はじめに

【更新・追記】 03/25[ミシン工房] 03/22[お気に入り] 02/23[日曜工房] 02/15[つぶやき] 02/15[自転車

23044a_

【今月の画像】 卓上電熱コンロに置いた時に、安定性が良くて熱効率に無駄がない、しかも小ぶりの一杯点て湯沸かしをようやく見つけた。数ある湯沸かしの中で最も使用頻度の高いものだけに、お湯を沸かすすべての所作に合理性が備わっている。箱書きに銘はない、いわゆる工芸品なのである程度の量産品だと思うが、なかなかお目にかかることがなかった。

2023年4月 1日 (土)

一時保存(最新3件)

2023.04.01
★ 今年はひときわ騒々しい近所の公園
この春から野外バーベキューがふたたび解禁されたこともあり、先週から異常な賑わいで騒々しい近所の公園だ。スケートトレーニングで今朝5時すぎに園内道路を通過すると、まだ真っ暗な茂みの中だが、すでにコンロの火があちこちで見受けらる。それはかまわないのだが、息を吐くようなテンポで
馬鹿笑いがすでに1時間以上続いているのは、この数日は公園沿いの住宅の方には迷惑なことだ。
-----------------------------------------------------------------------------------------------------
2023.03.31
★ シャチハタ認め印鑑が一時さまよう
朝一番に郵便局へ荷物を受け取りに行った際、認め印鑑をカウンターのトレイに置き忘れた。これまで
認めとはいえ、印鑑をなくしたのははじめてだったので一日中へこんでいた。翌日に、印鑑は必ず持ち帰ったとの思い込みを捨てて、もしかしてと郵便局へ出かけて尋ねると、ちゃんと保管してくれてあった。さすがに今回は老化を感じた。
-----------------------------------------------------------------------------------------------------
2023.03.30

★ 余生の健康を維持したいのでマスクを生涯手放さない
小生は40歳まで喫煙習慣があったが、家族のすすめで30年以上禁煙を続けている。しかし、喫煙人口の激減に反比例して肺疾患の死亡者数が急増したことの明確な理由を見聞きしたことがない。ただし一つ言えることだが、30年前に始まったPM2.5の飛来状況と肺疾患の死亡者数とは明確な相関性がある。そして、この肺疾患のリスクを軽減する手段は外出を控えることとマスクの着用しかない。

2023年3月22日 (水)

黄銅銀仕上げの湯沸かし:底面が大きくて小ぶりのもの

02_ 23043_ 湯沸かしの効率を考えると表面積が最小になる球体形状のものが熱損失を最小にできることから、いわゆる薬缶形状のものが合理的なのは承知している。

しかしながら、ほとんどの小ぶりの湯沸かしの底面は、電熱コンロのセラミック部分の内側に乗っかるので熱伝達にロスを感じる。そこで、底面が大きめで小容量の一杯点ての湯沸かしを長らく探していた。

探せば見つかるもので、寸胴型の黄銅製で外部が銀で内部が錫仕上げの美しい品(0.45L 311g)を手に入れることができた。少々お高い品だったので。手元にある「銀仕上げ横手急須」を手放して、ほぼ入れ替えの運びとなった。

外観からは経年の気配を感じるが実際には比較的新しい品で、いわゆる詫び寂びの趣を醸し出す「茶道具」の類いだ。この種のものにはこれまで深入りを避けてきたが、今回は形状の合理性を評価してのことと勝手に解釈している。

気が付けば湯沸かしは大小交えて7品になってしまったが、目的と気分でそれぞれのものを適宜使い分けている。今回の品で湯沸かしも一段落した気がするので、当分は落ち着いてお茶を楽しめる気がする。

----------------------------------------------------------------------------------------------
★岩鋳製湯沸かしを見直す
23045_ 先日入手した「黄銅銀仕上げの湯沸かし」とは趣が異なる、同じく一杯点て用湯沸かしで50年前の「岩鋳製湯沸かし」だが、この時代の金型は大量生産品でも丁寧に造られており、内面のホーロー仕上げも丈夫で安心して使用できる。

こちらは注ぎ口元の形が気に入っているのと保温性が良いので、2杯目まではコンロの電源を落とした状態でお湯を使い切ることができるところが良い。

さて、今回はこの湯沸かしを片手でお湯が注げるように、つまり蓋に指が添えられるようにコーヒーポット用のガラス製蓋と入れ替えてみた。当然ながら沸き具合が視認できるので湯沸かし中の景色も楽しめる。

あと一つだけサイズ違いのガラスの蓋を準備すれば、他の一杯点て湯沸かしの蓋もすべてこれと交換できることがわかった。湯沸かしの注ぎ口の大きさはある程度の種類分けで統一されているような気がする。
23049_
★ 一杯点て湯沸かしは、素材の違いによる沸騰までの時間差がほとんどない
ガラスの蓋の断熱効果で少しは沸騰までの時間が短縮されるかと思い、色々な一杯点て湯沸かしで180ccの水が沸騰するまでの時間を計測してみた。

結果は「銅製・黄銅銀仕上げ・鋳物・ステンレス」のいずれもほぼ同じで、沸かすお湯の量が少ない場合には、金属の熱伝導率の差が想像するほど影響しないようだ。

どうも、これまでは水を目分量で湯沸かししていたので、銅製が最も早く沸くとの思い込みが先行していたような気がする。

銅製およびステンレス製の場合には沸騰間際になると煮沸の「音」でその時期が明瞭にわかるが、鋳鉄製のいわゆる鉄瓶は無音に近いのでこのガラスの蓋の内側の様子が沸騰の目安になる。

----------------------------------------------------------------------------------------------
★ 袋クリップのオリジナル商品
23047_ 封を開けたお菓子の袋を密閉状態にしておく長いクリップだが、この手の便利用品はスーパーの特売コーナーでもよく見かける。それらのほとんどは製造が西の大陸製で安価なものが多い。

一部に、台所雑貨の国内メーカー品もあるが、いずれにしてもクリップだけで袋の密閉性を再現するにはおよそ限界があると思っていた。

ところが、このクリップの元祖はスエーデン製のものだったらしい。そこで、オリジナル製品で挟み巾22cmの大型のものを1本試しに購入してみた。さすがに、オリジナル製品は刃が深く、挟んでバチッと止まる感触がすばらしい。

ということで、15cmもの2本セットを追加で注文したところだ。別にパテント表記もないことだし模倣し放題の商品だが、どうも素材がプラスチックではないようで、そこがオリジナルの強みの気がする。

--------------------------------------------------------
★ お線香の補充
お線香はそれこそピンからキリまでなので、その真価と好みの本質を見極めるには、偶にお仏壇で使用するくらいではおよそその値打ちを知ることは難しい。

30歳代の後半に香道のお稽古で知った本物の香木の何たるかを経験してから、お線香に関しては数限りなく試してきたが、3年前からはこのお線香をリピートするようになった。

23048_924cm

商品名は「沈香高野霊香9寸(24cm)」になるが、いつも着払いで郵送してくれるので助かっている。この紙箱に一束入りで、長さが3種類ありいつもそのうちの真ん中の長さのものを届けてもらっている。ちなみに、一束でその重さはどれも100gになる。

練り込まれている香木のg当たり単価はいつの時代でも「金」の相場とほぼ同等くらいだが、お線香に加工されると重さ当たり単価では1/100程度になる。しかしながら、それでも煙のあとには灰しか残らない高級お線香はたしかに贅沢だ。

・・・つづく(もどる

2023年3月15日 (水)

室内用の丈夫な敷物:帆布11号(極厚)端切れ 112cm巾×250cm

06_23040_ 自宅の廊下でスケートブーツの調整確認(パッドの交換やくるぶしの角度変更)のために、丈夫な生地の敷物を探していたところ、極厚の帆布生地の端切れを見つけた。

縫製工場のロール残ものなので極めて安価(送料より安い)だが切りっぱなしで送られてくる。適当な大きさにカットして端処理を[ミシン工房]にお願いして、普段は折り畳んでコンパクトに保管するつもりだ。

23041_ さて、到着した表題の帆布生地だが、工場の計らいでたくさんの「おまけ」を付けていただいた。このようなサプライズはこれまでにも何度か経験しているが、今回の「おまけ」には驚きを隠せない。

このような半端物というのは、発生原価がほぼ「ゼロ」なので出荷時にはまさに在庫処分のように大盤振る舞いをして頂いたようだ。

素材を自ら加工する楽しみを持つと、こういうところで思わぬ出会いがあるものだ。

・・・つづく(もどる




2023年3月14日 (火)

工芸品にみる「技」を楽しむ

02_23038_ 昨年の今頃に和歌山県の伝統工芸品製作所の祝い用の「切手盆」を購入した。[朱色風]が特徴なので好き嫌いの分かれるところだ。

小生もこの「朱色風」は強いて好みではなかったが、筆記具入れに使っているうちに味わいが増すのが不思議だ。さて、同じ製作所の品で今回は小抽斗を古道具店で見つけたが、案の定不人気の売れ残り品で送料程度で購入することができた。

この色合いの小抽斗はさすがに勇気がいるが、収まりどころの寸法にピッタリで、伝統工芸品だけあって細工が丁寧なところを評価して、色合いは二の次で購入を決断した次第だ。

残念ながら新品相応の保管品ではなく、わずかに使用感が認められた。ただし、下駄(両足)の裏にすれがなく、おそらく畳の間に置かれていたものと想像するので、全体的には状態が極めて良い。

古道具店は色目の雰囲気から昭和レトロものと判断したようだが、決してそうではなくこれがこの製作所の特徴だ。例によって[日曜工房]で限りなく新品に近い状態まで再生をお願いして、本日ようやく戻ってきたところだ。

--------------------------------------------------------------------------------------------
23018_ ★ 純銅製の湯沸かし
純銅製の湯沸かし(1.3L)だが、姿が特に気に入ったので買い求めた古い品だ。かつて小物茶器を主に製造していた会社の珍しいものなので、つるの籐巻きは専門のところへ外注したようで、工芸品のように高級な仕上がりになっている。

内部の鍍金仕上げに劣化はなく、実用本位で気合いの入った未使用の長期保管品になる。キッチンのガスレンジでも使用は可能だが、一度でも空焚きをしてしまうと銀ロウ溶接部に損傷が生じて水漏れをおこす。

とにかく純銅製品の湯沸かしは雑な扱いができないところと、ステンレスに比べるとやはり高価なのが一般的に普及しない理由だが、熱伝導率が高いのでエネルギーの無駄がないところが気に入っている。

-------------------------------------------------------
★ 銅製コーヒーポット:熱伝導率の良さが際立つ
コーヒーポットの形状は、ドリップさせる注ぎ口が水指し風の細長いタイプと昔風の茶瓶のようなものに分かれる。

23037_ 前者の「ステンレス製の350ml」ものは紅茶用に使用しているが、ステンレスの熱伝導率(16.0w/m・k)の低さはこの容量ではあまり気にならない。

ただし、もうひとまわり容量の大きな750mlクラスになると、手元にある湯沸かしでは「錫製湯薬缶」を用いることになる。こちらはドリップ用としては形がよろしくない。そこでこの容量に該当する「純銅製コーヒーポット」を新たに購入した。

ポット内部は錫鍍金仕上げの国産品の定番物だ。このメーカーの同じく「純銅製の薬缶 1800ml」はその湯沸かし効率の良さはすでに確認済みなので、今回も同社の製品ラインナップの一つを選んだ次第だ。

持ち手の部分に麻紐でもを巻き付ければアメリカンコーヒーポットの雰囲気にもなる歴史のあるスタイルで、おそらくこの形状は湯沸かしの効率を試行錯誤した結果なのだと思う。

やはり、銅の熱伝導率(398.0w/m・k)の良さは沸騰までの待ち時間の雰囲気が、ステンレス製と比べるとストレスが少ない。ステンレス製の取っ手は素地のままでも掴めるが、この純銅製の方は籐巻き処理がなされていないと、素手で持つことはできない。

卓上コンロはわずか200Wの電熱ヒーターが熱源になっているだけに、使用する湯沸かしは熱伝導率の高いものが必須になるわけで、少量で早くお湯を沸かしたい時にはこのポットが最も効率が良い気がする。

----------------------------------------------------------------------------------------
23042_ ★ 二重ガラスの蓋に交換してみる
熱伝導率の高いポット本体に対して、蓋については保温力の優れる二重ガラス製のものの方が合理的だ。

沸騰時でも手で持てるのと沸騰の状態が確認しやすい。この二重ガラス蓋は真空2層式のステンレスマグカップ用のものだが、サイズがちょうど良いので兼用で使用することにした。

ちなみに、ガラスの熱伝導率は銅の1/300程度で、中空の空気は同じく銅の1/10なので蓋を手で持てるわけだ。

・・・つづくもどる

2023年2月28日 (火)

顕微鏡のダストカバー:カバーの素材入手が難しい

06_ 23035_ 先日のことだが、位相差顕微鏡の本体を[CH]から[BHT]に入れ替えた際に、この[BHT]に純正のダストカバーが付属していた。

結構大きめのサイズだったので、「BHS 三眼本体(視野数26.5)+変倍装置」の嵩高いシステムに被せておくことにした。一方でこれより更に大きな、落射照明装置のシステムは木箱に入れて防塵対策を施している。

現在のところ、残りの顕微鏡5~6台にはポリエステルの事務機器用のカバーを適当にカットして被せているが、これらにも純正ダストカバーのような、被り形状のものを誂えるために、新たにカバーの素材(生地)を探してきて[ミシン工房]へ引き渡しておいた。

