余裕配列のCMOSセンサーを搭載している。撮影データも、4,256×2,832 ピクセルでこれだけをみれば[Nikon 1]の方が上になる。しかし実際の画像仕上がりはそうではないところが、フルサイズと1サイズのCMOSセンサーの不思議なところだ。
[上:シダの胞子]、[下:トウモロコシの茎]のいずれもよく見かけるサンプルだ。双方とも暗視野で撮影しているのは筆者の好みだけのことだが、いずれにしても少しだけ新鮮な感じがする。画像横サイズが視野の直径にほぼ近いので、目視の雰囲気を最大限に反映している。装着している[Nikon 1]の単焦点レンズが18.5mmなので、17mm程度のレンズであれば、視野の円形境界が見えてくる。
【備忘録①】
18.5mmの下(広角)の10mmレンズもあるが、これだとCMOSセンサーが極端に余ってしまう。と言って、10mm-30mmのズームレンズはその性能(分解能)が極端に悪いので、通常撮影でもまず使用できない。これらの経緯からもっとも明るく、ひずみの少ない標準レンズの18.5mmが妥当だという判断になっている。
設備の価格を無視すれば、考えられる最高の画質を得るレンズとカメラは、おそらくマイクロネットやキーエンス製の「ズームレンズ」と、「フルサイズ一眼レフカメラ」もしくは「Cマウント工業用カメラ」の組み合わせではないかと思う。それらは、目的に応じた観察・撮影のための、常設のシステムとして稼働させるもので、思いついて棚から顕微鏡を引っ張り出してくるときのものではない。
それらのことを踏まえて今回の[Nikon 1]をベースとした顕微鏡カメラの運用方法が、使い勝手の良さとコストパフォーマンスの高さで最も評価できるという結論になった。ここのところは非常に重要な備忘録で、名機[Logicool_HD Pro Webcam C910 500万画素]のWEBカメラからの2世代目の経緯だと思っている。
【備忘録②】
ハネノケコンデンサーに装着(置く)マスキングの径とレンズの組み合わせについて以下のような結論に至った。ただし、対物レンズは「Olympus SPlan Apo 4/10/20」、接眼レンズは 「SWHK 10XL 視野数26.5」の条件になる。
φ16mm:20X (コンデンサーレンズ中央に正確に置くと高コントラストが得られる)
φ15mm:10X~20X (20X対物レンズではアバウトに置いてもOK)
φ14mm:10X (コンデンサーレンズ中央に正確に置くと髙コントラストが得られる)
φ12mm: 4X~10X (10X対物レンズではアバウトに置いてもOK)
φ 8mm: 4X (コンデンサーレンズ中央に正確に置くと髙コントラストが得られる)
現在はt=1.0mmのゴムシートに型紙を貼り付けて手で切り抜いているが、決して美しい真円にはなっていないでの、上記径の打ち抜きポンチを注文してすでに届いている。今後は、ゴムシートに代わる素材を探してガイド枠と繋ぐ加工を施せば、いわゆる暗視野のマスキングシートが完成する。
ちなみに、位相差コンデンサーを暗視野で使用する方法もあるが、こちらは開口部がスリット状になっているため、絶対的な光量がすくなくて暗視野のコントラストが今一つ明瞭でない。
無論、暗視野コンデンサーを使用してきた結果での話だが、対物レンズに応じてマスキング径を変える方がコントラストの確保に必要な光量のロスが少ないように思う。ということで、明視野と暗視野はコンデンサー(ハネノケ)を替えないで、マスキングの有無で対応することにした。
2025.01.03
★ 植物のプレパラートを注文
久しぶりに「アズワン」にて販売されている植物のプレパラート10種(ゼニゴケの雄器、ゼニゴケの雌器、シダの子のう群(胞子のう)、シダの胞子、ワラビの根茎断面、シダの前葉体、ゼニゴケの葉状体横断など)を本日注文した。
ここの製品は教育用としてのマウントに実積があるので安心して使用できる。一方で、海外製の動物のプレパラートはまとものなものがほとんどない。右の画像は商品サンプルの写真だが、さてどのような光源制御で観察しようかと楽しみだ。
2025.01.05
★ 減光・偏向フィルターの再考
ハロゲン電球に比べてLED電球・素子の調光幅は比較的狭い。そして、調光に伴い色温度が変化するものもある。そこで、調光するよりも、定格出力で発光させておいて、減光・偏向フィルターを用いた方が、画像の仕上がりが良い場合がある。
結局、LED光源になっても減光・偏向フィルターは結構出番があるものだと最近気が付いた次第だ。そこで、フィルター引き出しからこれらのフィルターを出し揃えてみると、全部で10枚もあることがわかった。
[BH-2]には3枚分割フィルターフォルダーが照明光源絞りの上部に装着できるのは、なるほどこのような場合を想定してのことかと気づいた。
これまで、このフォルダーはいつも空だったが、色温度調整フィルターを光源絞り部分に置いたあと、減光・偏向フィルターをもっと積極的に使用してみる予定だ。
2024.01.09
★ シダ・コケ植物のプレパラート到着
商品の配送も信頼できる対応で、実際の中身を確認したところ、近頃では珍しい桐の箱に10枚のプレパラートが入っていた。
早々に観察したいところだが、眺めだすと半日は費やしてしまうので、手持ちの仕事が一段落するまではお預けということにした。やはり「アズワン」の製品はいつもながら安心できるのと、半月遅れくらいで請求書が届くところも近頃では珍しい企業だ。
2024.01.13
★ シダ胞子のうのプレパラート
サンプル写真の「シダ胞子のう」は製品では染色されたプレパラートになっていた。屈折率の違いを強調するように半暗視野で撮影したものが以下の画像で、この状態から胞子が炸裂すると本記事の「冒頭部上段の写真」になる。
本プレパラートでは希望していた「シダの胞子」関連のものが6枚入っており、今回の購入目的が達成されたことになる。
・・・つづく(もどる)
今まで手元に置いていた「デジタルマイクロスコープ」は、サンコー製の230倍偏光タイプのいわゆる産業用の製品だ。本製品は観察用として位置付けられている明るい光源を内蔵した[HDMI出力]仕様で、ACアダプターによる電源供給タイプなので、どうも使い勝手が良くない。
そこで、汎用のUSB接続の偏光マイクロスコープを新たに購入した。付属するユーティリティソフトはごく一般的な基本性能で、思いついた時のセッティングが手間いらずで使いやすそうだ。色合いや解像度の品質はやはり「サンコー製」の方が上のようだが、こちらはCMOSセンサーの画素数が若干上回ることから、決して見劣りするレベルではない。しかも、実勢価格は1/8なので驚きだが、まだ手元に到着していない。
付属予定のアプリケーションから検索したところ、plugable社製(米国)のOEMか何かの関係にあるのだろう。(国産の他のメーカー品も同様のアプリケーションを使用している)樹脂製で軽量・コンパクトな少し安っぽいセットものではあるが、機能面ではとても1/8の価格とは思えない。ところで、そもそもマイクロスコープの使うきっかけは意外と[ミシン工房]でミシン掛けの失敗箇所を解く際の、繊維の間のミシン糸をリッパーで抽出するときだ。
これにはアームスタンドの先に付いた「φ128mm×2倍の特大ルーペ」で作業をしていたが、これにも限界があり、そのような時にたまたま[HDMI出力]のサンコー製マイクロスコープの掘り出し物を見つけたわけだ。とは言うものの、特大ルーペは視野範囲が広く作業がしやすいのは他に類を見ないので手放すことはできない。
今回は、マイクロスコープがきわめて身軽になったことで、比較的使い勝手のよさそうな新たなアームスタンドと拡大ルーペとの一体化の加工をしようと思っている。そのためのアタッチメントおよび1/4ネジの派生品を取り揃えて、正月休みにでも組み立ててみるつもりだ。
一番の問題は、特大ルーペ本体を1/4ネジ仕様に改造することで、急遽1/4ダイスを注文して、年内に到着すればと心待ちにしている状態だ。アーム本体の1/4ネジ端部をメネジ変換して、拡大ルーペとマイクロスコープフォルダーを付け替えられるようにするつもりだ。
2024.12.20
★ スタンド&アタッチメントが到着(引き寄せてUSBケーブルをつなぐだけ)
購入前に承知していたが、新しいアームは全長で7cmほど短い。根元のローレットも省かれており、クランプも一回り小さい。そして重量も長さの差ではない軽さを感じる。要するに、全体の造りは特大ルーペ本体のアームの方が品質は良いことがわかった。
そこで、1/4ネジヘッド部分を移植して、本体は現在のアームを用いることにした。これでヘッドを引き寄せる時のスムーズさと距離感もそのままで使用することができる。アームスタンドの1/4ネジアタッチメントと変換ネジが到着したので、早々にマイクロスコープを装着してみた。
照明調整とズーム調整のダイヤル操作が前面になるが、アタッチメントの構造と何とか整合が図れるようだ。 画像画面の揺れが収まるまではしばらくの時間を要するが、デスク周りの操作性は固定スタンドよりも圧倒的に優れている。一方で、毎回フォーカス調整をしなければならないのは余計な手間のような気もする。はたしてどちらがどうかは、この先のシチュエーションによる。
偏光フィルターの効き具合だが、意外にもこちらの方がサンコー製に比べて反射の抑制がなめらかで良い気がする。この種のマイクロスコープは落射照明の反射をもろに受けるので、偏光フィルターは基本的に必須だ。
LED照明の違いはかなりある。サンコー製が白色LED電球×8個なのに比べて、こちらはLED素子×4個のために照明むらが発生している。CCDの性能もさるこながら、照明に至るまでレンズの性能も大きな評価要素になる。
その点では実体顕微鏡のリング照明は反射光がレンズに入射しないようにLED電球が内側を向いて配置されているので、マイクロスコープのような反射が生じないのはさすがだ。[左側]にマイクロスコープ、[右側]に実体顕微鏡(Nikon SMZ-10)での画像を列べてみると、ノーマル照明の実体顕微鏡の性能の良さがわかる。
リング照明で反射が抑えられた実体顕微鏡画像
デジタルマイクロスコープのあら探しではないが、1万円未満の製品を研究用の実体顕微鏡と比較すること自体が意味がないとも思える。しかし、今さらながら実体顕微鏡の光学的完成度というものに改めて気づいたわけで、500円硬貨の裏側の凹凸をつぶさに眺めてみる。なるほど、これならば電子基板のハンダ付け検査に用いられてきた理由がわかる気がする。
2025.01.02
カメラのAi機能を色々試す
これまではISO800であとはフルオートで撮影していたが、照度を変化させてもベストな写りを求めると、シャッター速度優先(1/30)で絞りオートのマルチ測光に落ちついた。ただし、その際の絞り値はF5あたりになるような照度設定がもっとも安定した画質が得られることがわかった。さすがにこれにはかなりの時間を費やしたので、お正月休みならでは成果になる。
もっとも、現在ではズームレンズを備えた工業用マイクロスコープが主流になっていることからも、接眼レンズ越しの目視という形態は徐々に過去の観察方法になってきたのかもしれない。肉眼を超える解像度と色分解能を備えるレンズとセンサーはすでに世に出て久しい。しかし、個人の趣味レベルで備えられるものではないのも事実で、それらの思案の結果としてこの画像がある。
なお、カメラホルダーのアタッチメントは、バイクハンドルに取り付ける1/4ネジフォルダーを逆向きに使用したものでグリップの拘束性能は抜群だ。あとは1/4ダイスが到着すれば、軸のネジ切りを終えて特大ルーペの装着も可能になり、一連の工作が完了する予定だ。しかし当たり前だが、スタンドアームは平行四辺形のフレームが伸び縮みするわけで、ヘッドの角度がいつも同じになるところが良い。
2024.12.25
★特大ルーペのネジ切り完成
使用頻度としてはマイクロスコープよりも特大ルーペの方がよく使うので、常時はこれを新しい1/4ネジヘッドに取り付けることを急いでいた。本日、1/4ダイスが到着したので、早々に特大ルーペの差し込み棒にねじ切りを行った。
特大ルーペ本体は樹脂製なので、バイス等に固定すると力のいれ具合がわからない。手持ちで最初のねじ山を噛ませるのが一苦労だが、無事に根元まできれいにねじ山が形成された。ということで、特大ルーペがもとのアームに戻ったわけで、一連のマイクロスコープの導入ドタバタがようやく落ち着いた。
・・・つづく(もどる)
お正月休みに先立ち、クリスマスイブにちょうど時間がとれたので、表題の実体顕微鏡の最終整備をおこなった。「先の記事」からの続きになるが、ユニット単位での整備はすでに済んでいる。
実際に接眼レンズを覗いてみて、各所の塵の掃除等を最後に行うつもりだった。そういうわけで電話にも出ないで部屋にこもった状態が必要で今日になってしまった。
ズームレンズにわずかな曇りが確認できた。そこで本体の上カバーを取り外して、内部のレンズ駆動部を露出させてズームレンズの清掃を済ませた。筐体が大きいだけにズームレンズの清掃が比較的簡単にできるようになっていた。
つぎに、双眼鏡筒のプリズムにほんの少し塵が確認できた。こちらの分解は樹脂製ピンの取り外しに難儀したが、作業は無事に終えることができたが、これらの2つの作業だが約3時間ほどを費やした。
細部まで分解してわかったことは、グリノー型(内斜型)と違って、光軸は対物レンズから接眼レンズまで平行光なので、途中のレンズの固定位置の調整用ネジがあまり見当たらない。おそらく、経年や衝撃によるレンズ光軸の狂いはきわめて少ない気がする。一方で、平行光路型のしかもやや視野数の大きめの接眼レンズを覗く最初の時に、平行眼球目視と脳内合成の慣れに少し時間がかかる。
これまでにこの脳内合成の慣れを感じたのは、[視野数26.5のφ30mm超広角接眼レンズ]の時が最初で、その後は[NIKON SMZ-10]の平 行光路型の時で、今回の[OLYMPUS SZH]で3回目だ。これとわかるまでの間は機材本体が狂っているのではと一瞬青ざめる冷や汗ものだ。
つぎに、落射照明装置の具合を確認したが、このユニットを挿入することで更にレンズが増えて明るさがスポイルされるような気がした。しかも20Wハロゲン電球の照射具合があまりよろしくない。後発のオリンパス製LEDリング照明の方が立体感が生まれる。そこで、この落射照明装置をLED化することはあきらめることにした。
純正の接眼レンズ[GWH10X-D]は視野数がやや狭い気がするのと瞳位置が低いので、[WHSZ10X/15X]を使い分けることにした。レンズの明るさは後者の方が気のせいか明るく感じる。ただし、照明を併用するとその違いはない。スタンドベースは、横長の400×350から縦長の260×380同アルミダイキャスト製に交換している。
できるだけコンパクトで高性能を発揮できるように、写真のような組み合わせで、普段使いしない三眼ユニットと落射照明を外して棚に仕舞ってある。偏光レンズがリング照明の影にならないかと思ったが、かろうじて大丈夫のようだが、そもそも光源側にもう一枚偏光板をいれないとあまり意味がない気もする。しかし、ズーム比8.5倍はやはり感動的だ。5.7倍から6.7倍のこれまでの感覚が狂ってしまう。
それから、左の[Nikon S]USB WEBカメラの画像は、先日購入した「デジタルマイクロスコープ」の付属のアプリケーションを起動しておこなった。こちらの方が全体的にソフトな写りの印象を受ける。色合いについてはこれからの検証になるが、今のところバランスは良いと思っている。
こちらの撮影は4枚の画像をスタック処理している。この倍率(X20)で同時にフォーカスが合うはずのない箇所が同一平面上にあるが違和感と言えば違和感だ。色合いは目視と似た雰囲気で、[Nikon1 J4]のAE画像処理のエンジン性能が発揮されている。
斜光で疑似暗視野にするとどうしても解像度が落ちる。その点ではOlympus製の明視野ハネノケコンデンサーによる「マスキングの暗視野観察」は解像度がきわめて良い。
[Nikon1 J4]で疑似暗視野の撮影を試みた方はさすがに解像度(1800万画素)が高く、USB WEBカメラに比べて輪郭がくっきりしている。生物学的な観察という意味ではこちらの方が正解の気がする。
Olympus製の明視野はすべてApoレンズのためか、やはりNikon製を凌ぐものがあるのは仕方のない。[Nikon S]のJ4画像と同じプレパラートを、ハネノケコンデンサーの暗視野で撮影してみると、[Nikon1 J4]のAi画像処理の良さがよくわかる。
「斜光」と「ハネノケ暗視野」の見比べになるが、同じカメラでも圧倒的な撮影解像度の違いを感じる。さすがに照明装置の奥深さを感じる高級機のOlympus BHではあるが、いつも手元に置いてまず観察するのは[Nikon S]なのが不思議なのだが、その扱い安さとかわいさ故なのかもしれない。
表題のデジカメ「ホワイト」2台(細君用と筆者用)の筆者用が昨年の7月に壊れた。その際に同型番のものをすかさず準備して1年半が経過している。この代わりの「ブラック」の方は問題なく動作しているが、市場に出回っているうちに予備機を備えておこうと今度は当初と同じ「ホワイト」をまた入手した。
外装の程度は2台目の「ブラック」よりわずかに良いので、初代の時と同様に大切に使用したい思っている。もっとも、「ブラック」はすれが目立つので「ホワイト」に比べて不利なのかもしれない。12年も前の製品なので、いまではミドルクラスのスマートフォンの方が撮影機能や仕上がり品質が遙かに上かもしれないが、いつもカバンの中で待機しているよるな使い方ではこのデジカメが手放せない。
それにしても、この機種は今でも程度の良い物で結構な数を市場で確認することができる。しかも価格がまだ安定しているのが不思議だ。一過性の商品のように思っていたが、新品に近い商品の在庫をかかえるカメラ店が依然としてあることに驚く。
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2024.12.11
★ 製造ロットが新しい気がする
昨年の壊れた「ホワイト」は発売当初に購入したものだが、今回のものに付属しているACアダプターの様子ではそれより新しい気がする。純正のリチウムイオン電池もまだまだ元気なので一安心だ。液晶画面もきれいなので早速保護フィルムを探すと、まだ「DSC-WX170用」が販売されていたのは驚いた。
この先のことと、細君のものを含めると3台が稼働しているので、予備を含めて3枚注文したのは言うまでもない。やはり、コンパクトデジカメでは本機種は使い捨てではあるが、ある意味で名機という気がする。
・・・つづく(もどる)
現在手元にある実体顕微鏡の総合倍率は、古いOLYMPUS「初期型SZ」が5.7倍(0.7~4.0x)で、NIKON「SMZ-10 」が6.7倍(0.67~4.5×)なのだが、特に後者の方は最新機種でもこの程度だと思う。
現状では、総合倍率が若干低い「初期型SZ」の接眼レンズを20倍用と併用しながら高倍率に対応させている。本来は視野角との関係から15倍程度でも良いのだが、「WHSZ」15倍の未使用品がなかなか見つからない。そこで、0.75倍補助レンズを併用して、ちょうど15倍で使用している。
補助レンズなしの対物レンズが標準1.0で総合倍率が8.5倍程度の実体顕微鏡本体を探すと、どうも「グリノー型(内斜型)」ではなく、NIKON「SMZ-10」と同様の「ガリレオ型(平行光路型)」になりそうだ。そうなると、一般的にはカメラ撮影用鏡筒や落射照明用鏡筒などを追加できる、いわゆる研究用のシステム実体顕微鏡がそれにあたるので、古いものを探してくるとなるとこれまたリスクが大きい。
そのような思案を巡らせるのは、いつものことながら年末の買い物にちょっと奮発したくなるこの時期だ。昨年はこの時期にめぼしいものが見当たらずスルーしてお正月を迎えたが、今年は12月に入ってかなり心が動く顕微鏡関連商品を立て続けに見つけたので、1年越しということもあり思い切って購入を決断した。
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★ 一つ目:OLYMPUS WHSZ15-H
まず、長年探していた比較的新しい型番の未使用接眼レンズの15倍ものだ。接眼レンズは劣化が一番顕著なので、できれば新品・未使用のものを探していたが、それらしい手頃なものがやっとみつかった。このシリーズの中ではレンズ構成が異なるのか背丈が極端に低い。
これで、WHSZ10X/15X/20Xの3セットが揃ったことになる。かつては30倍も所持していたが、古い本体では視度調整の限界を逸脱する不都合があったので、これらの3種類での運用が妥当なところだ。この型番の製品はかなり汎用性があり、NIKON「SMZ-10」でも色収差のズレ等もなくたまに使用している。
手元の[WHSZ]接眼レンズはすべて新品購入なので、今回のものも手にして非常に気持ちよい。しかも、旧式というだけで製造販売中の正規価格の数分の一で購入できるわけだから、趣味で揃える顕微鏡機材はこれに限る。
このてのオリンパス製の未使用在庫品(出荷当時の箱入り)をこれまで何度か購入してきた。[φ30mm超ワイド双眼鏡×2台]、[WHSZ接眼レンズ×4セット]、[三眼リレーレンズ×2本]等など、生産終了メーカー在庫品がどこかで処分されて、無保証で再販売されているとしか考えられない。それはそれで大いに助かるわけで、妥当な価格でさえあればまがい物の海外製よりは遙かに良い。
対物レンズを交換すると作動距離が変化する。しかし、接眼レンズの交換時はほぼそのままの作動距離でフォーカスを維持することができる。初期の古い生物顕微鏡では交換用接眼レンズセットが付属していたのをよく見かけるが、BH-2になってからは接眼レンズは10倍にほぼ決まったものになっている。
ところで、φ30mm SWHK 10XLの超ワイド双眼ユニットをもつBH-2×3台も、ひょっとして実体顕微鏡用の接眼レンズで合焦できるかもしれないと思い早々に試してみたら、とにかく色収差のずれなく見事に合焦したのは、同じオリンパス製だったことによるのだろうか。
無論、10倍仕様ではSWHK 10XLの視野数26.5は圧巻なので、わざわざWHSZ仕様を装着する意味はなく、BH-2本体の2台にはそれぞれ1.5倍までの変倍装置が装着されていることもあり互換性を求める必要もない。
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★ 二つ目:OLYMPUS SZH 8.5倍(ガリレオ型 0.75~6.4x)
つぎに、高倍率の実体顕微鏡で基本動作のチェック済みのものを入手した。落射照明のUMA装置とNeoSPlan5~100の対物レンズを使用すれば、総合倍率の高倍率化の実体顕微鏡を望む必要もないように思えるが、そこは実体顕微鏡と金属顕微鏡の作動距離や趣の違いというもので、これらはやはり別物だ。
購入時の出品画像では、スタンド軸ストッパーの装着位置が間違っているあたり、出品者への信用に若干の不安もあったが、レンズの汚れや動作に不具合がない旨の条件を信じて思い切って購入に及んだ。2000年製あたりの古い品だが総合倍率がほぼ希望の範囲の「ガリレオ型」システム実体顕微鏡になる。
対物レンズは標準の「DF PLAN 1X」が付く。機器本体の明るさを最大限に発揮できるように、普段は三眼カメラ鏡筒と落射照明ユニットを外して、身軽な状態で使用しても良いかとも考えている。そのあたりがシステム仕様の良いところだ。
それにしても、スタンドベースが横長の400×350なので普段使いでは広すぎるし、その重さから棚置き収納が難しい。そこで、サードパーティ製でベースのみが簡単に交換できるものがあるようなので、260×380の同アルミダイキャスト製を注文したところだ。これが到着するまでの間はユニット単位の清掃を行う予定だが、どうも年末は仕事の関係でまとまった時間がとれない。
余談だが、今年一年の顕微鏡機材への思いを振り返ってみると、今回のシステム実体顕微鏡でいわゆる「顕微鏡沼」の底が見えてきた気がする。と3年前の年末にも同じことを考えていた。
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★ 整備が必要なのは接眼レンズくらいか
まず、本体内部のズームレンズは問題ないレベルだったので一安心している。ここのレンズ群が汚れていたら完全にアウトだ。ユニット接合部で露出しているステレオレンズ類は少し埃が付着していた。また三眼写真鏡筒のプリズムはかなり埃が付いているのは、使用せずに上部にふたを取り付けていなかったのが原因のようだ。プリズムユニット部が外せるようなので、そのうちに分解を試みてにようと思う。
可動部では上記の光路切り替えレバーと光源絞りがやや堅いがまあ操作頻度が少ないこともあり、絞りは羽根を痛めてもいけないのでこのままとする。もっとも大切なズームダイヤルは非常になめらかで全く問題ない。しかし、いずれも駆動部に注油したいところだが、構造がまだ理解できていないので今後の課題にしておく。
照明装置の光源はは6V-20Wのハロゲン電球なので、付属のコントローラーを含めて将来的には「LED化」を考えたいが、いわゆるLED電球との交換ではなく、発光ダイオード素子レベルでの加工が必要なのは、[BH-2]や[UMA]の光源加工と同じような手間がかかりそうだ。これまでは、「緑マイクロ照明」さんにお願いしてきた。いずれにしても、三眼カメラ鏡筒とともに清掃整備を行った後はしばらく棚に保管しておく。このように、いずれのパーツも作動状態に問題は無い。
接眼レンズ[GWH10X-CD]の視野数は20程度と思われるので、先の[WHSZ10X]の視野数22に比べてさすがに古さを感じる。さてこの視度調整ヘリコイドはお決まりのグリス乾燥をおこしていた。固結しているよりはましだが、分解してグリスの入れ替えを行う必要がある。こちらの方はオリンパス製定番ものの接眼レンズで何種類も整備経験済みなのと、マイクロネジを回す道具も揃っているので、ひまを見つければ2時間程度で解決する。ということで、経験済みの整備範囲の手間で問題なくこの先20年は使用できると思う。
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★ 対物レンズ[DF PLAN 1X]は完成度が高い
有効口径φ45mmに、純正品φ50mmの偏光フィルター[ILLC2]が装着されている。この対物レンズは一眼レフカメラレンズのように完成度が高く非常に明るい。興味深いのは、偏光フィルターレンズ枠が微妙に斜めに装着されており、当然ながら360度回転機構が内蔵されている。落射照明の「行ってこい」の光路なので、フィルターの性格からしてこの意味はおおよそ想像できる。
ちなみに、この対物レンズ+フィルターでW=438gもあるとんでもなく贅沢な造りだ。本体ステレオレンズの前面にあるこの接眼レンズで倍率制御をする点はグリノー型の実体顕微鏡と同じだ。しかし、いわゆる一般の「内斜型」光学系の変倍補助レンズとはレンズ間距離がまったく違うのは、平行光の入射角を得るためだと思う。なお、ガリレオ型「平行光路型」の実体顕微鏡は、すでにNIKON[SMZ-10]が手元にあり、これがもっとも明るいレンズ群だと思っているが、おそらく今回のOLYMPUS[SZH]の方がその上をゆく可能性が高い。
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★ OLYMPUS SZH の総評
現時点では清掃整備の途中なので観察時の特性を云々できる状況ではないが、この先も十分使用可能な「程度」であることだけは確認できた。その意味では、今回の買い物は比較的リスクの高いものだったが、ひとまず安堵している状況だ。ただし、これはそこそこの整備が行えるユーザー視線での話で、購入した状態で使用に問題がない入門機とはわけが違う。
手元に届いてからその実体を知ったのでは情けないが、やはり[SZH]はどうも趣味の道具の範囲をはるかに超える研究用機材の気がしてきた。まず、歯科技工や電子部品のハンダ検査のように単なる拡大鏡としての利用とは違う、正当派光学系機材としての生物顕微鏡の[BH-2]や[落射照明UMA]と同類の香りがする。そして、スタンドから外した本体セットの総重量がW=7.6kgもあり、電源装置を持たないのにBH-2などの機材と比べて異常に重く、レンズの塊のような印象がある。
本製品の清掃整備が完了して[日曜工房]から出荷されるのは、早くて来年のお正月明けの頃だと思うので、実機のインプレッションはその先になる。整備と構造確認も楽しみの一つなので急ぐ必要もないと思っている。話はかわるが、急がないと言えば[LC/80]がトヨペットに入庫してからすでに7週間が過ぎた。お任せ作業の約束でこれまでメンテナンスをお願いしているが、たぶん想定外の部品発注の到着待ちなのだろうと想像している。
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2024.12.11
★ 接眼レンズ[GWH10X-CD]の清掃完了
昨晩、表題の接眼レンズの分解清掃&グリスアップが終了した。もっとも手間を要したのは、意外にもアイキャップに付着しているゴムノリを除去する作業だった。ゴムノリを溶かさずにボロボロと剥離するにはアルコールが良い。手間はかかるが金属部分やレンズを痛めることが少ない。
視度調整のズレ止め固定ネジが付いているのは旧式の特徴だ。やはりこの時代の製品は完成度が高い。いわゆる樹脂が一切使用されておらず、オール金属製であるところが気に入っている。
φ30mm用のゴムキャップ(レンズ用のメス、双眼鏡用のオス)はメンテナンスを行う際には必須だ。カメラレンズや本体マウントのキャップも日常保管では必須なように、こういう小物を紛失しないことが大切だ。
★ 落射照明ユニット・カメラポート三眼ユニットも整備完了
落射照明ユニットはこれと言って整備箇所はなく、ハロゲン20W電球ソケットの点検くらいだて、コントロールボックスは交流出力(3.5V~7.2V)が正常であることを確認した。そこで気がついたのだが、ハロゲン電球はいわゆるG4ソケットなので電球交換でLEDが可能だ。[12V G4 LED電球 白色]は生物顕微鏡・ミシン等で予備がいくらでもある。
DC12V電源は直流安定化電源からでも良いが、最近では顕微鏡光源用の電源はすべて汎用のDC12Vコントローラーを使用しているので、DCプラグの加工だけでこれらの機材グループに入る。これは想定外のことで、「緑マイクロ照明」さんへ外注しなくて済んだ。
気になっていたカメラポート内の汚れは、プリズムと思っていた箇所はミラーで、そのミラーだけ取り外しができる構造になっていた。ミラーは融着ではなく通常のガラス鏡だったので、簡単に輝きがよみがえった。これならば今後も安心だ。ミラーの先のレンズ群はシールドされているようなので、表面だけの埃飛ばしで汚れはほぼ一掃された。
光路切り替えレバーが異様に硬かったので、可動部を分解してレバー軸をグリスアップすることで格段にその動きがなめらかになった。最後に各パーツのマウント部分の擦れを手直しして当面の整備は終わった。
残りの作業はスタンドベースの交換だが、こちらはベースそのものが来週に到着するが、その後にポール固定用マウントのM5×3本ネジ穴加工が必要になる。
もっとも、ネジ穴位置はあらかじめ裏側にダイキャストパターンで準備されてるので迷うことはないと思う。最後にこのつや消しブラック仕上げのベース上面に、オリンパスカラーのラッピング処理を施せば作業終了の予定だ。
2024.12.19
★ スタンドベースが到着
純正品に比べると、ダイキャストのリブがやや薄い。全体の強的に問題はないが、穴開け加工後の支柱取り付け部周辺の耐久性に若干の不安が残る。裏面に補強用アルミ板を挿入するか否かは、完成後に改めて確認してみることにした。
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2024.12.20
★ オリンパス専用電源ケーブルの代替え品
顕微鏡本体と照明装置を繋ぐ6V電源ケーブルのコネクターは大抵はメーカー専用規格の2ピン仕様が多い。今回の[SZH]もトランスフォーマーと落射照明ユニットは専用2ピンメスコネクターで本体に接続されている。照明装置はこの先で12V-LEDバルブに交換する予定なので別ケーブが必要になる。
さて、その別ケーブルの2ピンメスコネクターを探してきたが、ピン径2.0mmのみの情報しか得られず、多少の加工は覚悟で本体オス側への接続を試みる予定だ。うまく接続できれば、溝型をレジンで固めて専用コネクターにする。電源コードのもう片方はDCプラグで実体顕微鏡用のリング照明のACアダプターに繋げばよい。
2024.12.21
★ 12Vギボシ端子を加工してうまく収まる
先の既製品コネクターはどうも抜き差し時の強度的な難がある。そこで、車用の12ギボシ端子を加工してコネクターを製作することにした。具体的にはオス端子の先端の穴に加工を施してメス端子化させたものを、専用ケーブルのオス端子に接続するという具合だ。
もう一方は予定どおり5.5mmのDCプラグで仕上げておいた。現在は6V-20W(3.3A)ハロゲンG4電球が付いているが、年末にはG4規格の12V LEDバルブが到着するので、その際には電球を差し替えるだけで済む。今回の配線プラグの加工は、オリジナルのケーブル&端子をそのままで、変換プラグだけを挿入したことで、できあがりがきわめてスマートだ。
・・・つづく(もどる)
筆者はデジカメを除いて一眼レフカメラケースは持たない。カメラとレンズを保護するのであればバッグに入れるタイプなのは、あのカメラボディを覆うような形状のケースがどうしても好きになれないそれだけのことだ。
しかし、人生ではじめてカメラケース(昭和の雰囲気がするOLYMPUS純正品)を購入した。と言っても数々の単焦点レンズ群の中で唯一のズームレンズ[NIKKOR 17-35mm f/2.8D IF-ED]を持ち歩くためだ。このレンズは[Nikon 1]のために購入したものだが、どうもカメラバッグの中での収まりが悪い。と言ってケースなしで持ち歩くとなると大切なレンズが心配だ。
およそレンズの持ち手代わりに、「カメラボディー」が付属しているという状態なので、持ち歩き用として小ぶりのカメラケースを購入したわけだ。はっきり言って、比較的造りはよいがサイズは目検討なので、フィットするかどうかの保証はない。しかも中身がNikon製なのでなおさらだ。
レンズフードを逆さまにしてケースに収めるのだが、本レンズの先玉は相当大きい。何となく先細りのケースにつっかえそうだが、Nikon 1+「60mm、105mmのマイクロNIKKOR」ならば収まりそうにも思える。いずれにしろ商品の到着を待って納得の結論をだす。
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2024.12.06
★ 「60mmマイクロNIKKOR」装着時でぴったりで105mmは収まらない
当然ながら、オリンパス製一眼レフカメラの標準50mmレンズを装着した場合のカメラケースなので、Nikon 1の場合には、60mmマイクロ/50mm標準/35mm等の単焦点レンズで使用できるようだ。
上記のレンズを装着した場合には、とにかくこのケースに放り込んでおけば持ち運びは安心だ。ニコンユーザーとしては、ケース先端のオリンパスロゴはやはり気になるところで、早々に内張を解いてアルミ製ロゴを取り外したところだ。こういう些細なことは実に無意味だと思うが、いくつになっても寛容になれない小人だ。
・・・つづく(もどる)
フリーソフトはあまり使用しないことにしているが、と言ってシェアーウエアーにも適当なものがなかったので、ランダム再生ができてコンパクトなインターフェースの「MP3プレーヤー」を見つけた。日本語対応だがインストーラーは英語なので注意が必要だ。
3種類のインターフェースが選べて、一番コンパクトなものだと常駐させていても邪魔にならない。フォルダーをまたいでランダム再生が可能なのが良い。動作はきびきびしていて、カーオーディオの使い勝手と同等以上だ。
イコライザーや臨場感設定のオプションも豊富だが、基本的にはプリ設定の「クラシカル」でほぼ問題ないようだ。ランダム再生のシーケンスは、あらかじめ全ファイルのリストを自動生成するようで、そのリストデータをもとに関連付けられた実ファイルを再生するようだ。
従って、フォルダーやファイルの追加を行うと、リストデータの再読込を手動で行う必要があるが大した手間ではない。ランダム再生が一般的なカーオーディオの場合にも、SDカードを最初に差し込んだ際にはこのリストファイルの生成を行っているようだ。
ちなみに、32GB-SDカード用にPCにため込んであるMP3データ数は、26.3GBで約3,400ファイルになる。タグ編集ソフトのおかげで、どこで再生しても[アーティスト][曲名][ジャンル名][アルバム名]はちゃんと表示されるようだ。
2024.11.02
★ MP3プレーヤーを1週間使用してみた
1週間で約500曲の新たなデータの整理と追加を行い、4000曲近いMP3データを「ランダム」に自動再生するそのランダム性の評価だが、今のところリピート再生の不具合は発生していない。2台の車に備わっているオーディオで再生した時には、たまに回帰現象に遭遇する場合があり、この「ランダム」機能は扱うデータ数により不確実性が内在する。
細君のアリオンA20に搭載のクラリオン製ナビのオーディオでは、SDカードでの再生可能な最大ファイル数は5,000なので、現在の編集状態であれば、容量32GBでちょうど良いことになる。自宅のサーバーにはまだ未編集のMP3データが2,000ファイル以上あるので、これらの整理が済めばはジャンルごとのフォルダー内ファイルの合計を5,000ファイル以内に選別してカーオーディオでも入れ替え使用する予定だ。
・・・つづく(もどる)
2024年衆議院選挙(小選挙区)の結果を日本地図でその政党分布を見ていると、その背景に何かと推測できる地域性のようなものを感じる。まず、近年外国資本の投入が騒がれている「北海道」では9/12が立民党で残りが自民党という険しさが、同様に福島沖地震の復興が求められる、「宮城県・福島県」での傾向と酷似している。
一方で、1970年代の日本列島改造論が騒がれた当時の自民党の勢いが象徴的であった「新潟県」が、いまではその見る影もなく、6/6で立民党で埋め尽くされた。関東圏から「千葉県・神奈川県」の地域では与党と野党との攻防の結果が明瞭に反映されている中で、「群馬県・富山県」の5/5が自民党で独占されたのは、隣接する「新潟県」とは対照的だ。
かつて東北地方は自民党のお膝元の印象が強かったが、現在ではむしろ「山陰地方・北九州・熊本県」の方が堅実な気がする。しかし、なんだかんだと言っても、大阪の19/19維新という結果は圧巻の一言だ。どうも、江戸時代から江戸幕府とはどうもそりが合わない「大阪」のイメージがここに来てその本領を発揮したというところだ。
この日本維新という政党は、与党からはどうも隅に置けない気がかりな存在だと思われていることが、国民意識のレベルでも明確になったわけで、ある意味で今回の選挙結果のもう一つの特記事項だと思っている。ということで、この地図をみると御当地意識の傾向がおおむねわかるというわけだ。
・・・つづく(もどる)
自宅周辺は海抜2m程度で津波浸水区域に指定されているため、災害時のことを考えて[LC/80]の車庫と[日曜工房]の倉庫は自宅より700m内陸部の標高10mあたりに構えている。
実際の避難時には隣町の兄弟宅には空き部屋が多数あるので、親戚関係者の共同避難所として事前の打ち合わせができているが、自治会メンバーとしては何らかの災害対策活動を放棄することはできない。
ということで、車庫から[LC/80]を表に出してそこが自治会の対策室になることを想定した準備も怠りない。そのような事態になった場合には、ともすると車中泊も避けられない事態を考えて何かと寝具の準備もしてあるが、屋外での車中泊にも対応できるように、最後になった窓の目隠し「シェード」を先日注文した。
荷物室とバックドアーは新車時から純正のカーテンが設置されているので、残るフロント・運転席と助手席・後部座席の左右の80専用シェード計5点セットを注文した。大して嵩張るものでもないので、常時荷物室に積んでおき、出先での宿泊時の長時間駐車の際の防犯用としても利用してみようと思う。
2024.10.24
★ ゴムシール類の更換でトヨペット入り
フロントガラスは15年目くらいに経年劣化が目立ち入れ替えを行い、その際にゴムシールも更換している。リアハッチバックガラスは熱線入の「LAND CRUSER」ロゴ入りのハーフミラーフィルム仕様だが、新車時のままで劣化は認められないものの、ゴムシールはさすがに不安がある。
一方で、4輪のオーバーフェンダーとボディーの接続部のゴムシールは、今年に入ってひび割れが目立ってきたので、このパーツを代替え品を含めて長らくトヨペットに探してもらっていた。どうやらそのパーツも入荷したようなので、今回の入庫整備の運びとなったわけだ。
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★ リン酸鉄リチウム電池(ジャンプスターター)のメンテナンス性
数ヶ月単位で忘れた頃に充電している、2023年7月に購入した緊急用の「ジャンプスターター」だが、自然放電の容量損失状態は毎回5インジケーターの最終番目の点滅状態(80%以上)で、いざという時の電池容量としては問題のない範囲だ。
ポータブル電源での故障事例でよく耳にする、過度の放電後に充電ができなくなる心配は、現在のようなサイクルでのメンテナンスでは起こりえない気がする。この製品は筆者が所有するリチウム電池の中では最大級のものなので、買い換えもしくは買い足しまでは5年間以上は健全に使用したいと思っていたがどうやら問題なさそうだ。
・・・つづく(もどる)
梱包用の透明テープのカッターのことだが、テープに付属しているタイプがあるので、切れ味が悪くなった時には定期的に入れ替えるようにしているが、おまけは所詮おまけで使い勝手が決して良くない。
一番はテープの端を見失うことで、次にテープの本体がカッターから不用意に外れることだ。この2点が解決されたおまけ品はまず見当たらない。
そこでまともそうな製品を探してきたが、これまでの不便さが一挙に解決したことで気をよくしている。意外と危ない刃先のガードも付属しているのは心憎い。何十年もおまけで我慢していたことが本当にばからしくなった。
文房具・道具というものは、決してけちってはいけない。機能性重視の信頼できるメーカー品を選んでおけばまず間違いない一例だ。とにかく引き出しの中でガチャガチャと行儀の悪かったテープカッターが上品になった。
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★ ペンギンワッペン
アイロンで圧着できる刺繍ワッペンだが、筆者はいつも縁取りミシンをかけて使用している。無地のTシャツにもワンポイントを施すと見栄えが良くなる。
本製品はなにも「マンシングウエアー」をもじっているわけではないと思うが、子ども向けに制作されたきわめて安価な海外製品でその真意は不明だ。
・・・つづく(もどる)
宅内の各部屋でWi-Fi接続を可能にするための中継器だが、現在のガラケーをスマートフォンに入れ替える際にこれを設置する予定だった。
しかし最近更新した「ノートPC」が思いのほか宅内での携行性に優れるので、前倒しで中継器を注文した次第だ。
製品のパフォーマンスについてはあらためて報告するとして、カタログ機能を見る限りこれ1台で全室でのWi-Fi送受信が快適になるはずだ。
我が家は鉄筋コンクリートの集合住宅なので、電話の子機も同様の中継器で対応している。この経験からすると、今回のWi-Fi中継器もそれなりの効果が期待できると思う。
これで無線電波の増幅および中継に類する機器は、「docomo レピーター」、「電話子機中継器」と「Wi-Fi中継器」の3台になる。
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2024.09.11
★中継器はあくまでも中継であり増幅ではない気がする
先のWi-Fi中継器を設置し終わった。ルーターからもっとも遠い部屋の隅でもちゃんとアンテナ表示が立つようになった。しかし、ルーターの設置部屋での受信感度がわずかに減少している。あくまでもPCのアンテナ表示での判断だが、同室内である方向の部屋に隅では扇形のインジケーターが一つ減る。
つまり、トータルの電波強度は同じで、広範囲に均等に配分しているのが中継器のような気がする。運用上では全室でのWi-Fi受信が問題なく運用できているので初期の目標は達成できた。今回の設定は中継器の電源を落としても記憶しているので、必要時のみ中継器の電源を入れるような使い方もできる。実際には定期的に電源を入れて中継機能に異常がないかどうかをチェックする運用方法にしようと思う。
・・・つづく(もどる)
袋ものやスケートウエア ー小物の縫製用に生成りのフリースと黒のビロード生地を購入した。
これに類する生地の在庫が底をついてきたので、しばらく探していたが、適当な数量のものが数日の合間で両方とも見つかったので一安心だ。
この種の生地は嵩張るので保管に場所をとるのが難点だが、滅多に色あせしないので5年間くらいのストック量でも大丈夫だ。
ちなみに、両方とも幅135cm×長300cmでいつものことながら送料が製品価格の倍ほどするのが、安いのだか高いのだか全くもって不思議な買い物だ。この種の毛足のある生地の場合には、直線縫い職業用ミシンの「Excim-pro 9600」だと安定した運針が得られる。
・・・つづく(もどる)
連日の猛暑ではとても屋外で運動をおこなう気になれない。自宅および[日曜工房]での室内自転車どまりだが、その際にも使用できるインナートップスを探してきた。
本来は気温が下がる秋口以降でのインラインスケートの際の長袖のインナーとして使用するのが目的だ。ロングスタイルで足さばきのためのスリットが入ったもので、素材はやはり「綿」にこだわってみた。
この種のデザインはどうしてもレディースになるので、人気度の低い最大寸法の[XL]だと意外と割安で入手することができたのがうれしい。いつものことながら、予備を含めて「白」×2,「黒」×2の4枚を注文したところだ。
綿製品の衣類は最後の最後で切り刻んでウエスに利用するまで無駄なく消費できるところが良い。
★ 商品到着後に残念ながら返品
デザインがわずかに写真と異なることは良くあるトラブルだが、今回の場合は「ロング-XL」を注文したにもかかわらず、「ショート-S」が送られてきた。確かに包装は「ロング-XL」のラベルで、念入りの検品票までついているが、実際はでたらめなところが笑える。
翌日には返品の引き取りに「ヤマト運輸」がやってきて、今回の購買はなかったことになったわけだが、返品対応の迅速なところはまだ許せる。さて、当面は在庫のポリエステル半袖インナーでしのぐことにするとして、来月にでも綿素材のものを探してみようと思う。
・・・つづく(もどる)
これまで稼働しているPCの中には必ずモバイルPC(ノートパソコン)が1台あった。携行性と省スペースのメリットから手放せなかったのだが、どう考えてもデスクトップPCに比べるとコストパフォーマンスは劣る。
そこで比較的スペックが低いマシンでも問題のない端末入力業務用に、これまではノートPCをあてがってきたのだが、これもやはり据え置きの操作性からするとデスクトップの方が使い勝手が良い。
そこで今回はすべての業務用にデスクトップで対応する代わり、持ち出し専用のモバイルPCを独立して備えることにした。これまでのノートPCは15インチクラスで重量が2.5kgもあったので、モバイルとはとても言い難いのが実態だ。
可搬性と耐久性を最優先するものの、使用頻度が激減するのは目に見えているもったいないPCなので、12.1インチで 1TB-SSDのみ新品交換の再生品を購入することにした。といっても、i7第7世代の16GBメモリーで快適性にはこだわったつもりだ。
この仕様だと必然的にビジネス用定番の「パナソニック レッツノート」になるわけで、Win11Pro アップグレードのOffice2019搭載というありふれた代物だが、重量は標準バッテリー仕様でW=929gと1kgを切るあたりがモバイルPCらしいところだ。
使用勝手と体感性能は既知なので大した感動はないが、なにせ5・6年落ちの製品でデスクトップ用の汎用ビデオボードより安価な品物なので、さすがに業務には使用できないが、持ち出し用としたらまだまだ十分にその価値は残っている。それこそ、自治会の役員会の時にも持ち込む予定で、資料の急な印刷対応にも便利な文具だと思う。
中途半端にノートPCで仕事をこなそうとすると、先の製品のようにどうしても大画面・高スペックになる傾向があるが、DVDドライブのない持ち出し専用型式に割り切ると、モバイル本来の機能性を改めて評価できる。早々に保護ケースも注文して持ち出しモード全開の構えになってきた。
来年にはいよいよガラケーをスマホに入れ替えることになるので、この歳にしてモバイルデバイスに翻弄されることが十分予想できるが、新たな楽しみに変換できる期待もある。ここにきてスマホとノートPCが融合された「iPad・タブレット」の位置付けが実感できる時がくると思うが、当分の間は「Windows」を手放せないので本製品を購入した次第だ。
★ モバイルPC環境を完結させる方法
現在は細君がスマホを所持しているだけで、筆者はまだガラケーの通話専用機のみなので、以下の記事は来年頃に始めてスマホデビューをしてからの話になる。
本製品「パナソニック レッツノート」の出先での通信手段としては、もっとも簡単かつ安全・確実なのは、ビジネスユースでは定番のスマホとのUSBデザリング接続かと考えている。片側がタイプCのUSBケーブルを常備しておけば、メール通信とインターネット接続が可能になる。
日常的には格安シムを PC に差しっぱなしの通信手段までは必要ない気がするので、通信単価が割高とは言えスマホでのデザリングが手軽で安全かと考えている。ただし、このような使用勝手でのパケット通信料がいかほどかはまだ試算していない。
一方で、昨年から今年にかけて2度入院した際の病室での通信については、これまでどおり自宅内と同じく院内WiFiが利用できるでのまったく問題ない。むしろこの時のことを考えてモバイルPCの買い換えを急いだわけだが、幸いにして今しばらくは再入院の可能性は低いのでこのことは忘れておく。
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★コンパクトキーボード
先日ノートからデスクトップに入れ替えた経理業務用の入力端末のPCだが、エプソンダイレクト製に付属していたコンパクトキーボードの使い心地がまあまあよろしい。
仕事場にある業務用PCのうち2台はこのエプソン製なので、そろそろくたびれてきた標準キーボードをこれに入れ替えることにした。キーストロークは標準のものとほぼ同じで、キー配置の無駄をなくしたという感じだ。
有線USBでハブも付属しないシンプルな仕様なので価格もそれなりに納得できるあたりが良心的だ。インジケーター類がボタンに内蔵されてコンパクト化を図っているあたりは良く考えられている。唯一ユーザー設定ボタンだけが削除されているのはしかたがないと納得できる。いわゆるノートPCでテンキーが付くタイプとほぼ同じイメージだ。
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2024.07.10
★ はじめてのモバイルキーボード(テンキーレス)
今週末には配達される12.1インチのモバイルPCだが、当然ながらテンキーレスだ。これまでのPC経験でははじめてことなので、さてどのような使い勝手なのかが少し気になるところだ。
テンキーは割り切れば良いが、もっとも頻繁に押す「全角/半角」キーの位置が、数字列からファンクション列へ移動していることが一番影響のある変更点だと思う。歳をとるとこういう些細なことへの対応能力が希薄になりがちで困ったものだ。
なにはともあれ長時間の使用は考えていないのでまあ良いかと思うだけに、指先操作の多様性を習得するのに時間を要する。
★ PLANEX スイッチングハブ 16ポート
リビングのルーター以降では5ポートスイッチングハブから仕事場へ1ポートを宅内配線して、その先で8ポートスイッチングハブにPC本体と周辺機器が接続されている。このハブが従来からほぼ満杯状態で予備の回線確保に苦労していた。
そこで思い切って電源内蔵型のファンレス16ポートスイッチングハブに入れ替えることにした。すでに12年が経過している8ポートスイッチングハブなので、この先での不測の事態も十分に考えられることから、今回のPC環境整備の一環としての判断だ。
ちなみに、これまでスイッチングハブを再起動させなければならない軽微なトラブルも2000年以降はほとんど経験したことがないのは、この種の機器の信頼性というか完成度が確立しているのだろうと思う。
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2021.07.12
★ モバイルPCが到着
再生品なのでなるべく販売実績と連絡先問い合わせ対応に問題のないメーカーを探して注文しただけに、届いた商品を数時間ほど動作確認を行ったが全く問題なかったので一安心だ。
今さらながら15インチクラスと12インチとの差はあまりに大きい。そしてキーボードの使い勝手が予想どおりだが決して印象は悪くない。それはおそらくこのモバイルPCのキータッチの深さだと思う。
実用性面をよく考慮したキーボード設計だと思う。ただし、12年前のエプソン製の方が遙かにスタイリッシュで一般受けするのは間違いない。
本体のノードパッドで今日半日操作してみたが、やはりマウスがあった方が断然便利だ。おそらく今は各種設定やアプリケーションの準備なので余計にマウスポインターを駆使する関係かもしれない。
バッグに入れて持ち歩く先がほとんど決まっている会議テーブルのあるところなので、ここはやはり小型の「Bluetooth マウス」があった方が良い。ということで予定にはなかったが急遽注文した次第だ。
★ いわゆる「各種設定」が一通り終了
マウスが到着したので、詳細な設定入力や構内ネットワークへの接続認証を行い、ブラウザー等の共有化を済ませて屋内外での利用を想定した環境設定の準備が完了した。当面は仕事場の有線LANとリビングのWiFiでインターネットとデータサーバーへのアクセスが可能になった。
・・・つづく(もどる)
海外で販売されていた当時の[LC/80]のカタログ表紙を見つけた。おそらく「中期」あたりのモデルだと思う。
一見して国内仕様との違いは、オリジナルでリフトアップされていることと、四角目4灯のモデルがあること。そしてフェンダー補助ミラーがないことと、ホイールとタイヤのデザインも異なる。
カラーリングは国内のものとほぼ同じで、右ハンドルになっているところから、おそらくオーストラリア仕様かと想像する。そう言えば、2年前に装着した「ボンネットガード(バグガード)」はニュージーランド製の最近の製品だった。
[LC/80]が販売されていた当時の純正バグガードと比較すると、デザインが明らかに洗練されており、後付け感が全くないのがすばらしい。おそらく、必要に迫られて改良を重ねた結果だと思うが、まだまだ[LC/80]が現役で走っている証拠だと思う。
40年以上前のことだが、筆者はシドニー郊外のサザンクロスラリーコースの一部をレンタカーで丸一日ドライブしたことがある。主要道でも未舗装の区間が目立ち、速度標識の数字が総じて高めだ。なんでも、「この速度以上だとこの先のカーブを安全に通過できませんよ」という意味合いらしく、実際にひやりとしたことがある。
次のGASステーションまで数十㎞というのはざらで、携帯電話が普及していなかった当時は、車に対する信頼性というのを改めて考えさせられたのは、万一の故障停止が身の危険に通じるのを実感したからだ。あの当時は普通の乗用車でも、夜間に道路へ飛び出してくるカンガルー等の野生動物除けの強靱な補助バンパーを装着しているのがめずらしくなかった。
[LC/80]は日本国内と北米・オーストラリアがほぼ同時発売という当時の販売戦略を考えた時、この車は明らかに世界標準の乗り物を意識していることがわかる。そして特記すべきはレギュラーガソリン仕様という点が、内燃機関の長寿命化を開発当時から意識していたことが、実際にその稼働率から証明されている。
後継車種の[LC/100・200・300]の価格帯から察すると、[LC/80]の開発費を含む原価回収率は決して良くないと思う。ただしトヨタランドクルーザーという世界的知名度を飛躍的に向上させた原点はやはりこの[LC/80]にあると言って間違いない。現在のカテゴリーで言うところのリクレーショナルビークルではなく、実用車としてのクロスカントリービークルが求められていた世界市場を察知した、トヨタの一大戦略が[LC/80]の投入だった気がする。
このように考えると、[LC/80]はこの一代でその使命を全うしているわけで、これと同じコンセプトの車を後継車種に求めても意味のないことがよくわかる。ただし、[LC/250]はもしかして80の再来かと思うふしもあるが、今さらという感が拭えないのでしばらくは静観することにしている。
・・・つづく(もどる)
実体顕微鏡に装着するLEDリング照明装置は、照度も大切だがそれよりも重要視しているのが「色温度特性」になる。このあたりのことはオリンパス・ニコンの純正品に採用されている「HAYASHI-REPIC LEDリング照明装置」を用いればまず問題ない。
2台の実体顕微鏡の片方にはこの「HAYASHI-REPIC LEDリング照明装置」を直流安定化電源で駆動させて、もう片方には「リング照明と2本出しスポット照明」ユニットを用いていたが、リング照明については2台とも「HAYASHI-REPIC製」に統一したいので、コントローラー付きのものを新たに探してきた。
このコントローラーは優れもので、アウトプット21V定電圧下で電流を制御している。すなわち、LED電球の発光強度を0~100%までダイヤルで操作できる。
ちなみに、本製品のLED光源の分光分布特性も公開されているので、これを基準にしておけ ば、各種LED光源の色温度調整の際には参考になる。当初のノンブランド製品は緑色が強かったので、フィルター製作にかなりの手間を要して、やっとのことで色温度を揃えた記憶がある。
これからは色温度だけではなく発光強度調整についても、共通のコントローラーで制御できるので、この2台の「HAYASHI-REPIC製」LEDリング照明装置は今では貴重な存在になっている。できれば予備にもう一台備えておきたいくらいだが、新品となると結構な価格だった気がする。
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★ 予備の「HAYASHI-REPIC製」LEDリング照明装置を見つけた
偶然にも手持ちのものと同様の旧式のDCアダプター内蔵型コントローラー付きのLED照明装置を見つけた。おそらく、オリンパス・ニコンの純正品であることがあまり認知されていないせいか、外装の古さが目立つためか、汎用品の半値以下の価格で入手できたのがうれしい。
これで、実体顕微鏡の光源については常時2台+予備1台で将来的にも不安が払拭されたわけで、先日よりの一連の実体顕微鏡の入れ替え騒動にようやく終止符が打たれた。
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2024.06.12
★ 激安LEDリング照明装置を購入
今さら新たなLEDリング照明装置は必要ないのだが、あるパーツが欲しくて総プラスチック製のいかにもという雰囲気の激安商品を注文した。
欲しかったのはDC12V電源コントローラーで、パーツとしての電源ユニットを注文するのと同じような価格だったので、それならばとこちらにした次第だ。本製品のDC電源仕様は、INPUT-110V、OUTPUT-10~12Vになっていた。
製品の性能を一応確認してみると、LED電球の色温度は7000K~7500Kなので、理想とする6500Kに比べると青さが目立つ。一般的にはLED電球の色温度はこの7000K~7500Kが圧倒的に多い理由がよくわからない。
これは自動車用のバルブでも同様のことが言えるのだが、6500Kを探すのが結構大変でごく限られた製品でしか対応していない。
「HAYASHI-REPIC LEDリング照明装置」と外観寸法はまったく同じだが、細部では先の色温度以外にもかなり違いがある。まず、作動電圧だが、21Vに対してこちらは12Vになる。そして、これは重要なことだがLED電球の埋め込み角度が中央に向かっていなくて、真下に向いている点で、観察試料の立体影の表現にかなりの違いが出ると思う。
製造工程ではLED電球の取り付けも機械化していると思うが、中央へ向かって角度を持たせる基盤加工とハンダ付けの自動化が難しいというか、コストがかさむのだろうと推測する。しかし、このことが実体顕微鏡の照明装置としては最も重要なことなのが理解できていないコピー商品だ。ちなみに、すでに手元にある「リング照明と2本出しスポット照明」ユニットの方はそのような手抜きは見られない。
2024.06.15
★ DC電源バナナプラグからDC同軸電源プラグへ移行
生物顕微鏡および落射照明顕微鏡のLED照明装置(緑マイクロ照明製)は、DC11V~DC18Vあたりで「BH-T×2、BH-S×1、UMA×1、Nikon-S×2」の合計6基を直流安定化電源からバナナプラグでその都度接続して使用している。
BH-S×1、UMA×1の18V駆動を除けばあとはすべて12V駆動なので、これらを前述の「DC12V電源コントローラー」に接続しようかと思う。この場合、+-同軸ケーブルプラグなので接続手間が大幅に軽減できることと、見た目もスッキリとしてよろしい。
試しに、「BH-T」の電源受けケーブルを交換してみて、その点灯具合を確認したところだが、電圧コントロール幅が9V~12Vなので、消灯に近い微調整はできないが、実用上はこれで問題ないと思う。
★ 生物顕微鏡のすべてをDC同軸プラグに交換
前述の残りの生物顕微鏡照明装置の電源ケーブルをすべてDC同軸プラグ(φ5.5mm×2.1mm)メスに交換を終えた。また従来の直流安定化電源からの給電も可能なように、「DC同軸プラグオス-二股バナナプラグオス)の接続ケーブルも製作しておいた。
なお、BH-S×1、UMA×1の18V-9W(冷却ファン付き)については、DC18V 500mA の汎用電源アダプターを追加して、直流安定化電源を用いない系統を追加しておいた。実体顕微鏡と違って生物顕微鏡の場合には、コンデンサー手前で照度の絞り込みができるので、光源はフルパワーのみでもそれほど不自由はない。
今回の電気工作では久々にハンダごてを多用した。昨年末に準備した「コテ台と作業台」が大活躍したのは言うまでもないが、最近になって使い出した「フラックス」でハンダのノリが非常に良い。はっきり言って、これがないと細かなハンダ付けは無理かもしれない。
・・・つづく(もどる)
そもそも、アルカリ乾電池は原理的に充電はできないようだが、この種の商品は昔から社会問題(発火等の事故)もなく、販売し続けられている大きな罪のない「まやかし商品」だと思っている。
しかし、日常生活において乾電池の交換数が半端でない事態の昨今なので、アルカリ乾電池の完全な使い切りのための、ある種の延命装置として試してみることにした。
おそらく、充電(復電)効果がゼロではないことはわかっているが、その実用性については実際のアルカリ乾電池の使用形態を加味した上で、ユーザー毎に賛否が分かれるところだろう。
そもそもの目的はガレージのセンサーライトで、単一アルカリ乾電池×3本仕様なのだが、ある程度の電池残量がないとセンサーが誤作動するのが困りものだ。そしてもうひとつ、パナソニック製の自転車のテールライトだがこちらも単四アルカリ乾電池×1本仕様で同様の不便さある。
これらのアルカリ乾電池をこの復電器で延命が計れれば良いとの判断で試すことにした。さて、商品の到着は来週のことになるが、どの程度の実質的な延命効果が得られるかについてはしばらくの期間を要すると思うが、それこそがこの種の商品の落とし穴だったりする。
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★ 商品到着後に試用
筐体の大きさ(18×15.5×6cm)が想像よりも大きい。造りの品質は価格相応というところで特に問題なし。充電用乾電池のチャージャーとしては2タイプのすべての型に対応しており、インジケーターで充電具合がわかるのでこれからはこれを使用することにした。
問題のアルカリ乾電池の充電具合だが、低負荷で完全に使い切った古いもの、たとえば時計用などは充電(復電)はできない。インジケーターが満充電表示になり充電制御がかかるようだ。ではどういう使い方をしたアルカリ電池が充電(復電)対象になるのかについては、明日以降で色々試してみることにする。
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2024.06.12
★ Nikon 1 用の予備電池
Nikon 1 V3 の予備のリチウムイオン電池(EN-EL20)は1つある。そして3台あるNikon 1 J4 の予備の電池(EN-EL22)も1つなので、2つを追加で注文しておいた。これであらかじめ満充電しておいた予備の電池を一挙に交換することができる。
現在では「Nikon」の純正品を入手することは困難なのでいわゆる互換品になるが、耐久性についての保証がない。その分だけ互換品の価格は純正品が販売されていた当時と比べると数分の一以下になっているのはありがたい。
・・・つづく(もどる)
子供の頃は家庭内で「ガス火、炭火、練炭炎、石油炎、発光ニクロム線」などの火を見る機会が日常的にあった。幼稚園ではストーブの石炭炎もあり、何らかの発光する炎を見て育ったものだ。いつの頃からか、これらの炎で最後まで健在だったガス火も今やIHヒーターにとって代わりつつあり、家庭内で炎が完全に消え去った。
日本食というものは、焼く・煮る・蒸すが基本で、火加減が非常に重要な調理技術になるわけで、江戸時代では、高温の油で揚げる天ぷらはお店でしか味わえず、家庭料理の範疇ではなかったように思う。ところが近年ではフライパンに油を敷いて、高温で炒めるという料理が主流になり、焼く・あぶるという火加減が命の調理方法はめっきりと減った。
さて我が家では仕事場の湯沸かしは電熱コンロの発光ニクロム線を見ながらであり、ダイニングにはガスと電気のテーブルコンロが常設されており、思いついた時に焼きものやあぶりものを楽しんでいる。そんなことで、市場では絶版になっている電熱コンロで非常に使い勝手のよい「ピーコック製 VCA-500」を大切にしているが、当然ながらこれの未使用予備も2台所有している。
電熱コンロで唯一の現行商品は「石崎電機製作所のステンレス製の300W+300W仕様」のものが定番で、50年前の大学の土質実験室でも試料乾燥用とコーヒー沸かしに良く利用していた。
同様の製品は当時の家電メーカーからも数多く販売されていたようで、下宿先でも使用していた記憶がある。先日、もっとも最近まで販売し続けていた東芝製のこれの「未使用品」を偶然見つけたので、懐かしくなって購入した次第だが、これで「日用工房」の棚に3台目のコンロが並ぶ。
・・・つづく(もどる)
Nikon SMZ-10の本体基本部分を購入した。この種の研究用はカメラポート切替えの三眼仕様が一般的だが、これはスタンダードタイプなので検査用として使用されていた可能性が高い。本製品は一般的に認知度が低いことと、程度の良いものが少ないでの不人気だ。ただしまだ手元には届いていない。
製品は25年前のものなのでカタログ資料等が見当たらず、光学的特性の情報が乏しい。ただし、海外マニュアルには落射照明ユニット増設の情報(参考画像)があるので、平行光路型(ガリレオ式)の可能性もありそうな気がした。
本製品が目的の平行光路型であるかどうかの確証はない、ズーム倍率が0.66x~4.0xの6倍なのは内斜型の性能領域であることも事実だが、対物レンズ先玉が1枚レンズなのも気になる。ただし、「SMZ-10A」という機種は明らかに平行光路型である。
いささか無謀な買い物だが、もしも現行品の平行光路型「NIKON SMZ800N」の前身がこの「SMZ-10」だとすればその血統に期待したい。一方で、この頃の「OLYMPUS SZH10」は紛れもなく平行光路型のしかも10倍ズームなので、どちらかと言うとこれの方が有名だ。
製品が到着したら、まず対物レンズとズームレンズの健全性が確保されていることが大前提となるが、それすらやや不安のある状態を承知で入手したので、平行光路型の真偽以前の問題も内在しているわけだ。
本体はシステム構造の組立式のため、レンズの手入れがある程度可能なようで、製品が到着すれば先ずは一通りのメンテナンスを施して、できるだけ良好な状態に復元するつもりだ。いずれにしても、研究用の平行光路型の実体顕微鏡を探すには、この程度のリスクを承知でなければ所詮無理な話だと思っている。
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2024.05.21
★ SMZ-10 が到着したが[日用工房]へ直行
レンズ類はすべてきれいで、バルサム劣化もなく埃の侵入も目視ではほぼ皆無だった。また外観のキズや剥げ落ちも目立つようなものはなく一般的な経年劣化の程度で、水平ズームリングの動きもがたつきや固結の雰囲気もなく、「初期型SZ」とほぼ同じ状態で一安心というところだ。
しかし、本体の視度調整ヘリコイドが両方とも完全に固結している。この状態を元通りにするのはかなり手間を要すると思う。加えて本体よりも年代が新しいオリンパス製の「WHS10-H/22 眼鏡対応」の接眼レンズが視度調整のために装着されていたので、光軸や色収差の補正等の光学的性能の最終確認ができない。ただし、現状ではとにかく違和感なく観察できることだけはわかる。
固結グリスの具合から察すると、劣化してから10年以上が経過しているようで、おそらくその頃から間に合わせのオリンパス製接眼レンズで運用していた可能性がある。視度調整ヘリコイドが固結しているので、改めて片方づつ純正ニコン 10x23 接眼レンズでフォーカスを確認したが、光軸を除きその他の光学的性能に問題はなさそうだ。
本製品はフリーアームで使用するマウント仕様だ。従って、支柱の受け部を予備のNikon SMZ 用のフォーカススタンドに差し込んで、リング照明の装着を含めてテーブル用として完成させる予定だ。この先で落射照明ユニットが見つかれば、それはその時にまた考える。ということで、平行光路型の真偽判断はしばらくお預けということになる。
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★ 視度調整ヘリコイドが固着している機材の共通点
顕微鏡本体や接眼レンズの視度調整ヘリコイドが固着しているものをこれまで数多く修理してきたが、それらに共通しているのはグリスの劣化年月に比して、本体や接眼レンズの使用頻度が極めて少ないということが言える。つまり、当たり前だが使用せずに保管している期間が圧倒的に長い場合にこれらの固着が発生しているようだ。
従って、このような機材は見かけよりもレンズや駆動部分の劣化が少ない場合が多い。加えて保管場所の環境が良ければ、製造年式からは想像できないほど程度の良いものに巡り会えることがある。この機種はズームダイヤルと視度調整ダイヤルに滑り止めゴムシートが巻かれているが、通常の使用だと、大抵のものはこのゴムシードが綻びているのが普通だ。
両方のゴムシートは健全で、触った頻度が極端に少ないことを示しており、さて今回の「SMZ-10」が「初期型オリンパス製SZ」以来の掘り出しものであればと期待している。
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(日用工房)
「SMZ-10」の本体は下部の対物レンズ・ズームレンズの筐体と、上部のプリズム・双眼鏡の筐体に分割できる。それぞれはレンズおよびプリズムの保護板で防塵対策がなされているので、筐体の分解・組立時のことが十分配慮されている。この保護板を外すとかなりの部分までの手入れが可能だが、寝た子を起こすこともないので今回は封印の確認をして保護板を戻しておく。
さて、上部筐体の視度調整ヘリコイドの固着に関しては、アルコールを浸透させて数時間放置の後に、ヒートガンで金属部分を温めることで無事にヘリコイドを廻すことができた。双眼鏡の保護ガラスを汚さないように鏡胴の清掃にはかなりの時間を要したが、グリスアップで極めて心地良い動きが戻った。
付属していた間に合わせのオリンパス製接眼レンズも片方のヘリコイドが固着してたので、こちらも両方とも分解清掃を行うことになったが、レンズの程度は良くまだまだ現役で使用が可能かと思える。ちなみに、手元にある最新型のオリンパス製「WHSZ10x-H/22 眼鏡対応」と比較してみたところ、コーティングの違いだろうと思うが微妙な明るさの違いがある。
分解チェックで光軸のズレはないように思えるので、接眼レンズをあれこれと比較しながら0.66x~4.0xの6倍ズームの具合を確認してみたところ、意外なことに気付いた。
① 左右画像の脳内合成の見かけのフォーカス深度がこれまでの実体顕微鏡と異なる。
② 筆者は裸眼で乱視なので、合成画像を得るまでには一瞬のタイムラグがある。
上記のレンズ特性からすると、従来型の方が扱い易い気がするものの、これは今後の「慣れ」で問題視するほどのことでもなさそうにも思える。また、接眼レンズを「NIKON 10x/23、OLYMPUS 10×/22、OLYMPUS 10x/26.5」のどれにおいても、ズームフォーカスのズレおよび色滲みはなく、やはり本製品は平行光路型(ガリレオ式)ではないかと思う。
ちなみに、内斜型(グリノー式)「現行SMZ」はズームレンズ部分の口径がこの「SMZ-10」よりもかなり小さく短いのと、接眼プリズムが直接ズームレンズに連結している。従って、「SMZ-10」全体のレンズ&プリズムがより複雑な構成になっているあたりも大きな違いだ。当然ながらスタンドベースは同じでも本体マウント部は「現行SMZ」とは別物であることがわかる。
また、ズームレンズの制御がカメラレンズと同じ軸回転型の特性だと思うが、レンズが明るい。「SMZ-10、SMZ-2B」の2台を比較した結果だが、カメラの絞りで表現すると、F1.2とF2.8くらいの違いがある。室内自然光だけの比較では、軸回転型の「初期型SZ」にも共通したレンズの明るさがある。
リング照明を装着すればどれもレンズの明るさに違いは感じられないが、本来のレンズの透過度の違いはわずかにコントラストの良さに影響すると思う。ズーム操作がしやすい直交軸回転つまみ式の「SMZ-2B」だが、何処かに透過損失を生じさせるレンズ構成もしくはレンズ口径の違いがあるのかもしれない。
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★ 完成した「SMZ-10」1台で良いかもしれない
これまでの実体顕微鏡2台は、思い入れが強いだけの半ばお飾りの「オリンパス 初期型SZ」と実質上の稼働品「ニコン SMZ-2B」だが、後者は倍率性能やズームダイヤルの操作性など、汎用品としては及第点の無難な機種だと思っていた。
ところが、「SMZ-10」が加わってからはその考え方が変わった。オール金属製の「初期型SZ」に見られる堅牢性に加えて、レンズ性能の絶対的な優位性(明るさ)を併せ持つ「SMZ-10」を眺めていると、「SMZ-2B」がどうしても中途半端に見えてしまう。
また接眼レンズの互換性の良さを考慮すると、この先長く使用できるのはこの「SMZ-10」のような気もしてきた。当面の接眼レンズは現行型のオリンパス製「WHSZ10x-H/22 眼鏡対応」で運用を開始するが、何というか、重量感(4.7kg)からも全体的に凝縮された完成度というものが感じられる。
標準仕様の一本鋼棒スタンドで強度および安定性においてまったく問題ないが、オプション装備品により、エレベーションスタンドも選択できるようだが、筆者の場合にはカメラ撮影においても三眼ポートは必要ないのでこのシンプルさが良い。
オリンパス製のLED照明装置での発色の具合とか、斜光照明時の影のコントラストなど、目視とカメラ撮影の両面からの考察となるとこれから結構な時間を要する。それでもって「SMZ-10」が「SMZ-2B」にとって代わる1台になるのかどうかを判定する。ただし、現時点での悩みどころは、対物レンズの視野数では[23:SMZ-2B>22:SMZ-10>20:初期型SZ]の順なので、「SMZ-2B」も捨てがたい。
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2024.05.26
★ 備忘録:実体顕微鏡の取捨選択
これまで手にした実体顕微鏡は6台程度だと思うが、レンズの性能や操作性に納得できなかった結果、現在の3台に落ち付いているが、できれば顕微鏡棚の収納能力から2台に絞り込みたい。そのための組合わせの理由をまとめておく。後であれこれと堂々巡りの思案にならないための手引きとしての「備忘録」だ。
・対物レンズの解像度が一番優れるNIKON「SMZ-10(視野数22)」を主機とする。
・対物レンズの明るさが、SMZ-10に継ぐOLYMPUS「初期型SZ(視野数20)」を副機とする。
・接眼レンズは色収差補正の性能を統一するために、OLYMPUS「WHSZ」で統一して、10倍と20倍(30倍は予備)を使用する。
・10倍接眼レンズはOLYMPUS「初期型SZ」に装着して、対物レンズの標準性能を最大限に発揮させる。
・20倍接眼レンズはNIKON「SMZ-10」に装着して、対物レンズの高性能解像度を最大限に発揮させる。
・NIKON「SMZ-2B」は当面は収納箱で保管しておく。
結局のところ、最初に手にした1986年製の実体顕微鏡「初期型SZ」がお気に入りであったことが大きく影響している。このあたりは、ニッコールマニュアルレンズが今も健在であり、これらのレンズ性能が現在でもそれなりに評価されているのと良く似ている。
ということで、改めて「初期型SZ」の最近の姿を撮影してみた。この当時は「Nikon S」もそうだが、漆黒のつや消し仕上げが一般的で、おそらく一眼レフカメラも同様だった気がするが、すべて海外製品の影響を受けていたのだろう。
西ドイツあたりでは日本製の模倣品工業製品を見て、現在の中国製のような感情を抱いたのだろうか。そう考えると少し複雑な気持ちだが、かつての生粋の「Made in Japan」製品は今ではめったにお目にかかれないので、余計に「初期型SZ」にこだわり続けるのかもしれない。
これら2台の一本鋼棒スタンドだが、実体顕微鏡本体単独で使用する場合には、これで十分な安定度が確保されているのと、棚への収納の際に嵩張らないのが良い。特に「初期型SZ」用のスタンドはこれでもかというくらいシンプルだが完成度は高い。
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2024.06.14
★ 接眼レンズの10倍と20倍のギャップ
NIKON「SMZ-10」とOLYMPUS「初期型SZ」のどちらにしても、比べて眺めていると接眼レンズの20倍は倍率が大きすぎる気がしてきた。調べてみると「WHSZ15x-H/16」があるくらいなので、どうもこの倍率のギャップは事実らしい。
そこで、思い出したのがオリンパス製の補助対物レンズ「110AL 0.75X」のことだ。これをOLYMPUS「初期型SZ」に装着すれば、作動距離がNIKON「SMZ-10」とほぼ同じになり、倍率も20倍×0.75=15倍とお誂え向きだ。
補助対物レンズはほぼ使用することはないと思っていたが、ここにきてようやく出番が訪れた次第だ。レンズ枚数が増えるのは、解像度の低下からは気が進まないが、作動距離確保(WD130)と引き替えというところになる。
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★ 備忘録:実体顕微鏡の取捨選択(2)
最終的に落ち着いた2台の実体顕微鏡のレンズ構成メモを残しておく。作動距離がほぼ同じで手元の勝手がよろしい。結局のところ、ズームダイヤル(リング)はカメラレンズ式になったが、精度の感触はこれに勝るものはない気がする。そして、このダイヤル(リング)は視野内の構図を決めてしまえばそう頻繁に操作するものでもないので、実用上はまったく問題もない。
・左「SMZ-10(ガリレオ 平行光路型)」:接眼レンズ WHSZ10x-H/22 補助対物レンズ 1.0x 倍率 6.6~40.0
・右「初期型SZ(グリノー 内斜光路型)」:接眼レンズ WHSZ20x-H/12.5 補助対物レンズ 0.75x 倍率 10.0~60.0
ちなみに、このオリンパス製の接眼レンズ「WHSZ」シリーズは圧倒的に明るい。それは少し緑掛かったコーティングのためかもしれないが、これによってコントラストが向上しているのは、少なくとも「SZ」の方は確実にオリジナルの性能を超えていると思う。おそらくこの2台の実体顕微鏡は今後入れ替えることはない気がする。
ちょうど1年前に「同軸落射照明装置」を入れ替えた「金属顕微鏡」だが、こちらも今では見れない視野数26.5の超広角接眼レンズ・プリズムユニット(三眼を含めて3基所有)と相まって、この先で手放すことはないと思う。
車もそうだが「LC/80」のように30年以上乗り続けることにこだわるよりも、新しいものの方が何かと合理的なのかもしれないが、合理性だけでは心に響く感動を得られない場合も多い。要するに、「人」は自身が成長した時代をかなぐり捨てて、未知の与えられた環境への適合が難しいのだと思う。世代間は最終的には交代するしかないのかも、と明日の「父の日」を前にもの思いに耽る。
・・・つづく(もどる)
2週間前にスーパーで見つけた干し芋用の「紅はるか」がようやく熟成してきたので、本日朝食後に蒸し工程をスタートさせた。このあとスライスして干物用乾燥かごに列べて3~4日で干し芋が完成する。さて肝心の甘さの具合だが、熟成の色合いはまずまずで期待できると思う。
この蒸し器は、業務用のステンレス製多層寸胴鍋に、蒸し台を敷いてステンレスザルを挿入したものだステンレス製ザルは、下部がメッシュで上部が薄板構造になっており、寸胴鍋内寸法にピッタリと収まっている。
茹で上がり時にはそのまま取り出せるようにザルを加工してあり、ザルのおかげで蒸し中も内容物が鍋側面に直接当たらないようになっている。蒸し器はできるだけ大容量のもので、蒸気がまんべんなく素材を包み込むようにするのが良い。
この状態ですでに蒸し台の下に2リットルのお湯が沸いている。1~2時間程度の蒸し作業であれば、追い水をしなくても蒸し作業を継続することが可能だ。家庭用蒸し器ではどうしても追い水の心配が伴うので、こういうことからも蒸し器は大きい方が使い勝手がよろしい。
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2024.06.04
★ 2回目の干し芋を仕込む
先の干し芋は先月末にすべていただき、次の仕込み用の芋を探してきてかれこれ1週間ほど熟成させておいたものを、本日再び蒸し終わって乾燥かごに入れたところだ。さて、3~4日の乾燥後に賞味できるようになるが、太くて大きなものを選別してきたので、これまでで一番炙りやすい形に仕上がる予定だ。そして、芋の量も先の1.5倍を仕込んだので、こんどは食べ応えもありそうだ。
2024.06.08
★ 極上の干し芋が完成
本日で4日目の乾燥なので、ぼちぼち出来上がりかと思い一片を試食してみた。甘い、これまでで一番甘い。市販の干し芋とは段違いの甘さで、堅く焼けた部分が飴のように歯にくっつく。弱火でまんべんなく温めて、糖分が固まらないように手際よく炙るのがよい。これはやみつきになるスイーツだと思うのと、サツマイモの品種改良の技術に敬服する。
・・・つづく(もどる)
棚のお飾りになりつつある何かと話題の多い「初期型SZ」なのだが対物レンズおよび内部のズームレンズの性能は良い。
加えて、接眼レンズは最新型の10x/20x/30x を使用しているので、「ニコンSMZ-2B」の6.25倍ズームに比べるとこちらの5.7倍ズームは若干の性能差を感じるものの、実用的にはまったく問題ない。
今回は「初期型SZ」本体の視度調整ヘリコイドの動きがぎくしゃくしていたので、接眼部の分解とグリスアップを行ってみた。ヘリコイドの構造は視度調整機能付きの接眼レンズのものとほぼ同じだったので、1mm前後のマイクロネジを緩めるだけで螺旋溝の清掃とグリスの交換が行える。
構成部品のすべてが金属製なので注油の手入れさえ怠らなければ機械的劣化はほぼ皆無だと思えるのは、やはりこの時代の製品ならではの良さだ。製造から40年以上が経過していても、なかなか手放せない理由がこういうところにもある。
以前の記事でも述べたが、本体接眼部両方に視度調整ダイヤルが付いていて、かつ接眼レンズも視度調整ダイヤル付きの場合には、接眼レンズ側のダイヤルを±0にしてフォーカス調整を行っておけば、接眼レンズを交換した場合でも最小限の微調整手間で済む。
この手順を逆にすると、接眼レンズの交換のたびに大変な調整手間を発生させることになるのだが、当初はこのことでかなり落ち込んだことを思い出す。なお、オリンパス製とニコン製の接眼レンズの互換性はないようだ。具体的には光軸調整にズレが生じるようで、どの倍率レンズでも同様の傾向が見られる。
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★ ガリレオ型(平行光路型)へのあこがれ
実体顕微鏡の光学的分類だが、汎用の安価なグリノー型(内斜型)と研究用のガリレオ型(平行光路型)の後者がどうも気になる。
内斜型では接眼レンズが外向きに角度が付く。これにより眼鏡対応の新しい接眼レンズで瞳位置が高い(遠い)場合でも、左右の光軸を重ねる双眼の開きの調整が、生物顕微鏡のそれとは異なり安定域が狭い。
これが平行光路型だと、一般の顕微鏡の接眼レンズとまったく同じなので、被写体の立体把握がより自然になるような気がする。ただし、こればかりは理屈ではなく実際の機器を眺めてみなければ何ともしがたい面がある。
つまり研究用の高額な機材ではなく、基本性能だけが平行光路型のガレリオ実体顕微鏡をいつかは探してこようと常々考えている。
・・・つづく(もどる)
ミシン芯棒に取り付ける一般的なソーイングガイドとは違い、アタッチメント板にマグネットで固定する簡易なソーイングガイドだ。特に、折り込んだ布端の位置決めの祭にはこちらの方が使い勝手が良さそうに見えた。
この手の商品は決まって西の大陸から直送されてくるようで、注文からすでに3週間が経過して、ようやく国内に到着したようなのでまもなく手元に届く。職業用ミシンのアタッチメント板が装着されていない「SECIO」でも針板部分に固定出来るかもしれない。
例によってこの種のアイテムはあれば便利というだけあって、価格からして造りに完成度が見受けられない加工だが、運が良ければ幸いという程度の期待度だ。ただし、マグネットがふらついてガイドにミシン針が接触したら大事なので、本格的な使用の前に十分なチェックが必要だ。
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★ やはり使用できない
マグネット対応だが、素材は低品質ながら一応ステンレスなのは良い。ただし、パーツの打ち抜きプレス加工はやりっ放し状態で、何処もかしこも布を引っ掛けることは間違いない。すべての切断面を研磨加工して整える必要がある。
布厚を調整するネジは使いやすい。そり部分の曲げ加工も問題ない。マグネットが強力なのはその接地面積の大きさからくるようで、外すのが困難なくらい堅牢だ。しかし、置きたいところにちょうど針板等の金属部分が来ない。そして、この状態では針板に間違いなく傷を付ける。従って、マグネット面に透明フィルムシールを貼り付けてから使用する必要がある。
ワンコイン程度とは言え、無駄なゴミを購入したものだ。おそらく、海外製の本体筐体部が鉄製のミシンだと問題なく使用できるだろうと思うが、国産メーカーのアルミ合金プレキャスト筐体では針板を外れた位置ではまったく意味をなさない。
・・・つづく(もどる)
仕事場でお茶のお湯を沸かす電熱コンロだが、錫製や銀鍍金銅製の湯沸かしを傷めないように、熱源は最小の「200W仕様」のものを使っている。一般的には、300W+300Wの切替え型が多い中で、このコンロの製造販売は数年前に終了しているので、電熱部の予備を探していた。
この電熱コンロは現在の電気器具の安全基準を満足していないので、メーカーも販売店も自主的に回収を行った経緯がある。従って、電熱コンロの製品ではなくこの熱源を使用した二次的な加工品からパーツを取り出すしか入手する方法がないと判断した。
そのような経緯で200W仕様の電熱セラミック板を取り出せる製品をようやく入手することができた。要するに、このセラミック円盤部分が割れた場合の予備を探していたわけで、これで生涯にわたって手元の湯沸かしコンロを使い続けることができる。
ニクロム線はなぜか200W仕様のものがまだ販売されているようだが、当然ながら十分なストックがある。セラミック板とニクロム線だけで構成されている、これほど単純な電気製品も少ない。固定板と碍子端子の部分が製品のオリジナル加工品になるので、それ以外のパーツはそのまま流用できる。
この端子部分の絶縁性能に問題があるとのことらしいが、実際にそれが原因の事故が発生したわけではないので、要するに使い方の問題のような気がする。
2024.05.24
★ オリジナル坂口コンロ(210W仕様)が見つかる
本製品は上の記事にもあるように市販が禁止されている。従って、組み込み製品を探す以外に方法がないはずだが、お上の通達を知らないか知っていながらのリサクル業者が新品を販売していた。
これが市場に流れると想定外の事故が起こる可能性が無視できないとのことなので、事情を知る筆者が購入するのが世のためと判断した。
五徳皿の部分と足もそのまま使用できるので、こちらの方が予備品としては完璧だ。見た目がみすぼらしいせいか、当時の新品価格よりもはるかに安価で入手できたこともうれしい。
・・・つづく(もどる)
我が家にはペティーナイフ風の和包丁が2本ある。1本はキッチンで細君が使用するもので、もうひとつは筆者の文房具としてのナイフだ。どちらもステンレス製の鋼割込仕様なので切れ味は問題ない。
ところが細君の方というとやや乱暴な扱いのために、切れ味が2週間と持たない。と言っても、その切れ味を気にしないので実質的にはこれもまた問題ない。
一方で筆者の持つ方は、究極の切れ味をいつも維持するために手入れに余念がない。ということで、筆者のペティーナイフを研ぐ時にはついでながら台所の方も手入れするという具合なのだが、どうも今一つ釈然としないところだ。
そこで、包丁の刃先だけの保護するPVC製カバーを注文してみた。これを細君が使用するか否かは不明だが、使用すれば間違いなく切れ味が長持ちする旨を伝えておく。全長が40cmあるので、ペティーナイフと近代包丁の2本をカバーできるはずだ。
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★ 樹脂製品のつづき(シャンプーブラシ)
シャンプーは自身の指先爪でほぼこと足りるのだが、たまにシャンプーブラシも心地良い時がある。ところが、最近どうもこのブラシが行方不明だ。古くなって処分したのか、何処かに仕舞い込んだのか、いずれにしても物忘れに我ながら情けない。
ということで、思案していても仕方がないので「貝印シャンプーブラシ」を注文した。この手の商品には上には上があるようだが、そこまで頭髪を気にするわけでもないので、どこのスーパーでも手に入る程度のもので気にしない。
しかし、ブラシ先をよく見ると3種類の組合わせでそこそこ凝った仕上げになっているのに気付いた。さて、これが到着したら、いままでに経験したことのない心地よさが得られるかもしれない。
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★ 梅雨時の外出雨具
公共交通機関を利用する際の雨具の基本は「傘」だが、梅雨時期には足下まで雨を避けることは難しい。特に、スーツ着用の際には靴を含めてなおさら気になるところだ。