さて、素材(生地)だが、本来は被せて自立するくらいの厚手のものが欲しいところだが、半透明乳白色のビニール素材を入手するのが難しく、代替え品としてシンプルなデザインのレインコートを用いることにした。

生地は一旦は解くので、できるだけ簡単な縫製で布面積が大ききくて安価な物がよい。といって、使い捨てカッパのようなものだと薄すぎて縫製時の強度が確保されない。

反対に厚手の丈夫なものは、立体縫製がされているものが多く、解くと端切れだらけになり使い勝手が悪く、適当なものの見極めが非常に難しいところだ。素材の感触や強度の宣伝文句は、その情報が信じられるのは国産品なので、それらの中から最も安価なレインコートを探してきた。

小型の顕微鏡や実体顕微鏡は両袖を解いて継ぎ足しながら対応できそうで、フードを解けばこれも継ぎ足しで[Nikon S]のカバーになりそうに思ったりしている。そんなわけで今回はXXLサイズのレインコート2着で大小顕微鏡のダストカバー6台分を製作してもらうことにしている。

市販の「顕微鏡用ダストカバー」一つ分の費用で、レンコート2着(顕微鏡6台分)を入手したので、全くもって都合のよい話だ。

・・・つづくもどる

2023年2月22日 (水)

ポリメッシュ生地:肌触りのよい黒色でやや強度のあるメッシュ生地

06_ 23032a_ [ミシン工房]の記事は約1年ぶりになる。この手のポリメッシュ生地は「白色」の端切れを常備していたが、手製マスクのブームで昨年末あたりから在庫が少なくなった。

そこで、今回は山形県の縫製工場で「黒色」の端切れが見つかったので早々に注文した次第だ。

端切れといっても巾1.55m×長4.0mで、何とかレターパックプラスに納まるらしく、送料込みで千円ちょっとで届いたのが非常にありがたい。

スケート用品の袋物縫製の裏地やスポーツウエアーの冷感対策に使用するのだが、これまでの「白」よりも使い勝手がよさそうだ。

ミシンでの縫製加工が上達するコツはふんだんに生地を使用することで、特にメッシュ生地は表地との縫い合わせで生じるズレを抑えるのが難しい、クリップで留めたり、時にはしつけ糸を使用したりで、何度かの失敗を経て満足するまでには相当な量の生地を無駄にしている。

-------------------------------------------------------------------------------------------
2023.03.25
★ 夏用ショートパンツのインナーを縫製
23046_ 部屋着のショートパンツで、3枚セットで○千円という安価な海外製品だが、当然ながらこの種のものはポケットはちゃんとしているがインナーは付いていない。

夏場のショートパンツは履き心地の良さが第一条件なので、規格サイズの縫製に手抜きがないことと、裏地付きが必須だと思う。しかし、一部のブランド品を除いてほとんどの製品は裏地なしのものが多い。

それでもデザインと生地の素材が気に入ったので、仕立て直しを覚悟で注文してみた。あとは[ミシン工房]へあずけておくだけだ。

商品が到着してまず、お腹にきついウエストの平ゴムは縫製を解いて丸ゴムのストッパー付きに加工し直して、前後ろの裏地の型紙をおこして先日購入したメッシュ生地でインナーを製作して取り付けた。

製品そのものはノンブランドだが、ウエストゴムの生地を解いたら中から有名スポーツ用品メーカーのロゴが印刷された平ゴムが出てきた。おそらく、メーカー委託縫製品のアウトレットか横流し品の再販ものだと想像する。

製品の生地と縫製がまともなあたりは購入時の見立てどおりで、最終的には[ミシン工房]から戻ってきたときには、そこそこのブランド品と同等の品質に生まれ変わった。これで春・夏のショートパンツは確保できた。

・・・つづくもどる

2023年2月21日 (火)

古い桐の茶棚を洗いにかける

07_ 23031_花器や小物入れの収納用に古い「茶棚」を探してきた。正確には「表千家 江岑棚 覚々斎好写 総桐 小林幸斎」だが、汚れ染みがかなり酷い状態なのでほとんど送料程度で買い求めることができた。

同様の茶棚で「三木町棚」というのもあり、天板と地板は杉木地で、引出は樅(モミ)木地になる。ツマミは竹で柱は、檜(ヒノキ)木地という具合だ。

江岑好みを「三木町棚」、覚々斎好みを「江岑棚」と呼ぶ事が多いとある。表千家歴代家元の箱書には、江岑好みに「三木町棚」、覚々斎好みに「江岑棚」とあるらしい。今回の表千家六代 覚々斎好みなので、総桐木地でツマミは桑になる。

ところで、この「江岑棚」は、さすがに見た目では茶席の道具としての商品価値がないのは承知しているが、姿と大きさが収まりどころにちょうどだったのと、結構良い品なので[日曜工房]で洗いにかけてみようと思った。

昨年の今頃には、同じく小ぶりの桐の「茶箱」の染み抜きでそこそこの成果を得ている。そこで、今回は地肌がやや明るめなので漂白まで行ってもらうことにした。

四本の華奢な柱と引出しの加工精度には、指物師の技が垣間見てとれる仕上げで、特に引出しは中の空気に押し戻される感触が心地良い。それだけに、あまり大胆な水洗いは避けた方良いようだ。とにかく桐木地の軽さと強靱さから、華奢という表現が「江岑棚」によく似合う。

引出しや棚板および段ボール箱を入念に確認したところ、この汚れやくすみは、使用時の経年劣化ではなく、展示・保管中の劣化だとわかった。おそらく販売店で保管中に箱に入ったまま水でも被った可能性がある。側方の一面だけが異常に染みが多いのがそのことを想像させる。

23033a_ 従って、水指しの置き跡なども全くない無傷の桐木地だったので[日曜工房]で洗いがいもあるというものだ。

ちなみに、茶道具店に掲載されている同種の新品は右のとおりで、端正で美しいのは言うまでもないが、本格的な茶道具だけにお値段もそれなりで、素人が手を出せるものではない。

[準備]
 ・ぬるま湯で素材を湿らせる
 ・布で汚れ具合を確認する

[染み抜き]
 ・過酸化水素水でポイント洗浄
 ・染みのぼかし
 ・水拭き

[漂白]
 ・塩素系漂白剤の濃度を変えながら漂白
 ・漂白のぼかし
 ・水拭き
 ・緩速乾燥

さて、洗いを終えた「茶棚」の仕上がりに期待したいところだが、見違えるとは言えないまでも経年の自然で上品な風合いになっていれば十分だと思っている。要するにあと20年くらい使って眺めて楽しめる状態になればそれで良い。

-----------------------------------------------------------------------------------------------
2023.02.23
★ 洗い上がった「江岑棚」が戻ってきた
23034_ 延べ二日をかけて染み抜きと漂白の「洗い」を終えた桐木地の「江岑棚」だが、期待を上廻る仕上がりで満足している。特に底板面と側面の汚れが嘘のようにきれいになっている。

組み立ててしまうと仕上がりの様子が部分的になるので、届いたパーツの状態で撮影しておいた。全体の仕上がり具合は10年ものの茶道具という雰囲気で、茶席で十分使用できるまで蘇っていると思う。

画像を拡大して確認すると、染み抜きと漂白のバランスの良さが非常に自然で、記事の最初の画像と比較するとまだ半乾きの木肌にしっとり感がある。最終的には少し粉が吹いたような乾燥肌になると思うが、布で丹念に磨いて木目を整える予定だ。

最終乾燥の途中なので、一週間くらいはこの状態で放置しておいてから組み立てようと思う。かつて香道の師匠から、お茶道具には手を出すなと教えられたことは今も忘れないが、こういう形で「江岑棚」を手にするのは許してもらえるだろう。

[日曜工房]では、染み抜き3回と漂白4回の工程を重ねている。それぞれの工程は木地表面が完全に乾く直前に作業を繰り返すので目が離せない。本日の休日前夜から今晩まで、数時間の外出以外は付きっきりの状態だったようだ。

これで期待通りこれから20年間はこの茶道具で楽しめるというものだ。

・・・つづく(もどる

2023年2月17日 (金)

位相差顕微鏡の組み替え:本体「CH」を「BHT」に入れ替え

07_23028_bht 光源の光量と適切な配光を必要とする位相差コンデンサーおよび対物レンズだが、現在の本体「CH」の照明装置では何かと性能の不備を感じていた。そこで、落射照明用本体に使用している「BHT」の2台目を探していた。

というか、もともと位相差システムにはこの本体「BHT」を使用していたが、ある時期に落射照明用の「BH2-UMA」を装着するために、この本体を譲っで、保管品の「CH」本体をDC電源でLED化して付け直した経緯がある。

そこで程度の良い「BHT」の出物を探していたところ、運良くこのたびほぼ目的のものを入手することができた。オリンパス代理店から個人への納入製品をはじめて譲り受けることになる素性のよい物だ。

といっても、本体照明装置とステージのみを使用して、標準装備のコンデンサー・対物レンズ(SPlan 4本)・双眼鏡・接眼レンズは保管品になるので少しもったいない気もする。また、収納用の標準木箱が付属していたが、装備品が嵩張っているので落射照明システムも位相差システムも納まらないのも少々残念だ。

組み替え予定の「BHT 位相差顕微鏡」のスペックは以下のとおりになる。なお、到着した本体の簡単な清掃と注油を終えてから組み替えを行う予定なので、完成は少し先のことになる。しかし、オリンパス純正のビニールカバーをはじめて手にした。この立体形状から型紙をおこして、適当な生地が見つかれば他の顕微鏡のカバーを[ミシン工房]で造ってもらう。

 ・照明装置:緑マイクロ製 LED 12V 6W
 ・コンデンサー:PHASE CONTRAST(BH2用)
 ・対物レンズ:5穴/6穴レボルバー Splan 10PL/A PL 20/CDPlan 20PL LWD/Splan 40PL/PL 40/Splan 100NH/FLPL 100
 ・変倍装置:1.00x、1.25x、1.50x、PH
 ・双眼鏡:超広角鏡筒(BH2-SWBI-M 視野数26.5)
 ・接眼レンズ:SWHK 10×L(視野数26.5)

これまでの「CH」ではレボルバーが固定の5穴だったが、「BHT」になって5穴/6穴の入れ替えが可能になるので、古い短頸レンズなども装着しておける。

-----------------------------------------------------------------------------------------------
★ オリンパスCHシリーズもこれで用済みになった
本格的な顕微鏡を手にしたのは「CH2」で、その後に「CH3」のハロゲン光源でようやくまともな観察を楽しめるようになったが、本体の造りの良さは初期の「CH」の方が上だと思う。そういう意味で、「BH2」が主要機種になってもこの「CH」だけは現役で残していた。今回、新たに「BH2(BHT)」を購入したことで、最後の「CH」シリーズもいずれ処分することになると思う。

・・・つづくもどる

2023年2月16日 (木)

初めてのズームレンズ:Nikkor 17-35mm f/2.8D IF-ED

03_ 社会人になってはじめて一眼レフカメラを購入した際には、1本で多用途に対応できる便利な「ズームレンズ」にはどうしても手が届かなかった。そんなこんなで結局この歳になるまで、コンパクトデジタルカメラを除いて、いわゆる「NIKKORレンズ」は単焦点のみをひたすら使用し続けてきたわけだが、[Nikon 1]のためにどうしてもズームレンズが欲しくなった。

といっても、この[Nikon 1]純正のズームレンズの代表格である、「1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM」(35mm換算:27-80mm)については、知人に頂いたものの丁重にお返しした経緯がある。やはり、長年単焦点レンズを使用していると、汎用のズームレンズではどうしても満足できない。

現在所有するNIKKORレンズ群の中でも、[Nikon 1 ]でオートフォーカスモードが使用できる、比較的年代の新しい「AF-S対応」のものは数が少なく、大半の交換レンズはマニュアルインジケータによるフォーカス操作を行っている。「AF-S対応」の広角ズームレンズで、F2.8以下のEDレンズと言えば、定番の「24-70mm」と超広角の「17-35mm」の2機種になると思っている。

いずれのズームレンズも[Nikon F5]を購入した後も魅力を感じていたものの、30万円前後という価格に大きな壁を感じていたことと、同程度の出費であれば、[AF NIKKOR 85mm F1.4D IF]の突出した単焦点の描写力の方を選択したことを思い出した。

23025_nikkor-1735mm さて、現在でも前述のNIKKORズームレンズは程度のよいものが市場で多数取引されており、このクラスになると中古価格と品質にはしっかりとした相関が感じられる。いわゆるカメラ店経由の返品が可能な信頼できるものが数多くあることを知った。

ということで、一眼レフカメラを所有し始めて48年目にしてはじめての
ズームレンズ[NIKKOR 17-35mm f/2.8D IF-ED]を購入することにした。無論、単焦点レンズの広角18mm F2.8や28mm F1.4 には及ばない1面もあるが、高性能なED ズームの操作性と総合性能をどうしても手に入れたかった次第だ。

ちなみに、この高級レンズを[Nikon 1]に装着した場合の35mm換算焦点距離は、46-95mm の標準ポートレートモードになる。無論、フルサイズ仕様なので、[D-700]でも存分の性能を期待できる。ただし、このズームレンズでカメラに関してはそろそろ最後の無駄使いにしようと思っている。

-----------------------------------------------------------------------------
★ いつのまにか4台になった
[Nikon 1]
現在稼働中の[Nikon 1]は、通常撮影用の「J4」が3台、顕微鏡専用の「V3」が1台の計4台になるが、「J4」については、予備機にエラーが現れた時点でもう1台を追加したのだが、結局は原因不明で回復したので計3台になっている。ということで、何も収集癖の結果ではない。

NIKKORレンズマウント用の「FT1」アダプターも2台あるので、手持ちのレンズ群を取っ替え引っ替えて[Nikon 1]で楽しんでいる。この手軽さに慣れると、かつての中判カメラでのお出かけに要した荷物の多さと、持ち歩く体力には懐かしさを感じる。

-----------------------------------------------------------------------------
★ ズームレンズにおけるレンズ口径
おそらく、これまでの汎用のズームレンズの経験から、描写力や色再現力などの基本的な性能面で、単焦点レンズには敵わない原因の一つに、レンズ枚数の多さからくる明るさの不足があると思う。ビデオカメラレンズのように、ズーム機能が標準のレンズを見ていると、描写力にことさら貧弱さを感じないのは、おそらくレンズ口径が圧倒的に大きなことが原因していると思う。

その意味では、Zマウントでレンズ口径がアップした新しいニコンレンズ群は新時代のカメラレンズという印象を受ける。しかしながら、旧マウントのNIKKORレンズでも今回購入した、[Nikkor 17-35mm f/2.8D IF-ED]や、単焦点の[AF NIKKOR 85mm F1.4D IF]のように、前玉フィルター径が共にφ77mmの口径だと、まだまだ現役でその実力が発揮できる気がする。

望遠系のレンズは光量を得る必要から当然ながら前玉の径が大きくなるのは当然だが、同時に色収差の補正のためにレンズ枚数の構成とコーティング技術のノウハウに多大な付加価値が内在する。そういうことからすると、汎用の望遠系やズーム系の安価なレンズのほとんどが、軽量で前玉の口径が比較的小さいことが納得できる。

23026_77mm 前玉口径φ77mmのレンズ保護フィルターとラバーフードを新たに購入したがやはり大きい。手持ちレンズの類いでこの口径のものはそう多くはないが、お目々パッチリで非常に濃い面構えになる。

というのは、これまでの光学系の理論から推察される傾向の話だが、昨今のスマートフォンに搭載されている三眼レンズでは、レンズを透してCMOSセンサーで変換されたデジタル信号は、光学系のこれまでの常識を覆す、ソフトウエアー処理で出力データが制御される。

もしかして、色収差補正もデジタル処理されているかもしれないと思うと、光学系レンズにこだわることの贅沢さと必然性の要否に若干の疑問すら感じる。

------------------------------------------------------------------------------------
★ フルサイズのレンズを[Nikon 1]に装着するのは邪道か
23029_ フルサイズのカメラ用のレンズ群をたまたま装着できるという、副次的なメリットから所有し始めた4台の[Nikon 1]だが、そもそもCMOSセンサーの大きさの違いから、レンズ視野の一部分しか使用しないような使い方は無駄が多すぎるので邪道かもしれない。

しかしながら、不思議なことに[Nikon 1]純正のNIKKOR1レンズ群よりも、こちらの方が間違いなく総合画質がよい。特にぼけ具合については圧倒的にNIKKORレンズの方が上だ。そして、フルサイズよりも1サイズのCMOSセンサーの方が画素密度が高いとは言え、色滲みなどの不利な要素が発現していない。

それらを考慮して、今回はどちらかというと[Nikon 1]のために[NIKKOR 17-35mm f/2.8D IF-ED]を購入するという無駄と贅沢をしている。しかし、本心ではこのズームレンズの[Nikon 1]との相性は想像以上に良い結果を得られるものと期待している。

------------------------------------------------------------------------------------
★ 注文の品が届いて品質の確認を終える
23030_nikkor-1735mm バヨネットフード「HB-23」が付属していたのでラバーフードが重複したが、これはこれであれば便利なので問題ない。レンズ重量が745gはやはり気合いが入る。望遠レンズを装着した時のように、カメラボディが付属品のように感じられる。

左手で鷲つかみする撮影フォームは、手の小さな女性ではすこし抵抗がある。[Nikon 1]での重心位置の感触はよい。MFリングの回転の軽さは少し心もとないが、超広角ズームなのでおそらく常にAFで使用すると思う。

初めての一眼レフズームレンズなのであれこれと動作を試して納得している。ズーム中のフォーカスだが、実体顕微鏡と同様に一度フォーカスを合わせると、フォーカスターゲットをズーミング操作してもフォーカスがずれない。かつてのマニュアルズームレンズの時代と同じ操作性だ。

実際にはシャッターを押す瞬間いフォーカス微調整を行っているもかもしれないが、それがほとんどわからない。このあたりはコンパクトデジカメのズーミングフォーカスとは全く異なる。

------------------------------------------------------------------------------------
★ DR.CI:LABO シャンプー&トリートメント
細君は若い頃からアレルギー性の疾患に悩まされているので、肌に触れるものには何かと気を遣っているようだ。一方で小生は50歳代頃から頭皮のアレルギー性炎症を経験したことから、シャンプー&トリートメントは一切使用せず、「牛乳石鹸」のみの生活に変えて無事今日まで健康を維持している。

23027_dr もっとも、女性の場合には「牛乳石鹸」オンリーというのは極端な話なので、あれこれと高級なヘアー関連商品を試しているようで、1年前から表題のシャンプー&トリートメントがお気に入りのようだ。

専門店に注文するのはいつも小生なので当然ながらその価格も承知しているが、それにしても信じられないくらい高価だ。頭皮と髪の手入れをするということを、根本に戻ってその効能とコストパフォーマンスを考えるという、男性的な発想はどうも細君には全く通じない。

世界中の女性用コスメメーカーが存在・存続できる由縁は、やはりこの論理的な購買意識がまったくない人々が想像以上に多すぎるというかすべてなのを再認識させられる。

細君いわく、美容院のシャンプー代に比べればこれくらいは安いものだという、訳のわからない納得のようだ。

・・・つづく(もどる

2023年2月15日 (水)

自転車カバーの定期交換:前回から1年6ヶ月目になる

08_ Photo_20210714093201 前回に付け替えた「自転車カバー」は薄くて軽いのでお気に入りだったが、強度はやはりそれ相応という印象だ。大切に使用していたが、昨年あたりから部分的な破れの修復を重ねて、それもほぼ限界に達したので本日新しいものに取り替えた。

このカラーリングが気に入り3枚購入してあったので、今回の交換であと一枚が残っている。丁寧に扱っていても紫外線で生地が硬化して破れやすくなるようで、日陰部分になるところの生地はまだまだ丈夫だった。

このカバーのおかげで雨風による自転車の劣化がかなり防げているのは実感できる。そして、何よりもパーツの盗難などの抑止効果が絶大だと思う。

唯一困ったことは、夏場に近所の飼い猫が縄張り主張でカバーに時々おしっこをかけることだが、これが一番の悩みで、何度もネコ避け対策を行ったが根本的には効果がない。

何だかんだで1年半の消耗品だが、「YAMAHA PAS minä」のバッテリーも昨年にリコールで新品交換してもらったので、これからも必須の備品になる。

・・・つづく(もどる

2023年2月11日 (土)

ガラスの器(その2):偽物っぽいベネチアガラスの第二弾

02_ 23021_ 今回は国産の高級菓子(手作り金平糖)を頂いたのだが、何でもテキーラを特殊な手法で混ぜ込んでその風味を味わえるとのことだ。

その味のことはさておき、仰々しい外箱を開封してみると、金平糖は奇抜な四角錐形のガラスの器に鎮座していた。

前回の用途不明の「偽ベネチアガラスの器」と比較すると実用性では劣るが、蓋つまみのガラスの塊を持った時の感触が非常にバランス良く心地良い。

一昔前ならば、皇室御用達の老舗の和菓子というところだろう、付加価値の極みといったこのような高級菓子が現存するのも一興だ。

今回は金平糖を頂いたあとは、このガラスの器をそっと箱に戻して、[日曜工房]の倉庫に保管しておこうと思う。何十年かのちに誰かがこの箱を開封した時に興味を示せばよし、ガラクタとして廃棄するのもよい。

我が家では何度か故人の持ち物整理をしたことがあるが、普遍的金銭価値のある遺品は意外と少ない。早い話が思い出の品とガラクタがほとんどだと思って良い。そんなことを考えながらこのガラスの器を眺めている。

----------------------------------------------------------------------------------------------
★ 偽ベネチアガラスの器のその後
今月になってからのことだが、このガラスの器に入れるべき適当なものに気付いた。それは細君のよそ行きのソーラー電池駆動の「腕時計」だ。男性用と違って女性用の文字盤は極端に小さいので、保湿庫の中に置いているとどうしても室内照明の照度不足で止まってしまう。そこでこの腕時計を例の「ガラスの器」に入れて本棚に置いてある。

----------------------------------------------------------------------------------------------
2023.02.13
★ 無名の工芸品だが仕上げが良い23023a_
民芸品の「引出付き貴重品保管庫」を昨年の今頃に購入したが、今回はもう少し単純な構造の蓋付き「ジュエリーボックス」で、やや手の込んだ象嵌飾りの漆塗り仕上げのものを見つけた。

オリジナルの箱がすでになく、簡易包装で到着したので余計にみすぼらしかった。その見た目のためにほとんど送料程度で入手できたが、ぬるま湯で慎重に塵落としをすると無傷の漆仕上げが美しく、いわゆる掘り出し物だと思っている。

中のビロード生地を仔細に調べると、使用頻度はほとんど皆無に近く保管品の処分ものというところだろう。

販売店は漆塗りのことを知っていたのだろうと思うのは、埃を一切拭き取らずに現状のままで発送してくれたのが良かったと思う。いい加減に塵を拭き取ると漆面が曇ることをおそらく知っていた気がする。

このジュエリーボックスを眺めていたら、遠くの家族からバレンタインデーのチョコレートが届いた。

23022_patrick-rogerこれがまた今までに食したことのない高級品のようで、しかも一粒のボリュームが驚きの満足感を醸し出す。

先の記事にある「金平糖」もそうだが、菓子に贅を尽くすと際限がなくなる気がする逸品だ。





------------------------------------------------------
★ ホワイトボードが壊れる??
23024_ 仕事場の壁掛けホワイトボードが壊れた。ホームセンターにあるような安価な樹脂製フレームの製品だったので、長年の荷重に耐えきれずにフレームが割れてきた。現場用の総アルミ製のホワイトボードと比較したら、室内用とは言え確かに造りが貧相すぎる。

ただし、これの使い方にも問題があった。マグネット版が便利なので、新聞代の支払い袋や発送予定の郵便物など、忘れがちなメモではなく「物」を何でもかんでも貼り付けていたので、相当な総重量になっていた気がする。

ということで、コクヨ製のまともな壁掛けホワイトボードを注文したところだが、本日中に届くというメッセージが返送されてきた。コクヨが運営する「カウネット」だけあって自社の消耗品文具の配送はかつての文具屋さん並みだ。

・・・つづくもどる

2023年1月24日 (火)

700×28Cタイヤ(シングルギア用)の交換

08_ 三本ローラー台用のシングルギアの自転車を昨年の初秋に購入してから約2,000kmの走行になるが、どうも気になるのがホイールの重さだ。もとよりロードレース用の高級車ではないので仕方がないのは承知しているが、これまでこの三本ローラー台に乗せていた18インチの「BD-1」から劇的な変化がない。

23012_ おそらく、メーカーオリジナルの700×28Cタイヤが街乗り仕様なので、これの重量が大きく影響している気がしていた。そこで、思い切って「Panaracer」のレーシング用シリーズに付け替えてみた。

結果として、これでようやく700×28Cタイヤ・ホイールの納得できる重さになったようで、漕ぎ出しの軽さが明らかに違う。このタイヤも28Cサイズだとロングライドで耐久性のあるものだが、それでも重さはW=230gで、外して計量した元のタイヤはW=463gと倍以上だっとことに驚く。

前後2本のタイヤ交換で駆動系パーツの重量が、合計W=466gも減ったわけだ。総重量Weight=9.7kgのバイクが一挙に9.2kgまで軽量化されたことになる。

あくまでも感覚的なことだが、9kgの前半と後半ではバイクを持った時の第一印象が全く違う。これでトレーニング用のシングルギアもちょっとしたレース車の雰囲気が味わえるようになった。

------------------------------------------------------------------------------------------------
★ 軽いだけではないスリックタイヤ
レース用ということで、かつてのチューブラーのようにトレッドパターンはほとんどスリックタイヤだ。耐久性には若干の不安もあるが、ローラー台専用なので一般的な寿命よりもはるかに長持ちすると思う。

それよりも、特記すべきは走行時の騒音の低さだ。先の街乗りタイヤに比べれるとほとんど無音と言っても良いくらいの静粛性には驚くばかりで、漕ぎ出しの軽さと相まって中級のロード仕様の雰囲気だ。本製品は逆輸入商品のようで、国内のパナレーサーサイトには掲載されていないが、調べてみると結構な数の愛好者がいるようだ。

------------------------------------------------------------------------------------------------
2023.02.02
★ レース用タイヤの空気圧管理
街乗りタイヤと違って表面ゴム層が薄いため、適正空気圧を少しでも下回るとローラーとの摩擦音と抵抗が顕著に変化する。週に二回程度空気圧をチェックする必要があり、コンプレッサーがあるので問題ないが手押しポンプだと面倒な作業だ。