もっとも、そこまで気にする人は和服姿のご婦人くらいで一般的には意外と無頓着だ。しかし、靴やズボンが汚れて傷むのは確実で、これまではカッパの下(ズボン)をカバンに入れていたのだが、さすがに膝から上が蒸れるのがいつも気持ち悪かった。
今回探してきたのは、膝から下のカッパで、靴をもカバーしているので合理的でカバンの荷物にならない。実際に試してみて、着け心地がよければいつものように予備を注文する予定だ。
筆者の世代では、高校生になると雨天時の通学はレインシューズを履くのがあたり前で、学生ズボンに似合うショートブーツを何足か所持していたが、足下の雨具は小学校の長靴とともに、これら以外にはほぼ記憶がない。
・・・つづく(もどる)
マウント済みの表題プレパラートを入手した。製作は2024年製で、めずらしく国内でこの種のものを販売しているところからのものだ。
大型カバーグラスでこれでもかというくらい標本を欲張って封印しているので、お得感満載だと判断した次第だ。さて、実際の観察結果については、商品が到着してからじっくりと眺めて記事にしようと思う。
いつものことながら、無選別の標本は隣り合うものとのフォーカスがずれるので、まとまったシーンの記録を残すのが難しい。スタック合成も併用しながらでも、何とか良い画像が得られればと思っている。
無選別の特徴だが、マウントした方も何が含まれているかを事前に確認しているわけではないので、まれにレアーなものを見つけることがある。今回もそんな期待も含めて、楽しみにしているわけだ。
★ 注文から2日で商品が到着した
画像にある特大カバーガラスのプレパラートに加えて、標準のカバーガラスのプレパラートをもう一枚おまけに付けてくれていた。月末は公私ともに予定が詰まっているので、これらの試料を眺めるのは5月の連休中になりそうだ。
どっちみち、暗視野の照明具合の試行錯誤や位相差の設定でまとまった時間が取れないとまともに観察できないのは承知している。加えてカメラのセッティングを含めると、机の上が顕微鏡機材で占領されてしまうことからも、仕事の連絡が入らない連休中の方が好都合だ。
2024.04.30
★ 無選別・壊れありをノンスタックで撮影
期待したほどめずらしい形状の放散虫は見つからなかった。サンプルの固定深度がそれぞれ異なるので、一様にフォーカスを合わせるような撮影が難しい。壊れもあるので、完璧な形を求めるよりも、ガラスの透明感を探すように外部照明で撮影してみた。
200倍×変倍1.5=300倍の撮影になる。光源は白色LEDのフレキシブルアームで、一方向からの斜光で暗視野に見立てている。光量は40%程度なので、余裕のコントラストになる。
いつもながらNikon J4 でのAE/AF撮影なので、カメラを装着してシャッターを切るだけの撮影でほぼ目視のイメージを再現できる。とにかく以前に比べると、思い立って数分で撮影が完了するのが便利だ。
しかし、放散虫を眺めていてなぜ「透明な輝き」に魅せられるのだろうか。それはダイヤモンドを眺めるご婦人方に聞くしかないようだ。
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2024.05.05
★ 暗視野コンデンサーの統合
先の記事の放散虫の暗視野画像は、明視野コンデンサーに手を加えて外部照明で撮影したものになる。もとより暗視野コンデンサーも所持しているが、明暗のコントラストはこちらの方が優れる。こうなると、暗視野用の顕微鏡を特に準備する必要がなくなったわけで、明視野や落射照明と兼ねることも問題ない。
照明方法に特化した生物顕微鏡をそれぞれ揃えるというのは、微妙な光軸調整などの手間を考えるとそれなりに合理性があるのは事実だが、本来の暗視野コンデンサーよりも優れるお手製の加工照明ならば、それに統合するのも悪くはない。
一方で実体顕微鏡の方だが、何台かの試用期間を経て現在は「オリンパス製初期型SZ」の接眼レンズを最新もの10x/20x/30xの組合わせと、「ニコン製SMZ-2B」の接眼レンズ10x の2台を使い分けている。後者は8倍~50倍を、前者は20x接眼レンズで14倍~80倍をカバーしているので、実質上では2台合わせて8倍~80倍の10倍ズーム性能になる。
10倍ズーム機能を1台の実体顕微鏡で実現するには、研究用のガリレオ型(平行光路型)が必要で、古い年式のものでもそれなりの価格であることと、本来の性能が維持されているかどうかのリスクも大きい。将来的に程度の良い研究用ガリレオ型が入手できれば、実体顕微鏡も1台に統合してもよいかとも考えている。
また、ニコン製接眼レンズ 15x/14を探してこれの使い勝手がよければ、「SMZ-2B」1台で8倍~75倍までをカバーできるので、当面はこちらの方を試してみるのが得策かとも思っている。いずれにしても実体顕微鏡についても、実稼働機(思い出の保管機を除く)を1台に集約することの合理性を検証してみようと思う。
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★ ドールハウス実体顕微鏡を入手
ミニチュア実体顕微鏡だがセットもので結構なお値段がする。たまたま「メ○カリ」で1個だけ送料+αで出品されていたので購入してみた。例によって、仕事場で家族がこれを見つけたら最後、二度と戻ってこないのは承知しているが、棚の隅に目立たぬように置いておく。
3cm×3cm×5cmの大きさで、金属も多用しているのでそれなりに眺めて楽しい。さしあたりニコン製という雰囲気がするが、一つだけ残念なのが、スタンドのフォーカスダイヤルが片方再現されていない点だ。これさえ整えばほぼ完璧というところだ。
今回から、顕微鏡に関する記事の時には、カテゴリーは「お気に入り」のままだが、この画像の縮小版を表題ロゴに引用することにした。
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2024.05.07
★ Nikon製接眼レンズ 15X/14 を入手
15倍接眼レンズを準備すれば「SMZ-2B」1台で8倍~75倍までをカバーできることを今月の初めに思い立ったわけだが、意外にも簡単に程度の良い、というか未使用品の15倍接眼レンズが安価で見つかった。
ということで、早速その操作性を確かめてみたところ、10倍と15倍とではズーミングフォーカスの設定はほぼ変更なく使用できることがわかった。あえて言えば、最大倍率側でほんの少しのスタンド側フォーカスの微調整で問題なくズーミングフォーカスが合う。
つまり、同一照明下で同じ資料を観察しながら、接眼レンズの交換にはそれほど手間がかからないということだ。
何となくあっけない気がするが、この接眼レンズの交換に伴うズーミングフォーカスの調整は、本体の視度調整ダイヤルだけで、接眼レンズ視度調整メモリを±0にして行うと、「オリンパス製初期型SZ」と最新の接眼レンズでもほぼ同じだったことに気付いた。
つまり、設計上は接眼レンズの交換はその都度ズーミングフォーカスの微調整が不要というのがデフォルトの機器設定のようだ。
さて、こうなると実体顕微鏡は「SMZ-2B」1台でこと足りるような気もするが、長年使い続けてきた「初期型SZ」をたちまちお払い箱にする必然性も薄いことだし、思い出の機材として当分の間は棚に保管しておくことにする。
・・・つづく(もどる)
退院から2週間が経過して油断をしていたら、38.6℃の発熱で急遽病院での検査および診察を受けることになった。腎臓から尿管にまだステント(管)を装着したままなので微熱は想定内らしいが、体調不全も含めていわゆる感染症の兆候が現れたようだ。再び抗生剤の投与を受けて、1週間はおとなしくしておく必要がある。
感染症の疑いは、血液検査での「WBC:white blood sell(白血球数)」と「CRP:C-reactive protein(C反応性蛋白)」によるらしい。後者は日本での特異な検査方法で、細胞組織破壊や炎症反応時に肝臓から放出される急性期反応タンパクで、細菌の溶菌・凝集に関与する。これを試薬で検出した結果だが、正常値から2桁も増加しているのはただ事ではなかった。
もっとも、白血球数といっても単球(マクロファージ)、リンパ球、好中球、好塩基球、好酸球の5種類の総称的物質だそうで、あくまでも血中の細菌やウイルスへの免疫反応の度合いを調べるようだ。
いずれにしても、体内の免疫反応が作動して発熱に至ったことは間違いないことで、抗生剤をs再度服用し始めて4日目を過ぎてようやく1日中平熱の状態まで回復した。といっても、感染症を引き起こす細菌との免疫反応が優勢になっているだけで安心はできない。
あと3日間抗生剤を服用し続けて再検査の結果、腎臓組織の回復状態を確認したのち、更なる投薬の必要性が判断されるようだが、今できることは十分な水分を補給して、溶菌・凝集された細菌をすみやかに排出させることだ。
それにしても、白血球マクロファージや急性期反応タンパクマクロファージが血中で細菌やウイルスを捕獲する様子を想像するのは実に興味深い。
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★ 色識別の能力についての考察
前述の記事の画像において、鮮やかな色使いによるイラストを転用したことで思い出したのだが、成人男性の約5%は何らかの色覚異常の兆候があり、正確に色認識ができていないことは以前の記事でも触れた。
一方で、成人女性の何割かは非常に優れた色識別の能力を持っていることも事実で、その意味ではデザイナーに女性が多いのが納得できる合理性がある。
さて、その優れた色識別の能力について、筆者も心の中では子供の頃から自信があるので客観的なテストとして、25枚のパネルの中から異なる一色を探すゲームを試してみた。結果は予想どおりすべて一瞬で判別ができたので、感受性豊かな女性並みというところだ。
赤:#f50005と#ff0000 青:#0000f8と#0000fc 緑:#0dfc00と#12ff05
無論、この記事の切り出し色見本でもその違いは、いずれも下段の方が暗い色相なのが一瞬でわかる。わからなければ、モニターの発色調整が基準どおりに行われていないか、視覚機能がごく普通の色識別能力だということになる。このようなちょっとした優れた能力というものは、備わっていることが幸せなのかどうかについては疑問も多いが、少なくとも不便だと思ったことはない。
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2024.04.26
★ 感染症沈静化のその後
現在服用している抗生剤の効き目は筆者の体質に合っているようだ。2日前には平熱に戻り、本日は血液検査で感染症の沈静化の状況を確認してきた。「WBC:white blood sell(白血球数)」と「CRP:C-reactive protein(C反応性蛋白)」はあと一歩で基準値内に収まるようだが、特に「CRP値」は1/14まで下がったので、タンパクマクロファージはほぼ消滅に近い。
いつものことながら医師は結果の状況しか報告してくれない。血液検査の諸値の変動が何が原因でどのように反応したのかという、原因と因果関係については自身で調べて納得するしかないようだ。このあたりが、医「師」とエンジニアの○「士」との違いだと思う。
つまり、いかなる場合においても、医「師」は独自の推測と判断での発言は御法度のようで、われわれのようにあらゆる可能性との因果関係をしらみつぶしに排斥して、ある種の新たな法則や現象を追求する○「士」とのすれ違いを顕著に感じる。
いずれにしても、連休中の不測の事態に備えて、抗生剤を引き続き2週間分処方されて、本日のところは気分的には疾病回復の手応えを感じて帰宅したところだ。お留守になっている自治活動も、早々に役員招集をかけて来週には久々に会議を開く予定で、少しずつ日常生活が戻りつつかるのを実感している。
・・・つづく(もどる)
仕事場兼寝室に毎日新鮮な浄水をいれておくピッチャーだが、同じような形状のものをかれこれ10年近く使用している。今回は縦置きに加えて横置きも可能との密閉性に優れるワンプッシュ式のものにしてみた。
これまでのふたを180度回転させて注ぐタイプに比べると、片手で動作が完結するところが良い。ステンレス製やガラス製の保冷ポットを使用していた時期もあったが、残量が見えないので水分摂取のペースが一向にわからず、こちらは早々にお蔵入りになっている。
このピッチャーだけで1.5L/日以上の水分を補給することの必要性を医師から指導されているが、大切なのは水分補給のペースで、朝の始動から翌朝の目覚めまで、むらなく摂取していることを確認できるように、500mL毎にラインテープを貼って使用している。
特に、就寝から起床までの間に2回ほど水分補給を行う習慣は最近のことになるが、この際に薄暗い室内で手際よくピッチャーで水をグラスに注ぐ必要性から今回の買い換えになったわけだ。たかがピッチャーだが、健康維持の必須アイテムになりつつある。
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★ 耐熱ガラスティーポットの入れ替え
ガラスのティーポットと言えば定番の「ハリオ製」が安全・安価でまずはこれが基本になると思う。海外製品には茶こし部分に工夫を凝らしたり、デザイン性で目を引くものも多いが、ガラス成分等が不明なところに不安を感じるので、入れ替えもやはり「ハリオ製」で探してみた。
今回のものは、容量450mLは同じだが、注ぐ際にふたがズレ落ちない工夫がされた口形状のものに入れ替えることにした。型名では丸形から角形への変更ということになるらしいが、こし網はおそらく同じ寸法で、底部分の面積がかなり増えている点が大きな違いだ。
電熱コンロに置いた場合、底部分の形状の違いにより、前者はヒーターセラミック部分にちょうど乗るが、後者はヒーター縁の五徳部分に乗る状態になる。いずれも構造的に問題になるような重さではないが、どちらかと言うと、後者の方が素直な乗り方だと思っている。
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★ 卓上コンロ用の網が届いた
注文から随分と日にちが経過したが、卓上で使用する小ぶりのステンレス二枚網がようやく届いた。本製品の国内メーカーは15cmから30cmまで5cmきざみの二枚網を揃えている。ガスコンロおよび電熱コンロで使用する20cmのものは、おそらくこの商品以外にはないと思う。
焼き網というのは手入れがしにくい道具で、使い捨て用のものがあるくらいだ。使い勝手の良いのは、極細のワイヤーにコーティング焼き付けをしたものか、本製品のように堅牢なステンレス鋼線で編まれたもののどちらかが長持ちする。
これで上記のどちらの焼き網も揃ったわけで、いわゆる「あぶり調理」を合理的に楽しむことができると考えている。
網を開いて一枚ものにすると、長ものの魚も焼けるあたりは、卓上よりも屋外のバーべキュー用としての利用が主なのだろう。しかし筆者は均一に焼きにくい「するめ」や「みりん干し」および「干し芋」の類いのために揃えた次第だ。
・・・つづく(もどる)
数年前までは近所のスーパーでも購入できたが、先日あちこちを探しても見つからなかったのでネット注文することになった。
柔らかくきめ細かな泡立ちのスポンジだけに、耐久性はその分だけ劣るのは仕方がないが、昔に比べると価格も倍増していたのには驚く。思い出すとかれこれ50年以上使用しているが、店舗から消えたのは始めてのことだ。
未使用状態ならば長期保管も問題ないようなので、今回は10個まとめて注文しておいた。これでまた数年は大丈夫と思うが、少しでも長持ちさせるために、これからは石鹸分を十分に洗い流して、ネットに入れて洗濯機で毎回脱水してみようかと思っている。
このスポンジと石鹸だけは毎日手放せないので、外泊時もそうだが先月の入院時も持参している生活のお供だ。当然ながら[日用工房]の非常用備品の棚に石鹸とともに保管しておく。
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2024.04.13
★ ガラス製の湯呑み
いわゆる冷茶湯呑みだが、ガラスの透明感が優れる「HOYA CRYSTAL製」のかなり古い品になる。なぜか3個組みというのも妙だが不足はない。おそらく5個組みもしくは6個組みの未開封かたわれ3個というところだ。
湯呑みは磁器と決まったものだが、これで緑茶をいただいてもその透明感が相まってなかなか乙なものだ。手に持って口元に触れる感触も良く、さすがに有名ブランドの品だけのことはある。意外にも、斜め縞模様は内側に凹凸が出るようになっているのが不思議だ。
・・・つづく(もどる)
家電量販店であれこれと眺めて思案していたようだが、結局はキャビネットの大きさの制限と、画像の美しさから細君の主観でこの製品に決定したようだ。
筆者がこれを利用するのは、PCからHDMI経由でモニターとして切り替える時だけなので、それ以外はまったく関与しない。本体入れ替えで新たに準備した6TBの録画用HDと既存のDVDプレーヤーおよびネット接続もすべて家電量販店が面倒を見てくれる。
仕事部屋のPCモニターは24インチの3画面横並びなので、幅領域だけをみれば、48型よりもはるかに広い環境になる。人間の目は、横方向の視野は結構広いが、上下方向はそれほどでもないので、仕事用のPCモニターは現在のサイズでの3画面が気に入っている。
しかし、有機ELパネルのコントラスト比は際だったものがあるのは事実で、PC用モニターも次に買い換える際には、これを考慮しても良いかとも思っている。
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2024.04.08
★ 設置工事が完了
配達および設置の方が1人来られて、既存の42型から48型への入れ替え、および周辺機器の接続をすべて手際よく行っていただいた。加えて、ホームサーバー(Recbox)の保存データの再生確認までできたので、細君としてはあとはリモコンで遊ぶだけという超楽々の設置工事だった。ちなみに、ファームウェアーの更新も済んだようで、あれこれと1時間程度の作業の内容は非常に密なものだ。
音声検索によるユーチューブへのアクセスの方法をおしえてもらってご機嫌の細君だが。家電量販店へのおまかせもまんざら悪くないという気がしたのと、マニュアルレスで使いこなせるらしいところが良く出来た家電製品だと思う。
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2024.04.10
★ 追加のリモコンが入荷したようだ
リビングのテーブルとダイニングのテーブルの両方にリモコンを置いておくのが長年の習慣になっているようで、今回も本体購入時に追加で注文していた純正リモコンが入荷したらしい。2台のリモコンでの交互の操作が可能であることをあらかじめメーカーで確認してあるのは、電源のON-OFFは「赤外線通信」だが、その他は「Bluetooth仕様」なので追加登録の可否に不安があったからだ。
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2024.04.13
★ 電動大根おろし器
我が家の食卓には大根おろしが頻繁にお目見えする。魚料理と肉料理には必須だが、それ以外の付き出し一品にもこれが添えられていればほっとする。ところが、最近ではおろし金で大根や山芋をすりおろすのが細君いわく辛いらしい。
そこで、舌触りの善し悪しは二の次にして、とにかく手軽に大根をすりおろせる調理器具を探してきた。ノンブランドの怪しい製品だが、回転刃がステンレス製で安全装置が付いた旧式なので、切れ味の良さは期待できるのではないかとの判断だ。
なんでも、最近のメーカー品は樹脂製の回転刃が普通のようで、大根が水っぽくなりそうでどうも気が進まないのだが、こちらははたして期待どおりの性能が得られるのかどうかは商品を手にしてからでないとわからない。
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★ 後始末の掃除が面倒だがすり下ろしの食感はよい
必要以上に水っぽくもならず、すり下ろしの密度は適度で十分に楽しめる。二人の食事に添える一回分のすり下ろしは数秒で済む。ただし、後始末はおろし金に比べるととんでもなくじゃまくさい。総合的にどのように判断するかは微妙だが、あって邪魔にはならない。
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★ つづれ織りの懐紙入れ
細君用なので男性用より一廻り小さい。この先でほぼ使用することがないとのことなので、せっかくだから長財布代わりに使ってみた。
日常的に現金代わりのカード2枚を入れる仕切り板を製作して、札種を仕分けしてみると、これが意外と使いやすい。適度なマチが付いているのでお札が嵩張っても型崩れしないのが良い。
買い物の支払いの際に通常の長財布を開くと大抵はお札の嵩が丸見えになる。いつもこれを気にしながらカードを取り出すことが多いのだが、この懐紙入れだと中のお札がまったく見えないのと、そもそもが長財布とは思えないところがよろしい。
財布は革製と決まったものだが、丈夫なようでも10年も経てばあちこちにスレが目立ってくる。それでは絹織物はどうかというとそれはこれからだが、いずれも動物性タンパク質が主成分なので、本質的には似たような強度を持ち合わせていると思う。
しかし、日本文化では身の回りものは、武具や馬具を除いて革を用いる習慣がなかったのも事実だ。
結婚後に現在の住まいに越してきて40年以上が経過した。職業柄で都市計画の何たるかを熟知していたので、あえて政令指定都市に隣接する50,000人規模の小都市を選んだ結果だが実に生活しやすい。当然ながらそれまでには、政令指定都市や東京に住まいした経験を経ての考えだが、この歳になると特に医療サービスの充実と便利さに感謝している。
地元での町医(内科、外科、眼科、歯科、整形外科、耳鼻科)のすべてが歩いて通えるところにある。しかも、すべての医院と隣町の国立病院や脳外科専門病院が連携している。従って、日常的には診察に何時間も待つという煩わしさがなく、昨夕も少し歯茎が痛むので電話を入れておくと、本日の朝一番に、診察してくれてその場で薬を処方してくれた。
細君の日常でも、買い物先のスーパー5箇所ほどを、その日の献立に応じて、仕入れの得意な店舗を選んで自転車で通っているようだ。しかも、雨天時には歩いて行き来することもあるくらいの距離だ。国内を代表するデパート4店舗の品々がほしくなった時には、電車に乗れば20~40分で何処の店舗へも行ける。そんな小都市の心地よさは、同程度の人口規模の都市の中でも、極めて低い犯罪発生率の実績からも実証されている。
これらの思いをあらかじめ予測した40年前の考え方の根拠は、「地価」の一言に尽きる。つまり、賃貸であれ分譲であれ、これまでに支払ってきた住まいへの投資がそのまま快適さに結びついているということだ。これを良しとするか無駄と吐き捨てるかは、それまでの人生観の根本的なところの違いで、どちらが正しいとかどうこう言う問題ではない。
・・・つづく(もどる)
2022年1月に購入した200Wタイプの「坂口コンロ」だが、ニクロム線の予備(すでに確保済み)は現在も販売中だが、本体のセラミックが割れた時のことを考えて、予備を注文しようとしたら、2022年6月に製造が終了していた。
理由は電源端子部の絶縁対策が技術基準に適合しないと経済産業省からの指摘があり、即日販売を中止したとのことだ。ただし、この指摘による事故は一件も報告されていないらしいが、このコンロを陶器製コンロに収納改造する際に、筆者がすでに確認していたことだ。
電源配線の一部がセラミック碍子ビーズで絶縁処理されている付近が露出状態であることを差すのだと思う。今回の場合には陶器製コンロに収納するので、この問題はほとんど影響のないことだが、ヒューズでも咬ませておけば良かったのかもしれない。
ただし、陶器製コンロをちゃぶ台に埋め込んであるので、熱源である坂口コンロの代替えがなくなると若干の不安がある。画像のように、銅板を敷いてふきこぼれの熱湯が直接かからないようにしているのは、ニクロム線と本体セラミックを保護するためだ。
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★ 電熱コンロ本体の予備を探しておく
300W以下の小容量電熱コンロは現在の販売市場ではすでに姿を消しており、この先で間違いなく入手できなくなる。500W以上の一般的な電気コンロは健在だが、銅製品や銀製品および錫製品の湯沸かしには負荷が大きいので遠慮したい。コンバーターで供給電力を制御するので、実際には問題ないのだが、無駄な容量のものをあえて選ぶ必要もないかと考えている。
さて、今のうちにちゃぶ台に収まる体裁の良い小ぶりの電熱コンロを探しておく必要がありそうで、あれこれと検索しているとやはりすでに廃盤になった商品しか見当たらない。さて困ったのもだ。なぜ現在の200W電熱コンロにこだわるのかというと、弱火用の汎用コントローラーの定格容量が200Wになっているからで、500Wクラスになると、大容量の電動工具用のスピードコントローラーを新たに準備する必要がある。
ネット通販で天板がφ100mmの小ぶりで安価な海外製電熱コンロが目に付いた。500W仕様で温度調節ダイヤルもついているのでもってこいだが、全体の造りが価格相応という雰囲気で購入の踏ん切りがつかない。
コントローラー内蔵なのでスッキリとちゃぶ台に収まるのが魅力だが、使用勝手に関するレビューがまだ見つからない。数千円の商品なので人柱で購入してもよいのだが、ヒーター部で劣化断線したら修理が不可能な構造も気になる。
当面は急ぐ事態でもないので、引き続き適当なコンロを探すことにする。
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★ ヒートガン集中ノズル
ヒートガンと言えば「マキタ製」がポピュラーだが、標準セットの交換ノズル以外に別売で「集中ノズル」というものがあった。加熱対象にピンポイントで熱風をあてることで、熱効率が上がり消費電力を抑えるられる。
自宅で使用する際には特に10Aを超える電化製品の使用には気を遣うので、このノズルをセットした状態での出力ダイヤルの最適値を確認しておこうと思う。なお、[日曜工房]では商用電力では100V 20Aまで、発電機では100V 26Aまでの電力を使用できる。
マキタ製ヒートガンでよくあるのは、建築工事現場での塗装や接着シート等の剥がしの際に、高温で長時間の過酷な作業だ。製品の説明書には連続使用時間の制限が特に記載されていない。
また、ハンダ作業用に価格は1/2程度の八光製のヒーディングガンも手元にあるが、こちらも連続使用時間の制限は記載されていないが、使用後に1分以上のクールダウンの明記がある。
後者の意味合いは、ヒートガンの収納時の火災を心配してのことか、ヒーター後段の配線の加熱予防の ためのことかが定かでないのだが、いずれにしても後者の使用方法を徹底するのが合理的な気がする。
もっとも、マキタ製の方は樹脂製の堅牢なケースが付属しているので、少々の残熱があっても大丈夫なのかもしれない。しかし、こちらもファン側の配線の加熱防止のために、ヒートガンは使用後にクールダウンを心がけたい。
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★ 集中ノズルは樹脂棒の溶接用だった
樹脂棒を溶かして溶接する際に使用すると製品パッケージに明記されていた。なるほど、ヒートガンはそういう使い方もできるのかと今さら知った次第だ。
ということは樹脂棒さえ準備しておけば、もしくはタイラップを樹脂棒に見立ててプラスチック溶接ができるわけで、何か得をした錯覚に陥る。
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★ ホビールーターの交換チャック(コレット)
金属研磨で使用するホビールーターだが、チャック(コレット)が2.4mmと3.0mmの2種類が製品に付属していて、先端工具の種類により確かにこの2種類を使い分ける必要がある。その際に、コレットとチャックネジを紛失すると大変なことになるので、いつもケースから出してはその場で入れ替えてきちんと保管している。
これまで、このコレットが行方不明になったことはないが、どうも心配で仕方がない。そこで、セットものの予備を注文しておいた。本体メーカーのリョウビ製はホビー用なので補充部品が見つからなかった。そこで、ブロクソン製のものを注文したがおそらくコレットだけは問題なく装着できるはずだ。
コレットは、径1.0・1.5・2.0・2.35・3.0mmなので、2mm以下の精密ドリルの装着も可能になり、あって邪魔にはならない。
と思っていたが、コレットの外径が合わなかった(0.5mmほど大きかった)ので、さてどうしたものか。簡易ドリル旋盤で削ってみようかと考えている。これはまた別の機会の報告だ。
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★ ホビールーターの予備を手配
旧リョウビ製のホビールーターだが、この種のものではもっとも高出力の100V 100W 22,000rpmという仕様になる。彫刻等で使用する場合にはもっと出力の低いしかも指先でスイッチ操作ができるスティックタイプの方が人気があるようだ。
[日用工房]でこれまでのホビールーターの使用目的はただ「研磨」に尽きるので、連続使用が可能でスイッチやダイヤル類はむしろ指先にない方が使い勝手がよろしい。ところが、定期的に使用しているユーザーレビューでは、3年くらいで壊れた報告も聞いている。
現在も社名が京セラになってまったく同じものが色違いで販売されている。たしかにホビー用ではあるが、電動工具としてはそこそこの価格なのが少し納得できないので、あえて安価な旧リョウビ製のものを探してきた。
ホビールーターの場合は、[日用工房]と自宅の両方の備えていても、それなりの使用頻度があるので、今では電動ドリル並みの汎用工具になっている。
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★ ホビールーターで思い出したこと
この種の先端道具で最初に使用したのは、40年以上前の職場にあった「電動消しゴム」だっとことを思い出した。図面を描く仕事がまだ手書きシャープペンシルの時代には、ゴム印のスタンプインクを消す際にはこれが必須だった。その後、A1出力図面はCAD+プロッターの時代になるが、鉛筆プロッターによる出力からロットリング出力を経て、インクジェット出力に至るまで、まだ「電動消しゴム」は健在だった気がする。
いわゆる原図という成果品を製作しなくなったおよそ20年前頃に、この「電動消しゴム」はまったく出番がなくなり、仕事場からいつの間にか姿を消したように思う。「電動消しゴム」は文具メーカーの製品だったこともあるが、ホビールーターとはその完成度に関しては次元の異なる別物だ。しかし、一部のエンジニアやアーティストが使用することもあって、笑ってしまうくらい高価だったのも興味深い。
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★ 別用途の電気コンロを入手
本来の探している小型の電気コンロではないが、325W(内外切替)or 650W(内外全体)の切替機能と五徳の出し入れも備わった、コンパクトで非常に安定感のある製品を見つけた。
2007年製ということで随分と長い間保管されていたようだが、ほぼ未使用の状態なのでこの先の耐久性には問題ないと判断して購入した次第だ。
購入目的は[日用工房]での非常用コンロとしてだが、カセットガスコンロの予備という位置付けになる。発電機があるので、電気コンロでの湯沸かしの対応に準備しておく。本日も発電機の定期試運転を行ってきたが、これを使用する事態が起こらないことを願う。
★ 収納前に試しに通電してみる
ニクロム線の配置が渦巻きではなく星形で内側と外側の2系統熱源なので、通電時の発熱の様子が美しい。鍋底の大きさに応じて、効率的に熱量を調整できる内外の熱源の切替機能は合理的だと思う。
組立式の五徳はフライパンのようなものでの調理には不安があるので、安定度ではお鍋をそっと置く程度と考えた方が良い。もしくは餅網での炙り調理には適している。
いずれにしても、ダイニングテーブルに常設している都市ガスコンロとは別物で、当初の予定どおり[日用工房]の非常用として問題ない機能性だと思う。
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★ ダイニングの卓上ではガスコンロが便利だ
2022年の12月から卓上のコンロをカセットガス用から都市ガス用コンロに入れ替えた。コンロ全体が嵩張らないのと、ガスボンベの入れ替えがないのが今さらながら便利だと気付いた。
感覚的な話だが、ガス代はほぼ無視できるように思えるのも良い。と言うことで、カセットガスコンロは非常用で収納しておくことになっている。
・・・つづく(もどる)
昨年の6月に閉店に伴うセールで買い求めた、50年前の在庫品「津軽塗の菓子器」だが、量産品なので紙箱も埋め込まれた針金の錆びが浮いてきて見苦しくなってきた。お気に入りなので、気持ちは桐箱に入れておきたいくらいだが、それも仰々しすぎるので困ったものだ。
当面は風呂敷に包んで保管しているが、どうも収まりがよろしくない。そこで菓子器専用の巾着袋を「ミシン工房」へ発注したわけだが、翌日には仕上がって戻ってきた姿がことのほか似合っている。
(ミシン工房より)
丸底でしかも裏地付きの巾着袋は縫製に若干の手間がかかるが、裁断さえ丁寧に行えばあとはミシンをただ走らせるだけで良い。裏地と紐は工房に在庫があるが、表地の選定にすこし迷ったあげく、和柄のキルティングを注文することにした。
ちょうどよい生地の端切れがワンコイン+送料で出品されていたので、夕方に注文するとその日に商品を発送してくれて、翌日の夕刻には手元に届いた。夕食後に型紙のメモを確認しながら慎重に裁断を行い、小一時間で丸底の巾着袋が完成した。
裏地付きの袋物は最後に「でんぐり返し」をして完成の姿をみる時が一番楽しい。この時の返し用の開口の発想はまるで手品の種のようだと思う。わかる人にはわかる話だ。
・・・つづく(もどる)
エアーツールのうち、コンプレッサー、補助タンク、エアーガン等は「アネスト岩田製」のもので揃えているが、エアーガンはよほどのことがない限りあまり使用していない。
一度使用するとエアーガンの洗浄に大量の溶剤を使用するので、その処理のことを考えるとよほどの広い面積でない限り、工具の塗装程度であれば刷毛塗りがほとんどだ。
そこで、刷毛塗りの感覚で使用できる「エアーブラシ」を注文した。標準ノズルの0.3mmのものだと、模型を塗装する際に使用するタミヤ製のものが信頼性
に優れるようだ。何でも、ダブル アクションタイプが一般的とのことだが、トリガー方式のエアーガンとは勝手が違うようだ。
これだと、塗料および溶剤に無駄が少なく室内でも比較的安全に塗装ができそうだ。専用ホースとエアーフィルターの必要最小限の付属品で注文してあるが、その他の洗浄用品はエアーガン用のもので兼用できると思う。
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★ ホビーとしての塗装ならばエアーブラシが万能かも
エアーガンによる比較的面積の広い塗装作業を思い出すと、2t仕様のフロアージャッキの全塗装くらいで、微妙なオレンジ色を調合する必要からのもので、それ以外ではほとんど市販のスプレー缶で事足りる。
エアーガンが5cmから10cm幅での散布なのに対して、エアーブラシは1cmから数センチの直径範囲での塗装が可能だ。その分だけ対象物に接近して作業が行えるので塗料の消費効率が格段に高い。つまり、無駄な塗料の噴射量が少ないということだ。
以上のことは使用する前からわかっていたことだが、実際に使ってみるとその違いの大きさには驚く。そして、塗装の失敗が圧倒的に少ないことを始めて知った。
これまでのエアーブラシに対する考え方は、いわゆるグラデーションを多用する筆としてのツールと見なしていたが、無論それは正しいのだが、単一塗装の小規模スプレーガンとしての使い勝手については、実際に使用してみないとわからないことが多かった。
結果として、単一塗装のツールとして、小物の塗装が対象の場合には、ほとんどがこれで対応できるのではないかとさえ思える。と言うか、なぜ今までエアーブラシを試そうとしなかったのかが疑問でならない。
思い返してみると、昭和の時代に流行ったトラックの荷台に奇抜な絵をエアーブラシで描いたものを見た時に、この描画方法に対して生理的な違和感を抱いたことからの偏見があった気がする。
その偏見とは、小学生の頃に銭湯で見かけたみごとな彫りものの背中をついイメージしたからだと思う。そういうことから、筆者はグラデーションというのが性に合わない。
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★ エアーフィルターの効果
エアーブラシを使用する場合は、圧縮空気源は小型コンプレッサーなので、それほど大した水分は発生しないかと思っていたら、装着してみるとわずかながら水滴がエアーブラシフィルターに溜まるようだ。
とにかく、吐出空気に水分がわずかでも混入すると塗装が台無しになるので、エアーフィルターは必須のようだ。エアーガンのものに比べるとおもちゃのようで安価なものなので、「家庭用」となっていることからも、ある程度の消耗品のような気もする。
このフィルターをエアーブラシのノズルに装着すると持ち手の安定度が良く、特にダブルアクションのレバー操作がやりやすくなる。おそらくそれを見越して製品設計がなされているのだろうと思う。
・・・つづく(もどる)
早々に届いた息子の嫁からのこの時期恒例のプレゼントだ。細君にはうけるプレゼントの中身のようだが、筆者は食べ物においては素材にはこだわるが、加工物にはあまり興味がないので、「チョコレートは明治」の鈍感世代だ。と言うことで、これらのうちいくつが私の口に入るかが問題だ。昨年の「チョコレート」もそうだが、これらの高級チョコレートを口にできるまでには、発展途上国のカカオ農園での過酷な労働の原産環境が前提になっているわけで、農業の工業化は結局は貧富の格差を助長する結果になっている。
大学の同級生の一人は、晩年には地元の四国へ戻り酒造メーカーの酒米を地域で栽培して、根菜類も自給自足を基本にそれ以上の収穫物を出荷している。日本の農業は太古より時給自足が原点にある。
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2024.02.22
★ 合わせ網を見つけてきた
食卓でガスコンロを使用した(する)際に、ついでに酒の肴のあぶり物をやりたいときがある。あぶり物はとにかく目が離せない。従って割り箸で常に面倒を見ながらの作業になるので、この合わせ網を長らく探していた。
この種の網は業務用か野外バーベキュー用になるらしく寸法がとにかくでかい。そこで、卓上で使用する比較的小ぶりのものを探していたわけだが、30cm規格のものが最小のようだ。そして2枚の網が外れるタイプのものがほしかった。
この網にピッタリなのが「鰯のみりん干し」で、表裏をきれいに焼くことができて、形が崩れないのが良い。
・・・つづく(もどる)
この種の包丁をきれいに修復する動画をユーチューブで見かけるが、筆者は子供のころから古い大工道具をおもちゃ代わりに砥石だけで何日もかけて修復することの楽しみを経験している。
さて、今回は調理棚の引出しに革袋に包んで仕舞われている細君の包丁セットの中の1本で、この菜切り包丁だけが何故か極端に錆びていたので早々に手入れをすることになった。
先日導入した「ベルトグラインダー」を使用すれば、これまでの「20mmエアーベルトサンダー」よりも正確な荒研ぎができそうなので、早々に試してみようと思っている。その後はひたすら砥石との格闘になるが、その時点にならなければこの包丁の基本性能がわからない。
もとよりセットものということは、あまり高級品とは思えないが、一応堺産の手打ち製品との袋書きがあり、学校で一括注文したものらしいので、まんざら粗悪品ではないとの推測だ。これらの経緯を踏まえて、まずは数時間の作業で切れ味の素質だけを確認してみる。その時点で鋼の性能が悪ければ、それなりの仕上げで元に戻すことにしよう。
もしも、今後とも十分使用に耐えうる製品と見極めがつけば、全体を鏡面仕上げまで再生を試みて是非とも日常使いの包丁の1本に加えることにする。その際の研磨工具は各種の品々を取り揃えている[日曜工房]なので、時間さえあれば問題なく目的は達成できる。
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★ 包丁全体の反りを修正して、錆びの深さを確認する
軟鋼の背部分を打ち直して、全体で2mm程度の反りを修正することから作業を開始する。この反りの原因は不明だが、もしかして製品完成時の比較的初期の段階で発生していた可能性もある。背から刃先にかけての断面方向裏側の削ぎ落としが若干甘い気がするが、薄刃なので概ね現状の形で問題ないのかもしれない。
刃渡り17cmの標準の菜切り包丁は細君の手にはやや大きい。そこで、刃渡り15cmに先端をカットして刃付けのやり直しも予定している。その際に、断面方向裏側の削ぎ落としにもう少しメリハリを付けておこうかと考えている。
加えて、これまで一度も研いだことにない使用頻度の少ない包丁のようで、その代わり刃こぼれがほとんどないのは、後段の成形研磨作業がかなり楽になる。問題は深い錆びを落とすのにどれだけの研磨が必要かどうかで、そのあたりはやってみないとわからないが、研ぎ代が十分ある形なので思い切って研磨してみようと思う。
反りの修正と、錆落としにベルトサンダー#400による成形が終わった。ただし、錆びの深さの10倍ほどの平面寸法を削り落とす必要があるので、全体的に刃渡りだけではなく、幅も微妙に細くなっている。つまり、0.1mmの傷を消すために全体を研磨すると、刃先が1mm後退するということだ。
この時点で刃先のある程度の硬度と粘りがわかった。おそらく一般的な鋼の性能と思われるので、おそらく砥石の荒研ぎで概ね満足できる切れ味の予測ができると思う。今回はこの先の刃付けを行う素地の仕上げを超えて、つまり最終的には包丁全体の鏡面研磨まで対応できるように、#400の研磨面を#600と#800で筋目が薄くなるまで整えておくことにした。
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★ 刃付け完了
刃付け過程での刃先の返りの具合も良く、いわゆる切れる包丁の素質があることがわかった。先端の丸みを帯びた刃先の仕上げに手間取ったが、ここは一旦刃付けを行っておけば、今後は手入れの研磨の際には数回に1度の研ぎでよい。[日曜工房]での刃付けの最終砥石は#2000相当の粘板岩のような自然石を用いているが、最近の合成砥石の方が性能が良い場合があるらしい。
包丁刃物の切れ味を表現する際に、新聞紙をつまんで空中で縦に切り刻むシーンがよくある。実は、これが切れる刃物の証拠のように思われているが本当はそこからの作業が重要になる。この、新聞紙を切り刻めるというのは、鋼の刃先がそれなりに研ぎ上がった単なる目安であって、その先の「切れ味」については、仕上げ研ぎに耐えうる鋼の性能の善し悪しで決まる。
新聞紙の場合と同じような表現を用いれば、キッチンペーパーを1枚に剥がしてそれを同じように縦に切り刻めるくらいでなければ、良い「切れ味」という表現が適さないと思ってよい。大工道具などの刃物の仕上げは、テッシュペーパーを縦切りできるくらいにまで、いわゆる「研ぎ澄ませて」研ぎの作業が終わる。
包丁の切れ味だけのことであれば、この刃付け作業を最終工程としても差し支えない。ただし、ミクロン単位の凹凸を平滑にしていわゆる鏡面になっているのは刃先の鋼部分だけなので、今回は包丁全体をより美しく仕上げるために、包丁全体を鏡面仕上げにする別工程を追加しようと思う。これが想像を超える手間がかかることは承知の上だ。
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★ 鏡面仕上げ
包丁の再生作業で最も時間を要する、しかも切れ味には直接的に影響のない追加の作業が鏡面仕上げになる。この仕上げのあとは日常の手入れもそれなりに気を遣うことになるが、とにかく見て、手に持って心地良いと思う。さて、細君がそこまで興味を示すかどうかは別だが、単純にきれいに見える方が良いに決まっている。
鏡面仕上げは基本的に砥石を離れて研磨剤とバフ仕上げで行う。従って、刃付けの最終直前にするか、直後にするのかが迷うところだ。今回は後者で行ってみたが、これまでとは違い作業の進捗は極めてスローペースなので焦らないことだ。ちなみに、画像でぼかしている銘は作り手の名ではない。これを注文した際の細君の氏名が彫られている。
薄刃の刃物は完全な平滑面の下地を形成するのが難しい。従って、鏡面に仕上がったとしても写りにある程度のゆらぎを許容しなければならない。特に今回のように、かなり深い錆び落としの研磨を行った素地からの鏡面仕上げはこの傾向が強い。それでも、毎回包丁で自分の顔を写すわけではないので、実用的にはこのゆらぎは十分無視できると思う。
柄の部分は水分が染み込むので、この先で一番最初に錆びが発生するが実際には見えない。そこで今回はさび止めを塗っておくことにして、この先でもう一度柄を抜くような手入れが必要になった時に、始めてその効果を確認することができる。柄の方も木口に防水処理を行って、なるべく水分の侵入を軽減できるようにしておいた。
これで、一連の菜切り包丁の手入れが完了したが、刃物(鉄)の寿命は手入れを怠らなければ百年単位の期間で強靱さを維持できることから、今回の仕上がり状態も新品の時以上の美しさを甦らせたと思っている。ちなみに、筆者では到底その技術を習得できない「裁ち鋏」の手入れについては、非常に興味深い「2015年の記事」があるので、興味があれば是非そちらもお読み願いたい。
2024.02.24
★ 菜切り包丁の手入れ完成
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★ 昔ながらの腕カバー