・・・つづくもどる

2023年1月15日 (日)

シーラー:保管品をビニールパッキング

07_ 23009_30cm8mm 本来は食品の保存用だが、汎用の密閉袋の最大のものがA4サイズなので、それよりも大きなパーツ類を保存するために業務用サイズのシーラーを注文してみた。

とにかく確実な溶着を期待したいので、シール幅が8mmで最大長が30cm対応のものを試してみる。

そもそもこれを購入するきっかけになったのは、昨年の[LC/80]総合整備で交換した「6気筒用ディストリビュータ」のことだが、現在ではこの部品を使用する車はほとんど現存しないので、予備パーツとしてオイルの劣化と湿気からの保護の意味で密閉袋が欲しかったからだ。

また、ラッカー系の塗料を使用したあとの溶剤洗浄で発生する臭いのきついウエスなども、これで密閉して廃棄すれば安全性も得られる。寒暖差の激しい倉庫やガレージに保管してある資料や日用品など、シーラーでパッキングすれば湿気だけではなく虫除けにもなるので、収納物の整理を兼ねてこれを試してみようと思う。

製品に関しては日本製の業務用が欲しかったとことだが、使用目的の達成度に不透明なところがあったので、安価な海外製(検品と補充パーツは国内対応)を選定してみた。使用頻度が少ないことと、溶着に多少時間を要しても差し支えないので、この製品で確実に密閉できればそれはそれで良いとの判断だ。

★ 商品が到着したので各種ポリ袋を試す
本体筐体はアルミダイキャストの堅牢な作りだ。デザイン性はなく組立分解に合理的なネジ止めの様相がいかにも業務用という雰囲気がある。溶着時のレバーの押さえ具合はガタもなく、適度な反発力のスプリングで浮き上がるようになっている。

シーラー専用のポリ袋もあるようだが、手元にある何種類かの透明袋で溶着具合を確かめてみた。基本的には引っぱって伸びるタイプのポリ袋は溶着できるようで、パリパリ感のあるものは避けた方がよい。溶着時間は数秒で、冷却に数秒押し続けるときれいに仕上がるそうだ。今のところ溶着に失敗はなく安定している。

熱線とフッ素樹脂の板が一組予備として付属しているが、それぞれ2組の補充用パーツも安価なものなので同時に購入しておいた。これならば機能的には問題ないので耐久性だけが不安だが、国内修理対応の情報資料も同梱されていたので安堵している。

-----------------------------------------------------------------------------------------------
★ お風呂の蓋をようやく交換
23010_ 昨年末に交換する予定であったお風呂の蓋だが、ぴったりのサイズのものがなかなか見つからず、本日ようやくその製品を見つけて注文した。前回のように、幅だけを合わせてm当たりの切り売りでの購入に比べて、規格物の方がかなり安価で品質も良さそうだ。

家庭用品では有名な国内メーカーの製品だけに、今回はもう少し長持ちしてほしいところだ。折曲部の柔らかい樹脂の部分に繁殖する「カビ」は簡単に落とすことができずに、結局は見た目の劣化が我慢できずに交換することを繰り返しているのは少々不満が残る。

お風呂なので、防かびの薬品を使用するのも気が引けるので、こまめに洗浄して乾燥させるしか手立てがないのだが、下ろしたての美しい状態を維持するのは非常に難しく、やっかいな家庭用品の一つだ。

-----------------------------------------------------------------------------------------------
2023.02.06
★ スポットクリップライト
23019_ [日曜工房]内のワークデスクで電気配線端子の加工など、細かな作業を行う時に便利で邪魔にならないスポット照明器具だ。

これでもレンズ付LED電球は12灯構成の5W仕様でそこそこ明るい。デスク天板に挟むと邪魔になるので、鋼製重量ラックの支柱や棚板に固定するとランプ部分に自由度が増す。

この種のLED電球は交換不可の組み付け品になるが、使用頻度を考慮すると使い捨てでもよいとの判断だ。

また。普段は三本ローラー台の横に設置すると、ネガティブ液晶表示のサイクルメーターがくっきりと見やすくなる。むしろこれの使用がメインになると思うが、とにかく安価で高性能かつ合理的な日本メーカーの製品だと思う。

・・・つづく(もどる

2023年1月 8日 (日)

源氏物語絵手鑑:全80枚のうち後期出品分を閲覧

02_
23005_手鑑(てかがみ)とは厚手の紙で作られた折帖に、古筆の断簡を貼り込んだ作品集。古筆を手軽に鑑賞できるところからこの名で呼ぶが、その形状から、鏡を開くことへの見立ても含んでいるらしい。

今回の作品は室町時代から安土桃山時代の大和絵土佐派の絵師「土佐光吉」の筆になるもので、原本を目の辺りにするとその美しさは圧巻だ。鑑賞後にショップで図録を見たが、とても印刷物を購入する気にはなれなかった。

ここの美術館では時たま右のようなポスターを100円で販売しているので、今回で2回目だがそれを購入してきて、自宅玄関にアルミフレームの表装を入れ替えて飾ってみた。こちらの方が図録よりも迫力があってよろしい。

源氏物語は各「帖-名」の内容をある程度理解した上で、「絵巻」から物語を復唱してもらわないと、展示絵の説明だけでは理解に苦しむところが多い。

このあたりは昔の高等女学校卒の年配の方々なら、語り出せば何時間でも物語に耽る様子を、かつて「香道」のお稽古で経験したことがある。

-----------------------------------------------------------
★ ベネチアガラスの小物入れ
小ぶりのキャンディー入れのような器だが、レトロな雰囲気の中に妙な暖かみが感じられるお土産物だ。日本製の「HOYA」のように、イタリアでは有名なアート作品工房の「MURANO」製とのこと。

23004_ デパートのショーケースの中に並ぶ高級菓子に付属するおまけの器ともとれるが、ガラスの透明感がひときわ美しいので、あえて買い求めてみた。

いずれ家族に見つかれば即座に持ち去られるのは目に見えているがそれはそれでよい。華奢なガラス製品ではないので、子供が扱っても壊れることはない。むしろ、これを欲しがる感性に期待したい。ということで、自宅の小物展示用のガラスショーケースに入れておくことにする。

ちなみに、これが本当に「MURANO」製だとは信じていない。金型成形の量産品にあとで着色したものだろうと思う。後日商品を確認して、その着色の品質程度では落胆するかもしれないが、その程度の価格だからそれも承知だ。

----------------------------------------------------------
★ 「硯」を追加してみた
現在使用している「硯」は一般的な五三寸の写経用で、書画材料店で34年前に買い求めたものだ。墨を擦るのであればこの程度の大きさが適当なのと安定性に優れる。

23007_ 最近では一筆だけのために「硯」を引出から持ち出すのは希で、ほとんどの場合は市販の「筆ペン」で事足りる。しかし、墨汁を使えば筆を持つのもそれほど手間ではないので、墨を使わない「硯」として三五度(4.5×10.5cm)の一筆用を買い足してみた。

大した「書」をたしなむわけではないので、書道具はこれまですべて汎用品の練習用だ。お茶と同じく「書」の世界も道具に凝り出すときりがない。小学生のころから数えて、硯を買い足したのはこれで5度目くらいになるが、手元に残っているのは先の五三寸と三五度の2枚だけになる。

墨汁用なので本当はもっと小さなものを探していたが、美術工芸品を除いていわゆる汎用文具ではこれが最小のようだ。

---------------------------------------------------------
★ 「MURANO」製はどうも偽物っぽい
ガラスの着色はすべて塗料によるもので、色ガラスの粉を熔着させたものではないようだ。「MURANO」シールはおそらくは「偽物」という気がする。

23008_ それにしても、ベースの透明ガラスはそれなりの精度の高い「金型」が使用されているようで、偽物の「金型」まで製作するとなると採算が合わない気もする。

おそらくは、何処かの国で製作を行っていたメーカー設備の一部が盗用されて、およそ「金型」精度とは不釣り合いなペイント着色と、偽のブランドシール(ご丁寧にも3枚も貼ってあった)で横流しをしたものだろう。

特殊な方法でペイントをすべて剥がして素地のガラス状態にしてみると、意外とこれの方が上品で美しい。この状態でノンブランドで販売した方が良いと思うようではきっと荒稼ぎができないのだろう。

レトロな雰囲気は一掃されたが、直径10.5cmで上下対称の器は珍しいので使い方次第では楽しめそうだが、やはり高級菓子に付属するおまけレベルかもしれない。

-----------------------------------------------------------
★ ウエストバッグを追加
23011_ 自宅から[日曜工房]までの1.2kmを徒歩またはジョギングで往復する際には軽量のウエストポーチを使用しているが、ジョギング用なので収納容量が極めて小さい。

ペットボトルも収納できるように、現在の2倍の容量でポケットの数も倍増したタイプのものを注文したが、ノンブランドなので価格は1/2なのは驚きだ。

早朝や夕方の暗い歩道を行き来する際にはドライバーへの配慮で、持ち物はいつも目立つ色合いのものを選んでいる。

----------------------------------------------------------
★ スノーパンツ
23013_この時期の[日曜工房]内の室温は3℃~5℃で、細かな手仕事をしている時にはさすがに冷える。特に膝下の寒さをしのぐのが困難で、カッパのズボンを着用するのも一考だが、できればまともな防寒パンツが欲しいと思っていた。

そこであれこれと思案していたのだが、膝曲げの動きに無理のない立体縫製のバイクパンツのようなもので、軽くて安価なものを探していたところ、この「スノーパンツ」に行き着いた次第だ。

来月には再開予定の「スケート」だが、その際にも流用できるとの判断だが、まずは普段使いでウエストの縫製修正の要否を確認して、必要であれば[ミシン工房]で仕立て直しをお願いしたい。

「手直し」といえば、[日曜工房]で防寒上着を使用すると、どうしても両手の裾の汚れが気になるのと、動きに軽快さが欠けるので「インナーベスト」が最適だ。ということで、腰までカバーできるロングベストを仕立て直して、ジャンパーのインナーにしている。

ロングベストはどうしてもレディース用になるので、ウエストサイズの修正のために、[ミシン工房]で裏起毛のポリエステルストレッチ生地を二重にして、両脇の後ろで継ぎ足してもらった。
23014_
縫製を解く手間がもっとも時間を要する作業だったようで、縫い合わせとキルティングの種類の違う縫製を丁寧に解いている。

「表地・中綿・ボア生地」のそれぞれとストレッチの継ぎ足し生地の縫い合わせ処理は、職業用ミシン(Excim-pro)の出番になる。

前からは一応のところ縫い合わせがウエストラインを映し出しており、後ろは寸胴ウエストが目立たない継ぎ足しラインに仕上がっている。もっとも、横からの体型はまだまだトレーニングを強化しなければならない状態だ。

------------------------------------------------------

★ スノーパンツを追加注文

到着したスノーパンツを試着してみて驚いた。当然ながら本来の防寒性能は文句なしということだが、XLサイズをベースに何らかの寸法手直しが必要かと覚悟していたが、誂えたようにピッタリだった。期待していたウエストのベルクロによる調整バンドは使いやすい。小生のような体型ではすべてのズボンはこの調整バンドが必須だと思う。

ウエストをゆったりめに調整して、お気に入りのサスペンダー仕様で自宅でも仕事場の部屋着にしている。これで少しは暖房費の節約になることは間違いない。その節約分を見越して、いつもの「お気に入り」のことだが予備をもう一つ注文しておいた。季節物商品は次のシーズンに同じものを入手できない場合が多いためだ。

-------------------------------------------------------------------------
2023.01.31
★「お気に入り」は即予備を確保
23016_ 上の記事にある「スノーパンツ」だが、予備の2着目は注文の翌日に到着した。前回の仕入れ分の国内在庫があったためだろう。これで数シーズンもしくは5年間くらいは替えの心配をしなくて済む。

密封バッグに梱包されていたので、空気だけを入れ換えてこのまま来シーズンまで保管しておく。

一方で、久々に購入した硯の「五三寸の写経用」だが、これより小さな硯は一般の市販品ではお目にかかれない。

小生の使い方は墨をおろすためではなく、墨汁で小筆の先を整えるだけのものなので、もう少し小さくても良いのだが、ちょうど良いタイミングで市販品の未使用品で長手が2寸そこそこのものを見つけた。

個人所有の転売品だが、「レターパック+手数料」で譲り受けることができて満足している。この寸法だと硯としては、墨を十分におろせないようにも見えるが、小生の使用目的ではちょうど良い。これで墨汁用硯についても気分を変えた予備が確保できたことになる。

23016__20230131154601 なお、墨汁池のように大量に墨汁を消費する使い方ではないのと、絵の具皿では磁器のあまりの滑らかさのために、小筆先を整える感触が心地良くないので、どうしても石の硯が欲しかったわけだ。

左側の「五三寸の写経用」のと列べてみると、幅については同寸法だからこれも特殊な規格品なのかもしれない。箱の裏には商品管理のバーコードが貼られているので、それほど古いものでもなさそうだ。

商品情報がまったくないが用途は何だろうかと思う。いわゆる一筆用だとしたら、これが本来求めていたものかもしれない謎の硯だ。

高級な美術工芸品よりも、このような日用品の中にある掘り出し物に心が引かれるのだが、それでも予備があるという安心感のために無駄使いをしているわけだ。ただし、この先の余生を考えるとそれだけの安心感が必要なのかどうかも疑問だ。