研磨作業の時には必須の「腕カバー」だが、これまでは使い古しのウインドブレーカーで、袖部分の粉塵汚れと巻き込み事故を予防してきた。しかし、今回のように大量の金属粉塵が舞う作業では、洗車用の「防水プロン」と「腕カバー」をするのが良いかと思った。ということで、[日曜工房]で定番の腕カバーを注文した。
作業用インナーでいつも利用している「おたふく製」でこの腕カバーを検索してみると、始めて知ったが驚くほど安価だ。まさか片方だけの価格ではと疑うが、そんなことはないだろうと、未だに半信半疑で商品の到着を待っている。
これがおしゃれなポリエステル/ナイロン製のスポーツアームカバーになると、価格は一挙に5倍以上が普通だ。縫製手間は同じなので、スポーツアームカバーは素材とデザインのバラエティーを確保するためだけで、かくも高価になるのだろうか。
・・・つづく(もどる)
新型コロナ感染が騒がれて国内のマスクが欠乏した頃は、[ミシン工房]で製作してもらった立体マスクで2年間ほどを切り抜けてきた。
細君は今でもこのマスクがお気に入りで、ガーゼ生地の掛け心地のよい紐が伸びきってしまうまで何度も何度も洗濯して再利用していた。
さて、市販マスクの流通が通常にもどった1年前からは、「カウネット」で注文する立体マスクが、今では外出時の必需品になっている。これは口元から外した際に折りたたむような仕舞い方ができるので、その点でも衛生的なところがよい。
冬場ではこのマスクのおかげで顔が暖かいので、本来の目的以外で必需品になっているようだ。と言うことで、本日もまた3箱を注文したところだ。
・・・つづく(もどる)
ガラス細工を列べたような画像だが、暗視野コンデンサー装着の顕微鏡で観察した[珪藻2種]と[バルバドス産放散虫]のプレパラートになる。お正月休みの「暇つぶし」にもう何十時間眺めているだろうか。
特に、昨年末にMWSさんより新たに購入した左下の[バルバドス産放散虫]のプレパラートは眺めていていつまでも飽きない。
画像にしてしまうとコントラストの階調がベタになってしまうので、その分だけ感動が薄れる。これらの試料は筆者なりの「お宝」なのだが、当然ながら肉眼では見えないまるで塵のようなものだ。
これらのプレパラートはもともと透明なガラス質の試料なので、顕微鏡の照明操作による光の回折現象が作用してか、想定外の発色を楽しむことができるらしい。筆者はまだそこまでの観察経験を積んでいないので、手持ちの暗視野コンデンサーをあれこれと操作するくらいだ。
ただし、暗視野コンデンサーは光源の何分の一かを制御して試料だけを浮かび上がらせる手法なので、貧弱な光源だとどうしても光量不足を生じるように思う。
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今回は、MWSさんの記事に習って、ハネノケコンデンサーのレンズに漆黒マスキングを施し、手製の暗視野コンデンサーを試してみた。
漆黒マスキングは[ミシン工房]のφ16㎜、φ15㎜、φ14㎜皮抜きポンチで、1㎜厚のゴムシートを打ち抜いて制作してあるが、いずれ紛失しそうなのでそれぞれの予備もぬかりない。
ゴムシートをレンズにただ置くだけの暗視野時のコントラストだが、これまでの暗視野コンデンサーよりも良い結果が得られたのは不思議だ。
また、解像度もハネノケの方が上のようで、こうなると変な話だがあえて暗視野コンデンサーを用いることもない気がしてきた。今回は1600×1600の解像度で貼り付けてみたが、当然ながら明視野コンデンサー相当の分解能が感じられるのが心地よい。
全体の色合いも若干の変化が出た。どちらかというと、こちらの方が自然な感じがするのと、色数も多いようだ。そして、この手製暗視野コンデンサーの方がカメラ写りが良い気もする。
つまり、目視と拡大画像のギャップが少ない。おそらく、「Nikon 1 V3」で撮影した中で一番満足できる撮影だと思う。最近のカメラ撮影はカメラレンズ(標準18.5mm)のAE/AF機能をフル活用して、目視のフォーカスと同じものが楽に撮影できるようにしているためだ。
「Nikon 1 V3」を使用しているのは、USB経由でPCモニターによるライブビューが可能なニコン製アプリケーションを使用するためだが、ほとんどの撮影はカメラ本体で済む。
従って、その場合には何故か※3台ある「Nikon 1 J4」でも撮影品質はほぼ同等だ。しかし、まだ十分な発色を得るまでには至らないので、試行錯誤は延々と続く。
※Nikon 1 J4は2台までは予備の確保のために準備したのだが、その一台でCマウントリレーレンズ経由のダイレクト撮影時に、マニュアル撮影設定のミスを故障と勘違いして、もう一台確保した結果合計3台になっている。
・・・つづく(もどる)
昨年の夏に購入した「工業用デジタルマイクロスコープ」だが、間に合わせで用意したスタンドがあまりに貧相で使い勝手が悪かったので、本格的な観察をまだ十分に試していない。とにかく実体顕微鏡のスタンド並みの安定感のあるものを今なお探している。
さて、久々に眺めてみて(PCに接続してみて)ひまをつぶしているが、1280×720の解像度は扱い易い。カメラ本体に内臓されている照明のみの撮影だが、外部照明を併用すればなお美しい画像が得られる。
時計の風防ガラスからの若干の反射があるのと、縁石の透明感が全く再現できていないのは落射照明の特徴のように思う。斜め横からの部分的な透過照明を併用させれば縁石がもっと自然に輝く気がする。とうことで、デジタルマイクロスコープはスタンドを含めてまだ完全に使いこなしていない状況なので、この先もまだまだ試行錯誤が続く。
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★ アオドウガネ
集合住宅の集会所にある鉢植えの中に、夏場に侵入した「アオトウガネ」の残骸を見つけた。手に取ると羽根がポロリと落ちたのでこれを持ち帰ってデジタルマイクロスコープで撮影してみたが、凸部分での照明の反射の加減で全体が均一な色合いには写らない。
実体顕微鏡での目視の方が照明反射の具合が自然で立体感があるのは当然だが、その時点で撮影を思いつくと三眼仕様ではないので、カメラの設置等の段取りに切り替えなければならない。
その点では、立体感の被写界深度はまあまあだが、右手でモニターの画質調整を確認しながらの撮影はとにかく手軽でよろしい。これはやはりズーム操作とフォーカス合わせを左手で安定して行える堅牢なスタンドがほしいところだ。
アオドウガネの羽根の輝きもきれいだが、子供の頃に母方の実家で夏休みを過ごした時に、「玉虫」を捕獲したのは感動的だった。夏休み明けの課外活動報告資料にこれを教室の後ろに展示したが、思いのほかだれも興味を示さなかったことを覚えている。
当時は自宅にカメラもなかったので、記録を残すのは写真館での家族写真程度のもので、その分だけ記憶が鮮明に残るのかもしれない。あの「玉虫」はどこへ行ったのだろうか。
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2024.02.04
★ デジタルマイクロスコープのスタンド
理想的にはφ50mmブラケットを持つ工業用デジタルマイクロスコープのスタンドがほしいところだが、その場合でもφ50mm→φ35mmのブラケットの改造が必要になる。何にしても改造の手間が発生するのであれば、実体顕微鏡のスタンドにφ35mmブラケットを取り付ける改造も同じなので、そのことも考慮してスタンドを探している。
しかし、一般的にはφ76mmのブラケットがついた実体顕微鏡のスタンドに、φ35mmブラケットを後付けする改造はかなり困難を極めるのは、ほとんどのスタンドではブラケットの取り付けしろが確保できない。ちょうどこのあたりに、オプション落射照明用の開口があるためで、初期の実体顕微鏡スタンドであれば何とかとも思うが、ボルトのかかり代が微妙な気もする。
そんな時に、「e-Bay」の商品でリングブラケットではないタイプの実体顕微鏡スタンドを見つけた。この型番をもとに国内でそれに該当するものを探したところ、「e-Bay」での価格の1/5で偶然に購入することができて、現在はその商品の到着を待っている。
オプションの落射照明も付属していて、電源装置が内蔵されたスタンドの寸法は、今年になって入手したニコン製の実体顕微鏡「SMZ-2B」のスタンドとほぼ同じだ。まあ、右のイラストをみれば、[umayakko]さんならばすぐにわかる製品だが、マイクロスコープの本体重量が極めて軽いだけに、スタンドの堅牢さでは国産メーカーのものとは段違いのW=3.6kgとなる。
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★ ブラケットと固定金物の準備
ブラケットは金属パイプ用の樹脂製の工業用製品がみつかった。サイズは30A~35A用ジャストフィットの製品だ。取付金具はブラケット寸法にほぼ近い、5mm厚のアルミ板素材から切り出すことにして、その材料はすでに到着している。
なお、この先でφ50mmの工業用マイクロスコープが手に入った時のことを考えて、それようのブラケット素材も同時に注文しておいて、2種類のブラケットを製作しておく。
取付作業は、スタンド本体のブラケット受け面に、取付ボルトネジが切ってあるので、これにを利用するようなアルミ板の加工を行えば、強度的には問題なく固定できると考えている。この状態だと本スタンドはオリジナル性を維持したままの利用になる。
さて、スタンドは年代ものなので当然ながら駆動部分のメンテナンスと、外装部分のあちこちで化粧直しが必要かと考えているが、照明電球をハロゲンからLEDに交換するかどうかは、内蔵の電気基板を確認してから行うこととする。
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★ 初期型固定倍率 ニコン「SM-5」用のスタンド
スタンドだけに注目すればこのタイプのものが最もコンパクトでそこそこ堅牢な造りになる。
ただし、先の記事でも述べたとおり、リングブラケットの先端部を切断加工して、新たなブラケットの取付ネジ穴を削孔する際の、かかり代に不安があるのも事実だ。
おそらく、実体顕微鏡用の卓上スタンドとしては、そのヘビーデューティー度で言えば両極端の2台になると思う。
とにかくすべては推測だけではその先へ進めないので、最良のマッチングを求めることから、こちらのスタンドも併行して購入済みで到着を待っている。
このスタンドを[日曜工房]へ持ち込んで思案するのは今週末頃かと考えているが、先のスタンドには照明装置が付属している点の魅力も捨てがたい。
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★ ブラケットのセンター確認
海外製スタンドでは大きな問題が露呈した。準備しているブラケットの取付はすべてボルトオンで済ませられるのは好都合だが、レンズセンターがアクリル板のセンターと大幅にずれることだ。一方で、ニコン製スタンドではその問題はなく、ほぼセンター位置が確保できたものの、固定用ボルトのかかり代が予想どおり浅すぎる。
以上のことから、現在準備したブラケットパーツの取付けは不適合と判断して別の製品をくまなく探したが、φ35mmブラケットの特殊性から代替え品を見つけることができなかった。
最終手段として、現在の「簡易スタンド」のブラケット部分を切断して、ニコン製スタンドに無理矢理取り付ける方法を模索することになりそうだ。ところが、これらのパーツの素材はすべてアルミ合金なので、溶接にはTig溶接機材が必要になる。現在[日曜工房]では溶接機は鉄・ステンレス用の半自動溶接機しかない。
従って、ボルト接続ができるようにそれぞれのパーツを加工して、結合金具を自作する必要がある。さて、その構想でスタンド&ブラケットが違和感なく完成するのかどうか、結果は今日明日に出るような簡単な作業ではなさそうなので、本件の続きは当分先になりそうだ。併せて、海外製スタンドは当面行き場を失ったことになる。
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★ スタンドのブラケット移植準備
ニコン製実体顕微鏡のスタンドに汎用の小型スタンドのブラケット部分を移植するしか方法がないことがこれまでの結論になった。そこで、スタンド本体部分のパーツを全バラでグリスアップを行う一方で、今後の作業は加工しやすいように、ブラケット部分だけを抽出して行う。
ブラッケットは固定金具とボルト2本で、本体アームのリブに挟み込む。この方法にたどり着くまでに、現物合わせの試行錯誤で切断位置のマーキングを行っている。この画像を最後にそれぞれのブラケットは所定位置で切断され合体させることになる。
しかし、いずれのアームもこれを切断すると元にはもどらないし、本体部の片方は使用目的を失ってアルミスクラップになるわけだ。加えて2本のネジによる固定方法もスタンドとしての安定性では完璧とは言えないのも気になる。
と言うことで、アームの切断はいつでもできるので、今一度加工後の姿をあれこれと想像しながら、スタンドの改造目的である操作時の安定性についてもう一度検証し直しているところだ。
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★ 本物のマイクロスコープスタンド
さて実体顕微鏡のスタンドを改造してマイクロスコープ用にする発想だが、いささか強引な気もしていたのだが、有名どころの「KEYENCE」の専用スタンドの一つを知った。(とても手を出せるものではないのは承知している)
やはり、スコープ本体側面のフォーカスダイヤルに指を当てる関係から、画像のブレを最小限に抑えるスタンドの構造が見て取れる。さすがに有名どころの製品はそれなりに考えられていることを知って、現在奮闘中のスタンド改造もまんざら的外れではなかったと思う。
つまり、その選択をあきらめた最初の「海外製スタンド」に、上下2段でブラケットを加工してでもセンター合わせをした方が良いのかもしれないという迷いも出てきた。また、「ニコン製スタンド」のアーム部分全体を切り落としてブラケットを付けるという大胆な発想の可能性も考えてみたい。
ただし、後者の場合にはブラケットの軸を90°回転させる、即ち一旦切り落として再び接着するという加工まで必要になるので、構造的にそれが可能かどうかを3D的な画像を想像しながらしばらく思案してみる。
やはり、何でもそうだが「本物」を知って汎用品で納得することの大切さを感じた。画像からの推測だが、スタンドのエレベーションダイヤルは、荒動と微動の分離ダイヤルになっているうように見えるのはさすがだ。
さて、先の画像のブラケットはまだ切断していないので、ここはもうしばらく多方面の情報を整理して、後戻りのできない加工は最終作業として、発想に実現性が確認できる簡単な作業でそのトータルの可能性を模索してみる。
① 90°回転改造ブラケットの製作が成功した場合
「ニコン製スタンド」のリングブラケットを根元から切断して、90°回転ブラケットをボルト止めで固定すれば、マイクロスコープセンターもほぼアクリル板の中央にセットできる。M4ボルト×2本をスタンド本体のフォーカスプレートに取り付けるためのネジ切りを行う。
② 90°回転改造ブラケットの製作に失敗した場合
「ニコン製スタンド」を使用することはあきらめるか、小型スタンドのブラケット部分を移植することを具体化する。もしくは、「海外製スタンド」を含めて、新たなブラケットを探してその取付方法を思案する。この場合は、ほぼ振り出しに戻るのと同じで、最良の結論を得るまでには相応の日数を要する。
ただし、いずれの方法でスタンドを改造するにしても、スタンド本体の一部を切断することには若干の抵抗を捨てきれないのも事実で、本件については、急いで結論を出すことだけは避けた方が良さそうだ。
・・・つづく(もどる)
昨年末に購入した[LC/80]アルミホールを清掃するための「棕櫚ブラシ」だが、ナットの溝もきれいに掃除できて満足している。特に気に入ったのは、棕櫚の先端は汚れを掻き落とす割には水分を含むと意外に柔らかく、塗装にやさしいということだ。
ということで、雑巾かけが行き届かないところの洗車用に、一廻り太めで長めの棕櫚ブラシをもう一本注文した。これらの2本を駆使すれば、大抵の目に付く箇所の、たとえばエンジンルーム内の配管廻り等の汚れ落としは可能だと思う。
このタイプの棕櫚ブラシは子供の頃に台所にあったものとほぼ同様だと思う。当時は鍋底のこびり付きや、コップの底の汚れを落としていたような気がする。
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★ 我が家は「石鹸」の消費量が目立つ
いわゆる固形の石鹸を置いている場所は「洗面所、風呂場、台所、日曜工房」になるが、洗濯石鹸と手洗い石鹸を使い分けている。大雑把な勘定だが、洗濯用は3個/月、手洗い用は4個/月を消費する。
従って、パントリーにはいつも最低でも2ダースの備蓄があり、購入の際には4ダース単位で注文している。我々の世代は家庭でも小学校でも、はたまた道端の水道蛇口の傍にも石鹸は必須のアイテムで、公園の水場でも結構見かけた記憶がある。それほど石鹸との付き合いは日常的に当たり前であり、地元には中堅石鹸メーカー(牛乳石鹸)が今なお健在だ。
ちなみに、宿泊を伴う外出や、入院の際には必ず使い慣れた石鹸を持参するわけだが、店舗や施設の水場に備え付けの合成洗剤は一切使用しない。知る人は知ることだが、石鹸は油脂分の分解という基本機能以外に何らかの付加価値を持たせると、時として取り返しのつかない人体へ有害な成分が混入している場合がある。細君もそうだが、最近では筆者も皮膚の過敏反応が見られるので仕方のない自衛手段だ。
・・・つづく(もどる)
昨年の10月に注文した部屋着用の「レッグウォーマー」は結構気に入っている。おかげで室内の暖房温度を2℃程度下げることができるので、電気代の節約で十分元が取れるというものだ。そして、自転車での外出用に注文した「レッグウォーマーPart2」だが、昨年末になって販売先から一方的にキャンセルされてついに手にすることできなかった。
ということで、三度目になるが「レッグウォーマーPart3」を注文した次第だ。今度は国内販売店からのなので、先の時のように西の大陸の怪しい業者ではなさそうだ。これならば、自転車での外出および[日曜工房]や[LC/80ガレージ]での作業も寒さが苦にならない。
もっとも、今月末からの本格的な寒さ対策には「スノーパンツ」が2着あるわけで、それを着用すればよいことだが、こちらのレッグウォーマーは車に乗る時などは簡単に脱げる手軽さが良い。
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★ フルーツゼリー
子供の頃に好きだったお菓子というのは生涯その記憶がすり込まれるものだと思う。そのようなお菓子の一つに「ゼリー」がある。この種のお菓子はその昔は香料や増粘剤の加工品がほとんどで、安価なお菓子の代表格だった。
ところが、昨今では天然原料を用いた高級品になっているようで、駄菓子の代表格になっている「グミ」とは全く別路線の贈答品に様変わりしている。
筆者はこの「グミ」はあまり好みではないが、「ゼリー」は時々口にする際にはいつもそれなりの感動を覚える。ここで言うところで「ゼリー」とはカップに入った夏菓子ではなく、ざら付いた表面のぷにゅぷにゅ感のある個包装のお菓子のことだ。
いまでは時折細君の気晴らしお買い物である、デパート通いの際に時々買ってきてもらうのだが、贈答品ではない小袋入りの安価な商品があることを知った。とうことで、早々に注文してみたがはたしてお味の方は如何ほどかはまだ確認できていない。
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★ 業務用○○○に弱い筆者
2025年までは使用できる現在のガラケーだが、その次の製品をあれこれ思案しながら停波まで決まらない気もしていた。そのような時に今月末発売予定のビジネスモデルの新製品5Gアンドロイドスマートフォンで目を引くものがあった。
京セラ製の現場用タフネススマートフォンで、何が目を引くかというと、ウォームスワップバッテリーだ。本体が起動している状態で裏面のバッテリー交換ができるというもので、バッテリー専用の充電器もある。
ようやくバッテリー交換が可能なスマートフォンが世に出てきたという印象だ。使い捨て(交換)の風潮から、本体を長持ちさせるというコンセプトの実用本位の製品というところが気に入った。
筐体デザインから想像する使い勝手は、主に音声通話を優先したものと思うが、つまむような一般のスマートフォンに対して、明らかに握るスマートフォンであることがわかる。ストラップホールが4箇所もあることからケースはほぼ不要だ。
昨年末まではシャープ製かソニー製かを悩んでいたが、現時点ではこの京セラ製が最有力候補になった。あとは製品レビューが出そろう時期にもう一度再確認してみよう。
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★ 袋入りゼリーのお味は
いままで食していたものよりも、果汁の香りが自然で、香料が少ないのが良くわかる。早々に細君に試食してもらうと、「あちこちへ配るから5袋ほど注文しておいて」との返事なので、即ちきっとおいしいということだ。
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2024.01.27
★ レッグウォーマーとは、パンツの両足を裁断したもの
室内でも自転車での外出時にもレッグウォーマーを必ず着用している。しかし、よくよく考えてみれば、これまで買い求めてきたレッグウォーマーとは、防寒パンツの両足部分を裁断してゴムを縫い込んだものと結果的には同じだということに気付いた。
防寒パンツならば品数は豊富だしサイズも自由に選べる。裁断後の縫製代を考慮して長い目のものを注文すれば良いわけで、なぜこのことに早く気付かなかったのかと目から鱗の次第だ。
と言うことで、ネイビー迷彩柄の中綿キルト防寒ズボンを注文しておいたので、届いたら[ミシン工房]で仕立て直しをしてもらう予定だ。今さらながらだが、筆者がなぜレッグ部分だけの防寒にこだわるのかというと、それはただ「おなか廻りが苦しい」という一言だ。
・・・つづく(もどる)
実体顕微鏡を使い出したのは2020年からになるが、1980年代後半の古い1台目オリンパス製「初期型SZ」が唯一の機材なので、これがはたして問題のない性能を有しているのかどうかが長年気になっていた。性能を評価する上で参考にしたのは同軸落射照明装置の金属顕微鏡だが、共通する光源の反射具合からするとコントラストで気になるところがなかったので、特に心配はしていなかった。
しかし、1台目はズームレンズを内包する本体のレンズ群は40年近く経過しているものなので、この先での劣化は間違いなく訪れると考えている。そこで、筐体の造りが比較的堅牢な2000年代の製品を試しに取り寄せたのが2台目オリンパス製「SZ4045」と、3台目ニコン製になる。
「SZ4045」本体の方は昨年末に到着しており、実用レベルの簡単な点検整備を済ませて「初期型SZ」との比較も行ってみた。比較の概要は「前記事」でも触れているが、1台目より20年ほど新しい割には特に目立った感動はなかったのが正直なところである。そして、先日3台目ニコン製「SMZ-2B」がようやく到着したので、そちらの方も同様の点検整備を終えたところだ。
さて、「SMZ-2B」の方は接眼レンズもニコン純正の非眼鏡対対応だがオリジナルの[10×23]が装着されており、これはこれで広い視野数には十分満足できる仕様だ。2台目よりさらに軽量化が図られており、1台目からすると500gも軽くなって約3.3kgの重量だ。
さて、この「SMZ-2B」については、性能面(レンズの明るさ、解像度、コントラスト等)に関して事前に確認を得ていたので、3台の実体顕微鏡の中で「標準」と判断できる程度の良いものだ。
昨日に3台の実体顕微鏡の各種性能を半日かけて比較してみた。今回は照明装置を点灯させずに室内照明のもとで、特にレンズの明るさにも注目して優劣を付けてみた。
結論から言うと、やはり3台目ニコン製「SMZ-2B」が総合的に一番優れることがわかった。次に、意外にも1台目オリンパス「初期型SZ」がほぼ同等の性能なのには驚いた。
さて、2台目オリンパス製「SZ4045」については接眼レンズとの相性の問題かもしれないが、被写界深度が他の2台に比べて微妙に浅いようで、その分だけ高倍率側での立体感の印象が希薄な気がした。加えて、随所にコスト削減の改良が目立つことから、触って心地良い印象が少ないのが残念だ。
ということで、先の記事にある「10倍/20倍の接眼レンズを使い分ける」には、1台目(20倍仕様)と3台目(10倍仕様)が妥当ということになった。ちなみに、3台目ニコン製「SMZ-2B」 のズーム倍率は、0.8X~5.0Xなのでちょっぴり高倍率化が図られている。なお、2台目の本体は防塵梱包をして空きの木箱に保管しておくことになった。
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★ 始めてのニコン製レンズを試している
数ある生物顕微鏡の本体の中には「Nikon S」が2台あるが、対物レンズおよび接眼レンズはすべてオリンパス製だ。今回初めてニコン製のレンズが装着された実体顕微鏡を試している。一眼レフカメラのニッコールレンズの先入観があるのかもしれないが、オリンパス製に比べてわずかにレンズが明るい気がする。ただし、リング照明を使用すればそれは全くわからないレベルの話で、室内の照明装置だけでの反射光で試料を観察した際のことだ。
まあ、レンズが明るいということはコントラストを発揮するにも有利に働くのと、被写界深度もその分だけ深くとれる。[日曜工房]でのこれらの評価は実際に観察する時の際だった優位性につながるわけではないが、あくまでも気分的に心地良いということだ。
★ 「SMZ-2B」にオリンパス製接眼レンズ[WHSZ10x]を装着してみる
眼鏡対応のオリンパス製接眼レンズをニコン製の本体に装着してみた。本体は5倍ズーム対応だが、接眼レンズは4倍対応時代のものなので、両端のどちらかのズーム側でフォーカスが合わない。この当時の接眼レンズの視野数はオリンパス製の「22」に対して、ニコン製は「23」のワイドになるところもわずかに不自然さが感じられる。
この結果から、当然ながら[WHSZ20x]や[WHSZ30x]も推して知るべしというところだ。実体顕微鏡では対物レンズにズームレンズが組み込まれているため、他社の接眼レンズの互換性は期待しない方が良さそうだ。
ということで、実体顕微鏡の対物補助レンズを用いない素直な使い方で、現在の2台でカバーできる倍率範囲は以下のとおりになる。
8倍~50倍(Nikon SMZ-2B 10x)
14倍~80倍(Olympus SZ 20x)
つまり、2台を使い分けることで、8倍~80倍の最新型10倍ズームのガリレオ型(平行光路型)高級実体顕微鏡の性能を確保できている勘定になる。そう考えるとやはり研究用の最新型の性能はすごいに尽きる。いずれにしろ、ひとまず実体顕微鏡の補完機種の確保はできて、[日曜工房]も落ち着いたところだ。
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2024.01.31
★ 3台の実体顕微鏡の1台を整理
オリンパス製名機「初期型SZ」は現状での実力と完成度の高さから生涯手放すことはないと思うが、他の2台は実用本位の比較的新しいコストパフォーマンスが考慮された製品なので、どちらかを整理することにした。当然ながら、整理の対象はオリンパス製「SZ4045」になるのは、ある機能の不備からだ。
筆者もこの歳になると老眼が進行して、特に右目のフォーカスぼやけが著しい。従って、右側の視度調整機能がない「SZ4045」では、接眼レンズの視度調整だけでは完全な左右のフォーカスを得ることが難しい。ということで、オリンパス製「SZ4045」を手放す準備をしていたところ、早々に引受先が見つかりあっけなくドナドナの運びとなった。
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★ ワークデスクの天板に縞鋼板を載せる
何かと便利な「木製ワークデスク」は本ブログを始めた2014年に製作したもので、10年が経過してその間にキャスターを強化形に取り替えている。
天板上では必要に応じて16mm鉄板を部分的に敷いてハンマーや溶接作業に使用する場合もあるが、今一つ思い切った使い方に躊躇がある。
一方で、近年のワークデスクにはバイス類や電動ドリル横置き簡易旋盤などの常設機材が増えてきたため、天板余白全体に「縞鋼板」を敷いておいた方が便利かと思ってきた。
さて、既成品の縞鋼板をホームセンターで確認したところ、2枚をつなぎ合わせれば天板寸法にはなるが、3.2mm厚のものまでしか入手できない。そこで、4.5mm厚の450mm×750mm オーダーカットの縞鋼板(13.3kg)を注文することにした。これで、注文品が届けばそのまま天板に載せて、大半の作業は鋼板上で気にせず行えるようになる。
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★ 縞鋼板を設置した天板の枠を製作
縞鋼板の切断はレーザーを使うと仕上がりが美しいそうだが価格もそれなりとのことで、従来形のシャーリング切断でお願いした。従って、バリやダレが若干生じるようで、それをグラインダーで簡単に仕上げた状態で出荷されてくる。
縞鋼板の三方はオープン状態になるので、当て物加工にも使用できるように等辺溝形鋼(25×25×3)で額縁を制作して仕舞いを整える予定だ。この鋼製枠を製作する際に、ディスクカッター、電動ドリル、サンダー、および溶接機を用いることになる。ここで、90度や45度の正確な研磨のために、先日購入した「縦型ベルトサンダー」の出番になるわけだ。
今月の残り週末は一連の顕微鏡整備から開放されて、長年使い慣れた「ワークデスク」のリニューアルに向けての作業が予定されている。やっと、本来の「日曜工房」らしい動きが見られる。
・・・つづく(もどる)
昨年末に注文を思案して先送りした品で、20mm「エアーベルトサンダー」よりも幅広タイプの100mmで、正確な角度の研磨が行える定置式になる。直角のステージが付くので、あとは治具の工夫で刃物の研磨も自在に行える。
研磨対象は金属なので家庭用木工の汎用タイプでは出力が不足するのはやむを得ないところだ。そのあたりが長らく思案していた点で、木材研磨のように、大量の粉塵対策の集塵装置も必要ないとの判断で、今回のオープンタイプを選定してみた。
金属の削りかすは作業後すみやかにダスターで吹き飛ばしておかないと錆びを誘発する原因になる。従って、およそグラインダーと名の付く道具はこのことをいつも気にしている。今回も、目的作業はグラインダーなので、できるだけダスターが効率的に使える構造を選定した。
ステージはサイドのディスクサンダーと兼用なので、それを使用の際には付け替える必要があるが、おそらく写真のように縦ベルトで使用するのがほとんどだと思う。いずれにしても、ベンチグラインダーやディスクグラインダーと違って、正確な平面研磨を可能にするものだ。
工具の基本機能は、切断・削孔・研磨だが、その中で研磨工具は比較的安全な部類のものになるため、その分だけ粗悪品も数多くある。さて、本製品はノンブランド品だが、ベルトカバーだけの構造が極めてシンプルなのでおそらく大丈夫だと思っている。
使用目的と頻度を勘案して手頃な汎用品で最低限度の品質が確保された、耐久性は二の次と考えれば、安価なノンブランド製品でも問題ないとの判断だ。
研磨速度はベンチグラインダーの砥石面と比べて1/2程度で、発熱量が抑えられ研磨効率も1/2になる分だけ精度の高い作業が行えるという予想だが、ステージの固定部分が華奢な感じがするところだけが気がかりだ。ただし、不都合があれば補強改造しても良い。
新しい工具を調達する際にいつも悩むのが保管場所だ。使用頻度に応じて収納場所を決めているが、重さが16~17kg程度であまり高い場所には置けないので、また棚の荷物の配置換えを行う必要がある。おそらく、数ヶ月に1度も使用するかどうかの頻度だが、これまでに何度もこれがあればと思うにつけ、ほしかった工具の一つだ。
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★ フェイスガード
ベンチグラインダーやディスクサンダーを使用する際には必ず保護メガネをかけている。眼鏡をかけたままでも使用できるので手軽で便利だ。しかし、時々感じるのは顔面全体を覆う保護シールドがあればなお安全だろうということだ。
医療用のフェイスガードが一般化したことで、工業用のフェイスガードがお手頃価格で入手できるようになったので、ベルト・ディスクサンダーの後追いでこれも注文しておいた。
保護メガネよりも開放感があって視野が広い気がする。本来は草刈り時の小石が飛んでくるのを防ぐためのフェイスガードらしい。風防はおそらくポリカーボネイトだと思うが、厚みからしてかなりの強度が期待できそうだ。
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★ 商品が到着したのでまず点検してみる
とにかく国内から発送されてはきたが、紛れもなく外国製なのでまず疑ってみなければならない。荷物を受け取った瞬間に感じたのは堅牢な段ボール箱で、無論傷みもなくこのあたりは国内で検品していることが想像できる。
開封すると発砲スチロール2段にすべてのパーツが整然と配置されており、簡単な工具類も付属しているあたりは日本製品に準じた配慮が感じられる。欠品はないようでひとまず安心感が漂う瞬間だが、サンダーベルトの手前側ガードが安全対策から曲面部分をすべて覆う仕様に変更されていた。
取扱説明書は1枚両面印刷のペーパーが1枚というところは、さすがに各種国内製品の販売イメージとはほど遠く、ようやく海外製品の様相が見えてきた次第だ。サンダーベルトをはずして、すべてのボルトナット部分の締め付け状態をチェックしたら、やはり1箇所閉め忘れ箇所が見つかった。このボルトは横型と縦型の変更時に脱着する2本のうちの1本で、いずれは気付く箇所ではあったがひとまずはチェックの収穫があった。
モーターとドライブシャフトプーリーをつなぐベルトの張り具合は、調整機能がないので2本の固定ボルトで行うようだ。なお、ベルトは背面から張り具合が確認できるので、メンテナンス上の問題はなさそうだ。電気系統の配線は余裕の太さのものが使用されて、電源スイッチのタッチもメリハリがあり、かつてのリョービ製ベンチグラインダーのスイッチが壊れて交換したときよりははるかに安心できる。
あちこちを触っていると気が付いたら指先が油でベトベトなのは良いのか悪いのか、組立時にこぼしたワッシャー1枚も出てきたりして、これ以上構造が複雑な機材はやはり海外製は避けた方が良さそうだ。
とまあ、あまり良くないことばかり列記したが、本体電源スイッチを入れると回転時の振動は極めて少なく、回転音も滑らかな響きなので調べてみると、京セラ製のものよりも静かなようだ。総じて基本性能(モーターおよび回転軸廻りの品質)は問題ない。ダスト排気装置がないシンプルな造りなので点検整備が極めてよろしい。
★ 縦型ベルトへの変更は少し手間取る
取扱説明書には手順の概要のみ箇条書きで示されているだけなので、緩める必要のあるボルトを手繰りながら、完成図を参考にして組み付けを行う。おそらく京セラ製品の取説もそうだが、このあたりの説明は決して十分ではない。結局のところ、製造のおおもとはすべて同じなのかもしれない。
ステージテーブルの取付金具の強度は問題ないので安心した。そして、この使用勝手ではφ150mmの回転ディスクサンダーはほぼ使わないのと、傍らで回転しているのが危険なのでディスクそのものを外して、ドライブシャフトのみにしたが意外と不自然でない。
こうすると、電源スイッチが前面にあることからも、本体は縦型ベルトサンダー専用機のコンパクトな状態に落ち着いた。削りかすの飛び散りも本体の手前に集約できて、モーター側への飛散を若干でも防ぐことで、掃除のメンテナンス性も向上していると思う。
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2024.01.17
★ 交換ベルトをようやく注文
購入したベルトサンダーには#80のベルトおよびディスクが付属しているだけで、これでは木口研磨か錆落としにしか使用できない。サンダーの主目的は金属研磨なので、手持ちのエアーベルトサンダーの時のように、#400、#600、#800の交換ベルトが必要になる。
ところが、交換ベルトはほとんどが10本単位のようで、3種類注文するには多すぎる。と言って、アソートの製品では無駄な番手がほとんどで役に立たない。長らく思案していたが、5本セットで手を打って本日注文したところだ。
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2024.01.18
★ ベルトサンダーのモーター極数
今回の製品を試してまず思ったことは、予想より静かであったことだ。これにはどうも次のカラクリがあったように思う。国産の代表的な京セラ製のベルトサンダーのモーター極数は2ポールで3,400回転/分になるが、手元にあるノンブランド製のものは、モーター極数が4ポールで1,700回転/分のため、ベルトの速度もほぼ1/2になる。消費電力は大まかには同等とすれば、その分だけトルクは2倍になる勘定だ。
以上のことが運転時の騒音の違いにはっきりと現れており、柔らかい木工の場合には低トルク高回転の方が木口がきれいに仕上がる気がするので、この場合には京セラ製の方が理にかなっている。逆に、面的な金属研磨の場合には今回購入した方がマッチングが良さそうで、広い研磨面に強い力をかけてグイグイ削るのが可能ということになる。
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2024.01.29
★ ベルトサンダーの使い心地
先の記事にもあるように、本製品のベルト速度は国産品の約1/2の低回転形になる。加工する素材(金属)を削り落とす速度が単純に1/2になるわけではないが、普通の押し当て状態だとその分だけ研磨の進捗が遅い気がする。
これを能力不足と解するか、慎重な作業ができると解するかは気持ちの問題なのだが、目的の加工を済ませるのに想定外に時間がかかるような印象は全くないので、これはこれで良しとする。それよりも、想像どおり素材を強く押しつけても回転数が変化することのない高トルクはそれはそれで気持ちが良い。
常に削り過ぎに注意しているベンチグラインダーに比べて、安全で失敗の少ない作業が行えることがわかった。素材を切断加工した後には、スイッチオンですぐに使えるように、ワークデスクにクランプで固定したままだが、当分はこの状態が定位置になりそうだ。[日曜工房]のガレージには、カウンターのような固定作業台がないので、この移動式ワークデスクがこれに代わるようになってきた。
・・・つづく(もどる)
3年前に譲り受けた初期の生物顕微鏡「オリンパス GC」の中に入っていたプレパラートの包みを開いてみた。ざっと明視野顕微鏡で内容物を確認したところ、カエル・ネズミ・猫等の「卵子、消化器、内臓等」の切片試料が大量に整理されていた。
おそらく、研究所という雰囲気の試料整理ではないようなので、生物知識を持つ方の趣味の品々ではないかと想像している。定番の染色剤を用いて、無造作にカバーガラスを定着させている顕微鏡の技量は初級クラスだが、組織の大量の切片の製作は冷凍でもして行ったのだろうか。
いずれこれらも整理する時がくるのは確実なので、暇な時に画像化しておこうかとも思っている。はたして、筆者の知識でこのプレパラートを楽しむ可能性があるかどうかが問題だ。
・・・つづく(もどる)
能登半島地震や航空機の事故など世界を駆け巡るビッグニュースこそ、誤解されない事実のみを中立的に報道することが求められる。
しかし、情報の発信側は注目度を優先するあまり、時としてSNSの無責任な「いいね」狙いに成り下がっている場合もある。
そこまでの報道ではないが、右のように説明抜きの画像だけの場合には、トリミングのテクニックで情報の受け手側に対して、意図的な判断をさせることが可能な例だ。この画像から一般の人々は以下のことを想像すると思うが、事実はどうもそうではない気がする。
・車で走行中に地震が発生した
・地震で地割れが生じてその裂け目に片輪が落ちた
・地割れの幅はこの程度でよかった
・ドライバーはともかく、助手席側の乗員は無事だったのだろうか
しかし、あくまでも想像だが事実は次のようなことではないかと思う。
・車で走行中に地震に気付いた
・車は道路の谷側を走行していた
・道路の盛土部分に地震で亀裂が生じてしているを発見した
・山側からの落石よりも、谷側への転落の恐怖から、道路センターから山側を「走行していた」
・その直後に道路の盛土部分が広範囲に亀裂が走り、もしくは亀裂を見逃して車の片輪が落ちた
つまり、大規模の地震に気付きながらも、なお車を走行させていたのではないかとの疑問がある。道路の亀裂位置からすると、地震直前に谷側車線を普通に走行していれば、直線区間で助手席側が亀裂に落ちるのは不合理だ。もしも、ドライバーが大地震の発生に気付いていたとすれば、その後の行動に何点かのミスを犯している。
・余震が収まるまでのしばらくの間は、車を降りて周囲の状況に注視すべきだった
・危険を犯してまで車をなお走行させなければならない緊急性が本当にあったのか
・山側は落石や対向車との衝突の、谷側走行は地崩れで転落のリスクがあると言う選択判断は論理的に矛盾がある
・道路の亀裂をまたいで通過できると判断したのなら、それはどれだけの経験からの判断なのか
筆者がこの画像を見た瞬間に感じた違和感を論理的に解明してみた結果が以上のとおりになる。ただし、あくまでも推測の域を出ないが説明をあえて省いた無責任な記事写真の掲載よりは合理性がある。
・・・つづく(もどる)
所持している唯一の実体顕微鏡は「オリンパス製の初期型SZ」で、相当古いものだが状態が非常によい美品なのでこの先も安心して使用できる。何よりも、この時代の製品は総金属製で細部にまで贅を尽くしているので、どこを触っても高品質の感動がある。しかし、せめて接眼レンズだけはと思い、比較的新しい「WHSZ10X/20X/30X」を数年前から装着している。
先日、この「初期型SZ」のヘッドカバーを始めて開けて慎重に埃の具合を確かめたが、結論としては中は不思議なくらいきれいで安心して再びヘッドカバーをそっと閉じた次第だ。
ところで、その際の画像を後で確かめて驚いたのだが、光軸調整済みスタンプの日付が、61.1.になっていることで、当初は1970年代の製品と思っていたが、どうも昭和61年(1986年製)のようで、ちょうど38年前のものだということが判明した。
どうりで、グレーの同系列の製品に比べると造りに若干の改良が加えられて、全体的に完成度が高く実際にレンズ性能に劣化が全く見受けられないのが納得できる。
実体顕微鏡を使い出してはじめて知ったのだが、すべての倍率の接眼レンズで、ズーム中でもフォーカスがずれないように視度調整等をレンズ側で設定を行っておいても、接眼レンズを入れ替えると最大倍率側でフォーカスの微調整だけはその都度行わなければならない。
実はこの作動距離の再設定の作業が、補助対物レンズが装着されているとなおさら煩雑で精神的にあまりよろしくない。できればもう一台本体を備えておいて、10倍用と20倍用くらいの使い分けをしたいと長年思案している。
対物レンズと本体の機能に問題のない、できれば接眼レンズなしの手頃なものがないかと[umayakko]さんとは違うが、「掘り出し物」の実体顕微鏡本体のみがほしいほしい病に、かれこれ1年程度悩んでいた。
一般的に接眼レンズなしの品は往々にして全体的に程度が悪く、見たからに故障品の類いばかりで、本体の程度の良いものがなかなか見つからない。しかも、内部への埃の侵入リスクもあることから、慎重になればなるほど目的のものが見つからない。
ところが先日、2000年製あたりの定番物になる「オリンパス SZ4045」の、希望通り接眼レンズなしで全体として程度の良さそうなものを見つけた。「SZ4045」は大まかに言えば、現在使用している接眼レンズ「WHSZ10X/20X/30X」が装着されている現行機種「SZ61」の前の型番になる。
ちなみに、この当時のSZシリーズの数字は前半が倍率で後半がヘッドの傾斜角になり、今回の場合には最大4.0倍ズームでヘッド傾斜角が45°の製品になる。これは、手元の「初期型 SZ」と機能的には同じで、ズームダイヤルが水平から鉛直になっただけのことだ。
ただし、初期型より約15年新しい製品なので、対物レンズの特にズームレンズの光学的性能は向上していると期待するところだ。もっとも、研究用で使用するわけでもないので、見た目のコントラストが良くて被写界深度に色ずれのない、ごく普通の性能であれば何ら問題はない。
ということで本製品にどの倍率の接眼レンズを装着するかは、若干の清掃・整備を行ってから、補助対物レンズを含めてそれぞれの特性を最大限発揮できる組合わせを見つけようと思う。ただし、[日曜工房]の評価によると「SZ4045」は横軸ズームダイヤル以外に特記すべき魅力がなく、随所にコスト削減の簡素化が図られているようだ。
[日曜工房]より
本製品は製造業等の工場からの大量処分流出品の一部だと思う。随所の痕跡からして研究や個人での使用ではなく、パーツの検査や組立に長年使用されて、比較的近年にリング照明が追加されたものと見ている。
アルミダイキャスト製の専用スタンドは、背面ランプが付けられる奥行きに余裕のあるタイプでグリスの潤滑程度は問題ないようだ。もとよりフォーカスダイヤルの使用頻度は生物顕微鏡の比ではないのでほぼ固定状態と考えてもよいが、造りは生物顕微鏡と共通した構造だ。底面裏の4箇所にある滑り止めゴムがほとんど傷んでいないのは、本体移動のない使い方のようだ。
本体のヘッドカバーを外してグリスアップを済ませると、フォーカスダイヤルの動きが飛躍的に滑らかになり、微妙な遊びも消えた。このグリス切れの状態で使用していたとすれば、もしかしてほとんどダイヤル操作をしない使用だったのかもしれない。そのことを裏付けるかのように、すべてのダイヤルの溝や印字が新品のよう美しくアーム取付部の接触面も無傷だ。
LEDリング照明本体はオリンパス製の現行品だが電源パーツが欠品していたので、直流安定化電源用のバナナプラグとφ5.5×2.1mm DCプラグをケーブルで接続して対応している。点灯テストを行うと、16V~18Vで50%~100%調光が可能なことがわかった。白色発光ダイオードは定電流素子内蔵型の色温度は5,000Kあたりの美しいものを使用している純正品ならではだが、個人で購入できる価格ではない。
本体を手に持っておやっと思ったのは、「SZ4045」は「初期型SZ」より圧倒的に軽い。外装に樹脂を多用していることによるが、ズーミングギアも樹脂製になっており、この先大丈夫かと若干の不安はあるものの、今のところ目立った摩耗はないようだ。ところでズーム操作は指先だけで完結できる横軸ダイヤルの方がはるかに合理的でこれが実体顕微鏡の完成形だと思う。
肝心の対物レンズ・ズームレンズの具合だが、特記するほどの解像度の向上は感じられない。ただし、凹凸のある試料の影の部分でのコントラストが、ひいき目に見ればわずかに向上しているようにも思える。従って、同程度の性能を有する10倍および20倍(30倍)の同じオリンパス製の新旧製品が揃ったというところだ。
最後に、「SZ4045」のレンズの状態はおそらく目立った劣化や汚れはないと判断しているが、それならばこれより15年前の「初期型SZ」の実力はやはりすごい。大げさだが当時のオリンパスの物造りへのただならぬ意気込みが感じられる。
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2023.12.31
★ エアーダスターノズル(細型)
細配管の中に挿入できるエアーダスターノズルを製造販売している国内メーカーを見つけた。φ2mmとφ3mmの2種類類があり、2本まとめて注文しておいた。
年末の大掃除で活躍した「小型コンプレッサー」だが、エアーダスターの標準ノズルだと吐出量が多く、タンクの容量不足を感じる。また、工業用ブローではないので、家庭で使用する埃飛ばしはピンポイントで吐出量もそこまで多くは必要としない。ただし、吐出圧は下げたくないので、細径のノズルを調達した次第だ。
この種の替えノズルは海外製の安価なセットものがあるようだが、耐久性はどうなのかが不明だ。本製品については仕様が明確になっているので、工業使用でも問題ないとの判断だ。吐出量の変化だが、極細径で25%に、細径で64%に減少する勘定になる。
パイプ径(mm):2.0/3.0
黄銅棒:C360
黄銅パイプ:C2700
表面処理:クロームメッキ
ノズル口径(mm):1.0/1.6(標準は2.0)
ノズル長さ(mm):120
ノズル取付口:G1/8
質量(g):12.5/14.8
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2024.01.06
★ 本日2本のエアーダスターノズルが到着した
ノズル口径1mmの方はキーボードの埃払いにちょうど良い、スプレー缶の雰囲気で使用できる。この場合、間欠的に噴射して連続使用が可能だ。次に、1.6mm径の方は掃除機のフィルター掃除が可能な吐出量で、満タンの後追い運転でフィルター目詰まりの吹き飛ばしが終了できる。この場合、1mm径では吐出量に不足を感じるので、この2本の使い分けは意味がありそうだ。
標準のノズル口径2mmの方は家庭では吐出量が大きすぎる感がある。いわゆる工業用という雰囲気で、小型コンプレッサーの一般的な能力とは不釣り合いだ。とは言うものの付属品ケースに入れておいて邪魔にはならない。
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2024.01.12
★ [日曜工房]より、2000年代製造の同世代のニコン製実体顕微鏡の整備をしている
先の「オリンパス SZ4045」を入手した際に、この年代の実体顕微鏡の対物・ズームレンズ群の劣化度を確認する意味で、比較的まともなレンズ性能とのお墨付きの「ニコン製実体顕微鏡」を手配していたのが年始に届いて、[日曜工房]に保管されている。レンズ群以外のスタンド駆動部分や外装の手入れを行って、いずれは「オリンパス製初期型 SZ」が10年以内に対物・ズームレンズが寿命を迎える時の入れ替え品になる。
さて、ニコン製実体顕微鏡の対物・ズームレンズとオリンパス製のものを比較して、それぞれに劣化度が確認できるかどうかに興味がある。生物顕微鏡では程度の良いレンズ群を選りすぐってきたため、当面のレンズ劣化の心配はしていないが、実体顕微鏡の場合には解像度やコントラストに違和感はないものの、絶対的な性能評価をするだけの使用経験に乏しい。
週末あたりにはオリンパス製とニコン製の同世代の実体顕微鏡の比較結果が出ると思うので、それをもって必要であれば今後の機材の入れ替え予定を具体化しようと思う。
・・・つづく(もどる)
10月下旬からあれこれと整備続きの[LC/80]だが、まずガソリンタンクを降ろしての燃料ポンプの交換は、不具合が出てきたからではないが、30年経過していることからの予防措置だった。しかし、不思議なことにアイドリング時のこれまで見逃してきた程度の微振動が完全になくなった。
もとより今では珍しい大排気量の直列6気筒ガソリンエンジンの静粛性は特記すべきものがあるので、これまでの30年間でエンジンの微振動を感じるのはバッテリー劣化時と、ISCVの不具合(内部の汚れと、取付パッキンの劣化時)以外にはまず経験したことがない。ちなみに、フル加速モードで4,000回転時に伝わってくるエンジンの微振動は、細君の「アリオンA20-2,000cc 直列4気筒横置き」よりも「LC/80-4,500cc 直列6気筒縦置き」の方が静粛性が高い。
ISCVのパッキンを交換したのは今年の夏頃なでの、10月以降の整備では燃料ポンプ以外には考えられない。つまり燃料ポンプの交換により、燃圧制御の何らかの不具合が解消された可能性がある。タコメーターはアナログ式なので、10回転くらい落ちていてもわからないが、動作の雰囲気としてはアクセルオフ時の燃料カットオフ制御が鋭敏になった気がするのと関係があるのかもしれない。
「バックライトの電球交換」に始まったタングステン電球のLED化については、その過程で予期していなかった「ハイマウントストップランプの補修」にかなり手間取ったが、苦労の甲斐があり純正品の新品時以上の高光度のLEDストップランプに生まれ変わった。これは現在の規格に十分適合する明るさを得ているので、後方の雰囲気はいわゆる旧車のイメージが一掃されている。
本革シートの補修を終えて保護のために「低反発ウレタンシードクッション」をあれこれ試してみたが、結局は座面の高さをパワーシートで調整して、何とか長時間の運転でも問題のないことを本日確認できたので、これはこれで良しとする。これまで純正のシート全カバーを30年間使用してきたが、しばらくはカバーなしで革の手入れを定期的に行ってみようと思う。年末の慌ただしい最中だが、ひとまずは本年最後の出庫で、帰り道でガソリンを満タン(80L)にして戻ってきた。
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2023.12.30
★ 運転席だけのシートカバー
本革シートの手入れのために純正の全カバーを外して、しばらくはミンクオイルを頻繁に補給しながら革の手入れをしようと思う。そこで劣化が目立つ運転席だけは、サービス工場でよく見かける保護カバーのようなものを付けようと思い、素材となるものとしてエプロンを注文してあったのが昨日の晩に届いた。
生地はリネン90%の少しだけ腰のある風合いで、薄くても丈夫そうだ。リネンは汚れが落ちやすいということなので、エプロンにはよく用いられるらしい。これの紐を付け直して運転席の背もたれから座席の半分程度までを覆うようにしたい。
到着したエプロンを[ミシン工房]へ渡して、数時間でシートカバーになって戻ってきた。早々に装着してみたが、想像以上にフィット感がある。
[ミシン工房]より
安価な海外製の商品なので縫製の品質があまりよくない。紐を含めてすべてのミシンかけ部分にもう一度ミシンを走らせる必要がある。
ポケットは必要ないので、丁寧に解いて生地全体にアイロンがけを行い、運転者の座高を参考に結び紐の位置決めを行う。
結び紐は3箇所5本仕様にして、結び方で張りの調整を行えるように適当な長さと位置変更の仕立て直しをおこなった。これにより、シートの採寸を行わなくても、装着時の調整でうまくフィットするはずだ。
あと、降車時の背中部分が寂しいので、「Pirelli」のロゴワッペンを縫い付けておいた。仕上がりの雰囲気は、高級タイヤショップの作業用カバーのようになった。(と思っている)
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★ ホイールの洗車用ブラシ
大きな歯ブラシのようなホイール洗車用ブラシはどうも今一つしっくりとこないのは、毛の根元の樹脂部分がホイールのあちこちにコツコツと当たる。
ナット廻りの溝付近もあまりきれいにならないのもあるが、昔ながらの鍋掃除用の「しゅろたわし」を使ってみることにした。まず、やさしくしかもきれいに汚れが落ちる。そして、ブラシの動きに無駄がないのと手首が疲れない。使ったあとは風通しのよい場所に置いて、乾燥させるようにすればきっと長持ちすると思う。
材料の「しゅろ」は海外製だが、加工は国内企業でステンレス製の針金で縛ってある。筆者が子供の頃、祖父が日常的に使っていた記憶がある。というか、昔は「たわし」も「ブラシ」も「ほうき」もすべて「しゅろ」に決まっていた。
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★ テールレンズが曇っているように思ったがこういう仕様のようだ
テールライト類の特に「ブレーキランプ」のアクリルレンズがどうもぼやけているように思えるので、ランプユニットの内部を確認してみたが特に問題はないようで、参考までに新品パーツの画像を探してきて再確認を行った。
まず、アクリルレンズのつぶつぶが比較的細かなタイプで、もともとレンズの輝きを強調するようなタイプではなく、均一に拡散させるような構造だとわかった。すべてのレンズは磨りガラス風の処理がなされているので、ぼやけて見えて当然だ。
レンズ自体の鮮やかさも新品画像から目立って劣るようなこともないので、これはこれで良しとして、レンズを交換するまでもはいことがわかった。昨今はクリアーレンズが主流のようで、特に橙色のレンズは極めて少なくなった。
今回のテールライト電球交換で、それぞれのLEDバルブの発光色は「橙・白・赤」になっているので、流行のクリアーレンズに交換も可能だが、オリジナルの三色テールレンズがシルバーの[LC/80]には似合っている気がする。
・・・つづく(もどる)
MWS(ミクロワールドサービス)さんの作品「Jシリーズ2023_J731」を注文した。暗視野で楽しむ珪藻の標本はいくらか手元にあるが、図鑑の写真のように完全な形状の放散虫群を、一気に観察できるように設えたまさに力技のなせる作品だ。
あれこれと説明はいらないと思う。要するに裸眼で観察したものだけが味わえる感動なので、画像はあくまでも紹介に過ぎないと考えている。
というように、これの購入を思い切るまでには、それ相応の観察年月を経る必要がある。少なくとも、支払いの妥当性を細君に説明するのは不可能だ。
そろそろ、手持ちのプレパラート群を安全にかつ合理的に保管する方法を具体化しようかと思っている。
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2024.01.06
★ 国産最高峰ブランデーらしい
製品として市場にでるまでにはそれなりの年月を要する洋酒のことだから、出来映えを確認しながら造ることができないリスクの高い商品だ。
特に、「XO」クラスになると混ぜ物が少ないことから、品質の調整がそれだけ難しいわけで、ある意味では酒造りの姿勢と技術力を真に問われる。
国産品の洋酒を購入するのは30年ぶりくらいになると思うが、それなりの手間暇をかけているのだろうが、原料の生育風土の違いというか、所詮はまねごとの域を脱しきれないと見切ってからは、欧州産の「VSOP」で長らく味覚を養ってきた。
ところが、昨今の円安傾向だけの要因ではないと思うが、愛用の3種類の洋酒のうち、2種類の継続購入をやめざるを得ないくらい価格が高騰してしまった。ということで、本当に久しぶりに国産洋酒を試しに1本だけ買い求めた。
さて、そのお味のほどはそのうちに報告するとして、年始にあたって今年もお酒をたしなめるように、日々の健康管理に抜かりのないように気を引き締めたところだ。
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★ 冬季限定の「ラミーチョコ」
チョコレートは「明治」か「グリコ」に決まったものだがこれだけは例外だ。この時期にしか買えないので毎年欠かさず楽しんでいる。
どうも出荷量が計画的なようで、スーパーで数枚買い占めるとしばらくは在庫切れになる。問題は最終出荷時期の見極めで、あまり買い置きすると風味も落ちるので困ったものだ。
溶けないように冷蔵庫に入れるよりも、窓際の冷気を感じる棚の上に保管しておくのがちょうどよい。かろうじてカリッと割れるくらいの状態でいただくのが一番おいしい。
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2024.01.31
★ 国産ブランデーXOをようやく試飲
30年ぶりに国産の洋酒を買い求めて、その出来映えを確認してみた。結論から言うと30年前から変わっておらず、やはりこれは失敗だった。確かに雑味はない。しかし芳醇な香りとまろやかさもない。最近ではその品質の低下の疑念がある欧州産の「VSOP」だが、それでもほろ酔いの品格が全く異なる。
今回の教訓で金輪際になるが国産洋酒を買い求めることも、いただくこともあり得ないと思う。日本人ならば、先人のまねごとをしても、それを超越する心意気のないメーカーは存続の意味がない。というか、この会社も洋酒製造に関しては30年前にすでに終わっていたとも言える。
・・・つづく(もどる)
[LC/80]のハイマウントストップランプの補修でハンダ付け作業に自信を得た[日曜工房]だが、子供の頃からハンダコテを持ち慣れているものの、今さらながらコテ台と作業台を揃えることにした。
と言うのも、これまではハンダ付けであまり精密作業を行う機会がなかったこともある。直近でそこそこの作業量になるハンダ付け作業といえば、ガレージ移転時の「接地(アース)棒」の工事くらいで、もとより室内での電気工作があまりなかった。
つまり、かなり大雑把なハンダ付け作業が主だったので、コテ台や作業台といったものにあまり興味がなかったのが本音だ。だからコテ先がつぶれかけていても気にもせずこれまで過ごしてきたわけだが、今回の一件で手元に自信が付いてきたので、コテ先のメンテナンスにも気を遣おうかというところだ。
こんな道具を揃えると、いかにも電気(電子)工作に手慣れているようで気恥ずかしいが、安全で便利にハンダ付けが行えることは間違いないので装備しておくことにした。
・・・つづく(もどる)
リンゴには色んな品種がありそれぞれの風味もよいものだが、毎日食して飽きないのが昔からの「サンふじ」だ。
子供の頃にに一度だけいわゆるリンゴ箱でおがくずに埋もれたリンゴが送られてきた記憶がある。何でも、子供はこのリンゴ箱を机代わりにして勉強したものだとの昔話を聞いて、一度は真似をしてみたが、結局はどうなったかを忘れた。
そして、夏場は清涼飲料水やジュースが木箱の中に藁を詰め込んだ状態でお米やさんから配達されていたことも思い出した。
さて、このようにして送られてきたリンゴを見ると、年末になればみかんやリンゴはスーパーで必要分だけを補充するのではなく、やはり箱単位で備蓄されているのが似合う。
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★ 純銅の打ち物風コースター
電熱コンロでヒバオイルを燻らす際に用いる銅製のコースターだが、これくらいの大きさがちょうど良い。洋風の銅合金製削り出しコースターは6枚セットが手元にあるが、このような打ち物風を長年探していたがようやく見つかった。
半端ものの残りを1枚入手したが、定形外郵便程度の価格だったので非常に満足している。このてのものは昔はどこにでもあったが、昨今はどうも絶滅危惧種のようだ。もう少し高級なものになると銀鍍金が施された銘々皿と競合するようで、いずれも定番物だった。
実際には打ち模様の型抜きだと思うのは、裏側が完全に平坦になっていることからもわかる。現在ではこのような金型が新たに製作されることはないのだろうか。形状だけだと、実験器具のステンレス製蒸発皿と同じ構造に見える。
経年の汚れがあるようなので、届いたら手入れをして製作当時の雰囲気を蘇られでみようかと思う。陶磁器と違って金属製品は使い続けている限り、手入れを怠らなければ割れたり、欠けたりすることがないので、ほぼ永久に楽しめる。
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★ 防寒ベストを試す
合成綿の防寒ベストだが、とにかく軽くで暖かいとのことで「LLサイズ」があったので試して みることにした。スケートの際に肘プロテクターの装着に邪魔にならないので、色んなシーンで使用できるとの判断だ。
しかも丸洗いができるらしいが、はたして耐久性はどうだろうか。と言うよりも、ベストでは比較的珍しいカラーの組合わせが気に入ったので欲しくなったのが本音だ。
このようなお気に入りは大抵予備を購入するのが常なので、今回も当然ながらそれに従った次第だ。確かにうたい文句どおりの性能で納得しているが、高価なダウンでなくてもそれなりの防寒性能を有していることに驚いている。
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★ 小抽斗付き銘々皿
お正月らしく朱色の小抽斗に納まった、1辺が約10cmの銘々皿のセットになる。おせち料理をいただく際に、卓上ですぐに取り出せて邪魔にならない大きさで、しかも上下で使い分けができるのがよろしい。
あらかじめ小皿を積み上げてある中華料理のテーブルとは趣が違う、これはやはり和食や茶菓子を取り分ける際によく似合う日本人の感性がうかがえる。
薄い焼きなので扱いには注意が必要だが、日々使用するものではないので永く楽しめると思う。ただし、下の抽斗が完全に余ってしまうので、そのうちに銘々皿をもう一組納めてもよさそうだ。
2024.05.29
★ 銘々皿5枚を追加
先の銘々皿を入手して半年、ほぼ同じ寸法のもので5枚組みを見つけた。数十年前の未使用保管品で内包装も化粧箱も無傷だった。製造は北海道のようで、この品も札幌のお店から送られてきたので中2日を要している。
ちょうど先の小抽斗に5枚が収まったので、趣の異なる銘々皿が2セットコンパクトに卓上に備わったことになる。こちらは和菓子をいただくのに似合いそうな花柄で、四季を通じて日常使いもできる雰囲気だ。
・・・つづく(もどる)
細君が乗る「アリオン A20」の車内時計は空調パネルのデジタル液晶と、ナビ画面内の同じくデジタル表示だがいずれも走行中のドライバーにとっては極めて見にくい存在でないに均しい。
そこで、何らか怪しいトヨタロゴの付いた海外製の車内アナログ時計を探してきた。取り付ける位置を工夫すれば、見た目は違和感なくダッシュボードの何処かに納まりそうだ。
[LC/80]にも同じようなもう少し高級感のあるアナログ時計を貼り付けているが、以前は小型のトラベルウォッチを2個ほど試した経緯がある。やはり、車を運転しながら時間を気にする際には、アナログ時計でないとその役目が発揮できない。
一般的な話だが、アナログ時計には運針部分に機械パーツが必須なので、車の振動に晒されるとどうしても経年劣化で交換が必要になる確率がデジタル時計よりも高い。従って、メーカーもそのパーツストックを維持する必要があるのと、交換できるアナログ時計をインパネに配置するデザイン性とコストのことのを考えると、どうしても高級車御用達になる傾向がある。
もっとも、デジタル時計が世に出る前は時計はすべてアナログだったわけで、車載アナログ時計のノウハウは完成されたはずで、その気になればコストパフォーマンスの優れた耐久性のある製品を創出できると思うのだが。
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2023.12.20
★ 忘れた頃に商品が到着した
エアコン吹き出し口用とダッシュボード用の取付(貼り付け)付属品と予備のコイン電池が付いていた。質感は価格以上で風防ガラスも美しい。出荷時に日本時刻に合わせていたとすれば、今のところ約3週間で目立った狂いはない。実際の装着はセンターインパネの上に貼り付けて、助手席側からも視認しやすい位置にしている。
オリンパス製実体顕微鏡 SZ 用の対物レンズは2年前に「1.5倍」を入手したが、その時の記事にも記載したとおり、対物レンズで倍率を拡大すると被写界深度に違和感を感じることから、長らくオプション対物レンズなしの「1.0倍」で運用することが常であった。
ところが、意図せずして当時ものの比較的程度の良い「0.75倍」の対物レンズが舞い込んできたので、早々に試してみたところ、作動距離は当然ながら1.3倍以上伸びるのと、被写界深度の具合が極めてよろしい。
ただし、先端側にφ48mmの雌ねじが切られていないので、リング照明装置のマウントアダプターが取付けられない。(前後を逆にすれば良いだけだが)そこで、マウントアダプターなしで三点ネジをこの対物レンズのギザ部に当てたところ、割合にしっかりと固定されたので、これはこれですっきりとして良いかもと思っている。
この手の薄形対物レンズは今では見られないので、大切にしようと考えているが、レンズ合わせ部のバルサムの劣化が見方によっては感じられるようで、今のところ写りには全く問題ないが、いずれは買い換えの時期がくることも覚悟している。
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★ 0.75倍の補助対物レンズの再考
1.5倍や2.0倍よりも圧倒的に知名度が高いのが補助対物レンズの0.75倍(Nikon製では0.7倍)のようだ。製品の中には標準でこれが装着されているものもあるくらいで、その理由についてはこれまで単に作動距離が1.3倍になって手元の作業性が向上するくらいしか思いつかなかった。しかし、今回のお試しで被写界深度への影響が見逃せない理由だとわかった。
つまり、それだけより「実体」を感じさせるレンズ効果があるということで、このレンズを再評価した次第だ。半世紀前の古い製品なのでレンズ構成は2枚1群のシンプルな造りだが、昨今の製品ではもっと改良されてその性能も向上しているかもしれない。機会があれば新しい0.75倍の補助対物レンズを入手したいものだ。
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★ 0.75倍の補助対物レンズの再考(2)
確かに作動距離を稼げるのはメリットだと思うが、レンズの下で何か作業を行うのでなけれは、このメリットはあまり意味がない。被写界深度が深くなることはよいのだが、最近になってどうもその分だけ解像度が落ちるような気がしてきた。
久々に補助対物レンズなして10倍/20倍の観察を行ってみると、やはりこちらの方が明らかに鮮明な気がする。具体的には影の部分のコントラストが良いのだ。単に観察だけを目的とする場合には、余計な2枚1群のレンズを省くのが正解ではないかと最近思うようになってきた。もしくはこの補助対物レンズの経年劣化が原因なのかもしれない。
例えが難しいが、メガネレンズでいうところの、境目のない遠近両用プラスチックレンズと単焦点ガラスレンズとの違いのような気がするのだ。と言うことで、新しい実体顕微鏡「SZ4045」を含めて、現在では補助対物レンズは装着していない。いやはや、観察を繰り返してみないとなかなか美しい被写体を求めることはできないようだ。
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★ 生物顕微鏡(BH-2)の変倍装置の妥当性
前述のように、対物補助レンズで倍率を操作すると被写界深度や解像度に微妙な変化が現れるようだが、生物顕微鏡(BH-2)の「接眼補助レンズ」は同じような影響が出るのだろうか。正しい呼び名は「変倍装置」というが、1.0/1.25/1.5倍のターレー構造でレンズの切替が行える。
こちらもレンズ口径は十分な明るさがあり、表面コーティングの無反射性能はしっかりとしている。これまで、この変倍装置を介していることで、解像度・コントラスト・被写界深度等に不具合を感じたことはないので、先の対物補助レンズとは別物と考えて良さそうだ。確かに製造コストが桁違いなので、それだけの配慮がなされていると解釈している。
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★ 実体顕微鏡(グリノー型)の留意点
汎用の安価なグリノー型(内斜型)の実体顕微鏡の場合、入射角の傾きと左右のレンズのそれが対応しているため、対物レンズの先端部に保護用のカバーレンズや補助レンズを装着すると、本来の像の入射角に少なからず影響を与えるようだ。これが研究用のガリレオ型(平行光路型)であれば、その問題はないのかもしれない。
従って、補助対物レンズを装着した際の立体感の減少はやはり上記のことが影響している気がする。カメラ撮影が最終目的であれば、出来上がったものに上記2つの方式に大差はない気がするが、光路の途中に他のシステムを挿入できる後者の方がより高度な観察が可能なのだろう。
一方で、観察時の試料の立体感という点では、肉眼をそのまま延長させたような前者の方が被写界深度をよりリアルに感じ取れるような気がする。ということで、観察の実体感(解像度および立体感)を優先するのであれば、グリノー型の場合には接眼レンズの倍率変更にとどめておくことが肝要だ。
・・・つづく(もどる)
日本国内の製薬会社の記念品で、かつての実用品を一廻り小さくしたものだ。しかし、鋳鉄と真鍮を素材にして実際のものを忠実に再現しているのがわかる。
さて、何を摺り潰すために入手したかというと、香木(正確には焼香用の純お香)を専用の小型コーヒーミルで粉砕して昇華しやすく加工しているのだが、そのミル代わりに用いてみようかと考えている。
2枚の臼歯で摺り潰すミルに比べて、こちらの薬研では粉砕の均一性ははるかに劣ると思うが、香木を加熱して昇華させる際の粒子の均等係数のことを考えると、意外な結果が得られる可能性があるような気がした。
なお、ミルを使用する以前に乳鉢を用いたこともあったが、これは作業効率が極めて悪いので数回でやめてしまった。とにかく摺り潰すという一手間は、薬効成分を抽出する際には必須の作業になるのだが、歴史のある薬研という道具の実力はさて如何ほどか。そのあたりは商品が到着してみてからのことだが、そのような期待を込めて購入したものだ。
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2023.12.02
★ 香木がいきなり粉砕されて粉になる
円盤の直径が57mmなので本当におもちゃのようなレプリカだが、舟形の底の香木はいきなり細かな「粉」になる。つまり、1/2直径や1/4直径に粉砕されると同時に、円盤の先に捉えられると見事に抹茶のようになる。これが想像していた全体の粒度分布がS字カーブを描くような、均等係数の良い結果が得られる。
つまり、この「薬研」で少しだけ一手間をかけると、火付きのよい焼香香木が出来上がるわけで、火種のいらない焚き方が可能になるということだ。問題はその際の香りだが、これに関してはやはり燻らすよりも、電熱ヒータ上で煙が出る手前の温度で加熱する方が優れるようだ。ということで、その時の気分でこの「薬研」もたまには使用してみようかと思っている。
・・・つづく(もどる)
[LC/80]の外装ランプ類のLED化の過程で見つかった、ハイマウントストップランプの劣化(玉切れと全体的に極めて暗い)だが、どうも交換部品が手に入らないらしい。
80オーナーの情報検索では、程度の良い中古品を探して交換したり、LEDテープを貼り付けて補修するなどで対応しているのが現状のようだ。
トヨペット店での話でも、重要保安部品であるにもかかわらず部品供給が途絶えていることに、営業所では納得ができないとのことだが、メーカーにないものは仕方がない。一方で、かつてまだ赤色発光ダイオードが高価であった数十年前の補修対応として、一粒づつ赤色発光ダイオードのハンダを付け替える作業(打ち替えというらしい)を電子工房に依頼する手段があったことを知った。
ただし、現在では量産ベースのこの種の赤色発光ダイオードの打ち替えができるのかどうか、製品を分解してみないことには何とも言えないとのことで、ひとまずは対策を先送りするが、次回の車検(2024年4月)までに最良の方法で対処する旨の相談を交わしてきた。
まず、LEDテープの貼り付けで対応する場合は、比較的簡単にストップランプとしての性能をそれなりに発揮できる気がするが、全体としての光量の不足と、発光部の特性としては拡散型の無指向性という点が気になる。
一方で、赤色発光ダイオードを一粒づつ打ち替えることが技術的に可能であれば、ストップランプとしての機能性(光量および指向性)は問題ないものの、加工の可否を決める本体構造と、12V駆動の発光ダイオード(76粒前後)の有無の確認が必要だが、電子部品専門店でそれらしいものをまずは試しに手配してみようかと思う。
いずれの方法を選択しても材料費は2000円未満なので、まずは「赤色発光ダイオードの打ち替え」を自前でハンダごて片手に試してみることにして、それがうまく出来なかった場合には「LEDテープの貼り付け」で対処しようと思う。
と言うことで、週末に[LC/80]のハイマウントストップライトを取り外して、その構造確認にタイミングを合わせて、赤色発光ダイオードが到着するように手配を行った。
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★ 試用の赤色発光ダイオード
秋葉原の有名電子パーツ店で今回使用できそうな赤色発光ダイオードの仕様を確認した。問題は76粒程度を並列で接続するために、定電圧で駆動する(内部抵抗付等)タイプのものでなければならない。そして、発光半値角が30°から45°程度あって、ブレーキランプとして必要な光度を備えて省電力であること。加えて安価であればなおよろしい。
[主な仕様]
・型式:5mm赤色発光ダイオード
・電流制御:定電流素子内蔵型(制御用抵抗不要)
・電源:DC5.5~20V
・順電流:標準16mA
・光度:標準7000mcd
・波長:620~630nm
・半値角:標準30度
カタログの発光イメージから想像すると、ダイオードの一粒ずつが明瞭に視認できるタイプだと思うので、現在のオリジナルにほぼ近いような気がする。この赤色発光ダイオードを76粒並列で接続すると、トータル電流は1.2A程度で出力は14.6W程度になる。
上記のような出力なので、他の照明用LED電球×1個並みというところだが、念のために配線端部に10Aのヒューズを挿入しておけば不測の事態でも安心かと思っている。
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2023.12.03
★ 残りの外装電球類が到着した
ブレーキ電球とウインカー電球がようやく到着した。特に、ウインカー電球はハイフラッシュ対策の抵抗入りということだが、何故かうまく作動しないので今回は見送った。ストップのLED電球は元のタングステン球の数倍の光度があるので、レンズ色が白飛びしないように、赤色の発光ダイオードにしている。
しかし、先の「5mm赤色発光ダイオード」もそうだが、点灯前は透明(白色)なのに通電すると赤色に発光するダイオード素子は不思議な気がする。これらを装着して外装の電球交換は一段落したので、あとはハイマウントストップランプの補修に専念できそうだ。
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★ ハイマウントストップランプユニットを持ち帰る
取り外しには内装用樹脂ピンを外す専用工具が必要だ。そして、電源コードのカプラーも外しにくい位置で苦労した。
しかし、本当の苦労は持ち帰った後の分解作業で、はめ込みの赤色レンズ板の取り外しには数10分を要し、その間は力のいれ具合がわからないので実にひやひやものだった。
赤色発光ダイオードの基板まで分解してわかったことだが、この基板を流用することはできないようだ。8個程度のダイオードをグループ化して、そのグループを10ユニットで直列配線するプリント基板になっており、定電流用の抵抗とグループの抵抗がそれぞれに咬まされた回路になっている。おそらく30年前だから、一般的な1.2V~1.5Vの赤色発光ダイオードを10ユニット直列で使用しているとすれば、新品時でも発光量もそれなりのように思う。
今回準備した赤色発光ダイオードは、すべてを12V並列でそのまま接続できるもので、しかも定電流用の抵抗が不要なタイプなので、もっとシンプルな「+」と「-」の帯状銅箔の基板を自作した方が無難だ。無論ホールピッチも汎用とは異なるので、オリジナルのダイオードの頭の並びに合わせた穴開けが必要になる。
ということで、電源コードのみハンダ部から外して新しい基板で発光ダイオードを最初から配列しようと思う。問題は基板の長さが50cmあり、ここに76個の赤色発光ダイオードをハンダで固定できる基盤の素材探しだが、これもほぼ目星がついている。
なお、直流安定化電源でハイマウントストップランプのLED基板に通電したところ、0.36Aの電流値で4.3Wになっている。さすがにこれは暗すぎる。おそらく定電流用の抵抗が劣化している可能性があるが、正規の値がわからないのと、発光ダイオードの仕様が不明なので手の施しようがない。ここはやはり新しい基板と発光ダイオードで造り替えるのが得策かと思う。
ちなみに、同じ単品の5mm赤色発光ダイオードだが、正面側からの明るさは、古いものと比較すると約3倍程度明るく見えるのは、新しい赤色発光ダイオードのトータル出力が14.0W程度との推測値を勘案すると相応の結果だと思う。それと、玉切れと思っていた箇所は、ユニット直列部の区間電圧のばらつきの結果のようだった。
さて、ここから先は[日曜工房]へパーツ一式を手渡して補修の完了を待つのみだ。仕上がりまで念のために[LC/80]はガレージから動かさない方が良いようで、そうなると、今月半ばくらいまでには作業を終えてもらいたいものだ。その頃には残るウインカーランプのLEDバルブも到着すると思うので、一連の修繕作業が終わる。
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[日曜工房]より
2023.12.06
★ 基板の素材に極細のドリルで穴開けを行う
あとは赤色発光ダイオードを配置する基板の素材が到着するのを待つのみだが、ダイオードの足を通す穴開け用に、極細ドリルを注文しておいた。装着先はルーターになるが、その高速回転に耐えられるかどうかが心配だ。
とにかくダイオード76個-152本の足の数だけ正確に穴開けを行う必要があるので、まさか手動でキリを揉むこともできないので、回転精度が高いルーターに頼るのが妥当だ。
ちなみに、足の太さは0.5mmなので、0.5mmか、0.6mmのドリルを用いることになる。ドリルは安価なノンブランドよりも、強度の信頼性が期待できるものを買った方が結局は「お徳」だと思っている。
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[日曜工房]より
★ 穴開けの型紙も準備ができた
分解した基板の寸法をもとに、赤色発光ダイオードの足を差す穴開け位置を定めるために、あらかじめ図面を作成して、実寸で型紙をおこしておいた。剥離紙で型紙を印刷してあるので、基板素材が到着すれば貼り付けた型紙を目印に、ひたすら152箇所の穴開けを行えば良い。
実際のところ、穴の幅がB=2.6mmで、割り付けたピッチがC=6.6133・・・mmなので、基板にペンで印を付けることができない。ここはやはり型紙に頼るのが妥当だろう。今週末に新しい基盤の製作が終えられれば良いのだが、実際のところ何が起こるかわからないので若干の不安はある。
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2023.12.11
★ 赤色発光ダイオードの「打ち替え」を終えてパーツが戻ってきた
[日曜工房]では先週末に作業を終えてパーツが戻ってくる予定であったが、他の雑用がたて込んでいたようで、ついつい遅れ気味になり本日ようやく赤色発光ダイオード×76個の「打ち替え」作業が完了して、ハイマウントストップランプユニットが戻ってきた。ヒューズも追加されて配線の収まりも問題ない。
直流安定化電源から12Vで給電テストをしてみると、補修前の4.3Wから14.0Wに光量がアップしているのは一目瞭然で、世間一般のハイマウントストップランプのイメージになっている。後日、[LC/80]に戻して夕暮れ時に点灯状態を撮影してみようと思う。その結果をみれば光量アップの実態が一番よくわかる。
ハイマウントストップランプの装着が義務化されたのは2006年からなので、この製品が製造された1993年頃には自主装着の類いで、およそお飾り的な要素の方が強かった。従って、法制化された後の製品と比べると性能的にはかなり劣るのは仕方がないのと、だからと言って車検時に問題になることもないそうだ。
もとより[LC/80]のテールライト類は必要最小限の大きさで設計されているので、現在の感覚ではハイマウントストップランプは必須であり、その性能も現行製品と同等であるのが理にかなっている。そのような考え方に基づいて今回の「補修」を思いついた次第だが、これで安心してブレーキが踏めるというものだ。
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[日曜工房]より
★ 赤色発光ダイオードを76個もハンダ付けを行うとちょっとした熟練の雰囲気だ
これまでのハンダ付けというと、配線の繋ぎや端子の接続の数カ所程度がせいぜいだが、今回のように整然と並んだ発光ダイオードの足の152本を一気に作業するのははじめてだ。
10年以上前のハンダごてなので、先端もつぶれかかっており、思い切ってヤスリで研いでハンダコーティングした状態で何とかハンダ付けを終えられたのは、今回から使用し始めた「フラックス」によるところが大きい。
銅箔を貼った基板上でダイオードの足先を必要最小限度のハンダで溶かすように固定し、同じパターンで盛るには、この「フラックス」が必須だ。ハンダ自体にもフラックス成分が含まれているようにも書かれているが、別途これを使用すると相手方の銅箔へのハンダの付きが非常に良い。
今回のハンダ付け作業で、ハンダコテの先端銅棒の品質とメンテナンスにも留意するようになったついでに、先端部のみ3本を注文しておいた。やはり、新品の先端銅棒は2層メッキ仕上げの先細形状が独特なのが、実際にハンダ付けの数をこなしてみて、その意味がようやく理解出来た次第だ。
使用しているハンダごては安価な日本製の40Wの汎用品だが、同メーカーの「純正ハンダごて先」も送料無料の330円/3本というのはうれしい。また、余分なハンダを吸い取る細い銅線で編んだ「ハンダ吸い取り線」のおかげで下手な仕上りを修正できる。そんなこんなで、そろそろハンダ付けも手慣れてきたところだ。
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2023.12.13
★ ハイマウントストップランプの更新完了
事の始まりは「バックライト」の暗さを解消することからで、ついでにストップランプやウインカーランプの交換の過程で、ハイマウントストップランプの劣化に気付いた。
その騒動も一段落したので日陰でハイマウントストップランプの点灯の様子を撮影してきた。高光度赤色LEDのブレーキランプに適正絞り露出を定めて後方全体を写したが、ハイマウント部が若干の露出オーバーで白飛びしかけている。
つまり、それほど一粒7000mcdの5mm赤色発光ダイオードの光量とレンズ性能が優れているので、遠目には粒の並びを感じさせない、まるでLEDテープのようにも見えるのが想定外だった。
[LC/80]は構造変更を行っており、1ナンバーの貨物なのでハイマウントストップランプの重要性はことさらだ。最近では珍しい横幅のある細い一文字のデザインは、高光度化と相まってむしろ新鮮な感じがする。
リアウインドウのロゴ入り純正ハーフミラーフィルムとのマッチングもよく考えられているので満足している。これで、ほぼすべてのランプ類をLEDに交換できたわけで、点灯時のいわゆるキレが良くなったことから、夕暮れ時以降での年式の古さを一掃できた。
しかし、本日の最終取付作業では文面にできない細部の組み付けのノウハウが必要だ。いわゆる樹脂パーツのはめ込み箇所が多いので、破損させないための適切な力加減と、「一発」で決める必要のある差込み箇所には毎度ひやひやする。仮に[LC/80]オーナーから、ハイマウントストップランプのLED打ち替えの相談を受けたとしても、安易にその手順をお知らせするのは出し惜しみではなく躊躇してしまう。
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★ 最大積載量シールの貼り替え
これを貼っておかなければ車検に通らない。シールがやや小さくて見にくいので、一廻り大きく作り直した。構造変更後の[LC/80]は、新車時より1ナンバーの車種よりも積載量が少ないと思う。
これはおそらく、7人乗りワゴンが5人乗りになって、後部座席も荷物室とした場合に、5人分の重量(50×5=250kg)が貨物対象になるという考え方で、サスペンション強度を変更していない、ワゴンのままでの乗り心地だからと思う。
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★ H3Cフォグランプのバルブ
現在装着しているフォルランのバルブは、当初の小糸製の純正品から2019年11月に2回目に交換した「H3C高光度ハロゲン」になる。この時点でおそらく絶版になることが予想されたので予備を同時に購入してあり、あと1セットが残っている。
純正品に比べてやはり1.2倍くらい明るい印象を受けるので、それなりに満足している。その前のものはさらに明るかったが、その分だけ寿命が短かった記憶がある。
さて、このフォグランプをLEDに交換することの是非についてだが、どうも高光度ハロゲンを上廻る「H3C LED」は、ヘッドライトと同様にファン付きの高出力形になるようで、バルブソケット部の防水ゴムブーツが納まらないことがわかった。
ということで、フォグランプについては予備の高光度ハロゲンバルブを使い切るまで、このままにしておくのが得策という結論になった。やはりあの時に予備を購入しておいて良かった。
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★ 革製シートの手入れ
エナメル塗料2色でグレーの革製シートのひび割れを補修しようと思っているが、年内になかなか時間をとれない。今年の秋頃からシートの純正フルカバーを外してその準備をしているのだが、優先順位が低いのでどうしても後回しになっていた。
一方で、最近の寒さではカバーなしで冷たい座席につくのが苦痛でもあるので、せめて座面だけでもしばらくの間は座布団を敷くことにした。
座面高が変わらないように、厚みの薄い低反発ウレタンで同色の座布団を2枚注文しておいた。いかにも暖かそうな表生地だったので、座り心地よりもこの肌触りを優先して決めた。
使用してみて凹凸の止め縫いが必要になれば、位置合わせを行っておいて[ミシン工房]に仕立て直しをお願いしようと思う。
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★ 低反発ウレタンの感触にやや戸惑う
40cm×40cm×4cm W=460g の高密度低反発ウレタンの座布団は、それなりの重みがあり風で飛ぶようなものではない国内製造品だ。宣伝文句は「もちもちシートクッション」ということで、座った瞬間は厚みを感じるものの、しばらくすると太股と臀部の形状に変形して低反発状態を維持している。
シートの凹み部分にちょうど納まる大きさなので、左右の揺れへのホールディングにどの程度影響がでるのかが不明だ。そして、長時間の運転時の違和感の有無についても、少し座っただけでは判断できない。暖かさと肌触りについては、当初の予想どおり問題ないとして、運転中の座り心地に関しての吉凶判定は今後のことになる。
★ 小さい、ただそれだけ
シートの凹みにすっぽり収まる大きさは、座り心地をあれこれと試してみて、どう考えても筆者の体型では小さい。ということで、2枚の座布団は後部座席へ移動させて、運転席および助手席はやはり車用として販売されている一般的な低反発ウレタンクッションにすることに改めた。
最初からこれにしておけば良かったようなものだが、当初からこれには一つだけ大きな懸念がある。それは厚みなのだが、見た目ではどう考えても座面高が変化することは間違いない。パワーシートの調整で高さ問題は解決しそうに思えるが、実はランバーサポートの位置がずれるのでそのことが大いに気がかりだ。
商品はすでに手元に届いているが、予想どおり結構な厚みがある。明日にでも装着してみて再度座り心地の確認を行うことにするが、これで納得できるように工夫するしかないのが結論だ。
運良くシートになじめば、先日本革のひび割れを修復したあとの保護にもなるので、是非ともフィットしてほしいところだ。うまく装着できれば、前面下の前掛け部分にポケットが2つあって、緊急メモなどの保管に便利そうだ。万が一、[LC/80]の車内から救出されるような事故の際に、第三者に発見してもらいやすい工夫をしたメモ入れだ。
・・・つづく(もどる)