※ この小さな硯は、携行用または外国人へのおみやげ用として、「五三寸」に比べると結構割高な価格で販売されているようだ。

------------------------------------------------------------------------------------------------------
2023.02.03
★ 早朝外出の防寒対策
23017_ ほぼ毎日の[日曜工房]でのトレーニングだが、行き帰りの際に風があると「首元」が特に寒さを感じることに気付いた。

通常の外出ならばマフラー等の対策でよいが、三本ローラー台で汗ばんだあとの帰り道で使用するので簡単に洗濯できるものが良い。

ということで、ミズノ製の「ネックウォーマー」を試してみる。表はストレッチ生地で内側はフリースだが、頭の径からの絞り込み具合が今一つ想像しづらい。

着るというよりも装着するという雰囲気の、いかにも肩が凝りそうなデザインなので、まずは定番の「ブラック」で確認してみる。

肩のラインや背丈で違和感を感じた場合には、左右と背中側に切り込みを入れて絞ってみようかとも考えている。

そうこう考えていると、かなり怪しい設計の製品のようにも思えてきたが、ミズノ製ということなので、単なる思いつきだけで製品化したわけではないだろう。いずれにしても、実際の商品を手にしてからの対応だ。

-----------------------------------------------------
2023.02.05
★ 想像よりも柔らかな素材で肩が凝らない
裏がフリース生地で、リバーシブルになっている。当然ながらミズノロゴは両方に刺繍されているのはさすがだ。

かなり大きめなので、紐を緩めた状態だと顎まで隠れてしまうが、それはそれで良いのかもしれない。最初の「ブラック」で気に入ったので、早々に「イエロー」を注文して、洗濯時の替えが確保できた。

・・・つづくもどる

2023年1月 6日 (金)

医療サービス:命に関わる質の高い治療措置は誰もが受けられるとは限らない

03_ 昨年末に業務および私的な40年来の付き合いがある知人が亡くなった。入退院を繰り返している時期の本人との電話での会話を振り返ると、当初の治療方針の決断に際してあまりにも当人の意思が色濃く影響していたことが悔やまれる。

素人の所感だが、今回のことは心臓血管外科と消化器外科のチームワークの不備が死因だと思っている。つまり、彼が住まいを構える地域で、これらの医療サービスが一元的に受けられる病院はごく限られていた。

従って複数の病院を掛け持ち入退院の連携もままならず、充実したサービスと言えば自宅での介護だけという、まさに物言わぬ患者相手への形ばかりの医療サービスの結末がこれだと思っている。

筆者もケガや病気での入院経験は4歳の頃から数々あるが、かつての医療サービスの質とはいわゆる「名医」に出会えるかどうかの要素が強かった。実際、4歳・7歳の入院時の主治医の絶大な信頼感の印象は今でも記憶に残っている。

しかし、約1年前の外科入院で経験した際には、組織的なチームワークと、責任分担の明確さには若干の驚きがあったものの、総合的な医療サービスへの信頼感はむしろ進化していると感じた。

子供の頃からこれぞ日本の医療サービスというものに浸って暮らしていると、本人の廻りの家族も当然ながらその影響をうけて、経験則に基づく医療コンサルタント並みの知識を習得している。このような家族の援護があれば少なくとも質の高い医療サービスの機会を逸することはない気がする。

・・・つづくもどる

2023年1月 3日 (火)

エアーチャックガンの再考:自動車用と自転車用ではスケールが違う

07_長年使用している「アサヒ製のエアーチャックガン」は、自動車用として精度に優れる業務用製品だ。バルブ形式は米式なので、自転車用のバルブ形式との「兼用型ヘッド」に付け替えたのは昨年の9月のことで、1台のエアーチェックガンで共用できるのは一見合理的なように考えていた。

ところがこのヘッドの米式側はオリジナルのストレート米式と同様に極めて使い勝手が悪い。そして最大スケールが P=0.6MPa なので、ロード用自転車タイヤの一般的な空気圧(0.6~0.9MPa)だと精度に問題がある。従って、実際の空気入れはコンプレッサー側のレギュレーターであらかじめ所定の空気圧に設定して使用していた。

23003a_ ところが、レギュレータ圧力計スケールの読み取り誤差がロードタイヤの乗り心地と走行抵抗感に顕著に影響することがわかった。やはり、ここはロードタイヤ専用のゲージが必要なようだ。

ということで、新しい方のノンブランドエアーチャックガンに兼用型ヘッドを付け替えてロードタイヤの仏式専用とした。そして本製品にはJ型の米式ダブルヘッドが装着されていたので、これをアサヒ製エアーチャックガンへ付けて、同じく米式専用で使用することにした。

結局、米式と仏式のバルブに応じてエアーチャックガンを使い分けるのが作業面ではもっともストレスがないことがわかった。

筆者はもとより「兼用」よりも「専用」を高く評価するのを常としてきたが、今回のエアーチャックガンについても同様のことが言えるようだ。ただし、ノンブランドのエアーチャックガンの耐久性については未知数が残る。

-----------------------------------------------------------------------------------------------------
★ 商品が到着したのでヘッドの付け替えと使用勝手を確認
安価な製品なので仕方がないが、全面はガラスではなく透明アクリル製だ。特に透過度が悪いというわけではないので納得している。「あさひ製」に比べて全体的に小ぶりでとにかく軽い。悪くいえばちゃっちい感じがする。

まずヘッドの付け替えだが、1/4ネジ(ストレート)規格なので問題なく交換ができた。仏式ヘッドでのロードタイヤの空気圧は0.7Mpaあたりの微妙な調整が可能になった。ちょうどこのあたりのゲージ目盛は黄色と赤で色分けされているのが非常にわかりやすい。ゲージの値は大きく誤差はない。

つぎに、「あさひ製」へ付け替えたJ型の米式ダブルヘッドだが、こちらはガソリンスタンドでもおなじみのタイプなので使用勝手は当然ながら問題ない。これまでのストレートタイプやT型に比べて押しつけ角度が正確に制御できる。今のところエアーチャックの専用化は成功したと思っている。

・・・つづくもどる

2022年12月22日 (木)

ベルギー製の玄関マット

02_ お正月に備えて玄関マットを新調してみた。というか、玄関ポーチの泥落としマットの選定で実績を得たので、今回も細君から任された次第だ。

この種のマット類はできれば大きめが良い。というのが持論で、[日曜工房]の「フロアーマット」も幅1200mmの業務用を使用している。それは、掃除の際にずっしりとした重さでずれないで済むからだ。

22261_ さて、自宅の玄関内側の靴脱ぎ後のマットについても900mm幅の大きめで、底付きしない厚手のものを探していたところ、この「ベルギー製」という響きと斬新なデザインが気に入った。

さて、商品が到着したら第一印象で細君が気に入るかどうかだが、毛の密度と感触に関しては現在の「段通絨毯風」に近いので、ストッキングでの踏み心地は悪くないと思う。

------------------------------------------------------------
2023.01.01
★ 音楽プレーヤーが壊れたようだ
お正月は身の回りのものを真新しく入れ替えて気分良くすごしている最中に、ICレコーダーの内蔵アンプが壊れたようだ。ICレコーダーは現役時代にはもっぱらMPEG再生プレーヤーとして通勤には必須のものだった。

23002_ 現在では月命日やお墓参りの際の読経もコロナ過でままならないこともあって、地元のお寺さんの読経と総本山の合唱読経を再生するのには欠かせないものになっている。

年末からお経のデータ再生時の音質が歪みまくっていたので、新年早々に内蔵アンプの調子を本格的に調べてみたら、出力30%以上で増幅アンプが正常に機能しなくなっているようで、新しい製品を注文することになった。

今回はとりあえず間に合わせのもので対応することにして、多機能で安価な海外製のものを注文した。うたい文句の数々の機能のうち、本当に搭載されているのはいくつなのかが楽しみだが、最低限度MP3データのスピーカー再生はだけは大丈夫だろうと判断しての見切り注文だ。

-----------------------------------------------------------
2023.01.03
★ 注文の翌々日に到着して、しかも装備内容の完璧さに驚いている
元旦に注文して3日には到着したのは驚きだ。重さが81gでずっしりとした感触がある。表面/裏面ともガラス質の透明アクリルで、筐体の構造・材質は明らかにスマホの技術が流用されている高級品だ。タッチセンサーの反応速度は速く、ホールドとホールド後の音量操作用にメカニカルスイッチある。良く考えられた構成だと思う。

問題の装備機能は何と宣伝表記のものがすべて揃っている。ただし、それらが本来の性能を発揮するのかどうかは確認していない。とにかく、MP3データを転送してスピーカーから聞ける点は問題なかった。しかも、本体のメモリー容量が32GBあり、SDXC 128GBに対応しているところも良い。

MP3データ再生後数十秒で時刻表示の壁紙画面に移行して、さらに数十秒後には自動的にロックされるようだ。説明書にない機能だが、タッチセンサー機器では普通のことなのかもしれない。久々の海外製品の「当たり」に出会した感がある。

・・・つづくもどる

2022年12月19日 (月)

銅製湯沸かし:熱源の効率化を考慮して試してみる

02_ 湯沸かしに用いられる一般的な金属の熱伝導率「温度100℃:W/(mk)」は以下のとおりになる。

  金:313  銀:422  銅:395  錫:63  鋳鉄:72
  アルミ:240  ステンレス:16.5  ガラス:1

22260a_shinko 家庭で使用する湯沸かしの大部分の素材が「アルミ」なのは安価で加工しやすく、腐食の耐久性に富み熱伝導率が高いということだ。茶釜に用いられる「鋳鉄」は比較的熱伝導率が低いが、その他の要因で優れていることについては割愛する。

意外ともうひとつ一般的な湯沸かしの素材である「ステンレス」の熱伝導率は低く、「ガラスポット」に至っては決して合理的とは言えないレベルまで低下している。

さて、筆者が普段使いしている湯沸かしの素材は「錫」だが、腐食に対してはステンレスのような性能を有しているものの、熱伝導率はこれも(金・銀・銅)に比べると「鋳鉄」並みである。

そこで、現在の「錫製湯沸かし(0.6L)」の約3倍の大きさで、国産「銅製(2.0L)」の茶釜を思わせるスタイルのものを注文した。購入の動機は、今年の冬から加湿器代わりにお茶用のお湯を常時沸かしているが、そうなると現在のものでは少し容量不足を感じてきたからだ。

・サイズ(約):全長:奥行180×幅210×高さ230mm
・重量(約):730g
・満水容量(約):2000ml
・素材 本体・蓋ツマミ:銅
・取っ手:銅・天然籐蔓
・原産国:日本製
・仕様:ガスコンロ直火、エンクロヒーター、ハロゲンヒーター、シーズヒーター、ラジェントヒーター使用可
・注意事項
※注ぎ口脱落防止のため、必ず注ぎ口の付け根部分の上まで水を入れた状態でご使用ください。
※IH、電子レンジ、オーブンレンジの使用は不可。

ただし若干の不安なこともある。本製品はメーカーラインナップでは生産終了品になっており、同種のものは持ち手の形状が全く異なる。はたして、「ヨドバシカメラ」でこの旧製品の仕入れが可能なのかどうか。この製品の在庫を持つ他の販売店ではすでにプレミア価格を呈示しており、定価の倍近くで販売しているところもある。

なお、湯沸かしの熱源は、MAX 200wh の弱い「電熱コンロ」なので、湯沸かしの熱伝導率を上げることで、お湯を維持する効率化を何としても図りたい。

-------------------------------------------------------------------------------------------------
2022.12.23
★ 無事に商品が確保できたたようだ
注文から5日が経過して、ようやくメーカーからの出荷連絡が「ヨドバシカメラ」へ届いたらしい。おそらく新潟方面からのトラック便の流通に相当な遅れが生じている可能性がある。とにかく商品が確保できて一安心だ。

-------------------------------------------------------------------------------------------------
2022.12.24
★ 200wh の電熱コンロでお茶を入れる適温まで達するか
22263_ 商品が到着したので、電熱コンロのパワーはこれまでの70%(140w)のままで、9割満水(1.8L)状態でお湯を沸かしてみた。この熱源では当然ながら沸騰までに相応の時間を要するが、湯温は90℃まで上昇することを確認して、煎茶用の釜として問題のないことがわかった。やはり、「銅」の熱伝導率の高さには感心する。

そして、湯沸かしの底板の直径がちょうどコンロの外縁に納まる大きさで、安定性も熱効率も最高のマッチングではないかと安堵している。それにしても、想像よりも少し大きいことに若干驚いているが、デザインに間延びがない良い姿だ。急ぎでお湯を沸かす際には、これまでの錫製湯沸かし(0.6L)や、銅製横手急須(0.35L)を使い分ければ良いが、それぞれの容積比では、6:2:1 の関係になる。

★ 実用品としてはよく考えられている
電熱コンロのような弱火だと、煮立ってもふたががたつかない重さと袴の長さがあり、注ぎ口もお湯があふれない高さの設定になっている。実用品らしいところは、湯沸かしの内側は亜鉛メッキで工芸品のような銀メッキや錫メッキではない。

一点だけ気をつけなければならないのは、注ぎ口がろう付けされているので、450℃以上の温度に達すると水漏れをおこし、最悪の時には溶け落ちる可能性がある。注ぎ口の形状は大量生産の金型加工に手仕上げを施しているようで、注ぎ終わると一滴のこぼれもないのは気持ちよい。

従って、空だきは厳禁なのとできれば火力の強いガスコンロは避けた方が良い気がする。といって、IHコンロも使用できないので、結局は600℃の電熱コンロが一番適しているのかもしれない。