[日曜工房]の倉庫にあるコンプレッサーは10Lのブロー用の日立ベビコンと、78L(39L+39L)のインパクトレンチ用のアネスト岩田製の2台が稼働している。そして、これらのコンプレッサーで一般的なほとんどのエアー工具が問題なく使用できる。
ところが、自宅へ戻ると掃除機のフィルターブローや、電子機器の埃払い等、なにをブローするにもエアーダスタースプレー缶に頼るしか手がない。従って、これまでどれだけのスプレー缶を消費したかと思うのと、連続噴射が数秒から十秒程度しか行えない不便さを考えるにつけ、空気タンクを備えた可搬式の小型コンプレッサーを長年思案していた。
そこで、ガソリンスタンドにある丸い可搬式エアータンクのような使い勝手で、なお圧縮機が搭載された軽量コンパクトなコンプレッサーを探して求めて、スプレー缶のゴミから開放される運びになった。
・電源、電流 :100V-2.2A
・吐出量 :30L/分
・設定圧力 :0.68MPa
・タンク容量 :6L
・寸法 :W340×D190×H385
・重量 :約7kg
クローゼットの隅にでも収納できそうな大きさで、7kgで取っ手付きだから片手で持ち運びに苦がない。我が家の普段乗り自転車はすべて米式バルブなので、これを満タンにして持ち運べば、空気入れ作業でぎっくり腰になる心配もない。コンピュータミシンの、ジグザク縫い専用の「NJ-725」と、刺しゅう専用の「SECIO 9600」の中間くらいの重さだ。
とりあえず、「スパイラルエアホース」、「ボールバルブ」、「エアーチャック」、「エアーダスター」を併せて注文したところなので今月中には一式が揃いそうだ。そして、12月になればあちこちの大掃除でも活躍できるので、とにかく安価な消耗品として使い倒す予定だ。
一応、国内メーカーの品で、アフターサービスの体制も整っているようなので、安価とは言え安全性と耐久性面でとんでもないまがい物ではなさそうだ。ただし、定格連続使用時間が15分ということで、いわゆる業務用としては使用できないと考えるべきだ。
エアースプレーガンや研磨工具等を使用しない限り、6Lのタンクを抱えているのでエアーブローと空気入れくらならば、連続運転としての15分はほとんど問題のない能力だと思っている。そして、このクラスのミニコンプレッサーでは、設定圧力が0.68MPaとやや高めなのが魅力的だ。
実際に使用する圧力はおそらくレギュレーター調整で0.4MPaで十分なのだが、タンク圧力としての設定値が0.68MPaであるところのタンク内空気のトータル容量としての余裕が、タンクを抱えることの合理的な設定だと思う。
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2023.12.06
★ 付属品一式をケースに収納
5mのエアーホースをコイル式にして、カプラーの接続はバルブを挟んで上向きに配したことで、横幅を行儀良くして付属品一式を適当なケースにすべて収納できた。
本体とケースを結束バンドで一体化してことで、エアーを満タンにして持ち運びがスマートになる。念のために上向きカプラーに防塵用キャップも付けておいたので、蜘蛛の巣が張られることもない。
なお、圧縮機本体カバー部にロゴシールを、タンク部には仕様一覧と反射ラインテープを貼り付けて、オリジナルの無味乾燥な外観を一新させてみた。
反射テープはストロボ発光の加減で水色に映っているが、エアーホースと同色のブルーで揃えている。
・・・つづく(もどる)
風呂上がりの保湿クリームは、これまで細君が使用する高級化粧品から市販の汎用品(スキンクリームやハンドクリーム)までいろいろ試してきた。
また、精製水+エタノール溶剤で油脂類の数々も試してきたが、今年の冬で5年の歳月を経て「ニベアスキンミルク」と「グリセリン溶液」の併用が一番肌になじむことに確証を得た。
と言うことで、それぞれの保湿アイテムを使い勝手が良く、また鮮度を保つように100mLの遮光瓶に小分けして使用することにしている。グリセリン溶液の濃度と溶剤成分は、人それぞれの相性があるようなので、ここではあえて記さないでおく。
ちなみに、子供の頃を思い出すと、年中手のひらが乾燥するなどはあり得なかった。従って、子供の手は非常に不潔で、とにかく家に戻ると「まず手を洗いなさい」が耳にこびり付いているのがなるほどと納得する。
たとえば、そろばん塾で「伝票集計」などの受講の際にも、伝票をめくる指先が滑ることが全くないのは、手の平ががいつも湿っていたためだと思う。自宅の三面鏡などは子供の頃は絶対に触らせてもらえず、いつも布カバーが被せてあったのも、子供の手はとにかくべとべとだったようだ。
子供の肌がみずみずしいのはやはりこの保湿の度合いが大人とは全く違うところにあるようで、その意味ではこの歳になると肌の乾燥を意識してしかるべきという考え方で過ごしている。
・・・つづく(もどる)
日常生活時の緊急事態(津波避難等)用の寝具としての寝袋は、独身時代から手入れしながら保管している「みの虫型」のものと、数年前に追加した細君用の「封筒型」の2種類を[LC/80]の荷物室に常備している。というのは、車での出先で何がおこるかわからないので、その時の備えとして保管場所がほぼ車内ということになっている。
冬の初めにこれらの寝袋を自宅へ持ち帰って、虫干しを兼ねて空気の入れ換えを行っているが、「封筒型」の方がどうも保管中に臭気を発することがわかった。そもそも「封筒型」の寝袋はノンブランドの安価なものが主流なので、これもおそらくは西の大陸製だったような気がする。
そこで、いざという時のために、この「封筒型」を一応名の通った製品に買い換えることにした。古い方はこの時点でお払い箱になったわけだが、肌身に触れる衣料品はその素材の安全性について、表示タグだけでは判断できない「闇」が疑われれば、無条件に捨てるべきだと考えている。
昨今は「車中泊」ブームで嵩張る「封筒型」の寝袋が主流だ。だから、携行性に優れた本格的な寝袋は一部の登山愛好家の高額商品のカテゴリーになったようなので、もうひとつの昔ながらの「みの虫型」の寝袋は今後も大切にメンテナンスしようと思う。
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★ 封筒型寝袋の収納袋を[ミシン工房]で製作依頼
本製品には専用の円筒形で締め付け用のジッパーが備わった品質の良い収納袋が付属している。このあたりは有名メーカー品の気配りが感じられる。
しかし、携行用の「みの虫型寝袋」ならいざ知らず、封筒型をこれでもかというくらいに堅巻きをして紐で固定したあと、窮屈な専用袋にねじ込んで、最後に締め付けジッパーを閉じるという手間をかけてまで、コンパクトにする必要性がどうしても理解できない。
まず、車載を前提とすればここまでコンパクトにするメリットよりも、通気の衛生上からも四ツ折り程度でふわっと収納できる袋に仕舞うのがあらゆる面で合理的だと思っている。と言うことで、薄くて軽くて強度があり通気性の良い、しかも粉塵を遮断できるナイロン製の裏地用生地で収納袋の製作を[ミシン工房]へ依頼した。
「封筒型寝袋」の四ツ折り寸法を勘案して、底だけマチを付けた寸胴収納袋が約1時間ほどで出来上がったきた。実際に収納してみると。扱いが楽で寝袋が行儀良く納まる使い勝手に満足している。言わば寸胴型枕カバーの大型版というところで、車内収納時に口が開かないように、プラホックで数カ所とめてある。
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★ 収納袋の縫製に「NJ-725」のかがり縫いを試す
薄手の生地なのでジグザグ縫い専用のもっとも非力なコンピュータミシン「NJ-725」でも全く問題ない。光沢で滑りの良い裏地生地だが、布送りも問題なく行えて思い通りの仕上がりを得ることができた。
職業用直線縫いミシン「EP9600」からすれば、「SUPER SECIO PC 9600」はデジタル編集が可能な刺しゅう機能を除けば、これまではどうしてもサブ機としての位置付けだった。
しかし、「NJ-725」のジグザグ縫い基本性能の品質の良さからすれば、3台ともそれぞれの機能優先で立派なメイン機になっている。筆者は道具というものは、何でもできる1台よりも、なにかが得意な1台が常日頃から好みなので、結局はそういう形態になったようだ。
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★ カーサンバイザーを注文してみた
自宅からの遠出の際には、ほとんどが早朝に東向きで、夕刻に西向きで高速道路を利用するパターンが多い。つまり、朝日に向かい夕日を追いかけるという眩しいドライブを強いられるわけで、サングラスは必須で時には日除けのバイザーを降ろすこともしばしばだ。
そこで、バス等に装備されているフロントガラスのサンバイザーを探してきた。パネルは偏光仕様なので、乱反射光を遮る効果が期待できそうで商品の到着が楽しみだ。
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2023.11.23
★ 内外装ランプ類のLED化を完結させる
これまでランプ類のLED化はその明るさから必要と思われる箇所をその都度行ってきた。
・ヘッドライト
・ルームライト
・テールライト(特バックライトが暗かったことから、ついでにユニット内のブレーキランプも交換)
今回は、フロントポジション兼コーナーライトと、最後にナンバープレートライトを交換して、内外装のランプ類のLED化を終了するために、必要なLED電球を注文したところだ。
唯一ハロゲン電球が残っているのはフォグライトのH3Cバルブだが、こちらは高光度のものを使用していて、特別に暗さを感じることはないので、予備のH3Cバルブを使い切るまでこのままにしておく。
LED電球の選定で考慮すべきは、色温度と指向性だ。指向性は基本的に拡散型で問題ないのだが、バックライトとコーナーライトは指向性があった方が明るさを効率よく発揮できる。ナンバープレートライトは拡散型で、あまり明るくない方が自然だ。
室内は元からの電球色を保持させることから、色温度は3000k~3500k程度で、その他は5500k~6000kあたりが上品だ。白色は6500kを超えると冷たい青白さが目立つ。従って、透明(白色)レンズの場合はより自然に発光させる意味でも低温度側の「白色」にこだわった方が良い。
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2023.11.25
★ ナンバープレートライトとポジション兼コーナーライトをLED化して作業を終了
車体に搭載されているウインカー用の純正リレーを温存するために、ハイフラ防止抵抗入りのウインカーライトのみがまだ到着していないので、当面はタングステン球のままで、その他のライト類のLED化が本日終了した。バックライトの高光度化もそうだが、コーナーライトがこれまでのタングステン球の2倍の明るさを感じるのと、ヘッドライトの色温度との調和の意味でもスタイリッシュで実用的な性能向上を確認できた。
ナンバープレートライトは、T10白色LED電球の透明樹脂部分をレジンコーティングで乳白色に加工して減光と拡散を図ったことで、如何にも取って付けたようなLED電球という雰囲気を一掃して、目立たず落ち着いた仕上がりになっている。
今回のように、外装ライト類をこと細かに点検してみると、偶然にもリアゲート上部の「ハイマウント一文字赤色LEDブレーキランプ」がかなり劣化しているのを発見した。豆粒LED素子が所々切れているのと、全体的に光度がかなり低下している。この純正LEDランプはすでに30年が経過しているのと、点灯頻度が最も高いランプになるので、来週にでもトヨペットでパーツが出るかどうかの確認をしてもらう予定だ。
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★ ブレーキランプとウインカーランプはレンズ色のLED電球を用いた方が良い
もとよりレンズがそれぞれ着色されているブレーキランプとウインカーランプだが、強烈な白色LED電球を用いると、電球の光度が勝ってレンズの着色が薄く感じられる。従って、着色レンズの場合でもLED電球はそれぞれの色の発光素子のものを使用した方が違和感がない。
ちなみに、これらのランプ類のレンズカバーを透明(白色)に交換するのが昨今の流行のようだが、筆者はあまり興味がないのでオリジナルのままで運用している。
・・・つづく(もどる)
今年の1月に仕事部屋での暖房着として「スノーパンツ」を試してみた。これのおかげで暖房費が目に見えて節約できたので、今シーズンは早い時期からまずは足もとの保温として「レッグウォーマー」を試してみる。
というのも、仕事部屋のデスクはウインドエアコンを設置してある窓際に位置することから、冬場はどうしてもすきま風を感じる。部屋の温度はパソコンが24時間電源が入っているので冬場はそれなりに暖かめだと思うが、冷気はどうしても足もとに漂うようで、サーキュレーターの風もそこまでは届かない。
ということで、見栄えはともかく部屋着として機能優先の暖房グッズを試してみようと思う。スノーパンツを履くまでもない年末くらいまでの間をこれで切り抜けられるかどうか、電気料金への挑戦というところだ。
というのも、春先のもっとも電気料金が安い時期に比べると、冬場の1月・2月は優に3倍にもなるので、料金節減効果が認められればこのようなグッズはお安いものだ。
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2023.10.24
★ 到着した商品を早速試してみる
ボア生地は期待通りに暖かい。スケートをやり出して気付いたことだが、足の裏は結構汗をかく。従って、よほどの寒さでない限りくるぶしから下の足は出しておいた方が良い。頭寒足熱の効用を期待しながらヨガパンツにこれを付けてしばらくは室内で使い心地を検証してみようと思う。
部屋着で割り切れば防寒グッズとしては効果的な気がするのは、何だかエスキモーのパンツのようで、また氷の上で動かずじっとしているアイスホッケーのゴールキーパーの防具を連想する。
★ 仕事部屋で細君に「レッグウォ-マー」を見つけられた
第一声はおそらく「またアマ○○で無駄使いをして・・・」だろうと覚悟はしていた。ところが、予想に反して「もう一組注文しておいて」とのことで、目が点になった次第だ。
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2023.10.25
★ マイ爪ヤスリ
手の爪の手入れはもっぱら「ヤスリ」派なのは、学生時代にギターを少し習っていた時からの習慣だ。ドラッグストアーにあるような一般的な爪ヤスリから、工業用の目立てヤスリや、ネイルサロン用の大ぶりのものまで数々の爪ヤスリを試してきた。
ところが、ここ数年はこれらの爪ヤスリをほとんど使用していない。というのは、ヤスリ目が摩耗してくると番手の不具合が生じるなど、必ずといって長持ちしないからだ。
それならば耐水ペーパーヤスリの#320あたりを使い捨てる方がどれだけ心地良いかということに気付いたからだ。問題は「高剛性」でしかも「薄く」て「軽い」素材を当て物にしないと、ペーパーヤスリを正確に爪先へ当てられないことだ。
そこで思いついた「当て物」が顕微鏡用のプレパラートガラスだ。この「サイズ」と「究極的な剛性」と「軽さ」が絶妙の使い心地を生み出す。無論、裏表に#320を両面テープで貼り付けてあるので結構長持ちする。時々水洗いをすれば研ぎ心地も回復して今ではこれに代わるものが思い浮かばない。裏表で番手を変えることも試したが、結局は#320両面が一番便利だと思う。
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2023.11.22
★ レッグウォーマー Part2
前述の室内用のレッグウォーマーがことのほか心地良かったので、自転車での外出時用として同種の定番物をさらに注文した。合成綿入りの軽量ロング仕様で、足首から股の付け根までをカバーする70cmタイプだ。
表生地の強度はなさそうなので、引っ掛けたり擦ったりしないように、丁寧に扱えば2シーズンは十分に使用に耐えられそうな素材だ。早朝に公園へインラインスケートの練習に出かける際にも、ウインドブレーカー代わりに使えそうで、これまでの「スノーパンツ」に比べて着脱が簡単だ。
2着あるスノーパンツの1着は[LC/80]の荷物室に常備している、防水防寒ジャンパーとセットで保管しておくことにして、今シーズンも冬対策に抜かりはないと思っている。
・・・つづく(もどる)
顕微鏡用の白色LED電球の話だが、ものによっては緑成分が気になるような場合がある。この時には補色関係からバイオレット系のフィルターを付ければ理論的には美しい白色になる。ただし、バイオレットの赤みと青みの配合バランスが難しく、加えてその濃さを探るのも結構大変だ。
ところで、LED電球そのものをバイオレットに着色できる塗料(ランプペン)があることを最近知った。商品が届いたら薄め液に何が適合するかを試してみて、これでLED電球の緑成分を除去してみようと思う。ただし、あくまでも電球タイプで、素子が露出しているタイプは当然ながら使えない。
具体的には実体顕微鏡のリングランプのつぶつぶLED電球が、このランプペンで緑成分を除去できれば好都合だと思っている。その他に、ミシン用に準備しているLED電球もわずかに緑成分が気になるので、こちらにも使用してみる予定だ。いずれにしても、濃淡を自由に調整する適合溶剤を先に見つけ出さねばならない。
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2023.10.24
★ ランプペンの溶剤はラッカーシンナーでよい
原液のままでは濃すぎるので、数倍に薄めて小筆で使用するのが良い。試しにミシン用交換LED電球×2個を着色してみたが、緑成分が完全に除去できて暖かな白色を得ることができた。しかし、使用した塗料の量がほんの一滴だった。週末には実体顕微鏡のリングランプのつぶつぶLED電球をこまめに着色してみようかと思う。
ちなみに、薄めて使用しているためなのか光量の低下はほとんど感じられなかった。このことは予想していたとおりなので、リングランプの場合には好都合だが、ミシン用のLED電球では明るすぎることへの別途対策を施す必要がある。
もとより、ミシン電球はハロゲン光源では12V 5W程度が一般的で、これをLED電球に付け替えると汎用品では12V 1.5W~3W程度が最小光量になる。つまり、ハロゲン光源の最低でも3倍の明るさになる勘定なので、何らかの減光対策が好ましい。そこで、半透明乳白色のフィルターをかけることにして、その種の塗料として、半透明乳白色のネイルカラーを同時に注文してある。
色温度の調整は今回のランプペンで思い通りに成功したので、ネイルカラーの塗布で光量の微調整を行って完成というところだ。乳白色ネイルカラーでの拡散効果も得られれば陰影のトーンが柔らかくなり蛍光灯風の自然光になる。さて、その結果は週末の楽しみにしておこう。
ちなみに、昨今のネイルカラーはUV硬化タイプなのでUVライトを30秒ほど照射すれば固まるようだ。ガラス板に試し塗りをしてみたが、本当にそのとおりで不思議な印象だ。
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★ ミシン電球のネイルカラーによる減光は失敗
LED電球の表面に凹凸があるタイプなので、半透明乳白色の塗料を均一に塗布することができない。どうしても厚塗りの溜まり部ができてしまい濃淡差が生じてしまう。そこで、少々明るすぎる感はあるけれども、薄紫のフィルター処理だけで使用することにした。
以前の[SECIO 9090]と違って、入れ替えた[SECIO PC 9600]では運針部と懐部の2灯式になっており、これで手暗がりになることはまずない。照明にかかる消費電力は1/3以下に、そして明るさは約3倍になっている勘定だが、拡散型電球なので強烈な反射のイメージがない。
減光しない状態でも蛍光灯風のナチュラル感があってほっとしている。そして、何よりも電球部の発熱が激減しているのが良い。特に懐側の電球は埋め込み型なので、ハロゲン電球での熱のこもりは相当なものだった気がする。
このミシンのアタッチメントは見てのとおり、デフォルトで刺しゅう用になっており、今後もこれ専用で手入れを怠らずに長持ちさせようと思っている。近所のミシン修理工房の店長も、このシリーズは名機だから自分の持ち物のように、何かと面倒をみてくれるそうだ。
しかし、もっとも新しいジグザク縫い専用の[NJ-725]を使ったあとに、この[SECIO]を棚から取り出すと、重量が2倍以上あるために異常に重く感じられる。逆に、職業用ミシンの[Excim-pro 9600]の14.5kgを出し入れした後だと意外と軽いと思うのは、人の感覚とはことのほかいい加減なものだと驚く。
・・・つづく(もどる)
先日入れ替えたコンピュータミシン「SUPER SECIO PC 9600」だが、このミシンを刺しゅう専用にして、ジグザグ縫い用(主にかがり縫い)にもう一台手軽なコンピュータミシンを備えることで、「SECIO」の延命を図ろうと思う。
ということで、小型の「NJ-725」をミシンの点検代程度の出費で探してきた。本製品はジャノメOEMのミシン販売店仕様の品だ。このコンピュータミシンはボビンケース(内釜)は当然ながら「SECIO」とは異なる仕様だが、ボビンそのものは供用できるので糸準備に無駄はない。無論、フットコントロールも供用できる。
商品は2022年製の型遅れ在庫品で普通に使用する限り、今後の寿命には古さにおいて心配事が少ない。モータ出力は職業用ミシン(90W 14.5kg)や刺しゅうミシン(55W 11kg)に比べるとかなり小さめ(35W 5.6kg)で華奢な造りなので薄地や普通地専用の汎用品と思った方がよい。
おそらく、操作パネルの見やすさやLED照明など、コストのかからないところの真新しさがが目立つが、修理調整を繰り返して長く使用するタイプの製品ではない気がする。しかし、機能が極めてシンプルなので、そこは[JANOME]ブランドの基本性能に期待するところだ。
これらのシリーズに自動糸切りや文字入れ機能および巻き取りコードなどが追加されると価格設定が2倍近くになるようなので、シリーズの基本コンセプトを理解して、付加機能の要否をしっかりと判断できれば、ベーシックモデルの型遅れ製品はもっともお得だと勝手に思っている。
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★ 通常のジグザグ縫いに不満はない
コンピュータミシンとしてのジグザグ縫いに不満ははい。ただし、アルミフレームの軽量構造なので、経年の機械駆動部分の精度の狂いは否定できないと思う。つまり、注油を怠ったり内釜を傷つけるようなことを繰り返したり、厚物でモーターへ異常負荷をかけると釜ずれをおこした場合には、修理調整は簡単ではないタイプだ。
運針の音と雰囲気は極めて軽快で、いわゆる「シュルシュル」という感触が漂っている。このミシンには薄物用ニット針を装着して、運針負荷をかけない使い方が寿命を延ばす良い方法かもしれない。ただし、#9は糸通しが通らないので#11くらいが妥当なところだ。そして、早々に予備のボビンケース(内釜)も注文しておいた。ということでコンピュータミシン2台を含めて3台体制の「ミシン工房」になった。
本来は3台もミシンがあれば、1台は必ずロックミシンがあってしかるべきところだが、こればかりは程度の極めてよい物でないと話にならないので、現在の「ミシン工房」の仕事量とそれにかける設備コストのバランスからは実現が難しいところだ。ちなみに、思いつきで購入した今回のコンピュータミシンの発売時の実勢販売価格は、刺しゅうミシン「SUPER SECIO PC 9600」の1/10程度になる。
家庭用コンピュータミシンに共通することだが、直線縫いの縫い目の美しさという点では、やはり職業用ミシンに軍配が揚がる。といっても、ステッチが生地から浮き出るような色違いの糸を使用しない限り、ぱっと目にはほとんどその違いはわからないので、一般的にはこれが問題になることはほぼないのだろう。
上糸の糸調子はコンピュータミシンでもいろいろと工夫がなされて、いわゆる[AUTO]モードなどはすこぶる便利なのだろう。しかし、生地の厚みに応じて下糸もをボビンケースで糸調子をとれるのは縦型ボビンの職業用・工業用ミシンに限定される。つまり、上糸と下糸の絡み位置を生地の厚さのどこにするかというレベルの糸調子でなければ「コバステッチ」のような美しいミシン目をえることができない。
極端なことを言えば、家庭用コンピュータミシンの直線縫いは、上糸と下糸の絡み位置はどこでも良いレベルの精度(ほとんどは生地の裏側寄り)でしか糸調子をとることができない。これがほとんど問題にならないのがジグザク縫いと刺しゅう縫いということになる。特に刺しゅう縫いの場合には下糸は絶対に表生地面に顔を出してはいけない。
だから直線縫いミシンはどうしても専用が1台必要になるわけで、そのことを知ったのは街のミシン店ではなく、ジャノメ大阪支店を訪れた際に、営業課長からの実機による正直な説明を聞いた時だったのを思い出した。そう言えば、あの時に何故ジャノメ製の職業用ミシンが他社に比べて耐久性に優れるのかという、製造過程レベルでの工夫を熱心に語っておられらた。これがきっかけで本[ミシン工房]では今日までミシンと言えば「ジャノメ」というこだわりが続いている。
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★ 小学校5年生の家庭科授業で「ミシン」を教わるらしい
筆者はこの頃には母のシンガー足踏みミシンをほぼ使いこなしていたが、小学校の家庭科では「手縫い」で雑巾を縫い上げる授業だった。その時の運針の出来を必死に手直ししていたことを覚えているのは、ベースにミシン目の経験があったからだ。
現在でもミシンが使用できない縫製(たとえばインラインスケートのプロテクター内張の修繕等)では手縫いが基本で「まつり縫い」を多用している。この手縫いの目幅が揃った時の満足感はミシン縫製とは別な意味で心地良いものだ。手縫いの極地はおそらくは和裁だと思うが、現役の頃の同僚の奥様がその方面で独立して高級着物の縫製を請け負っておられたことを思いだした。
仕事部屋には家族のだれも絶対に立ち入らせない厳重な品質管理のもとで、その仕事だけで普通に家族を養えるだけの収益があるそうだ。もっとも、縫製は子供の頃から教わって育ったと聞くので、いわゆるその道のプロフェッショナルということになる。このような方には「ミシン」なる機械は邪道の象徴だと思うが、日本文化の継承のために後継者を育ててほしいものだ。
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★ 職業用ミシンのために「糸通し」を注文してみた
これまでこの職業用ミシンの糸通しはアルミ板にワイヤーが取り付けられている、百均でも売っている昔ながらの縫い針用糸通しを使い続けてきた。今のところこれで何不自由はないのだが、両面テープでミシン本体にいつも貼り付けているその収まりどころの悪さだけが気になる。
コンピュータミシンの糸通しは自動や半自動など、針穴にフックワイヤーが通る仕掛けが大抵付属しているので、これのおかげで糸通しはまず不要だ。この仕組みを手動で行う糸通しがあるのは知っていたが、たかが糸通しに工業用ミシン糸が一巻き(1,000m)も買える費用がばからしくて敬遠していた。
ただし、前述の縫い針用糸通しはワイヤーが伸びきったりして、ある程度の消耗品なので予備の分も9年目して底をついてきた。そこで思い切って(というほどの価格ではないが)ミシン用糸通しを注文した。これのよいところは、端部が磁石になっており工夫次第で本体フレームのどこにでもくっつけておけることだ。
これで、いつもべたべたと両面テープで貼り付けていたワイヤー糸通しともお別れだ。ただし、数秒のことだが一発できまれば、本当に早いのは従来型の糸通しのような気もする。世間では職業用ミシンの糸通しはどうしているのだろう。
筆者の場合は「左手人差し指の腹を針穴側面裏に当てて」-「右から糸通し器のワイヤーの先端を指腹に添わせて針穴付近へ向かわせる」-「運が良ければ一発でワイヤーが針穴に入る」-「右手手のひらと親指で持っていた上糸をワイヤーの輪っかに入れる」-「右手でワイヤーを引き抜き糸先を解く」-「右手指先で糸端を引っぱって糸通しが完了」という手順だ。
子供の頃は当然ながら糸切り挟みで糸先を整えて目視で通していた。しかし、現在ではウーリー糸などは糸通しがなければ目視ではほぼ不可能だ。
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2023.10.24
★ 「NJ-725」の内釜(ボビンケース)と針通しが到着
ジャノメの支店から担当員が直接届けてくれた消耗品の「内釜」と本体の「針通し」だが、先の記事で触れたように、内釜の価格が「SECIO」用のものと比較して、数年まえの2倍程度になっていた。
一方で、針通しの方は、タバコ代程度の価格で大したことはないが、それでもかつての1.5倍だ。なんだかんだで駆動部分の消耗品の備えも整ったので一安心だ。
また、上の記事のミシン針の汎用糸通しも到着して一連のミシン入れ替えおよび追加の作業が完了した。ちなみに、コンピュータミシンの#9ミシン針は、本体の糸通しが通らないので、その場合には職業用ミシン用の糸通しが必須になる。
全国で数店に統合された直営支店からのいつもの担当員と数年ぶりに再会したが、ミシン販売の今後の展開もこの先が不透明だとこぼしていた。
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2023.11.21
★ フットコントローラー(FC80-00)を注文
「NJ-725」のフットコントローラーはオプション品として、弁当箱式の踏み込み板で縦長のスリムなタイプが用意されている。ただし、すでにある「SECIO」用の幅広巻き取りタイプが使用できることを確認しているので、どちらかと言うとこれの方が踏みやすいので同じものを注文しておいた。
「FC80-00」弁当箱式と違って下駄の歯が稼働するタイプなので、当初は滑らかさに劣るのではないかと思っていたが、踏み心地に違和感は全くない。しいて言えば、縫いはじめの初期速度の応答が鋭敏なので、その際の気遣いが身につくまで少し慣れが必要だ。
おそらく、この種のコンパクトタイプのフットコントローラーではもっとも幅広の好みの形状なのと、巻き取りバネが壊れた時には「SECIO」と兼用で接続認識するので、予備としての役割が明確だ。
・・・つづく(もどる)
卓上の700~800mLのウイスキーデキャンタをグラスに注ぐとついつい入れすぎてしまう。日本酒の一升瓶で杯に注ぐほどでもないが、「お銚子」の代わりになるものを探していた。
開けやすい密閉瓶ふたのガラス製ということで、ちょうど良い実験器具メーカーのフラン瓶を見つけた。自称「リケジョ」という方から、なんでも花瓶に使用するつもりが、ガラスの栓を外すと絵にならないということで、長らく保管してあったらしい。
そういうことで、3本セットを送料程度で入手できたわけだが、瓶表面の容量表記が如何にも薬品容器という雰囲気で、今回はそれを逆手にとってウイスキーボトルからの「お銚子」に仕立ててみた。
実際に使ってみると、微妙な量を意識せずにグラスに注ぐことができて満足している。ただし、アルコール類に興味のない細君は、薬品容器を食卓に置くことにまず抵抗があるらしくノーコメントだ。
ウイスキーデキャンタもそうだが、フラン瓶のガラス栓が非常に扱い易い。さすがに実験室用としてよく考えられていると思う。
画像を客観的に改めてみると、客人にこのフラン瓶でウイスキーを勧めるのはさすがに失礼な気もする。まるで毒でも盛られているようなシーンを連想するからだ。だが、筆者もそろそろアルコール類についても毒瓶から液体を注ぐくらいの意識を持った方が良いかもしれない。
・・・つづく(もどる)
[LC/80]のバックライトタングステン電球は「S25シングル 12V 21W」だが、お世辞にも明るいとは言えない。ミッションがリバースに入ったことのメッセージ程度なので、実際にバックエリアを照らす明るさをLED電球に期待してみようと思う。
この種のLED電球は昨今では安価になってきたので、ダメもとで一度試しに注文してみた。電球の仕様は「6500K 16W 2000 lm/1個」といううたい文句なので、話半分としてもハロゲン50W相当の明るさになる勘定だ。いやはやどこまで信用してよいものか際限がない。
まるでヘッドライトのような点灯写真が掲載されているのももっともらしいが、車検規格では75W以下ということで、ヘッドライト級でも別段問題はないようだ。実際に装着してみて、画像のような雰囲気であれば文句はないが、現段階では何とも言えない。
ただし、この種のLED電球は顕微鏡の光源に色々なものを試した経験があるが、16Wの消費電力が本当であればかなり明るいはずだ。バックモニターを装着していないので、初めての地での夜間のリバース操作に少しでも安心感が得られればと期待している。
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2023.10.15
★ 商品が到着したので室内で点灯させてみた
直流安定化電源でこのバルブを点灯させて、その明るさと色合いを確かめてみた。出力16Wはうたい文句どおりで、色合いの6500Kも間違いない。近日中に[LC/80]に装着してみるが、広告の画像はまんざらでもないようで、長年のバックライトの暗さの不満が一挙に解消されると思う。それにしても、LED電球は本当に電球における歴史的革命だといつも思う。
ターニングランプや室内ランプおよび足もとランプは残照効果などハロゲン電球の良さがまだ評価されるところもあるが、ヘッドライトやバックライトはLED電球の良さを十二分に発揮できる。ちなみに、ブレーキランプのハイマウント部は新車時から横一線の赤色LED仕様だ。おそらく、この頃は赤色LEDランプ以外がまだ製品化されていなかった時代だったと思う。
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2023.11.20
★ リアランプユニットすべての電球をLED化
前述のバックライトのLED電球を交換するのは簡単なことだが、その結果を夜間に暗黒環境にて確認することを考えながら未だに実装していない。そうこうしているうちに、ブレーキライトについても、走行・運転に不自由はないものの、ついでと言えばそれまでだが同時に交換しておこうかと考えはじめた。
ちなみに、ウインカーライトについては、タングステン球の電流値で点滅リレーの作動が制御されているので、これをLED電球に交換するとリレーも取り替える必要があることのことで、今回はそのままにしておく。ということで、S25ダブル1セットを追加注文してそれらが到着するのを待っている状況だ。ところでリアランプユニットの点灯状態を後部に立って直接確認する方法としては、特にブレーキランプについては、ブレーキペダルにウエイトを置くのが最も簡単で確実かとの結論になった。
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2023.11.24
★ まずバックライトを先の高光度LED電球に交換してみた
室内で試しに点灯させてみた印象のとおり、実装してみるとその明るさは従来の21Wタングステン球の2倍ほど明るい。夜間は後方地面を照らすことができる後退確認用の明るさだ。
夕暮れ時の撮影なのでその明るさの実感が伝わりにくいが、この後の夜に目視で確認したところ、前述のカタログ写真の8割程度の明るさの印象を受ける。まずまずうたい文句はでまかせではなかったようだ。
日常的には、車庫入れの際にはガレージ内のセンサーライトと相まって、後方空間の様子が昼間のように良くわかる。長年のバックライトの暗さの不満がようやく解決できたわけで、その他のランプ類のLED化は、これに比べるとヘッドライトを除いて単なる印象の刷新のようなもので、所詮はついでのことに過ぎない。
・・・つづく(もどる)
[ミシン工房]のミシンはメインの職業用ミシンの「Excim-pro」とコンピュータ刺繍ミシンの「SECIO 9090」2台体制だが、刺繍ミシンの現行品は極めて高額なので、当時で12年経過したものを探してきて長らく使用していた。
ところで、昨年あたりから液晶パネルのコントラストが薄くなりだして、近くの修理工房で交換整備の相談に行こうかと思案していたところだった。そうこうしていると、半月前から急に液晶画面の中央部が暗くなって反応が少し鈍くなってきた。
液晶パネルやバックライト等の交換部品の手配も供給品としてはあまり期待できないようなので、思い切って同型式 85Xシリーズの上位機種になる「SUPER SECIO PC 9600」に入れ替えることにした。本製品が SUPER SECIO 9500 を経由してのシリーズ完成形になる。
こちらは操作パネルがカラーに変更されているだけで、機能は「SECIO 9090」とほぼ同じだ。出荷台数においても、こちらの方がメジャーで、刺繍編集のソフトウエアー&データやオプション品もすべて使用できる。
おそらくだが、この先での液晶パネル等の修理は本製品の場合には対応が当分可能らしく、安心度も格段に向上するの。このあたりが後期形の強みだと思う。
ちなみに、世代型式850グループは「SUPER SECIO 9500/9600」で、型式853が「SECIO 9090」と「SOFIAC601」であり、この2グループはボビンケース(水平内釜)がともにレバー付「832-517-112」で共通になる。
これは何を意味しているかというと、本体外釜の制御方式が同じ年代で4機種が発表されたということだ。これまでは、そのうちの1台(SECIO 9090)だったので、予備のボビンケース等の有効利用もあるが、コンピュータ制御方式の共通性から、「SUPER SECIO PC 9600」であれば、既存の刺しゅうデータが問題なく使用できるだろうという判断だ。
縦型パネルになって情報量が少しだけ増えたが、操作性はこちらの方が違和感がない。シリーズの型式では、一般的に初期型よりマイナーチェンジ後の方が完成度が高い場合が多い。今回の場合もその例かもしれないが耐久性の結果は今後のことになる。
故障で思うことだが、家庭用ではミシンの機械部分は通常の使用ではめったに交換が必要になることはないが、電子部品が真っ先に寿命を迎える気がする。特に、液晶ディスプレイは長期使用中に間違いなく寿命を迎える。
その意味では、直線縫い専用の職業用ミシン「Excim-pro」は堅牢で安定しているのは当たり前かもしれない。こちらのメンテナンスはひたすら注油だけだが、それ以外に心配をしたことがない。現行の工業用ミシンも当然ながら液晶ディスプレイを備えているが、おそらく交換部品が供給されていると思う。
今回の一件で、ミシンの機械的整備は近所の工房で対応が可能なので、おそらく当[ミシン工房]ではこれらの2台体制が今後も変わることはない気がする。ちなみに、「SUPER SECIO PC 9600」は当初発売から最も古いものは今年で19年が経過している勘定になる。
本製品の現時点での経過年数は不明だが、ケースの変色具合から推定すると、手元の「SECIO 9090」よりも3年以上は新しい気がするので、おそらく15年~17年前の製品かと思う。家庭用ミシンという家電製品は日々使用するものではないが、比較的長寿命を前提に造られているようで、この程度の経過年数は問題ない。無論、駆動部分の消耗品は今でもメーカーから供給されている。
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2023.10.08
★ 本製品は年式の割にはかなり程度の良い製品の気がする
製品が到着した日に釜廻りと駆動部分の清掃を行った。すると、釜周辺から相当な綿埃が見つかったので、ブローせずに綿棒に埃を絡めて丁寧に除去したのには少々驚いた。しかし、ミシン油分に汚れはなかったので、過度の使用頻度による綿埃ではないような気がした。しかも、釜廻りの周囲で普段は手入れしない隙間に積もる綿埃の状態も同程度(埃の密度)であるのが解せない。
一方で、樹脂製のボビンの爪部分にスレやキズがないので、この綿埃によるトラブルは発生していないとすると、短期の一過性の汚れのようにも思えるが、それにしても綿埃の均一性がこれまでに経験したことのないものだ。そして何よりも針板をとめる皿ネジが、一度も緩めたことがないような締め加減というか、半固着気味なのがますます想像を混乱させる。
とにかく一通りの清掃と注油を終えて下糸と上糸の準備をし始める前に、自動糸通し針穴位置の確認のために一旦普通針を緩めてふたたび締めてみた時のネジの堅さについても、おそらく針交換は一度もされていない雰囲気が感じられる。それでいて後ほど確認できたが、実際の運針で針先の摩耗は一切感じられなかった。
さて、標準モードの直線縫いを試してみたが、インバーター制御のモーター音はことのほか静かで、主軸のメタル音も「シュルシュル」という感じで新品時の雰囲気がまだまだ感じられる。以上のことから本製品の程度に関する情報整理と好意的な結論は以下のとおりだ。
○ 購入時から釜廻りでボビンを外しての清掃が一度も行われていない
○ 追加の注油(本来はあまり必要ない)も全く行われていない
○ ボビンケースに損傷を与えるような運針トラブルが一切ない
○ 布送り歯には綿埃が一切絡んでいない
○ フットコンコントローラーが付属していない
本製品の使用目的はおそらく「刺繍縫い」で、直線およびジグザク縫いはほとんど使用していない。しかも、一度も釜廻りの掃除をしていないとすれば、「刺繍縫い」の運針時間も数十時間程度のあと、10年以上押し入れの中に放置されていた可能性が高い。つまり、かなり程度の良い保管品の「お宝」を偶然入手できたことになる。それは液晶パネルのコントラストがカタログ写真と全く同じである点からも合点が行く。
9年前に新品で購入した職業用ミシン「Excim-pro」の型番は「EP 9600」で、現行製品も同型で現役だ。偶然にも、このシリーズでの最終型番の「SECIO」も「PC 9600」で何か因縁を感じる。おそらく、それぞれの製品の完成度と健全性の程度は、[日曜工房]の使用頻度においてバランスがとれているような気がする。災害転じて福となすではないが、想定外の出費にも納得できる結果を得た。
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★ 家庭用の道具としてこの先もミシンは存続するか
母は生涯に5台のミシンを使用していた。それは娘時代の欧州製シンガーミシンに始まり、晩年には国産高級コンピュータミシンに至るまで、一生を通じて使い慣れた唯一の機械道具だ。そのミシンをメンテナンスする者は家族の中にはいなかったので、いつも出入りのミシン屋さんの言うなりで、結構な無駄使いもしていたようだが、趣味としてはそれほどお金のかかるものではない。
その影響を受けて筆者が[ミシン工房]に目覚めたのが10数年前になるが、もとより、古いシンガーミシンを小学生の頃からいじっていたので運針の基本は身についていたし、釜とボビンケースの構造と手入れが60年以上変わらないことが逆に驚きでもあった。当然ながら、注油と糸調子の具合を調整する手間はどうしても避けられない。
昨今の自動車と同様に、ミシンも5年未満であれば誤操作をしない限り特別なメンテナンスはほぼ不要と言えるようだ。しかし、生涯を通じての道具として高性能な製品を使い続けるとなると、どうしても街のミシン屋さんのお世話になる必要がある。その際の煩わしさを考えると、ある程度の整備も楽しみとして自前で行う意識がない限り、ミシンを持ち続ける魅力を感じることは困難かと想像する。
先の記事にある「SUPER SECIO PC 9600」も特別な整備が緊急的に必要な状態ではなかったが、掃除や注油もせず思い立った時だけ使用するという使い方では、5年もすれば何かのエラーメッセージが出て、それを解決するのがおっくうになり、押し入れに放置しっぱなしというもったいない「お宝」が結構あると思う。
そういう家庭用ミシンも出荷量の絶対数がかなり減少しているように思える一方で、工業用ミシンが用途別に細分化・高性能化されて、メーカーはそちらの方に重きを置き、販売戦略の大転換を行っているふしがあるので、家庭用の高級コンピュータミシンの先行きはますます不透明だ。
・・・つづく(もどる)
実体顕微鏡の照明装置は「リング+スポット2本」のLED光源を用いているが、工業用のリング照明装置(HOZAN製)の訳あり品が見つかったので、これを[日曜工房]で整備(電源プラグの接触不良を修理)してもらい試してみることにした。
このリング照明装置は白色発光ダイオードが12個配置された 12V 8.5W(光量調整可)の高出力仕様で、一般的なLED電球が並んだタイプとは根本的に構造が異なる。というか、Maxにすると必要以上に明るいのが気になる。
そこで、本製品のメーカー仕様を確認してみると、ライトおよびレンズに偏光フィルターを装着して、反射光の完全除去が可能なように設計されているようだ。これで「8.5W」という出力性能の意味が理解出来た。
どうやら、電子基板のハンダ付けを検査するための偏光照明仕様にできるらしい。このあたりが「工業用」の特色がよく現れており、使用目的に妥協を許さない姿勢がさすがだと思う。
当然ながら、オプションのリング型の偏光フィルターを取り寄せたのは言うまでもないが、光源部とレンズ部で偏光フィルターの位置合わせを行うと、理論的には乱反射光を極限まで除去できるということだ。そして、本体対物レンズ部のφ48mm偏光フィルターの方はカメラレンズ用を同時に注文してある。
さて、偏光フィルターの使用方法の説明書が添付されているので、装着準備が出来次第その新たな性能を確認してみようと思う。本照明装置の性能特性が好みに合えば、最後に色合い調整用のカラーフィルターを[日曜工房]で製作してもらう。こちらの方は手持ちのリング照明ですでに実績があるので、補色関係表から数種類のものを出力するだけで良い。
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2023.10.03
★ マイクケーブルの変換プラグを交換
リビングにあるインターフォン装置の呼び出し音を、「有線マイク」で拾って仕事部屋の「スピーカー内蔵アンプ」で聞けるようにしている。設置して3年数ヶ月が経過したが、時々マイクの断線症状がでる。
プラグ接続箇所をマイク側から一つずつ確認しながら、ようやく怪しい箇所を特定できた。マイクから最も遠い「変換プラグ」が接触不良をおこしており、構造的に判断するとどうも当初からの不良品だったような気がする。
中学校の放送部にいる頃から、この種のプラグの扱いと接続時の感触には十分な経験を有しているので、差込時のカチッと終わる瞬間の雰囲気が若干甘いのがわかる。
しかし、ミニや標準のプラグで接触不良の経験はこれまでのおよそ半世紀ではじめてのことだ。とにかく海外製品はどこまでも安心出来ないのは益々顕著になってきたと思う。
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★ 今さらながら「丸ノコガイド」を注文
これまで丸ノコで正確な裁断を行うのは主にパネルか長尺ものだったので、その際のガイドはアルミ製で自作してある。小物の裁断時に便利なというか、必須の丸ノコガイドをようやく注文した。
軽量アルミ合金製で使い勝手の評価が高いそうで、しかも安価な国内メーカー品だ。気候も良くなり、[日曜工房]での作業も苦にならない時期になったので、すぐさま出番が来そうだ。
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2023.10.13
★ リューターを1年ぶりに使ってみる
これまでおもに「研磨」で使用することが多かった[京セラリョービ ホビールーター]だが、プラスチックの精密な「切削成型」を卓上で試してみた。
このルーターは8000rpm~23000rpmの100W仕様なので、素材により適正な回転数を試行錯誤できるところが良い。ただし、室内では細かな粉塵が舞うので、すぐに作業を中断して週末にでも[日曜工房]へ拠点を移動させることになった。
本製品はチャックがφ2.4㎜とφ3.0㎜の交換が可能で、ほとんどの先端ビットに対応している。ホビーという商号だが、比較的重量のあるパワータイプで、これまで過熱のトラブルもなく安心して使用できているところは業務用と言ってよいくらいだ。
ところが、本製品は現在では販売されていないようで、一般的な製品は回転数が15000rpm程度の固定で出力も抑えめのようだ。確かに、彫刻のような作業であれば、機能的に問題なければ小さく軽い方が使い勝手がよいのだろう。
しかし、筆者のように研磨主体の使い方ではどうしても回転数とある程度のパワーが必須になる。そして、高速回転時の軸受けの精度の良さが実に心地良い。ということで、本ルーターはこの先も大切にしようと思う。
ところで、この種の工具は工具本体よりも付属品の方が嵩張るので、立派なハードケースは結局使わずじまいになってしまう。それは他の先端回転系の工具全般に言えることで、結局はコンテナケースに移し替える必要がある。
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2023.10.15
★ 砥石台(シンクの上で使用できる便利品)
設置時の安定性および耐食性においてもほとんど問題のない安価な便利グッズで気に入っている。しかし、ステンレスの型板を打ち抜きプレスで穴開け・曲げ加工をした際の切断面のバリがそのままの状態の製品で、組立時に指をケガしてしまった。
このあたりが西の大陸製のそれらしいところで、切断面の研磨加工などは購入後にそれを覚悟しておくのがほぼ常識かと思っている。ということで、早速前述の[京セラリョービ ホビールーター]の出番となり、2枚の本体プレートと4枚の固定金具のすべての仕上げ処理を行う。
といっても、10分もあればすべての切断面を滑らかにすることができるのは、さすがにこの工具をおいて他にない。この一手間を行うことで製品の品質が格段に向上するのに、全くもって彼らの生産者意識は理解に苦しむ。そして、足の片方はヘアライン仕上げの保護シールが貼ってある方を裏にして曲げ加工をおこなっている。
つまり、製品の品質管理という概念そのものが存在しないようで、これが結局は国民性において発展途上国からいつまで経っても脱しきれない本質なのだろうと思う。だから海外製品は基本的に購入しないが、本製品については他の選択肢がなかったためだが、やはり結果はいつも同じだ。
・・・つづく(もどる)
純銀製の香・茶道具は絶対に手を出してはいけない。というのは香道のかつての師匠の話だが、要するに志野流では銀製品は基本的に使用しない。純銀の香炉の火屋なども本流派では無縁だ。
この教えを守り続けて、純銀製の小物というと茶菓子を頂く際の「楊子」程度にとどめてきたが、どうしても欲しかったものに、携行用の菓子器(ボンボニエール)がある。
今回入手した商品は直径8.7cmで、重さが85.5gだから、最近の銀の地金相場で換算すると材料原価は1万円そこそこだが、金工製品になると銘によりとんでもなく高価な贅沢品の極みだ。もっとも、これを持ち歩くわけではないが、手にして眺めて時には手入れを行い身の回りに置きたい逸品だ。
これら純銀製品が海外製のSilver925や950のような銀合金と一線を画すのは、江戸時代からの日本文化の純銀継承の賜物で、だからこそボンボニエールは皇室御用達の蓋物というイメージが強い。本製品は茶道具店扱いの量産品で、付加価値の要素は少なく比較的実用品レベルのものになる。
商品が到着したら経年の銀肌のくすみを手入れしてみようと思う。ちなみにこのくすみの風合いが純銀の趣とみるふしもあるが、まずは本来の姿を再現してみて金工師の思いを確認してみたい。
★ 何度も箱から出して眺めているが、なかなか普段使いができない
こういうところに貧乏性が出るのだが、商品の到着後に[日曜工房]で銀肌の手入れをしてもらったが、その輝きを眺めているとお菓子を入れるのをついつい躊躇してしまう。
手入れ時の仕上げは、指先の皮脂分をアルコールで脱脂してある状態なので、現状はことのほか美しく、おそらく製品製作時の雰囲気をそのまま表現していると思う。
この先、手入れを重ねるたびに銀肌が微妙に消耗しそうに思うのは、これまで黄銅製の銀仕上げ製品しか所有したことがなかったためで、あの鍍金が剥げたような劣化をついつい心配してしまうからだ。
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★ 銀製品茶道具の頂点である「湯沸かし」はやはり手を出してはいけないことを知る
なにもかつての香道の師匠の受け売りではないが、湯沸かしについては「鋳鉄製/銅製/錫製/ステンレス製」を長らく使用してみて表題の結論に至ったのだが、それには大きな勘違いがあったようだ。
茶道における湯沸かしの王道は間違いなく「鋳鉄製」だ。その理由は一般的には鉄分によるお湯のまろやかさと言われているが、筆者が求めるものは雑味のないお湯ということでは、どの素材も大した差はないと思っている。
それよりも熱源のお湯への効率的な伝導の違いがポイントではないかと思う。そしてこの熱伝導の善し悪しを比較する際の指標が金属の熱伝導率であるところまでは疑いの余地はない。この指標だけに着目すれば、[銀-銅-鋳鉄-錫-ステンレス]の順になり、平鍋のような器でお湯を沸かせばこの順番で早く沸くということが予測できる。
ところが、ほぼ球体形状の湯沸かしでは、銀製品を除いて(持ちあわせがない)その他の金属では湯沸かしの効率はそれほどの差が出ない。つまり、どの湯沸かしも沸騰までの時間に大差がないということだ。これはどういうことかと考えてみると、熱伝導率の高い素材はそれだけお湯への熱エネルギーの伝導が効率よく行える反面、外気への放熱量も一番多くなるからではないかと推測している。
お湯は湯沸かしの中で循環しているので、最も熱伝導率の低いステンレス鋼の場合には、底面を主体にお湯を沸かすようなイメージで、側面からの放熱ロスが一番少ないということだ。結果として、熱伝導率が最も高い銅製の湯沸かしでお湯を沸かす場合と、沸騰までの時間に大差がないということになる。
一方で、地金での耐食性に着目すれば[ステンレス-錫-鋳鉄-銅-銀]と言う具合に逆転するところが興味深い。これらの推測結果を総合すると、「純銀製の湯沸かし」というのは、お湯を沸かすという道具としては著しく合理性に乏しいことがわかる。つまり、道具の所有欲を一番そそる存在として位置付けられている気がするのだ。
理屈では以上のとおりだが、純銀の風合いへの魅力というものはこれらの合理性を超越したものがあるのも事実だ。つまり、この種の魅力にコストパフォーマンスを求めること自体が無意味であるということだ。
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2023.10.06
★ 三五度硯その2
これまで使用していた小筆用の小さな三五度硯はいわゆる教育文具の類いで極めて安価な実用品だ。それだけに、何の変哲もない量産品という雰囲気なので、すこし風情のあるものを探してきた。
展示品か長期保存品のようで箱が傷んでいたが、中身は問題のない国産品だ。もっとも、ほとんど墨汁池代わりに使用しているので硯にこだわる意味もないのだが、それでもこちらの方が気持ちが良い。
書道具というのはどこのスーパーの文具売り場にも必ず置いてあり、しかも極めて安価だ。絵の具と一緒で小学校の授業に必須の文具なのだろう。この文化は今後も残してほしいものだ。
これまでに書道具に付加価値を求めたことはないが、今回の硯だけはちょっとした贅沢品だ。と言っても数千円のものだが、別に筆が達者なわけでもないのでこういうところに贅沢をするのが少しだけ気がとがめる。
・・・つづく(もどる)
金融系カードを除き、ポイントカードや診察券などの日常的に出し入れが頻繁なカードケースがくたびれてきたので新しいものに入れ替えた。
一枚革のシンプルな表装だが、ビニールフォルダーが13枚内装されており、最大で26枚のカードが収納できる国産品だ。ベルトの余裕代はそのためのものだ。
小銭入れもそうだが、こういう小物はカバンの中で識別しやすい色のものが良い。ブラックやネイビーに比べると、カバンの内ポケットで探す一手間が省けるのと、バックスキンの手触りですぐにそれとわかる。
今回もそうだが、透明のビニールフォルダーの傷みが先行して買い換えになる気がするので、カードの出し入れを丁寧に行うようにしたい。このカードケースの姿をみていると、同じくキャメル革の卓上にある「Bindex製 システム手帳」のミニ版という雰囲気で気に入っている。
今ではシステム手帳を持ち歩くことはないが、大切な発想メモは必ずこれに書き留めるようにしている。ちなみに、普段持ち歩くメモ帳はかれこれ35年前から「ツバメH30S A5版ノート」に決まっている。
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★ 全くの余談だが、もしも買い換えならスマホはこれかも
国産品で電池持ちがよく基本性能のバランスが良い国産モデルというと、このあたりかという気がする。しかしながら、ガラケー一筋30年(初期は自動車電話)の筆者としては、機器の価格が驚きだ。
個人的には本来の業務環境を含めて、今後も電話とショートメッセージ専用のガラケーでも差し支えないが、自治会会長と関連組織との関係が続く限り、実務的にスマートフォンの方が圧倒的に便利なことは間違いない。
従って、結局のところはガラケー並みの価格というところで、割り切って「らくらくフォン」あたりが妥当な気もする。
ただし、問題が一つある。細君のAndroid高級スマホも6年を過ぎているので、ちょうど交換の時期を迎える。細君としては操作のつまずき時には、筆者に解決を求めるのに便利なように、同じ機種を2台購入することを希望してる。(現在は、docomoに聞けと、いちいち対応していない)
前述の国産モデルを2台同時に購入するのはさすがに躊躇するが、6年間二人が無事に使用し続けられるのであればそれはそれで選択肢としてはまんざらでもない気もしている。
ちなみに、安価な「らくらくスマホ」を2台揃えるという案はどうかと細君に尋ねると、プライドが許さないという不可解な回答で一蹴りされたので、誰の何のためのスマートフォン選びかがわからなくなってきた。
★ 後日、この時期にスマホの2台同時更新は細君から拒否
現在細君が使用中のミッキー仕様のスマホがことのほかお気に入りで何の問題もないことから、今年度の2台同時のスマホ買い換え案は却下された。来年の7月頃からの新製品の頃に再度考え直すことにする。いずれにしても、2026年3月末の停波までの3年6ヶ月は手持ちのガラケーは使用できる。
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★ 卓上ガラスケース
腕時計は細君のものを含めて3個が太陽光発電タイプのもので、これらはカメラ庫に入れると充電されないので棚に放り出している。それがどうも気になるところだ。
防塵のことを考えると何らかのケースに収めるのが良いかと、ガラスのキャンディケースに入れたりもしたが、ちょうど良いものが見つかった。完全な防塵効果は期待できないが、取り出しやすさと収納容量から、品質次第ではコストパフォーマンスは優れものだと思う。
この種のものは例によって西の大陸から直送されてくるようだが、W=1.2kgで高さが25cmもある荷物が、はたして無事に到着するかどうかが課題だ。ただでさえ配達まで2週間以上も要するのに、返品交換手続きが必要になればいつになれば手にできるのかというリスクが大きい。
フレームは真鍮素材だがすべてガラス製という華奢なケースで、さて鑞付けの品質が如何様かも楽しみなところだ。鑞付けが外れたら樹脂で固めるか、2液接着剤でとめる程度の覚悟が必要な価格なので、満足できる品質であれば儲けものという程度だ。
★ 商品が奇跡的なことに無傷で届いた
二重の発砲スチロール板で段ボール箱も二重にして外装は惨めな傷み具合で、というか発送時点ですでに使い回しの箱だったような気配がする状態で届いた。
とにかく、無事に到着したことだけでこのようにうれしいのがおかしい。さて、溶接の品質はまずまずと言うところで、ガラスもキズや汚れもなく一安心しているところだ。さて、腕時計を5~6個入れてみて、今回の買い物は確かに儲けものだと実感した。
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2023.09.27
★ クリップオン偏光サングラス
この手のサングラスはメガネ全体が嵩張るのでもとより好みではない。しかし、先日パソコン作業用と外出用の2種類のバルラックスメガネを造り替えたのだが、外出用の方にこのクリップオン偏光サングラスを試しに装着してみようと思った。試しにというのは、度付きサングラスを一度体験してみたかったことと、その程度の価格だったためだ。
サングラスと言えばはじめて装着したのは高校2年生の頃だ。進学校でありながら、当時は水泳部に所属しており、もっとも[小学校-中学校-高校-大学]と運動クラブは水泳部一筋だったわけだが、クラブ活動に必要だからと母に頼んで偏光サングラスを買ってもらった時のうれしさを思い出す。
それはちょうどその年の夏にアポロ11号が月面着陸を達成したという人類史上のビッグニュースとともに、強烈な記憶として残っているからだ。プールサイドで準備や後片付けの際に、このサングラスをかけた時の、なにかかっこ良さにしみじみとしていたものだ。
現在では20年前頃から、加齢による目の病気の予防のために、外出時は極力サングラスをかけるようにしている。おかげで、眼鏡装着時の矯正視力は1.0~1.2程度を維持できている。
2023.09.28
★ フレーム仕様の製品だった
プラスチックレンズの上部を固定したほぼフレームレスの構造かと思っていたが、届いた製品の内側を見るとフレームにレンズを貼り付けた堅牢な構造で好感が持てる。
ぎりぎりでメガネレンズ全体をカバーできる大きさと形状だったので一安心だ。偏光特性は使い慣れたいつもの指向性で問題ない。想像よりも品質が良くデザインもお誂え向きだ。無論、しっかりとした生地のクロスも付属しており申し分ない。
そもそも、このクリップオンサングラスを思い立ったのは、車の運転時にナビ画面の見る際のことからだ。ナビ画面の細かな文字はどうしても外出用のバリラックスメガネが必要になるので、これまでは2本のメガネを使い分けていた。
今回の製品でおそらくこの煩わしさがほぼ解消されると思うが、運転時以外ではそれぞれの専用メガネの方が身軽な気がする。そして完全屋外での直射日光の遮りに漏れがないのは、やはり専用の RayBan サングラスだ。何と言ってもレンズの曲面率が全く違うところによるものだと思う。
・・・つづく(もどる)
テレビのダイニングテーブルとの距離があるため、ニュースなどの音声は手元で小声で聞きたいとの知人の依頼で、適当な商品を選定して近々に設置に出かける予定だ。
ワイヤレススピーカーはBluetooth接続の高級なものも多いが、目的は会話音声を小声で聞き取ることと、充電や電池交換などの手間がいらず、しかも自動的に電源がOFFになるような(送信機のみ)、横着ものが喜ぶ商品を探してきた。
音声転送は赤外線方式で、約7mの距離までワイヤレス受信が可能なようだ。送信および受信側の双方にACアダプターが付属しており、受信側は単三電池×4本での駆動も可能なのはよく考えられている。
スピーカーの構造・材質からしてオーディオのような音質を期待できるものではないが、明瞭な会話音を再生することに特化したものと割り切れば良い。
さて、比較的安価な製品だけに、長時間の聴音に耐えられるとは思えないが、テレビ本体の音声出力とは独立した接続になるので、使い方を工夫すれば効果的だと思う。
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2023.09.13
★ 本日設置完了
コンセントとオーディオケーブルを接続するだけのことなので、赤外線の発信方向エリアを確かめながら10分ほどの作業で完了した。スピーカーの音質は想像よりも上品で、声質がクリアーでこもらないのが良い。と言ってキンキン声でもなく、ソフトなトーンもそれなりに再生できているのは心地良い。なによりもノイズが全く聞こえないのは意外だった。
・・・つづく(もどる)
インラインスケートのホームグラウンドとして利用させてもらっている自宅隣の都市公園だが、大規模リニューアルも終えて老朽化した未使用の施設などが撤去整理された跡地に、アスファルト舗装の多目的広場ができた。
行き止まりのエリアで密粒度アスファルト舗装なので、スケートボード等の利用を前提にしたようで直径30m近い円が描ける。ここならば、念願の高速コーナーのフォワードクロスの練習も可能だ。
これまで、幅員8mで約500mの直線場内道路がインラインスケートの主な練習場だったが、自転車の往来との接触の危険が多かった。従って、直線滑走以外はほとんど練習にならないのが問題だったが、この多目的広場のおかげで安全にのびのびと滑走が可能になったわけだ。
これまで、この種の多目的広場を利用するには、車で30分ほどの隣町の都市公園まで出かける必要があったので、最後に利用したのはかれこれ2年前になる。インラインスケートやスケートボードのショップが、講習会等の催しを行うのも可能な気がするので、健康的な利用を期待するところだ。
公園内のメインストリートに面している目の届くエリアだけに、防犯上の安全も期待できそうで脱いだシューズを鍵付きのバッグにいちいち収納する必要もなさそうに思える。来週あたりに試走してみようと思っているが、向かいの水辺エリアに結構多くのギャラリーが居るのでどうも気恥ずかしい迷いもある。
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2023.09.15
★ 木々に囲まれたこのエリアは「蚊」が異常に多い
ステップを踏んでいても両足に「蚊」がたかる。アルコールスプレーをポケットに入れながらの滑走はさすがに参った。
そこで、ブーツの履き替え時に使用する虫除け線香を、腰に付けられる携行用の線香ホルダーで用いることにした。
使用する虫除け線香は屋外専用の森林香(赤箱)だがこれの効果はやはり抜群で、昨日は全く蚊に刺されることがなかったのは驚く。
森林香もストックがなくなってきたので、線香フォルダーの予備も同時に注文しておいたが、当分の間はこれを手放せないと思う。インラインスケートにはおよそ似つかわしくない恰好だが、虫刺されのことを思う自衛の結果だ。
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2023.09.17
★ ゆるやかな「UP DOWN」が新鮮だ
このエリアは路面排水のために、アスファルト舗装の仕上げが縦断方向は入り口側の方へ向かって、横断方向は左右へ下り勾配が付いている。最初はこれには少し戸惑った。なにも考えずに停止すると、その姿勢でじわじわと動き始めるからだ。
この勾配がコーナーでの加速を増大させる効果があり、今までにない新鮮な感覚を体感できる。しかも密粒アスファルトのローラー仕上げが非常に美しく、路面の滑らかさは公園内でピカイチだ。何と言っても、管理用車輌が通行しないエリアなので、路面に小石の散らばりが一切ないのが安全だ。
かつての老朽施設を取り壊した約2,500㎡の跡地だが、不陸整正と舗装工事だけでも2千万円程度はかかると見積もっているが、近所でこのような場所が利用できることの偶然に感謝している。
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2023.09.21
★ プロテクターを注文
現在使用しているプロテクターはかれこれ4年くらい経過している。その間に縫製の補修を4・5回繰り返して、実用上では何ら問題はないが、かなり使い込んだ様相を呈している。
無論予備のプロテクターはあるにはあるが、「SEBA製」の超高級品で、これがすでに絶版になっていることから、アイススケート用として希に使用しているが、インラインスケートで使用する予定は今のところない。。
そこで、汎用の「ROLLER BLADE製」の最新版を2セット注文しておいた。おそらく、1セットで最低でも3年は使用できるので、「SEBA製」は今から7年後のそろそろインラインスケートを引退する頃に最後のプロテクターとして使用するつもりだ。
この種のインラインスケート用品を検索していて最近思うことだが、滑りはじめた9年前から大人のユーザー数は徐々に減っているような気がする。それは、「SEBA製」、「ROLLER BLADE製」の商品は専門のショップでも入荷数とバリエーションが少なくなってきているからだ。
おそらく、このスポーツが急に花咲くようなブームは今後とも起こらないのは確実で、その意味ではよい時期にインラインスケートを経験することができて良かったと感じている。
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2023.09.25
★ 手元ものから3回目の改定バージョンのプロテクターが届いた
今回は初めて「ヒマラヤ」から購入したが、ジュニア用より大人用の値引き率が大きく、約3割引きで購入することができた。耐久性の面で随所に改良が加えられており、このメーカーの製品には好感がもてる。フィット感と軽量化にも工夫がなされているので、早々にこの新しいものへ移行しようと思う。
・・・つづく(もどる)
古いおみくじ筒、あるいは占い棒のようなものを入手した。青銅の素材で造られており、構造はいたって簡単な鑞付け細工のようだ。
中の真鍮棒は意外ときれいで腐食の気配もないが、10本では少なく思えるのは、もしかして、多くが紛失しているのかもしれな。そうであれば、同径の素材を探してきてせめて30本くらいにしてみようと考えている。
さて、筒表面の劣化を修復すべきかどうかに迷っている。このままでも十分に風情があるのは承知しているが、ピンポイントのキズが少し気になるところなので、全体に磨きをかけて地金を露出させた後に、自然な表面劣化を待つ方が良いのではとも思う。
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★ もしかして香道具の類いかもしれない
少しだけ磨いてみてわかったが、本体筒とくじ棒ともに真鍮製であった。古銅のような雰囲気は風情を出すために表面を薬品処理しているかもしれないので、全面的に地金を磨き出すのはやめた方が良いと判断した。
そこで、上下の蓋部分とくじ棒のみ研磨して、胴部分は汚れを落とす程度にとどめることで、できるだけオリジナルの雰囲気を残すことにした。そしてくじ棒に刻まれた印をみてわかったのだが、1から10まできざみが入っていて、どうやらこれは数字を振り出すための小道具だとわかった。
座敷での何らかのお遊びの際に、順番を決めるためのくじ棒らしいので、この造りの趣から察すると、何処かの流派の香道具のような気もしてきた。いずれにしても、大吉や当たりを求めるようなくじ棒ではないようで、それが10本というのは欠品なく揃っていることになる。
・・・つづく(もどる)
標準セットのNeo SPlanレンズは、5x/10x/20x/50x/100x の5本だが、レボルバーは4穴なので100xレンズはいつもケースに入ったままで、偶に使用する場合には装着されているレンズを外して付け替えなければならない。
このNeo SPlanレンズは結構な重さがあり、レンズ交換の際に落としそうでいつも気を遣う。しかも、外して付け替えるという作業は無駄な動作が多いのでどうも納得できなかった。
そこで、予備のφ25mm×4穴レボルバーを長らく探していたのは、100xレンズを使用する際にはこのレボルバーに差し替える方が安全だとの判断からだ。
BH2標準の5穴レボルバーにφ25mmアダプターを介してNeo SPlanレンズを装着する方法も良いが、観察倍率がわずかに変化する点が完璧ではない。ところが先日、解体バーツのジャンク品の中に薄汚れたこのレボルバーをかれこれ2年越しで見つけた。
早々に取り寄せて手入れをしてみたところ、状態は良好で予備のレボルバーとして何ら問題なく使用できて一安心している。このレンズ・レボルバーセットはなかなか稀少だが、残りの3穴を埋めるNeo SPlanレンズの派生品は今のところその予定はない。
・・・つづく(もどる)
警察発表の記事によると、店舗敷地内の駐車場で前向きに駐車しようとした際、「アクセルとブレーキを踏み間違えて 車止めを乗り越えて店のガラス壁に衝突した」と話しているという。この種の事故報道は数限りなく報道されており、今や珍しくもないのでコンビニで動いている車の傍には近づかないのが賢明だ。
しかし、よくよく考えてみてほしい。この事故を起こしたドライバーは、徐行前進で停車しようとしていたわけだ。その際に結果として右足はアクセルペダルの上にある状態から何ら移動はないのに、本人の「意識」はアクセルペダルからブレーキペダルへ右足を移動して、そのブレーキペダル(実際はアクセルペダル)を力強く踏んだと思い込んでいる。
つまり、アクセルとブレーキのどちらのペダルを踏もうかと考えて「踏み間違えた」のではなく、踏んだままのアクセルペダルをブレーキペダルに踏み換えたと思い込んでいる「認知の間違え」なのだ。
自転車に乗っていてブレーキレバーの操作とペダルを踏む動作を間違えることはまずない。これを間違えるようでは自転車に乗れない。これはそれぞれの動作が全く別物なのでこれの「認知の間違え」を起こすようでは通常の生活すら困難になると考えてよい。
筆者はこの種の不可解な記事を突っついて批判するのが目的ではない。記事の内容に数十年間まったく変化がないのと、これらの事故を回避するのは、車の安全対策機能が不足しているのが原因であるかのような風潮が主流になっていることが不満なだけだ。
余談だが、[LC/80]でモーグル的な悪路走破時の、アクセルとブレーキペダルおよび左手でのサイドブレーキレバーの操作に加えて、左脚のフットレストと右手片手のステアリング操作に近いようなレベルの、障害物乗り越え走行を免許更新時の実地試験に採用してほしい。現在の縁石をただ乗り越えるだけの試験では、「認知の間違え」を自覚することはおそらく無理だろう。
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★ 現実には「認知の間違え」を犯すドライバーと共存するしかない
現実には前述のような「認知の間違え」を自覚させるような実地試験を行って、不適格なドライバーを排斥することはできない。それは、自動車の製造・販売が国の経済を担っていることから、不適格なドライバーとも共存して自動車の販売を継続させることで、個々人への経済的恩恵があるからだ。
従って、車を見かけたら被害者になるリスクがあることの再認識と、車に乗ればもしくは運転すれば自身の安全確保が最大限になるような車種環境を理解することが唯一の自衛手段となる。早い話が「認知の間違え」事故の統計をとれば、運転者の年齢と車種に明確な相関があることは保険会社各社が承知しているはずだから。
【参考記事】
車同士の衝突事故時の終局安全性の理解(1) エネルギー保存則
車同士の衝突事故時の終局安全性の理解(2) 運動エネルギー
車同士の衝突事故時の終局安全性の理解(3) ひずみエネルギー
車同士の衝突事故時の終局安全性の理解(4) 軽量化と剛性の変遷
車同士の衝突事故時の終局安全性の理解(5) 結論
ブレーキとアクセルを踏み間違う事故の原因についての一考察
と言うことで、この種の[つぶやき]記事については、今回でそろそろ締めくくりにしようと思う。
・・・つづく(もどる)
現在のパッケージデザインは1970年頃かららしいが、製品そのものは戦前からあるという昭和生まれの人ならば一度は口にしたことのあるお菓子だ。
筆者も大人になってからこれを食した記憶がほとんどないが、たまたまスーパーに並ぶこの懐かしいパッケージにひかれて食してみた。
別に新たな感動がある味ではないものの、丁寧にオブラートで包まれた一粒を手にして頂いてみて懐かしさと同時に、原材料の素朴さが伝わってきた。
昨今のソフトキャンディの類いにある、得体の知れない増粘剤や香料製品と違って、すべてに経験ある食感であるところが安心できる。
何でも、デンプンで造られているオブラートをわざわざ剥がして食べる人がいるらしく、その必要性がないことをメーカーがお知らせしているのがおもしろい。確かに、昔はオブラートに包まれたお菓子は日常的に普通だったが、現在ではこの商品くらいなのではとも思う。
・・・つづく(もどる)
実体顕微鏡や落射照明明顕微鏡で厚みのある立体試料を観察する場合には、その倍率は50倍~150倍程度のできるだけ被写界深度の深いレンズ構成で、作動距離が稼げるタイプのものが好ましい。
一方で、観察方法については接眼レンズによる目視観察がもっともリアルなのは良いが、手軽にモニターに接続できるUSB/HDMI出力のデジタルマイクロスコープも気になるところだ。
いわゆる工業用マイクロスコープだが、その性能の真価については製品の価格帯にあまりの幅があるため、これまではどうも懐疑的な不安を払拭できずにいた。
そのような折に、偏光板を備えた工業用デジタルマイクロスコープの旧型製品の在庫処分品を見つけたので、汎用の携帯スタンドを準備してにわか仕立てのセット物にしてみる。ただし、HDMI出力なのでこのままでは画像を保存することができない。
従って、キャプチャーボードを介してPC接続して画像および映像データを保存しようと考えている。本製品に限ってはキャプチャーボードの遅延はそれほど問題ではないので、とりあえず低価格の汎用品で試してみることにする。
映像出力アプリケーションをどうするかは、接続状況を確認してから手持ちのもので何とかやってみようかと、全くの思いつきで本体を注文したが、HDMI出力方式なのでトータルでもその程度の投資額というところだ。
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★ 本製品の機能には色々な意味で不安要素がある
本製品の倍率は20倍~230倍で、カバーなしの状態での作動距離は5mm~60mmになる。このことから、実体顕微鏡と落射照明顕微鏡との中間的な使い勝手であることが想像できる。
不安要素の一つ目は、画質が1280×720なので、高画質という領域には及ばない130万画素になる。そのため視野数は光学顕微鏡ほど広くはない気がする。
一昔前のCマウントCCDカメラの類いと考えて良い。これでもって対象試料の全容を確認するのは若干不合理な作業だ。
一方で、本製品は工業用なので電子基板の検査が主な用途と思われるが、本体にLED照明装置を内蔵しているので、生物顕微鏡のステージの下に逆向きで装着すれば、倒立型顕微鏡のような使い方も可能だ。
つまり、シャーレの底からの観察もできる。というように、高性能ではないが多用途に対応できて、モニター観察でデジタルデータを生成できるところが良い。
二つ目の不安要素は、モニター観察に慣れてしまうと接眼レンズ越しの落射照明顕微鏡の目視野観察の出番が少なくなることだ。
BH2ベースの落射照明装置の大きさと重さとをこれと比較してのことだが、本体92gとスタンド300gの合計が約400gなので、Neo SPlan レンズ4本組みレボルバーの半分以下という軽さは驚異的だ。
無論、観察倍率と解像度の究極性能は比較にならないまでも、試料をまず観察してみるという段階ではデジタルマイクロスコープは圧倒的に便利で使い勝手がよろしい。
本体セットにはAC-DC電源 5V 2.0A と mini HDMI-DVI ケーブルが付属していた。このままディスプレイに接続すれば映し出しは可能だが、数日後にキャプチャーボードと mini HDMI-HDMI ケーブルが到着するのでそれまで接続は待つことにする。
工業用製品だけに、事前に開封した中身がわかる情報を提供してくれる方が全く見つからなかった。国内の販売代理店のカタログでも、これらの中身をおよそ想像できる記述があるものの、具体的な画像等が一切なかった。
しかしながら、実際に本体製品を手にしてみると、まだ映像出力を確認していないものの、造りの完成度は高く付属品の品質も良い。
LED照明はおよそ3~4W程度の雰囲気で色合いも良く、照明スイッチはタッチセンサーが搭載されるなど、完成度においては数千円の汎用スタンドとは雲泥の違いだ。しかし、スタンドに関しては実用本位ということでこれはこれで満足している。
今回、本製品が旧型のセール品で破格の値段で入手できた理由が何となくわかる気がしてきた。
電源および映像出力ケーブルの取り回しを考えると、使用環境はあくまでもデスク上に常設されて長時間の固定使用が前提になっている企業ユースの製品だ。特に、HDMI出力はモニタリング検査用のもので、画像データの保存を目的としていない。
昨今の個人ユースの製品だと、Wi-Fi や充電式電源等の使い勝手を優先したものが多い中で、スマートフォンとの相性という点ではこの製品の評価は低い。しかも、企業ユースでは旧製品をあえて購入する必然性がないので、この在庫品は行き場を失っていた可能性が高い。
ということで、国内代理店の取引先を通じて、在庫品が当方に舞い込んできたというところだ。
それは、商品代金の支払いが後払い制になっている点でも、販売先が個人を対象にしていない雰囲気がうかがえる。その分だけ、製品の総合性能において、信頼性は高いのではないかと勝手に想像しているところだ。
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★ Windows画面での映り具合
HDMI出力ケーブルの途中でUSB変換を経由してPCに接続する。Windows環境下の画像/映像ビューはWEBカメラ用のアプリケーションで、1280×720の固定解像度になる。
ただし、データ出力段階でのゲイン・ホワイト調整はできないので、明るさ・色合い・コントラストで調整して、なお調整不足がある場合は出力後の編集が必要になる。
本体一体型のLED照明の照射範囲は狭いが、50倍以上の倍率であれば問題ない。試料の凹凸の陰影の具合を、乱反射光の偏光フィルターで調整することができる。結果として総じて美しい映りだと思う。
一方で、500円硬貨表面の観察の雰囲気は、落射照明金属顕微鏡の解像度には到底及ばないのも事実だ。これはおそらく落射照明装置の平行光とレンズが優れているためだと思う。しかしながら、40倍実体顕微鏡のリング照明のような陰影あるのは、反射光をカットする偏光板仕様のためかと思う。
また、最大倍率が230倍なので実体顕微鏡の上限をはるかに上廻る性能だが、フォーカスを維持しながらのズーミングができないので、このあたりは実体顕微鏡の光学レンズ機能には敵わない。「軽量/(高)倍率固定/モニター観察/デジタル出力」という特性だ。
スタンドの完成度が良くないのと、本体のフォーカス調整ダイヤルの精度も荒いので、固定倍率(100倍程度:右画像中央)での目視観察を主体にして、時にはカメラ撮影という使い方が合理的な気がする。
観察倍率をあれこれと変えながら使用するものではないのと、試料の移動を指先で行うためのある程度の作動距離を残しておく必要がある。
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★ 一体型のデジタルマイクロスコープの限界
光学顕微鏡並みの使い勝手と高精度の映りを求めるのであれば、やはりCCDカメラ部分とズームレンズを個別に組合わせる据置型のタイプが王道のような気がする。
HDMI/USBの両方の出力を備えたCマウントカメラと産業用ズームレンズを組合わせて、実体顕微鏡用のリングタイプのLED照明を装着すれば、倍率200倍までの落射照明観察ではもっとも使い勝手のよい高性能なものが仕上がると思う。
実際のところ、上記の組合わせが製造業における産業用デジタルマイクロスコープの王道のようだ。従って、今回の一体型デジタルマイクロスコープは、ある意味では手持ちの観察をも可能にした便利グッズとして評価すればそれなりの位置付けのような気がする。
・・・つづく(もどる)
表題にあるように、三拍子揃ったスパッツはなかなかお目にかかれない。本製品は春先に試しに1着注文したものを、夏になってようやく試着したのだが、コストパフォーマンスに優れるので3ヶ月後に改めて2着を追加注文した。
派手なカラーリングだが、これくらいの方が安全性を考慮するとちょうど良い。膝部分はプロテクターがあるため意外と生地の傷みは少ない。むしろサイドと後部(臀部)が一番先にすり減るのだが、生地織りの丈夫さはロードバイク用のスパッツに良く似ている。
しかも、ブランド品のロードバイク用スパッツの1/3くらいの価格で入手できたので、これはもうリピートしない手はない。ただし、注文から到着まで11日を要するのは、西の大陸から直送されてくるからだ。しかも、使い古しのようなビニール袋がガムテープで包装されて海を渡ってくる点は我慢しなければならない。
念のため、商品の個別パッケージは一応普通なのでその点はまだ安心出来る。スパッツの種類としては「コンプレッション」とあるが、通常より一廻り大きな「3XL」サイズであまり圧着させずに着用している。ちなみに、サイズバリエーションが沢山あるワールド規格の方が圧倒的に動きやすい。
・・・つづく(もどる)
8月1日は当地区が防災無線による緊急連絡訓練に応答する番だ。無線機そのものの性能は双方向通話が可能なのだが、割り当て周波数の数が2~3バンドなので、混信をさけるために順番制で訓練を実施しているとのこどだ。
この状態でいざ本番という時に大丈夫なのかどうか若干の不安があるものの、先月は他局の地域との交信がきれいに確認できたので、この感度であれば大丈夫なのかと勝手に納得している。
5階建ての住まいは災害時の一時避難場所にも指定されているので、筆者が自治会役員とマンションの理事を兼務している立場だと、この防災無線の設置意義がひときわ目立つ。
普段は充電器に設置したままで、自動的に満充電の状態を維持している。気になる充電電池の寿命だが、定期的な交換も実施されているようなのでひとまずは安心だ。
・・・つづく(もどる)
ガス式のシェービングフォームと言えば、円筒形のアルミ缶にキャップが付いたものが長年定番だっと記憶する。
筆者はこのキャップが邪魔なので、新品をおろした時点で樹脂製のおわん型キャップは必ず捨てる。これは良いとして、この円筒形の容器というのはどうも安定感が悪いのと、噴射口廻りと底に汚れが付着するのが気になっていた。
シェービングフォームは在庫がなくなると、いつも細君がスーパーのレジ横にあるものを買い置きしてくれている。しかし、シャンプーやリンスのような容器のシェービングフォームがないものかと、自ら探してみたらそれらしい製品が簡単に見つかった。
従来のアルミ缶と同じくLPガス内圧式のボトルだが、泡の出方がゆっくりと大きな塊が出てくる。こんな調子で最後まできれいに噴射できるのかどうか心配だが、国内大手メーカーの製品なのでそれはあり得ないと考えておく。
想像どおり安定感が抜群で、宣伝文句の濃厚泡の滑りの良さも良好だ。50年以上使い続けているシェービングフォームの中でトップクラスの品質だと思う。
ただし、あとで価格を確認して思ったのは、従来型のセール品に比べると割高感は否めないが、この使い心地の良さには十分納得できる。
・・・つづく(もどる)
商品の仕様書には、「UV光源(近紫外線)とCO2発生剤(生物の呼吸を疑似)で蚊や虫を誘引し、高電圧で駆除」とあり、これだと一見すると納得の性能のように思える。
「日曜工房」の入口はビニールカーテンだけなので、この時期には蚊や虫が舞い込んでくるのが煩わしい。殺虫剤の散布を多用すると棚の備品類に悪い影響が及ぶ気がするので、蚊取り線香を焚いたりしているが、これも火の用心のためには若干の不安もある。
そこで、照明の電源に連動して稼働させるように、昔ながらの[電撃殺虫器]を注文してみた。これだと、消灯と同時に電源が切れるので消し忘れもなく安心だ。ただし、問題は本当のところ、蚊を引き寄せて高電圧で感電死させることが可能なのか、どうも長年のレビューをみていると怪しさ満載の、お決まりの季節グッズのような気がしてならない。
何年も前から一度試してみたかったが、ついついその機会を逸してしまっているので、お試しの思い切りというところだ。特に、「CO2発生剤」というのがダイレクトに怪しい。数千円の商品でこれだけの機能が完備されていること自体がおかしいと考えるべきだが、毎年この時期になると新製品が続々と売り出されるので、覚悟して釣られてみようかと思った次第だ。
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★ 少しだけ期待はしている
本体の発光部分には、補虫器用光源の小型蛍光管「FL4BL」が使用されている。本蛍光管は、光化学作用と蛍光作用のある近紫外線(ピーク波長352mm)を効率よく放射するランプで、わずかに可視光も放射している。多くの夜行性昆虫は近紫外線に敏感なため、補虫器用光源として定番のものらしい。
本製品の消耗品である小型蛍光管「FL4BL」は現在も数百円で販売されていることから、蚊や虫の誘因効果はまず期待できそうだ。問題は小型&省エネ故の900V電撃効果が果たして殺虫に値するかどうかであり、このあたりは製品を使用してみてのお楽しみというところだ。
もうひとつ、本製品に期待しているのは、製造が電工ドラムを主製品とする国内メーカーで、本製品の位置付けが各種感染症対策の殺菌灯の製品グループに属していることだ。一応、メーカーカタログを確認したところ、まんざら誇大広告でもなさそうに思えた。
ただし、CO2発生剤(生物の呼吸を疑似)なるものは、メーカーカタログに一切の記述がない。このあたりは、ネット通販側の不適切な表示かもしれないが、よくあることなので別段気にもしない。なお、実売価格は標準価格の70%くらいだったが、小型蛍光管「FL4BL」の寿命は結構短く、ひとシーズンくらいとの情報もある。
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★ 今晩から就寝時に付けてみる
仕事場や寝室あたりでは、日中には蚊を見かけることはほとんどないが、日が暮れてくるとどこからともなく1匹、2匹の蚊が出没する。このために部屋や廊下に蚊取り線香を燻す日々が続くのもさすがにうんざりだ。
今回購入した「電撃殺虫器」が夜の間に蚊を1匹でも捕獲してくれれば、それだけで我が家での使命は達成されたことになる。ということで、今晩からまずは仕事場でこの秘密兵器を出動させてみる。少し気が早いが、交換用の小型蛍光管「FL4BL」を2本注文しておいた。
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2023.07.27
★ 蚊の捕虫作戦は続く
電撃殺虫器を設置して、就寝時だけ稼働させているがまだ一匹の蚊も捕獲できていない。もっとも、この1週間ほどは消灯後に蚊の気配を感じたことがないので、それはそれで安眠できているのは幸いだ。
ただし、玄関出入りの際の朝夕に1匹か2匹くらいの蚊が室内に舞い込んできている気配はあるので、蚊を見つけた時の対策として「捕虫網」を手元に置いておくことにした。
父が生前に畑仕事や倉庫での作業時に、いつも腰に差していた伸縮しない簡易な捕虫網のことを思い出したからだ。殺虫剤や蚊取り線香を持ち歩くよりも、これが一番確実で手間いらずだと言っていた。ということで、先人の言葉を信じて室内で捕虫網を振りましてみようと思う。
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★ 捕虫網を懐かしく思う
小学生の頃の夏休みは必ず母の実家で数週間遊び惚けていたものだが、おじさんが毎年新しい蝉取り網を作ってくれていた。
竹棒の先に針金の輪っかをくくりつけたもので、網はきまっておじさんの「ステテコ」をミシンかけしたもので、ステテコ1着で2本の蝉取り網ができる。それを持っていとこと蝉取りに出かけるのだ。
田舎では近所の何でも屋に置いている網はすべて魚すくい網で、蝉取り用の網は誰もが自作するのが普通だった。このやや小ぶりの輪っかで長い布袋が付いた自作捕虫網は蝉取りにもってこいで、幹の分かれ目にとまっている蝉でも容易に捕獲することができる優れものだった。
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2023.08.03