22264_ ★ バイメタル式アナログ温度計を見直した
温度計といえば今やデジタル表示のものが一般的だが、釜湯の温度が適温かどうかの大まかな温度を確認する程度であれば、この旧式のバイメタル式アナログクッキング温度計は視覚的に確認しやすい。しかも電池不要で食品衛生上も問題ない。

卓上にある古いバイメタル式アナログ温度計(窓際の室内最低温度を監視している)の購入日付を確認したら 1968.09.26 になっており、確かに中学生の頃にデパートで購入した記憶がある。

54年が経過してもいまだ正確に温度を表示しているのは驚く。ちなみに、メーカー名の表示の一部に、「K.HATTRI」の文字が見えるので、1881年創業の「服部時計店」の製品のようだ。だから当然ながら風防は硝子製だ。

-------------------------------------------------------------
★ 90℃保温ならば電熱コンロのパワーを55%まで抑えられる
[銅]の熱伝導率は[錫]の6倍なので、3倍のお湯を90℃保温の状態でも、電熱コンロのパワーを20%ほど絞ることができる。

電気代の節約はわずかだが、湯わかしの熱効率を良くしたことの満足感の方が大きい。湯沸かし・保温だけが目的であれば、マイコン電気ポットの方が電気代は安いと思うが、冬場の室内であれば余剰熱源が室内の暖房に変換されるので良いとする。ただし、夏場のお湯確保の時には改めて考え直してみようと思う。

------------------------------------------------------------------------------------------------------
2022.12.26
★ 汎用工場生産品の意外な良さ
先の「銅製湯沸かし」もそうだが、無名の汎用工場生産品の良いところは実用性面での品質には絶対的な信頼性がある。つまり、出荷数がそれなりなので、メーカー保証の精神がどれにも生かされている。従って、製品に付加価値を見い出せればこれほどお買い得なものはない。銘入りの一点ものとは別な意味で値打ちがある。
22265_
銘や見た目の好みよりも実用品質を優先する筆者なので、もうひとつ関連の品を紹介してみたい。誰もが知る「たち(橘)吉」製のごく普通の姿の湯呑み茶碗だが、手に取るとこれが驚くほど薄くて軽い。

まるで焼菓子で造ったようなので、磁器および釉薬の成分がこの上なくきめ細かで均一なもので製造されているのだと思う。

細君いわく、この湯呑み茶碗は「茶渋」が全く付かないとのことで、つまり表面のきめの細かさがそれに顕れているのだと思う。

1976年頃の京都「橘吉」の製造で、大阪大丸百貨店からの出荷品になる。「塗り木箱入り6客」仕様の引き出物等に数多く出回った安価なもので、未使用で食器棚の奥に眠っていることが多い品だ。

例によって、これも「お気に入り」なので普段使いのものとは別に、予備としてもう一箱を未開封で仕舞ってある。そのうちに家族の誰かがこれを開封することだろう。

・・・つづく(もどる

2022年12月18日 (日)

初めての音源データの添付:[LC/80]のエンジン始動音

01_ 本ブログでは音源や動画のデータは基本的に添付していない。

動画ファイルは、割り当てられているサーバー容量を急激に圧迫することと、そもそもが1記事あたりデータ量が2MB程度に制限されているので、これまでこれらのファイルのアップロードは控えていた。

ただし、どうしても残しておきたい備忘録としての音源を、今回はじめて添付してみた。それは昨今の車では耳慣れない[LC/80]ストレートシックス(直列6気筒エンジン)の初爆排気音だ。

ということで、冬場の朝一番の冷え切ったエンジンへ供給される濃いめのガソリンガスに点火されて、排気ガスが「ガナドールステンレスマフラー」に共振する一発目の排気音を録音しておいた。

満充電のバッテリーに接続された新しいセルモーターの心地良いギア音も良いが、この初爆排気音はいつ聞いても飽きない。

二つ目の音源ファイルはエンジンが十分に暖まってからの再始動音だが、こちらは実にあっけないがそれなりに安定している。

気温4℃でのエンジン始動音

暖機運転後のエンジン始動音

ということで、極めてマニアックな記事になったが、サンプリングは2012年製のソニーデジカメ「DSC-WX170」によるもので、撮影動画からサウンドだけを抽出したものだ。

-------------------------------------------------------------------------------------------
2022.12.25
★ 移動工具台
22262_ 整備工場には工具ワゴンが必ずあるのは、これがないと複数の作業を行おうとすると工具をあちこちに散乱させてしまう。先日の外部電源装置の装着作業だけでも、レンチ類がジャンパーの両ポケットにあふれる始末だ。

専用の工具ワゴンを備えるほどの作業は希なので、簡易な可動式サイドテーブルで高さが70cm~90cmのものを探してきた。90cmに調整すると、天板がバンパー上のフロントグリル下あたりになるので立ち作業に好都合だ。これで工具の置き忘れがなくなり、気持ちよく作業が行える。

足部分に天板を敷いおけば充電器や電源ドラムなども収納できそうで、これまでの60cm高のメタルワゴンよりも使い勝手が格段に向上する。

・・・つづく(もどる

Google Chrome のブックマーク設定

03_ 新しいウインドウでWEBページを開いた時に、ブックマークリストを左サイドパネル内に表示する「操作手順」を記録しておく。

   ■ 右上[サイドパネルを表示]-[リーディングリスト]-[ブックマーク]をクリック

ウインドウ内では、これ以降「サイドパネルを非表示-表示」操作で常に「ブックマーク」が選択されるようになる。

・・・つづくもどる

2022年12月16日 (金)

備蓄のお酒を補充しておく

02_ なくなったからといって、ビールと違って近所のスーパーでは入手できない日本酒「司牡丹」と、ブランデー「レミーマルタンVSOP」の残り本数がそれぞれ1本になったので半ダースづつ注文しておいた。

年明けになると、この種の商品の物流が元どおりになるまで2週間くらいかかるので、年末までに到着するように本日の注文手配になった。円安のあおりを受けて洋酒の価格は高騰しているが、日本酒の方は前回注文からほとんど変化がない。

22257_ というか、原材料が米と米麹だけ仕込まれている「純米酒」の中ではもっとも安価な部類に入ると思う。昨今のプロデュースされた新銘柄の高価な「純米酒」とは歴史と安心感の実績が全く違う超辛口の老舗の品だ。だからこの[お気に入り]だけは誰彼なく紹介や薦めたりはしない。

この[司牡丹]については以前にも記事にしたが、とにかく筆者のアルコール代謝にとてもやさしく、これまでいわゆる悪酔いを感じたことがない。これは「レミーマルタンVSOP」にも言えることだが、とにかくお酒の銘柄というのは歴史が一番大切だと思っている。

その意味では、国産洋酒メーカーはいずれ廃れるのが当然だと思っているので、お酒の味を覚えてからは、頂き物を除けば国産洋酒を口にすることはほとんどない。

ここまで書くといかにも贅沢な[お気に入り]の記事になるが、外食で得体の知れないお酒に貴重な酔いのひとときを犠牲にすることに比べると、自宅に備蓄する酒代はしれたものだ。

最近では日本酒では1合弱、洋酒はダブル、ビールは一缶以上は頂かない。これ以上の量を口にすると、酔いに任せた飲食になりがちで食事の際の感動のバランスが崩れる。

・・・つづく(もどる

2022年12月12日 (月)

[LC/80]待機電力用のDC12V電源の製作

22255_01_ ★ 作業手元の照明確保
早朝および夕暮れ以降は[LC/80]のボンネット開けた状態での作業灯は、懐中電灯やランタンを使用していたがどうも手元が暗い。壁際に固定したスポット照明が効率的だと思うので、AC100Vで手元スイッチ付きのクリップライトを注文した。

同程度の明るさをもつ12V用のクリップライトが[日用工房]の非常用照明として2基設置済みだが、いずれもLED光源のこの種のライトは安価でも品質が良い。

★ 準備作業(手動キルスイッチの装着)
バッテリーのメインアースケーブルおよびボデーへの二次アース線のそれぞれは、バッテリー廻りの長さにほとんど余裕がない。しかも1ランク容量が大きなバッテリーを搭載しているので、なおさらキルスイッチを挿入するのがかなり窮屈になるのは事前に覚悟はしていた。

そこで、アイドリング状態でバッテリーマイナス端子を外して、アースコネクターを回転させたり、固定ボルトの挿入方向を入れ替えたり、ボディアース線の取り回しを変えてみたりの現場合わせの作業を行うこと約1時間で、何とかキルスイッチをバッテリーマイナス端子に挿入することができた。

この作業が成功しないと、すべての計画が無に帰するわけなので、この1時間はかなり緊張の連続だったがこれで一安心だ。

ただし、ボディーアースケーブルだけは20cm程度延長しなければ収まりが悪いので、後日これの純正品(L=60cm)を加工して継ぎ足す予定だ。この時点でキルスイッチの動作確認を行いたいところだが、そうするとオーディオのメモリーが消えてしまうので、現時点では装着前のキルスイッチ単品チェックでOKとしておく。

22254_dc ★ 外部電源のパーツおよび加工ケーブル
注文してあったAC100V-DC12V 3Aの電源アダプターが到着した。まず出力電圧を測定すると、12.3V で安定しているので問題なさそうだ。外観はノートPC用のACアダプターに似ている。

外部DC電源は、車載バッテリーにもっとも近い位置で、DC防水コネクターケーブルを抜き差しして投入と切断を行うようにしている。

外部DC電源投入と切断作業時(ケーブルの抜き差さし時)には必ず中間スイッチを操作するようにして、不測の過電流が発生しないようにしておく。

おそらくACアダプターはコンセントへ差しっぱなしの状態になるので、中間スイッチにより出力DC電源ケーブルのオス端子の通電を遮断するようにした。

耐電圧25V 330μF のDCコンデンサーが到着したので、端子ボックスの中に納めて配線接続はすべてDCコネクターで行えるようにしてある。DCコネクターはオス・メスとも端子カバーを装着して、不測のショートを防止している。

★ 外部DC電源の準備完了
車載バッテリーと外部DC電源の電流切替が予定どおり行われているかどうかは、バッテリー廻りのハーネスの電位差を測定すればわかる。また、外部DC電源の電流値を監視することで、回路の安定度を確認することもできる。

もっとも心配なのは、外部DC電源投入時の一時的な並列電源になる瞬間だ。時間にして3秒だが、バッテリーとDC電源側とに電位差が生じるので、アダプター本体への影響がまったくないとは言い切れない。

22256_ ということで、完成した外部DC電源装置の切替テストは、回路の機器すべてから目を離せないため、隣の[日用工房]で何かの作業を行う時間帯を狙って、数時間から半日サイクルで外部DC電源の安定度を確認する予定だ。

これらのテストを何度か重ねてから、外部DC電源を一晩通電してみようと思う。というのは、DC電源のアダプターは日本国内での品質管理を経ていない直輸入品なので、若干の心配が拭い切れない。なお、中間スイッチとコンデンサーは国産品なので品質に問題ない。

各パーツの結線作業はヒューズケースのハンダ付けを除き、すべて圧着端子のビス止めなので耐久性も問題ないと思っている。コネクターの接触不良もなく、オス・メスの寸法精度も大丈夫だ。

準備は整った。あとは外部DC電源ケーブルの取り回し調整と、収納ケースを現場に取付けて切替テストに臨むだけだ。

ちなみに、最近のコンピュータ搭載の車では、「OBD端子」からテスタ-経由で電装系の待機電力を供給するようだが、前述のような電源の並列投入と遮断のわずか3秒間でシステムが「異常」を検知する可能性がある。ところが、[LC/80 中期]にはこの端子そのものがない。従って、本記事はあくまでも[LC/80]の整備備記録としての備忘録だ。

------------------------------------------------------------------------------------------------
2022.12.18
★ バッテリー側の配線取付完了
本日の気温は一日中5℃前後でしかも風が強い。従って、外部電源ボックスの設置調整は次回にして、バッテリー廻りのアースケーブルの延長と、DC電源受電側の配線仕舞いを行って作業終了。

とにかく風が吹くと身体が震える。ケーブル圧着端子のボルト穴径を揃える加工が必要になったり、風のために配線接続部の熱収縮チューブにライターの炎が当たらなかったりで難儀した。

新しい[LC/80 ガレージ]&[日用工房]のはじめての冬だが、引越時の夏場もそうだが建物外壁および天井の断熱効果は、外気温±2℃くらいのようだ。夏場の2℃はそれほどでもなかったが、冬場は風を除けての2℃の差はありがたい。もっとも、動き回っている限り石油ファンヒーターを使うほどの寒さではない。

-----------------------------------------------------------------------------------------------
2022.12.19
★ DC電源装置の組み付けはお正月休みになる
今週からしばらくは本年の仕事の整理のために、[日用工房]でまとまった時間を過ごすことができない。従って、残りわずかな「DC電源装置の組み付け作業」は、28日以降のお正月休みに行うことにした。

-----------------------------------------------------------------------------------------------
2022.12.22
★ 気になるので、DC電源装置の組み付けだけを済ませる
組み付けといっても、手間がかかるのは電源ケーブルを壁添いに這わせて固定することと、電源ボックスの位置決めだけのことなので、本日の夕方に急遽取付を完了した。

当然ながら外部電源とバッテリーの切替えを行い、[LC/80]の待機電力が一瞬たりとも寸断しないことと、バッテリーアースがOFFになっていることをテスターで確認した。