★ 蚊取り線香の気になる煙のヤニ
常時ではないが、室内へ侵入した蚊の気配を感じたら蚊取り線香を焚くのだが、ファンを備える電子機器がある部屋ではあの煙のヤニが気になっている。定期的に安全蓋の裏に付着したヤニを洗浄しているが、もっと効果的にヤニを除去して楽に洗浄できるように、φ120mmのステンレス製の目皿を探してきた。
これをガラスウール上の巻線香に被せれば、かなり効果的にヤニを除去できると思う。無論、洗浄の回数は増えるが、空気の汚染軽減のことを考えればその手間は何と言うことはない。蚊取り線香の缶に付属する皿蓋と違って耐久性は半永久的だ。
・・・つづく(もどる)
昨年の冬にバッテリー交換を終えたばかりの[LC/80]なので、出先でのバッテリー上がりの心配はここ数年はまずないと思う。
ただし、待機電力の負荷対象の、「AV機器、バイパーセキュリティ、時計、その他」のいずれも突然の故障によるで異常電流で、駐車中にバッテリー上がりの事態にならないとも限らない。
そこで、転ばぬ先の杖ということで、必要最小限の容量でかつ寿命の長く安全な「リン酸鉄リチウム電池」のジャンプスターターを車載しておくことにした。ポータブル電源で言うところの容量換算だと約200Wh程度になる。
インバーター等を装備しない単なるDC12V蓄電池ということで、出力端子が12V/5Vのいわゆるモバイルバッテリーと考えてよいと思う。この種の製品のほとんどは西の大陸製だが、万一の場合には、修理等の対応が可能な安心出来るいつものことながら「日本製」を使用することにした。
機能的に真新しいものはないが、出力側はワニ口メインケーブルの他に、シガーソケット端子とUSB端子が、充電側はシガーソケットでの走行充電ケーブルと100V ACアダプターが付属し、誤操作の安全装置が働くごく一般的な仕様になっている。USB充電機器の非常時用として車を離れても使用できるので便利だ。
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2023.10.12
★ いわゆるポータブル電源の利便性と信頼性
車載のポータブル電源はDC12V/AC100V の充電ができるタイプがほとんどなので、インバーターを内蔵していれば何かと便利そうに思える。しかし、エンジンスターター用の大電流負荷をかけるタイプではないので、いざというときの安心感はこちらの「ジャンプスターター」の方が勝るように思う。
加えて一般論だが、ポータブル電源で100Vの大出力負荷をかけた場合、インバーターの故障リスクが結構高いようだ。大電流時のリチウム/リン酸鉄のユニットを保護する回路を含めて、急激な電流変化時のFETの耐久性にまだまだ改良の余地がありそうだし、直流バッテリーから交流100Vでそこそこの負荷をかける電源の使い方が、今後ポータブル変電設備として確固とした位置付けになるのかも怪しいと思っている。
もっとも、便利さを優先して多少の故障リスクには目を伏せるとしても、ポータブル電源装置の価格はまだまだとんでもなく高価だ。そしてその耐久性と信頼性も現行の鉛蓄電池なみになれば、その時には改めて再考してみる。
・・・つづく(もどる)
表題の型番のデジカメは、細君用と筆者とのホワイト2台を所有していたが、ある時期に筆者の方の電池蓋の爪がとれて、テープで留めたまま数年は使用していると思う。
このデジカメはとにかくコストパフォーマンスでは抜群だと勝手に思っているので、筆者用の予備としてブラックの比較的程度の良い新しいものを準備して保管してあった。
そしてついに本日、ホワイトのタッチパネルの上1/6程度が反応しなくなり、一部の操作が不能に陥ったため、ブラックと入れ替えることにした。本製品は2012年製なので11年間使用できた勘定になる。
そして、予備機のブラックの方はおそらく発売から数年後の最終ロットの改良版のような気がするのは、タッチパネルの反応が明らかに俊敏で快適なのだ。ようやく予備機を使用するきっかけができたわけで、おかげで使い心地が良い。
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2023.07.13
★ Nikon COOLPIX990+MDCレンズセット
SONY DSC-WX170 が壊れたからではないが、古い[Nikon COOLPIX]の程度の良い物を探してきた。といっても、コンパクトデジカメの代替えではなく、純正のCマウントリレーレンズ(MDC)がセットになった2000年4月27日発表、23年前の[COOLPIX990]だ。
このシリーズでは最終型の1年前のモデルになるが、950以降は当時ではハイエンド一眼レフ機と同様のマグネシウム合金製で、Dシリーズ一眼レフカメラのコンパクトサイズ版という位置付けだった。
装着レンズも当然ながら[NIKKOR]製という、いわゆる素性の良いコンパクトデジカメなので、顕微鏡用のカメラとして試してみようと思う。
記憶媒体は手元にある[D700]と同様にコンパクトフラッシュメモリーで、このあたりも時代を感じさせられる。ただし、この機種と最終版のみはデータ転送ケーブルの仕様が「USB」になっていることだけは救いだ。
この機種が発表された2000年頃は、銀塩フィルムカメラからデジタルカメラへの移行真っ只中だったと記憶するが、それだけにメーカーも新製品開発の数とスピードに驚くべきものがあった。そういう、懐かしい時代の思い出として目にとまったお気に入りだ。
おそらく、高級一眼レフミラーレスカメラの初期型で、その後は「Jシリーズ」へ移行すると同時に忘れ去られた、ユニークな発想の製品だと思っている。このカメラのために、専用ニッコールレンズを揃える人はかなり余裕のあるニコンファンだろう。
しかしながら、[Jシリーズ]の専用レンズ群も特記すべき魅力がなかったことで、コンパクト一眼のカテゴリーは「Nikon」において市場規模では頓挫したと考えている。唯一、Fマウントアダプターで旧のニッコールレンズが使用できる点だけは、個人的に評価している次第だ。
・・・つづく(もどる)
手元にある位相差コンデンサーはOLYMPUS製なので、この顕微鏡[BHS]にNikon製の位相差対物レンズを装着するのはいささか邪道な気がする。
しかし、対物レンズの仕様が許容範囲内なでの今回、程度の良い[Ph1 Plan10]を試してみた。
この倍率のOLYMPUS製 SPlan位相差対物レンズはすでに手元にあるが、コントラストの具合の違いに興味があったことと、レンズ性能に不安のない実稼働品なので購入に踏み切った次第だ。
おそらく、厳密には接眼レンズとセットで考えると色数差補正に違いがあるので、究極のレンズ性能では不都合が生じているかもしれないが、眺めて美しければそれで良いとう安直な考え方だ。
さて、実際にOLYMPUS製のコンデンサーに装着してみての様子だが、明暗とハロの出具合は、OLYMPUS製の位相差対物レンズとほとんど変わりないようだが、背景の色合いが白く明るい。
おそらく、位相板の仕様が異なるせいだと思うが、レンズ群全体の明るさはこちらの方が優秀な気がするのと、何故か解像度が若干良くなっている。光源のロスが大きい位相差コンデンサーでは、このレンズが明るいのは非常に魅力的だ。要するに十分使用できるという結果で満足している。
・・・つづく(もどる)
本体は旧式の[Nikon S]だが、コンデンサーを除いてレンズ類は長頸世代の比較的新しいオリンパス製を装着している。光源は汎用のLED電球なので、密度を上げるためにカメラ用フィルターを重ねて集光高率を上げている。
今回のカメラ撮影は三眼鏡筒から[Nikon 1 J4]で行ってみた。照明は標準コンデンサーの傾斜光で屈折の変化に陰影を付けている。リレーレンズは「NFK 2.5×」で、対物レンズは「SPlan 10」になる。
さて、この顕微鏡で以前に購入した「バルバドス産無選別放散虫プレパラート」に添付されていた、おまけ品の雑然としたプレパラートを観察してみた。整然とマウントされた図鑑のような「前回のプレパラート」と違い、深度位置もまちまちな試料だが、これはこれで奥行きのある漂い感があって楽しめる。
そう、漂っている感じが一興だと思う。撮影に手間をかけてスタック編集すればもう少しフォーカス範囲が広がると思うが、実際の観察でフォーカスを探している方が感動が深い。
筆者は研究者ではないので、ひたすら見て美しければそれで良いという怠惰な姿勢だ。
LED照明電球の特性か、傾斜光の操作によるものと思われるが、わずかに色収差のずれが見受けられたので、画像処理はモノクロームで仕上げている。
暗視野コンデンサーを用いた前回の撮影に比べて光量の落ち着き感に欠けるようだが、陰影の強烈さが新鮮な感じを与える。
おそらく、傾斜光照明+リレーレンズだと対物レンズ本来の解像度を低下させるような気がするのは、装着されている比較的新しい接眼レンズでの目視の方が写りはよい。
従って、目視観察だと標準コンデンサーの疑似暗視野で結構楽しめる。古い[Nikon S]もなかなかの実力を持つかわいいやつだ。
・・・つづく(もどる)
青森県産の「津軽塗」を知った際に何か懐かしい気がしたので記憶をたどってみると、こどもの頃に自宅にあった蓋につまみが付いた菓子器がそうだったことを思い出した。
「津軽塗」の特に唐塗は、木地(ヒバ)に色漆を何度も押し当てては研ぐという作業を全部で20以上の工程を経る手間のかかる技法だが、漆の凹凸断面が磨かれた際に発現する不思議な文様は、まるで油滴天目茶碗のようで妖艶な趣がある。
漆器の中でも比較的安価なのは、現行の手が届く量産品の多くは木地ではなくフィノール樹脂製のようで、素材の違いはさておき漆塗りと研ぎの手間を含めて、かなりの機械化と量産が可能になっているのだろうか。
右の画像はその量産品の一例だが、均整のとれた美しい仕上がりの直径16cmの菓子器になる。随分と前から購入を思案していたものだが、今一つ思い切れないのは、フィノール樹脂製の重さのことである。基本的に漆器とは木地が基本で、何よりも軽くなければならないという持論がある。
重くて重厚な木地の工芸品も数多く見かけるが、いわゆる堅木の地肌や木目を楽しむ分には良いが、漆器は華奢で想像以上に軽い木地加工品がよく似合う。菓子器もそうだが、手に持つということが大前提なので、その時点で比重が1.3以上あるフェノール樹脂製の漆器はどうもいただけない。
そんなこんなで、「津軽塗(唐塗)」の菓子器の件は堂々巡りの末に頓挫してから1年以上が経過している。そうこうしていると、菓子器という古くさい製品は、量産品の販売ラインナップから徐々にその姿を消しつつあるようで、器ものは昔からの高級品へ戻っているのはそれなりに好ましいことでもある。
結果として、「ヒバ木地の津軽塗(唐塗)菓子器」はふたたび手が届かないものに戻ってしまったが、昨今ではもっとも不人気な漆器の類いになる「重箱」の在庫処分品で偶然に「津軽塗」の二段重蓋物を見つけた。
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★ ヒバ木地の丸二段重 津軽塗(唐塗)
直径は5寸(16.7cm)で、一般の重箱より一回り小さく、いわゆる菓子器の寸法になる伝統工芸品だ。
もっとも、個人的には伝統工芸品の域を超えた美術品の類いと思っているのだが、そこまでの評価が得られないのは「唐塗」技法の場合には、単に手間暇だけを費やしているだけともとれる、文様の再現性というか統一性というものに乏しいせいかもしれない。
本製品の販売店しおりによると、簡単な津軽塗の由来と種類および手入れの方法が記されているが、製造時期を推測できるような情報は見つからなかった。
唯一昨今では見かけない紙種で頑強な紙箱の造りと、伝統工芸の指定のことが記されているので、30~40年前のものではないかと想像している。なお、しおりの販売店だが、現在では漆器は扱っていないようで、いわゆるリビング家具のお店のようだ。
それにしても箱を開けて二重の包みを解いた時には、その美しさと真新しさにすかさず「手袋」をして改めて品物を取り出したほどだ。即ち普段使いにするにはなかなか勇気のいる品だ。
いずれにせよ、菓子器に求めるこれらの主旨が筆者の好みに合致したことは言うまでもないが、この製品の真の価値が評価されない不人気な現実に寂しい気がするのと、それ故に申し訳ないくらいの安価で入手できたことの喜びとが交錯する複雑な満足感になる。通常の菓子器で蓋につまみがついていれば、器全体を手にして感触を意識することは少ないが、二段重となれば様相は全く異なる。
重ねた姿の安定感や広げた時の華やかさを思うと、その用途はお菓子入れを超えた想像が膨らむ。今思うのは、お正月に登場する二段重のおせち料理だが、2日目になって重箱のあちこちに隙間が出てきた際に、この津軽塗二段重へ「こぢんまり」と盛り替えるもの一興のような気がしてきた。それはお正月にしか使用しない輪島塗の杯によく似合いそうに思ったからだ。
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★ 2台目の江岑棚
前述の菓子器を置く場所を確保するために、下段に嵩張るものを整理するのに都合がよい2台目の「江岑棚」を探してきた。例によって長期在庫品で側面に染みが見受けられる処分品になるが、[日曜工房]で染み抜きをしてもらえば、「前回のこと」があるので何ら問題ない。
仕事場の隅はさしずめ「江岑棚」がお気に入り小物の展示台になっている感がある。しかしこれが結構重宝しているので、無粋だが2台を列べることにした。なお、この先で小物の整理が進めば、大きな花器類の収納にも利用できそうに思う。
・・・つづく(もどる)
夏の準備で涼しげなクリスタルの小鉢を探していた。ガラスの小鉢というと漠然としすぎており、めんつゆの入れ物から酒の肴の珍味入れまで、大きさと形も千差万別だ。
探しているのはクリスタルの輝きを楽しめる、ウイスキーグラスの下半分のようなイメージの、手に持って造形の感触が味わえるようなもので、具体的には「HOYA製」の右のサンプル画像のようなものだ。
ところが、現在では同社の製品で「小鉢」となると型押し製品が主で、カットガラスの雰囲気が残るものはすべて「グラス」に移行しているようで、右のサンプルのような品が見当たらず数ヶ月が経過していた。
そして先日、何気なくウイスキーグラスのオールド品をあれこれ検索していたときに、バカラやボヘミアが数多い中で、「HOYA CRYSTAL ロックグラス 5客セット 経年保管品」が検索にヒットした。
勘のよい方ならば画像を見て気付くと思うが、ロックグラスだと口元断面がおかしい。HOYA製のウイスキーグラスは数多く所有しているが、5客セットの汎用品でこの切り口にはお目にかかったことがない。
これはおそらくクリスタル「小鉢」なので、食器一般で出品すべきところを、その造形的なデザインからグラスと勘違いして登録したために、バカラの隣に出現したある種の事故だ。
当然ながらバカラ・ボヘミアファンはHOYA製の見たからに小鉢はスルーが当然で、結果として150円で購入できた珍しい取引だった。
メーカーおよび出品者がこれをロックグラスだと言い張るのであれば、それ以上争う気持ちはないものの、100歩譲ってもこの分厚い口元でウイスキーを味わうのは如何にも無粋だということだけだ。
とにかく望んでいた「クリスタル小鉢」を入手することができたのでそれでよい。素麺つゆ、アイスクリーム、冷製スープなど、手に持ってガラスの造形を感じられる新鮮な器だ。
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2023.06.17
★ 仕事部屋の「芍薬(シャクヤク)」
この時期は冷房を入れるほどでもない中途半端に部屋が蒸し暑い日が多いので、切り花が早く開花して長持ちしないと細君がつぶやいている。
この「芍薬」も今朝はつぼみだったのに、夜にはもう七分咲きまで開いてしまった。あまりに惜しいので写真に納めたところだが、一点ものの花では「芍薬」の豪華さはやはり一級品だと思う。
昔から言われているように、立てば「芍薬」座れば「牡丹」、歩く姿は「百合の花」とはよく言ったものだ。
この「芍薬」を撮影して記事を編集している間にも、さらに花弁が開いていることがわかったのは驚きだ。
おそらく、茎の導管はものすごい勢いで水を吸い上げていると想像するが、生命活動の最期を見ているようだ。
この竹編み花器は先日入手したものだが、このように濃いめのものを用いると背景と相まって花の存在が浮き上がるようだ。
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翌日の朝には満開を通り過ぎて、開ききった花弁と葉が縮みはじめていた。この花の「生き急ぎ」には不思議な情熱がある。しかし一方で、立て続けに生けようとは思わない無常観もある。
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2023.06.19
★ 生き急ぐ芍薬を見終わる
どうも今回ばかりはこの芍薬の可憐な2日間が気になって仕方がない。思い返すと昨年の12月の下旬だが、医療体制の不備から思いもよらず命を亡くした40年来の同業者のことが未だに悔しい。晩年、確かに彼は生き急いでいたが、自分の余命を自分で決めてはいけない。
・・・つづく(もどる)
筆者が日々いただく日本酒が「司牡丹」一筋であることは「昨年末の記事」で述べたとおりだ。先日の学生時代の同級生による49年ぶりの同窓会での一人が高知県四万十町の郊外で農業を営んでいる。
そこの地元の人たちが共同で仕込んだ日本酒を送っていただいた。地元を応援している酒蔵元は当然ながら「司牡丹酒造(株)」なので、極上の品であることは言うまでもない。
酒造りに携わった人々全員の名前やイニシャルが酒瓶に記載されていたので、飲み終わった時にラベルを丁寧に剥がして保管してある。こういうお酒をふるさと町おこしの「地酒」という。
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★ イスのカバーを注文
仕事部屋の事務椅子用カバーだが、座面の布が少しだけ毛羽立ってきたのと、肘掛けのウレタンがひび割れしているのでそれぞれにカバーを掛けることにした。
イスはイトーキ製なので部品の調達も可能かもしれないが、そこまで傷んでいるわけでもないので、このカバーで消耗パーツ部分の延命を図ることにする。
★ 一人用の小型冷蔵庫
このサイズの冷蔵庫は、学生時代にクラブの先輩から譲り受けたものを思い出す。当然ながら卒業の時には後輩へ引き継ぐ習わしの、贅沢家電の代表格だった。
さて、今回はちょっとおしゃれなミラーガラス外装の製品だが、数時間におよぶ夏場の[日曜工房]での作業のことを考えて、工具棚の隅に置けるサイズということで、この一人用小型冷蔵庫になった。
非常時の一時避難場所の備品としては心もとないが、電気代のこともあるので、この程度で良いかとの判断だ。
ガレージ・倉庫に備える冷蔵庫は中身がほぼ飲料に決まっているので、店舗にあるようなガラスショーケースの冷蔵庫が理想だった。
しかし、結構お値段が張るのと冷却ロスの関係かもしれないが、消費電力も馬鹿にならないようだ。
ということで、家庭用の小型製品になったわけだが、小さな分だけ冷蔵効率が良く夏場以外は使用時だけ電源を入れるような使い方でも問題ないようなので、通年では半ば飲料の保管庫のようなものだ。
昨年の夏に現在の「ガレージ&倉庫」が完成した時には、何度も車を運転して近所の飲料自動販売機のところで喉を潤した快感が今でも忘れられない。その際には毎回シャッターに鍵をかけて作業を中断させた煩わしさを思い出し、今年の夏に商用電源のある環境下でその不便さを解消した次第だ。
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★ 白物家電からの冒険になるミラーガラス外装
生活感のない倉庫に設置する冷蔵庫なので、あえて「白」を避けて斬新な外装にしたが、これが結構良い雰囲気を醸し出している。何の変哲もない高価な工具類が並ぶ片隅に、このメタリックで安価な収納庫があると、味気ないな棚に高級感が生まれるのが不思議だ。これが白物だと、いかにも何処かのお古をもってきた感を否めないところだ。
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2023.06.10
★ 冷蔵庫にまずミネラルウォーターを保管しておく
ペットボトルの標準サイズは500mlだが、封を切って一気に飲み切るには350mlの方が無駄なく衛生的で、小型冷蔵庫の内部寸法の具合からもこちらの方が入れやすい。
もっとも、350mlという規格品は量からすると割高になるのは分かっているが、大量に消費するものでもないので、備蓄用のミネラルウォーターとは別に24本入り1箱を注文してみた。
なお、この350mlというサイズは、カバンに入れて持ち歩く際にはちょうど良いと常々思っていたので、自宅には何本かの空きボトルがある。
これからは、備蓄用ではなく消費用としてこのサイズのミネラルウォーターをしばらく飲用してみようと思う。
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2023.06.11
★ 濃い色目のものが欲しかった
竹編み花器はいわゆる竹肌色の他に着色仕上げの紅茶色のよく似た形の2種類を使い分けている。
今回も基本的な形は同じだが、もっとも濃いブラックチョコレート色のものを探してきた。
この3つがあれば、切り花を生けるときにほとんど迷うことはない。どれも「銘」などはない普通の工芸品だ。
他の2つはほぼ寸胴形だが、今回のものはわずかに膨らみがあり、より造形的で安定感があるところが気に入った。
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★ 埋もれ木細工品
およそ500万年前に地中に埋まった樹木が炭化して化石のようになったもので、埋もれ木細工は、これを使って作られる仙台ならではの伝統工芸品だ。
明治後期~大正期に家庭用燃料として亜炭の採掘がさかんになると、同じ地層から埋もれ木が豊富に掘り出され、これを加工する職人が増えて技術も磨かれていった。
しかし、家庭の燃料として石油が亜炭に取って代わり、昭和30年代以降に亜炭採掘は幕を閉じ、亜炭の副産物だった埋もれ木も採掘しなくなった。
今回はこの埋もれ木で製作された「香合」だが、筆者は基本的に香合は使用しないので、使い道が思い浮かばないがしばらくは眺めてみようと思う。
ほとんどの埋もれ木細工は表面を漆で仕上げているらしいのは、素材が石炭の成り損ないのようなものなので、触ると手が汚れるのかもしれない。
そうすると埋もれ木細工の工芸品は日常的に手に持って何かに使用する道具や小物のようなものではなく、飾って眺める類いの品になるのだろう。
実用性の小物としての加工品を求めるのであれば、今だと透明樹脂でコーティングする方法が合理的なので、今後は漆仕上げの「埋もれ木細工」はほとんど世に出ないかもしれない。
売れ残りの長期保管品のようだが、埋もれ木そのものの経過年数からすれば、100年や200年は誤差のようなものなので、日の目を見てからだと真新しい品だと思っている。
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★ 埋もれ木という命名には風情があるが細工の技術レベルは並みだ
塊を上下二つに切断して、断面部分に球体の堀込みを施すという、機械任せの加工以上のスキルを感じることができない。
問題は造形合わせの引っ掛かりやくさびが一切ないことで、仕舞う時には外観を眺めながら指先で位置合わせを行わなければならない点だ。堀込みの縁にエッジを設けると、その分だけ上下の造形にズレが生じるものの、目視では無視できる程度なので是非ともそこまでの加工を求めたいところだ。
確実にかつ容易に上下位置を合わせるには、竹串で3mmくらいの突起と受け穴を設けるのも良いかもしれない。実利的にはステンレスの雄突起を埋め込んで、雌穴も対のステンレス金具であればなお美しい。しかし、この場合には精密加工の切削工具を使いこなす技量が必要になる。
元はと言えば廃品に近い亜炭の副産物なので、如何にして付加価値を添えるかという発想に、工業技術の基礎が見受けられないことが一番の原因だと思う。いわゆる地方の閉ざされた民芸品レベルを脱し切れていない。
それは仕上げの漆塗りにも言えることで仕上げの研磨が甘い。漆塗りのコンセプトが感じられず、結果的にはウレタンスプレー塗装と変わりない点が少し残念だった。少し辛口にはなるが、「伝統的」と称する作品にはなれない気がした。
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★ 重ね菓子皿棚
銀製と朱漆のそれぞれの菓子皿2組を眺めながら、仕事の合間にいただくお菓子をいつも盛っておこうと思い、アフタヌーンティにヒントを得て「重ね菓子皿棚」の製作を[日曜工房]に依頼した。
菓子皿の木箱を用いて、仕上がりのイメージとしては「茶棚(江岑棚 )」の横に置いて似合うように指示したが、華奢な四隅の柱との釣り合いがよい。
生物一般論として、「利己的な種」と「協力的な種」が共存すると、必ず前者が後者を侵害しはじめて、いずれは前者が主なる種に向かう。
ただし、前者は一般的に後者を宿主としている場合がほとんどなので、後者がある一定数を下回ると宿主を失った前者は徐々に自滅の方向へ転換する。そして種の滅亡への道をたどる過程で、「協力的な種」の生き残りが進化して新たな種を生み出す。
種の存続にかかるこの法則は地球的年月の間に幾度ともなく繰り返されてきたが、「利己的な種」は永遠に進化することがない。従って、いつの時代でも「利己的な種」をみれば原始の種の姿を想像することができる。極端な一例として、ウイルスのような「利己的な種」は、ある意味で生物学的には興味深い種なのだ。
生物の種の保存と進化に関する一考察論文の抜粋になるが、実に考えさせられる法則論だ。高等生物の人間という種にこの原理をあてはめると、21世紀の現在は前述の種の存続過程のどの位置にあるのかを思うと背筋が凍る。持続可能な社会形成を唱える世界中のどの要人の言葉よりも重みがある。
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2023.06.03
★ 日本人男性の5%が色覚異常であるという事実
中学生の頃、仲の良い同級生に色覚異常であることを告白されて驚いたものだが、日常の付き合いでは何の違和感もなかった。
しかし、高校生になってから、理科系はだめなので、という彼の話にはやや深刻なものを感じたものだ。それ以来、日常的には色覚異常に関しての話題を避けて50年以上になるが、どうもこの考え方は間違いのような気がしてきた。
なお、本記事は何も色覚異常の人を差別しているわけではなく、学校では決して教えてくれなかった事実を再認識しただけであることを強く主張したい。
右図のように、日本人男性の約20人に1人は「赤」と「緑」の色を認識できないことと、「赤」は「濃灰」か「濃焦げ茶」に、「緑」は「マスタード」か「薄茶」に見えるという事実には少々驚く。
つまり、「赤色」は波長がもっとも長く、認識しやすい色として教わったので、危険を示す表示には必ず「赤色」が使用されていることに、一切の疑問をもったことがなかった。
たとえば人が操作するボタン類では、「赤色」は作動や停止の重要な判断に関連するものに用いられてきた色だ。LED電球も初期のものは、何らかのメッセージを表すインジケーターとして赤色LEDが最初だった。
ところが、この「赤色」は1型・2型の色覚異常の人には、もっとも認識しづらい色になっているという事実には驚く。これは、正常色覚の人は是非とも知っておいた方が良いことだと思う。つまり、車のブレーキランプのカバーと発光色の認識が両者で全く異なるという事実だ。もしかすると、最近の傾向として車のテールランプ類にクリアーカバーの採用が多いのもこのためかもしれない。
毒茸のかさや毒ヘビの色は「赤色」と「黄色」に加えて、草に同化した鮮やかな「緑色」が特徴的だ。優れた嗅覚や野生動物のような俊敏な動きを持ち合わせない人間は、太古の昔であれば色覚異常は日常生活で命を落とすリスクが高いと考えられるので、間違っても「多様性」という位置付けで扱うのは学術的に不合理を感じる。
また、この時期には「新緑の頃が云々」とか、「新茶のお手前が云々」は、1型・2型の色覚異常の人には全く通じない話だということも、知識としては身につけておいた方がよい。血を連想する「赤色」と毒(劇)薬を示す瓶の「緑色」はともに複雑な意味合いを内包する色であることを知った次第だ。
そう言えば、マイクロソフト製のアプリケーションで色選択を行う場合に、デフォルトの色パレットからマゼンタ(鮮やかなピンク色)が削除されたのは、ユニバーサルカラー採用の結果であったことは覚えている。気象予報図表でもマゼンタはすでに消滅している。つまり、情報伝達の分野ではユニバーサルカラーが基本であるが、芸術・文化の分野にまで及ぶものではない点のすみ分けを認識すべきだ。
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2023.06.09
★ 利己的な種が世界中で増殖中
「タイヤ消し(Tyre Extinguishers)」と名乗る団体は、6月1日にSUVのタイヤの空気を抜く活動をポルトガルのリスボンではじめて実施したと公表した。活動範囲は米国、英国、カナダ、オーストリアなど18ヶ国に拡大したと主張しているが、アジアの国は含まれていない。
英国を拠点とするこの団体は、気候変動は大型車の排気ガスが原因だと主張する。同団体は都市部へのSUVの乗り入れを禁止し、課税して廃車へ追い込むことで、その代わりに無料の公共交通機関への多額の投資を政府に求めている。ウェブサイトではタイヤの空気を抜く方法や活動のパンフレット・ステッカーが公表されている。
「利己的な種」は「協力的な種」の中では確実に増殖する。そして、彼らは後者を宿主とするある意味のパラサイトなので、その行動は常に生産性のないものだ。そして、いつかは自己消滅するのは分かっているが、それまでの間に遭遇した「協力的な種」にとっては極めて迷惑な事態だ。
アジア圏の人々、とりわけ日本人にできる対策とは「利己的な種」には関与せず、どこまでも[見ざる・聞かざる・言わざる]の姿勢を貫ける環境、言い換えれば宿主にならない地を求めて引っ越すことだ。改めて「孟母三遷」の心境を確認した次第だ。
・・・つづく(もどる)
裸眼の視野角は、正常な人で片目では鼻側および上側で約60度、下側に約70度、耳側に約90~100度と言われている。メガネをかけるとレンズの大きさにもよるが、視野角が20%程度狭くなるような気がする。
このことが、古い接眼レンズで視野数26.5のものが汎用顕微鏡では絶版になっているのと無関係ではないようだ。細かなことを言うと、接眼鏡筒のプリズム設計もコンパクトになるため全体的なコストに大きく影響する。
ということで、一部の超高級機用の最新型は別として、汎用の超広角接眼鏡胴とφ30mmの視野数26.5の接眼レンズは、今はなき「OLYMPUS」ブランドの初期作として大切にしなければならない。
この接眼レンズ「SWHK 10X L」は現在手元にBH-2本体装着分で3セット、コリメート法のカメラ撮影用に1セットの合計4セットを所持している。いつものことながら、予備がないことが不安なので、今回もう1セットを調達してきた。
ヘリコイドグリースが固着しかけているので分解整備の必要がある。しかし、いつものことながらストッパーのマイクロネジをうまく緩めるのが難しい。微量のCRCを滲ませて、時間をかけて緩めないとねじ溝をなめてしまう。今回は4月に購入した「マイクロドライバーセット」があるので、きっと成功すると思う。
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2023.06.03
★ 分解整備は予定より若干手間取る
片方はヘリコイドが何とか回る。しかし、もう片方はカバーが滑っているので固結状態が不明だ。マイクロネジは両方とも問題なく緩めることができて、片方のヘリコイド内側のレンズ群は容易に外すことができた。しかし、もう片方はグリースが乾燥して完全に固結していた。CRCを滲ませて2日放置したが指先では回る気配が全くない。
意を決してレンチで回すことにして、徐々にしかも慎重に内側ヘリコイドにトルクをじわっとかけて応答を確認していたら、30秒ほどでパチッとかすかな音がして、固結グリースが破断したようだ。あとは少なめのトルクでゆっくりと回せばいずれ必ず外れる。約5分ほどでようやくすべてのパーツを分解することができて、その後時間をかけて古いグリースのかすをすべて除去できた。
組立時にはヘリコイド溝にリチウムグリースを塗布して、何度も何度もブローで埃を飛ばして無事2個の接眼レンズの整備が完了した。今回使用したマイクロネジ用のドライバーセットのマイナス2番目(1.5mm)はネジ溝にピッタリで、実に気持ちよく緩めてふたたび締めることができた。やはり、この工具がなければ成功は得られなかった気がする。
それと、マイクロネジの締め付けには「拡大スコープ」がなければネジ穴にネジを挿入することが困難だ。むろん、工業用ピンセットも必須なので、ドライバー1本だけで簡単に済ませられるものではない。
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★ 超広角レンズの視野数26.5で試料の全体を把握する
昨年末に「MWSさん」から購入した放散虫プレパラートだが、珪藻と違い試料の個体が大きいので、対物レンズは[SPlan Apo 10]視野数26.5の超広角で観察してみた。
過去に掲載した「未選別バルバドス産」のものとはひと味違う、放散虫の図鑑のような美しいプレパラートだ。是非ともクリックして拡大画像も確認してほしいところだ。
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2023.06.10
★ 綿棒のケース
綿棒というのはいつの頃からあの円筒形のケースに入るようになったのだろう。開封時には取り出しにくく、半分以下に減ってくると実に行際が悪い立ち方をしてこれまた掴みにくい。
これに似た昔から見かける「楊子」がある。と言っても茶席で用いるようなものではなく、食堂のテーブルにあるあの「爪楊枝」だが、これも以前は個包装せずに綿棒のような立て方で置いてあった。
ちゃんとした料理店だと、この「爪楊枝」も個包装して寝かした状態で専用の器の中に行儀良く納まっているものだ。そこで、綿棒の横置き用のケースを長らく探していたが、このたび電子バーツの空き箱がそれにジャストフィットしたので報告したい。
約130本ほど納まったが、ふたを閉めて揺すったあとに、”トントン”と片寄せすると1本1本がきれいに揃う。そして、この整列状態だと綿部を触らずに取り出すことができる。
顕微鏡のレンズ類の埃や汚れを落とすのに綿棒を用いる際には、この綿部を”触らずに”取り差出せることが非常に重要だ。
・・・つづく(もどる)
オリンパス製顕微鏡本体BH-2用の同軸落射照明装置といえば定番は「BH2-UMA」になる。赤外線や蛍光対応のオプションを含めて何種類かあるようだが、現在所有する手元のものはスタンダードの明視野用のハロゲン光源50Wを9WにLED化したものだ。
「BH2-UMA」はいわゆる金属顕微鏡と称するタイプの照明装置だが、基本的にはこの装置と同じだと思うが、右の画像にある比較的新しい年代の品を半年前に見つけてきたがほぼ放置状態だ。
全体の色合いが黒一色なのでBH-2よりも新しいBXシリーズの付属品の様に思えるが、このパーツには「OLYMPUS」ロゴ以外に一切の型番表記がない。そして、もしかして偽物かとも思ったくらい「BH2-UMA」に比べると桁違いに安価だった。
たしかに「BH2-UMA」よりはるかに樹脂の使用率が高く、光軸途中の制御オプション部分が割愛されたショートな造りで、全体的に製造コストが抑えられていることはたしかだ。
しかし光源内部とハーフミラーレンズ部分は「BH2-UMA」とほぼ同じ品質の金属製なので、全体としての性能に問題はないと思う。というか、気のせいかこちらの方が明視野のコントラストが優れているような気もする。
マウント形状は「BH2-UMA」と同じなので、これの後期モデルにも見える。目新しいのは、スライド式の減光フィルターのようなもの(おそらく赤外線光源用のフィルターの気がする)が本体部に内蔵されている。前面に追加フィルターの差込トレーがあるあたりは「UMA」と機能的には酷似している。
光源からの実際の光路径は「BH2-UMA」と同径なのは、これのブルーフィルターが装着できたことから容易に確認できた。光路長は明らかに短くなっているのと、無限遠焦点系仕様に特化したことで製造原価の縮減が図られているのだろう。
50Wハロゲン光源の4ピンケーブル端子の極性を調べて通電点灯だけは確認している。しかし、50Wハロゲンではすこし光量不足を感じるので、「BH2-UMA」の 9W LED と入れ替えようかと思案している。そういうこともあり、半年間放置状態だった。
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★ 落射照明顕微鏡の魅力
以前の記事で「ELIZA製落射照明顕微鏡(偏光フィルター付)」の対物レンズをより高級な「Nikon MPlanレンズ」に交換して、満足していたところだが、筆者が落射照明にこだわるのは試料の立体感再現力にある。
話は飛躍するが、同級生が民間サークルで電子顕微鏡を用いて鉱石の観察を行っている。一昨年前の年末の寄り合いで、チャートに内在する放散虫の電子顕微鏡画像を見せてもらった。当然ながらモノトーンだが、その立体描写には驚くものがあった。
それとは別の2020年の記事からの引用だが、「星の砂の電子顕微鏡画像」と筆者が撮影した「落射照明顕微鏡(透過照明併用)」とを見比べてもらうと、立体描写の再現力としては落射照明顕微鏡が実体顕微鏡の高倍率版という位置付けがわかりやすい。
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★ 思案のあげく、新しい同軸落射照明装置の光源を 9W LED にしてこれをメインにする
おそらく、新しい同軸落射照明装置の方が、光路長が短い分だけ光量ロスが少なく、コントラストがほんの気持ちだけ良くなる。しかも、樹脂製でコンパクトな分だけかなり軽量化されており移動が圧倒的に楽だ。
フル装備が可能な「BH2-UMA」も魅力的ではあるが、オプションパーツを所持していないこともあり、普段の観察は新しい同軸落射照明装をBH-2(BHT)に装着しておく方が使い勝手が良いと判断した。
オリンパス製(現在はEVIDENT ブランドになっている)顕微鏡の変遷を眺めてみると、光学的性能は新しい方が間違いなく優れている。
しかし、使い勝手や堅牢製・および機械的完成度という点では必ずしも新しい方が進歩しているとは言えない側面があるので、これの扱いは慎重に判断した方が良い気がする。
おそらく、今回の新しい同軸落射照明装置はその一例のような気がするが、趣味の範囲内での限定的な使い方なので、合理的な考え方を優先しても差し支えないと判断した。
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★ もう一つの黒いパーツ
BH2用の三眼ポートカメラアダプターになるが、これに一眼レフCマウントカメラを装着して写真撮影を行っている画像資料があったので購入してみた。
このタイプのカメラアダプターは、カメラ用鏡筒に挿入するリレーレンズとセットで用いるようで、当然ながら[2.5×および3.3×]のものは相当以前から手元にあるが使用したことがない。
一眼レフカメラによる撮影については、現在ではこの種のアダプターを用いずに、カメラ側のAE/AF機能をフルに作動させるように、コリメート法による視野数26.5で対応することにしている。
従って、実際にはリレーレンズとセットで用いるタイプのアダプターは不要といえば不要だ。しかし、カメラ撮影時の光学設計の基本セットは一応手元に置いておきたかった。
アダプター下端のマウントネジは埋め込み六角ナットなので、装着後のスタイルもスマートだ。このアダプターの光路長がどのような焦点距離に対応しているのかも知らないままにここにあるが、暇な時にカメラを装着してみてあれこれと解像度の善し悪しを確認してみよう。
マイクロネット製の高性能リレーレンズとカメラマウントをこれに装着すれば、フルサイズCMOSセンサーの一眼レフカメラを装着できることは分かっている。しかし、1サイズ(Nikon 1)以上の高解像度を必要とする観察もしていないので、現時点ではNikon D700を持ちだしてまでの設備投資を行う予定もない。
・・・つづく(もどる)
日曜日夕方から自宅PCがインターネットに接続出来ない事態に陥り、原因特定までの約1時間は夕食をとても食することができないくらい深刻だった。各種の通信テストの結果、もっとも怪しいのがNTT管理のVDSLではないかとの推測で、その後故障センターへ電話で問い合わせた。
折り返しの電話をもらった時点で、回線のインターネット通信が成立していないことが遠隔確認できたそうで、翌月曜日の午前中に点検修理の出張訪問をしてくれるとの回答に安堵したところだ。10年前にも同様の故障対応を経験しているが、VDSLは借用機器なので、定期的に交換できないところが困ったものだ。
翌日の朝に、NTT担当者が点検したこころ、VDSLは正常でそこに至る構内のケーブルに異常があったらしい。そこで、集合住宅のMDF設置室で通電確認をしたところ、回線の劣化が見つかり端子の交換を行ったとの報告を受けて、確かに通信が復旧して反応も良い。欧米のインターネットFM放送もバッファー量が常に100%になっている。
どうも湿気や錆びでMDF端子全体の劣化が進んで、このような現象は各戸で発生する(している)可能性があるらしい。しかし、基本的には今回のように、戸別の故障申請があってはじめて対応するというお役所的仕事なので、よほどの事態にならない限りMDFは交換はしないとのこと。
どうもすっきりとしない結末だが、とにかく迅速な対応で故障は直り、費用は発生しなかったので一応納得しているところだ。そう言えば、今年の春頃から、インターネット画面を切り替えた瞬間に、画面配置化け(HTMLファイルの読み込み失敗)が頻繁に起こっていたが、これが今回の事故の前兆だった気がする。ちなみに現在はこの読み込みミスは全く発生しない。
修理後の通信速度だが、昔のアナログ回線を経由するマンションタイプで、全戸で回線をシェアーしているのであまり速度は出ないが、現在は朝の閑散時で下り68Mb/s、上り34Mb/s を確認している。うたい文句の100Mb/sには及ばないがまあ満足できる。ただし、修理前はこれの1/5程度だった気がする。すると、今日から筆者の回線が早取りグループに属している可能性がある。(シメシメ)
・・・つづく(もどる)
大きさは7.5cm×7.5cm×8.5cmのミニチュア重箱ということだが、最下段の陶器の部分に灰を敷いて、中段と上段に2種類の焼香を入れておくことも可能と思ったが、火種を入れられる大きさではない。
それとも、香道具として最下段に銀葉を入れて、中・上段には香木を納めるのかもしれない。そうだとしても、志野流では用いない道具だ。香合にも見えるが、そもそも香道では香合はほぼ使用しない。
やはりボンボニエール(糖衣菓子・砂糖菓子を入れる菓子器)と考えた方が実用的な気がするのだが、これだと一般的には純銀製容器が定番なのでこれもしっくりしない。
この製品は全部で3点が出品されていたが、その中でもっとも状態が良く、未使用に近いものを選んだのだが、3点とも3mm~5mmほど寸法にばらつきがあった。これは日本製では考えられないことだ。
おそらく、量産とは言えアジア圏のどこかの国での内職レベルの仕事なのかもしれない。そうすると怪しげな粉を入れておく容器とみれば、陶器の側面の文様といいよく似合うが、まさかそれ専用の器とは書けないだろう。
ということで、重箱のミニチュア版でお遊び小物だということにしておこう。いずれにしても、素材が「桑」というところにひかれて購入したものだが、見て、触って、使ってみて楽しそうだ。
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★ 「レターパックプラス」が北海道から発送の翌日到着した
荷物の陸送1,500km(苫小牧フェリーを含む)だといつもは中2日を要したと思うが、初めて翌日に荷物が到着したのは、たまたま航空便枠に乗ったのだろうか。驚くべき「日本郵便」のサービスだ。
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★ 紙箱に品名の記載があった
紙箱の管理シールに手書きで「桑重香合」とある。茶道で用いる(楽しむ)香合のようだ。しかし、全体の作りにちぐはぐ感がぬぐえない。木工部分の細工は結構丁寧で精度もそこそこ確保されているが、陶器部分が粗雑で不釣り合いなのが残念だ。
金彩は凹みに筆によるあと書きではみ出しもあり、いずれ溶剤で消し去ってもよい。高台はなく、3点支持の釘のような台座で釉薬を吹き付けて焼成している。その3点に釉薬の尖りが残っており、指先を怪我しそうなので研磨して整えておいた。
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2023.05.30
★ 仕上げ直しを試みる
長年保管されていた「桑の加工品」なので、乾燥が目立っていた。加えて、陶器部分の金彩がどうしても納得できないので、以下のような仕上げ直しを行った。
○ 植物製油脂(ヒマシ油)で桑素材の表面をコーティングする
○ 金彩をそぎ落とし、溶剤で丁寧に拭い去る
結果は右画像のとおりだが、手触りも良く色合いに落ち着きが出た。乾燥肌の「桑」も「桐」のような清潔感の趣があり決して悪いものではないが、肌荒れの傷みを感じるようだったので思い切ってみた。
金彩の有無は意見の分かれるところだが、堀込みにわざわざ彩色をするほど文様を強調させる意味合いに欠ける気がしたので、今回の結果には満足している。
・・・つづく(もどる)
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