本日の作業はここまでで、次回に十分な監視時間を準備して不測の漏電がないことと、ACアダプターの発熱状態や電流値の安定性を何度か確認する。本日の1時間程度の無負荷時の観察では、海外製ノンブランドのACアダプタートランス部とコンデンサーの発熱状態は問題ないようだ。

なお、本日の確認は12V回路の機器単体でのチェックが事前に済んでいるので当然の結果なのだが、実際に現場でAC100Vコンセントへ繫ぐと何かしらの不安がある。

----------------------------------------------------------------------------------------------
2022.12.24
★ ACアダプターの安定性を確認中
待機電力そのものは1w未満と予測しているが、エンジンOFFで短時間での待機電流を測定してみると70mA程度で、一日経過してからの値は50mAでほぼ安定している。つまり、P=12.3×0.050=0.615w ということになる。

ACアダプターの最大出力は P=3.0wなので、この負荷率(20%)で長期使用をこれからスタートするが、この外部電源で給電中に車のドアーを開けた場合には、ロック解除の電磁リレー、もしくはLED ルームライト(ミドル・リア・フット)のどちらかで、その際の電力量はPmax=3.4w(I=0.28A)に達することをあらかじめ確認している。

ちなみに、ルームライトの電球をLEDに交換する前であれば、21.4w(I=1.7A)になっていたはずで、3w-ACアダプターでは確実に電圧降下を招き、ともするとアクセサリーメモリーが消失する可能性がある。

このことは備忘録として重要な点になる。基本的にはドアーを開ける際には、外部電源からバッテリー電源に切り替えた方が安全だ。というか、失敗しないためにも運転席ウインドウに「外部電源給電中」の札を掲げておくことにする。

---------------------------------------------------------------------------------------------
2022.12.28
★ 待機電力供給用の外部電源装置の完成
外部電源を運用し始めて6日が経過して、12V ACアダプターによる給電と[LC/80]のアクセサリー&セキュリティの待機電力のバランスに問題がないことをほぼ確認できた。これで待機電力による車載バッテリーの放電を心配することがなくなった。

これまでのバッテリー電圧の測定結果から、マイナス端子を外した状態での鉛蓄電池の自然放電の電圧低下量は ΔV=0.01v/日で、これも当初の経験予想と変わりない。

---------------------------------------------------------------------------------------------
2023.01.10
★ 16V ACアダプターに交換
23006_ac16v 現在の12V ACアダプターの長期信頼性の実績が確認できないのと、バッテリー電圧の方が若干高い(13V~12.5V)ことへの不安を払拭するために、パナソニック製レッツノート用の互換ACアダプターに付け替えることにした。

こちらは16V 4.06A(65w)仕様なので、外部電源でアクセサリーの起動まで対応できる。加えて、ノートPC用なので各種の保護回路が充実していることと、とにかく安全性に実績があるのが気に入った。

DCプラグの形式が[D]から[C]へ大きくなるので、メス側配線とヒューズも8A仕様に交換する。これで、外部電源切替時の電荷の逆流がなくなり、回路全体の負荷容量にも十分な余裕が生まれた。

過電流と短絡保護はヒューズである程度の安全性を維持できるが、加熱保護と過電圧保護が心配だったので、これですべての保護回路を具備した電源になったわけだ。

・・・つづくもどる

2022年12月11日 (日)

[LC/80]暗電流によるバッテリー放電の根本的な対策

01_ 今年の4月に無接点電流計測器(クランプメーター)を備えてから、アクセサリー待機電力の暗電流が、通常の値を超えていた原因は「HIDユニット」のバラストの劣化だったことを発見した。そこでヘッドライトの光源はすでに「LEDバルブ」に交換している。

それでも、セキュリティを含めたの待機電力による暗電流が80ミリアンペア程度なので、バッテリー電圧は1日あたりで0.11V程度の低下が見られる。

このことは、満充電後の電圧13.0Vから、正常下限電圧12.5Vまでの0.5Vを5日足らずで消費する勘定になる。電圧が12.5V以下でセルモーターを起動させるとバッテリーへのダメージが発生するので、ガレージでの駐車日数が連続すれば2~3日に一度はメンテナンス充電を行うようにしている。

ところで、バッテリー単体の自然放電の電圧降下は、経験的には1日あたり0.01V程度なので、バッテリーマイナス端子を外せば、満充電から40~50日程度は正常電圧を維持できるはずだ。この違いを考えると暗電流の根本的な対策を思案してみたくなる。

暗電流のバッテリーへの負荷をゼロにするためには、当然ながら別電源を用意することになるが、その別電源とは「蓄電池」か電灯線からの「ACアダプター電源」しかない。そして、車載バッテリーと別電源の切替え装置も必要になる。

まず、「蓄電池」の場合には1週間程度の暗電流への対応ならば、20,000mAh 程度のポータブルリチウムイオンバッテリー(1万円前後)が必要になる。ただし、これだと毎週一度、もしくは走行時には充電をしなければならない。別電源に関しては供給の安定性と連続性を考えれば「ACアダプター電源(2千円前後)」に決まりだ。

あとはDC12V~14V 3A程度の信頼できるアダプターを準備すれば良い。常時通電状態になることから、過電流対策として低めの耐電流のヒューズを挿入しておくのも忘れてはならない。できれば瞬時停電時のことを考慮して、耐電圧25V 330μF 程度のDCコンデンサーも挿入しておきたい。

つぎに、電源の切替装置については、いわゆるレース用のキルスイッチ式の切替だと瞬時断線が発生するので、アクセサリー機器のメモリーが飛ぶ可能性がある。つまり、別電源を並列で投入した後に車載バッテリーのマイナス端子を絶縁する「手間」が避けられない。

22249_ この手間を電子的に制御しようとすると、それぞれの電源容量がまるで違うのと、バッテリーターミナルの堅牢なケーブルの取り回しが現実的には不可能だ。

そこで、[日用工房]の非常用照明のバッテリー電源端子にも使用している、バッテリー直結の「手動キルスイッチ(実際にはダイヤルを緩める)」を用いることにする。

<入庫時>
【12V DC 外部電源接続 ON(車載バッテリーと並列接続 ON)】
   ↓
【車載バッテリーキルスイッチ OFF】
   ↓ (この間約3秒)
【外部電源独立 ON(車載バッテリー OFF】

<出庫時>
【車載バッテリーキルスイッチ ON
   ↓
【車載バッテリー接続 ON(12V DC 外部電源並列接続 ON)】
   ↓ (この間約3秒)
【外部電源 OFF(車載バッテリー独立 ON)】

この操作を徹底すれば何かの不測の事態が発生して、[LC/80]を数週間動かせなくてもバッテリー上がりを心配することがない。何よりも、日常的に出庫時は常にほぼ満充電状態でセルモーターを起動させることができるのが心地良い。

・・・つづくもどる

2022年12月 9日 (金)

卓上ガスコンロ:カセットガスコンロを再考する

02_ 我が家でカセットガスコンロを使い出したのは、東京赴任先の住居で使用していたものを持ち帰った15年ほど前からだ。その後、非常用として[日用工房]にも常備してあるが、卓上で煮炊きものをする際にはこれを使用するのがお決まりになっていた。

しかしながらカセットガスの備蓄はあまり大量に保管することができないため、特に冬場は頻繁に買い置きの機会が増える。しかも、調理中にガス切れでボンベを入れ替えたり、使用後に仕舞い込む前にボンベを外す手間を考えると、思うほど手軽とは言えない気もする。

折しも、イワタニ製の純正カセットガスボンベの価格が急騰しているようなので、流し台の奥から15年以上保管してあった都市ガス用の古い一口コンロを出してきた。22252_ところが五徳廻りの掃除が不十分のままの保管だったことから、煮汁による腐食がコンロ全体に及んでいた。

今朝、[日用工房]で手入れを試みたが、さすがに使用に際しての安全性にかなり疑問がありそうなので、思い切って一口コンロを注文することになった。

そもそも、我が家のダイニングの壁にはガスコンセントが備わっているので、短いガスホースで卓上一口コンロが使用できるようになっている。

従って、あえてカセットガスコンロを使用するメリットは、ガスホースを丸めて仕舞う手間が省けるだけのことだ。しかも、カセットボンベ1本分を都市ガス代に換算する100円程度で、IH卓上コンロ(1.4kW)ならば130円になるので、都市ガスはもっとも経済的だ。

・・・つづくもどる

2022年12月 5日 (月)

心に残る今年一年の出来事

03_
[LC/80中期]
2年越しの修理懸案事項だった、「オイル漏れ対策」でエンジンドライブシャフトのミッション側シール交換を終えたことと、運転席パワーシートの2回目修理でモーターアッセンブリー一式を交換できたことだ。

[お気に入り]
カメラや顕微鏡のレンズものの追加補充も一段落して、本来の使用目的に専念できる体制が整った、いわゆる安定期に入った気がする。そこで仕事場に備えた逸品の「お茶道具」で煎茶をたしなむことの充実感をしみじみと味わっている。

[つぶやき]
持論だが、中国北京由来の「PM2.5」の監視と対策を怠らなければ、呼吸器系の健康被害を最小限に抑えることができると思っている。そして、その検証にある程度の自信を得たので、この先も本件を健康維持の基本としようと考えている。

[アイス&インラインスケート]
一年前の上腕骨折で本年はおやすみ。12月には再開の予定であったが、仕事の関係で気を抜けない年末になるので、万が一のことを考慮して来年から再開することにした。

[ミシン工房]
これといった作品はないが、日常の繕い、裾上げ、詰めなどに2台のミシンがそれなり稼働している。それぞれのメンテナンスは怠らないので、いつでも心地良く言うことを聞いてくれる。

[日用工房]
何といっても[LC/80ガレージ]とセットで移転・引越しに際して、一連の準備から完成までに要した日数は半端ではない。何せ、今年の仕事量を2割程度調整したくらいで、来年はその分を取り戻さねばならない。

[自転車]
2017年の年末に電動自転車[YAMAHA PAS minä]を購入し、その後2020年の10月に細君用の[エアロバイクの2代目]がやってきた。それ以来になるが、今年の夏に三本ローラー台専用の[シングルスピード]を設置して、トレーニング用の自転車が[BD-1]からこれに取って代わった。

・・・つづくもどる

2022年11月28日 (月)

スケート再開まぢか:歩行トレーニングで最終調整

05_ 22245_ 40年くらい続いている同級生「五人会」の案内が今年もやってきた。昨年は有馬温泉で日帰り会食だったが、今回は大阪市内を2時間ほど散策した後、天満橋の八軒屋浜の料理屋で会食を行うとのことだ。

仲間の一人が近畿圏の文化や歴史に詳しく、観光案内ボランティアも務めるほどなので、毎度のことながら単なる物見遊山では終わらない。当日は若干の手荷物もあり、バッグを背負っての1年ぶりの本格的なウォーキングにしようと思い、倉庫から古いヒップバッグを出してきた。

重心の低いヒップバッグなので歩行への影響は少ないと思うが、久しぶりの使用なので「五人会」当日へ向けて足慣らしの準備を始めた。近所への外出時はこれを装着してスケート再開のバランス歩行トレーニングを兼ねている。

このタイプのバッグは2輪車(オートバイ&自転車)の走行時に上体のバランスを崩すことがなく、背中の排熱効率が良い。手元の実際の製品は20年前のものになるが、現在も写真のとほとんど仕様が同じだ。

さて、このバッグはこれまで主にカメラバッグとして利用していたので、長時間のウォーキングで問題がないかどうか、「五人会」当日までに十分な試し歩行を重ねてみようと思う。

-----------------------------------------------------------------------------------------
2022.12.01
★ ガラストップ製ヘルスメーター

22247_ 仕事場に設置してあるヘルスメータは、6年以上前に購入した「ガラストップ製」だが、いつまでも美しく清潔感があふれる。そこで、[日用工房]へ移設した三本ローラー台の傍にも、超シンプルな機能のガラストップ製ヘルスメータを置くことにした。

トレーニング前後の体重変化で発汗量がわかる。[日用工房]の室温が10℃前後だと、扇風機を回しながら1時間の発汗量は400~500mL程度だったが、室温が5℃前後になるとさすがに扇風機は不要だ。

こうなると、我が家で日々稼働中のハンディーマッサージャー(細君用、筆者用、予備)のうち、予備の1台も[日用工房]へ持って行くことにした。

最近ではこのタイプのマッサージャーを見かけないので大切に使用している。電子制御の振動モーターは意外と耐久性があるようで調子が良い。そして、消耗品のパッドは現在もメーカーで補充パーツとして販売されているのがうれしい。

使用中のものはグリップ部分の印刷ロゴが薄くなってきたので保護シールを貼って使用している。その点、予備のものを見ると、こんなにきれいだったのかと驚く。

22246_-hm165 このマッサージャーはこの一年間の左上腕骨折後のリハビリにも大活躍したので、他の健康器具に比べてことのほか思い入れがある。これはもう医療器具の類いではないかと思っている次第だ。

ただし、左上腕廻りのリハビリの通院で、より専門的なマッサージやストレッチの指導を受けたことが、このマッサージャーを効果的に使用できるようになったことと無関係ではないと思う。

いずれにせよ、この歳で身体機能の回復と増強を自覚できるようになったことは、この先への自信につながる。70歳の転機/80歳の壁/90歳の満足を目指すならば、現在の時期はことさら健康管理を充実させたい。

--------------------------------------------------------------------
★ バックランジというエネルギー消費に効果的なスクワット

どこでもできて、ほとんど準備が不用なスクワットに「バックランジ」というものを知った。

 1)足を揃えて立ち、片足を大きく後ろへ出す。
 2)上体はまっすぐにしたまま、股関節と膝を曲げていく。
 3)膝を90度まで曲げたら、後ろ足で床を蹴って元の姿勢に戻る。

<ポイント>
 ・引き足スタート時の荷重配分は7割以上前足(軸足)にかける
 ・姿勢バランスは前足片方で維持する
 ・上体の左右のぐらつきの抑えを常に意識する

22250_ ポイントからわかるように、このスクワットはスケートの滑走における基礎的な下半身の筋力とバランス感覚を養うのにもってこいの運動になる。

初心者がもっとも難しく感じるのは、後ろ引き足を浮かすように伸ばす動作だと思うが、これはいわゆる「軸足」という概念がない歩行しかしていない場合に起こる。

よりスケートらしい姿勢を意識するならば、これのアレンジ版として「サイドランジ」というものもある。ただし、こちらはそれなりの床スペースが必要になるのと、フォームの確認には鏡があった方が良い気がする。

○ このスクワットはおなかの脂肪燃焼に効果的らしい

おなか廻りの脂肪を気にする人は、一度は「腹筋トレーニング」を試みたことがあると思う。しかし、腹筋に特化したトレーニングは、腹筋力を鍛えることには効果的だが、脂肪を減らすほどのエネルギー代謝を伴わないのが定説になっている。

その意味では、「バックランジ」は腹・背筋を適度に刺激しつつ、運動中のエネルギー代謝量は一般的な「腹筋トレーニング」の数倍にも及ぶらしい。

ただし、あくまでも筆者の感想だが、膝関節への負荷が相当あるように思えるので、軽いジョギングをこなせる程度の下半身の基礎体力が整っていないと、きれいな姿勢を維持することが難しいかもしれない。

・・・つづく(もどる

2022年11月24日 (木)

伊勢物語 絵になる男の一代記:中之島香雪美術館

02_ 22243_ 細君に連れられて表題の絵物語の作品を鑑賞してきた。毎回のことだが来客を気にせずに、存分に作品の鑑賞ができるところが良い。

作品の中心人物は「在原業平」で、本美術館は「伊勢物語」に関わる重要な色紙絵と写本を多数所蔵している。

この種の作品はこれまでにも何度も鑑賞の機会があったので、そろそろ題名と絵柄の関連性がわかってきた気がする。

本企画の副題が「謎多き恋多き最古の歌物語」となっていることの深意がようやく理解できてきた。

木戸を叩いて女のもとへ男が訪れるのは「夕刻」で、立ち去るのは「朝方」という余韻を感じさせる庵のセットが会場の出口休憩所に設置してある。

来客者のほとんどは女性なので、このセットが意味するところは容易く理解できるものと思うが、少なくとも数分間は立ち止まらないと全シーンを確認することができない。

なかなか凝った大人の趣が感じられる演出だと思う。

念のために、この場所だけは撮影が許可されている旨の表示があったので、素直にそのとおりにさせてもらったが、実のところ上記の演出の解釈に気付いたのは画像を編集している最中だった筆者は無粋な男だ。

ということで、「伊勢物語」を語るほど知識のないものとしては、文章は控えめにして演出セットの画像に重きを置きたい。例によって、画像を2回クリックすると最大画面で空の色や庭の様子などの変化を楽しめる。

・・・つづくもどる




2022年11月23日 (水)

ソニー アクションカム HDR-AS15 フルセット

02_ 22242_ アクションカム[HDR-AS15]のフルセット(外付けLCDユニット込み)を入手した。未使用の自転車ハンドルの固定マウント VCT-HM1 も付属していたが、走行しながら動画を撮る予定はない。

通常動画の固定撮影であれば、ハンディカムのコンパクトモデルの方がレンズや録画性能は優れるので、これを三脚に据えれば事足りる。

スマートフォンを持っていれば、これ自身のカメラ機能を含めてWi-Fi接続機器の選択肢が多数ありそうな気がするが、当面はガラケー派なのでそう簡単ではない。

アクションカムはその名のとおり、動きながら被写体を逃さない超広角レンズでしかも圧倒的にブレに強い。今後は身体に付けて足の動きもチェックすることを試してみたくて、オールマイティ定番物として本製品を選択した。

まあ、よくあるゴルフのスイングフォームをハイビジョンビデオカメラで自撮りして、スローで再生しながらうんちくを語っているようなものだ。

今回これを入手した動機は「前回の記事」にあるように、広角(広範囲)ハイビジョン60コマ動画撮影を、手軽に撮影する機材としてなのだが、実際に製品を手にしてみると想像以上にコンパクトなのには驚く。

リストバンドに一体化されたライブビューモニターの方が本体よりも嵩張って見えるところがおもしろい。

完全防水ケースや接着マウント類の標準アクセサリーおよびライブビューリモコンと外部接続LCDモニターなどが一式簡易防水バッグに収まる。自転車ハンドル固定マウントは完全防水ケースと外部接続LCDモニターケースの固定ネジを使用するので、本体単独での取付はできない。

外部接続LCDモニターは2.7インチでハンディカムと同じ大きさで、ケースの寸法はこれで決まるようだ。モニターは本体から給電されるようで、ケースに収めることで専用の映像出力端子が接続されるようになっている。

ライブビューリモコンおよび2.7インチLCDモニターの液晶表示はきれいだ。とにかく映るではなく眺めていて楽しい。このあたりのことは何年も前にレビュー動画が公開され尽くしているので本文では割愛する。

本製品一式は隣町のマリンスポーツ愛好のオーナーから譲り受けたもので、本体と完全防水ケース以外の付属品・オプション品が未開封の状態だった。一度使用したままの保管品ということで、本体ファームウエアーは更新済みだが、2014年以降のリモコンファームウエアーは未更新だった。(昨日更新済み)

リチウムイオン電池とmicroSDカードは交換してくださいとのメッセージに従い、これらはすでに準備しておいたが、現状品でも十分に使用できそうなので、しばらくはこのまま試してみようと思う。

-------------------------------------------------------------------------------
★ 一通りの設定を完了してどの組合わせで使用するか
公園での録画再生確認の容易性から、インラインスケートの練習機材としては外部接続LCDモニターケースに収めて持ち歩くのが便利なようだ。ライブビューリモコンは滑走中は確認しづらいのでなくてもよさそうだが、画角の滑走範囲を見極めるためには便利なので、最下段の画像のセットを基本とする。

一般的には外部モニターとしてWi-Fiで連動する「スマホ」は誰しもが必携なので、あえてモニターケースに収める必要はないのだが、筆者は2026年までガラケー通話オンリーの予定なので、このような場合には荷物が増える。

実際の固定撮影は自転車の前かごに携帯三脚で立てておくだけのことで、付属品のハンドル用固定マウントまでは必要ない。一見すると前かごに小ぶりのハンディカムを設置しているような姿になる。カメラの画角から外れて滑ることはないので、常時監視しながら録画を行う予定だ。

公園という半ば閉ざされた公道での犯罪発生率は一般公道よりもはるかに高い。従って、犯罪を誘発する行動も控えなければならない。これまでに、自転車脇に揃えて置いていたスニーカーを盗まれた経験があるが、仲間うちの情報では予備のスケートブーツ一式を盗まれた話はあとを絶たない。

------------------------------------------------------------------------------
2022.12.01
★ 卓上三脚をはじめて試したが旧製品は問題あり
22248_ おそらく20年近く保管したままの卓上三脚をカメラ庫の引出の奥から探してきた(写真上)。かつてはこの種のカメラメーカーの製品は、通常の三脚をそのままコンパクトにした構造だが、パーツの強度と精度は決して良くないようだ。

無論のこと、この卓上三脚でカメラと称するものを実際に装着したことはないが、何かの役に立つだろうとの思いでかつてついでに購入したものの気がする。

さて、今回は外部モニターケースに収めた「アクションカム」本体に、三脚&グリップ代わりにこれを装着してみたが、1/4ネジの固定度が甘くてしかも固定ネジ盤が摺り回し方式なので、カメラ底部にキズが付きそうな具合だ。

ということで、保管品の卓上三脚は廃棄することにして、昨今の新しい多機能小型三脚を購入した。脚を閉じると持ちやすいグリップになる仕様はこの種の製品に共通しているようで、旧製品の時代にはなかった発想だ(写真下)。

この種の三脚はスマートフォンの自撮り対応になっているものが多く、いわゆるカメラ専用という製品が少ない中で、もっとも小型/シンプルかつ堅牢なものを選んだが、これならば「アクションカム」に似合いそうだ。

しかも、三脚の開脚度が大きいので安定性も向上している。ただし、高さ調整機能は旧製品のように脚が伸びるわけではないので注意が必要だ。

いずれにしても、脚を閉じた後のグリップ感が非常に良いので、「Nikon 1」にも使用できそうな気がする。カメラの三脚は中判カメラ対応の[ベルボン-ワンクイック]と日常使いの「ベルボン 一脚」の2台で落ち着いているが、これをデジカメ用三脚ラインナップに加えることにした。

・・・つづくもどる

2022年11月21日 (月)

インラインスケート再開準備:気になる録画機材

05_ スケートブーツを最後に履いてから約1年間のブランクがあったので、先月から本格的に体力面でのトレーニングを行い、まだ持続力と柔軟性では不十分ながらバランス感覚の取り戻しは順調だと思っている。

この先はより効率的に一年前のスキルを復活・上達させるために、フォームを客観的にチェックできるようにしたいと思う。これは長年の課題であったが、具体的にデジカメ動画で撮影したデータを何度か確認したことがある。

ただし、固定カメラの状態では画角の範囲で滑り廻るには限界があり、本来ならば補助の撮影者が必要なことを実感した。そこで、何とか画角の広い広角レンズでハイビジョン画質の動画撮影が簡単(小型/軽量)にできる機材を模索していた。

そしてたどり着いたのが、昨今は一般的になってきた「アクションカメラ」で、画角が170°前後まで対応しているものだと、公園内道路の脇に停めた自転車のハンドルに固定しておけば、スラロームのフォームはおよそ録画できそうだ。もっとも、画角の両端を何度か確認しながら滑走範囲を把握する必要がある。

--------------------------------------------------------------------------------------------
★ ソニー製の「アクションカム」が生産を終了しているようだ
22241_ アクションカメラでは「GoPro/DJI POCKET/Insta360」が世界の主流になった現在では、2012年の[HDR-AS15]から2016年の[HDR-AS300]まで6種の新製品を販売してきた「ソニーアクションカム」が製造を終了してから久しい。

画像上部のホワイトの製品が最終版の[HDR-AS300]で、一連の本製品の特徴である、Wi-Fiリアルビューモニターが分離されているため、本体が非常に軽くて録画状態(画角範囲)の確認が瞬時に行える。

一方で、初期型のブラックの製品[HDR-AS15]には、先のWi-Fiリアルビューモニターに加えて、ハンディカム風の液晶モニターが装着できる専用端子が用意されていた。これだと、自撮りの表情確認が容易で、女性には評価が高いと思われる。

いずれにしても、ソニー製の「アクションカム」は、「GoPro/DJI POCKET/Insta360」とは一線を画した日本製品として評価していた。

たとえば、屋外ではDC電源から、屋内ではAC電源からUSB給電しながら長時間録画が可能な機能を備えた優れものだが、時代の流れには乗りきれない面があった感がする。

特に、液晶モニター装着の[HDR-AS15]はポケットに入るミニハンディカムで、今後ともこのような製品は海外製のおもちゃを除けば、手に入れることはできない貴重なもののように思う。

各種取付アタッチメントと完全防水アクリルケースが標準装備というのも、マリンスポーツ時の使用にただならぬ積極性が感じられ、一貫してカールツァイスレンズを採用しているあたりは個人的には好感が持てる。

----------------------------------------------------------
★[HDR-AS15]と[HDR-AS300]の比較
初期型と最終版とでは約4年の期間をおいているが、当然ながらその4年間で随所に改良が加えられているものと想像していた。

2012年10月発売 HDR-AS15(初期型)
2013年10月発売 HDR-AS30V
2014年 3月発売 HDR-AS100V
2015年 3月発売 HDR-AS200V
2016年 3月発売 HDR-AS50
2016年 6月発売 HDR-AS300(最終版)

表題の2機種について、1920×1080/60P のいわゆるハイビジョン動画撮影を主体に、主な仕様を比較表にしてみたところ意外な事実がわかった。

おそらく、アクションカムはソニーのビデオカメラ技術の副産物であることから、初期型の[HDR-AS15]でほぼ完成版として、基本性能面では改良の余地がない製品と判断しても良さそうな気がする。

むしろ、「CMOSセンサー/レンズ/入出力端子」の比較では、初期型の方が品質コストが高い気がする。それを補完する意味で、最終版までにGPS機能やWi-FiのNFC機能などを追加しているが、その分だけ消費電力が上がっている可能性もある。

            ソニー アクションカムの初期型と最終版の主要な仕様比較
22240a_






















最終版[HDR-AS300]でもっとも評価できる点はおそらく手ぶれ補正が「電子式」から「光学式」に改良されていることで、ハンディカムレベルの追従反応の良さが備わっていると推察する。その名のとおり、アクション操作性の改良かと思う。そのことを優先した結果、レンズ格納部の容積が大きくなっているのがわかる。

・・・つづくもどる

2022年11月14日 (月)

絵師「住吉 廣行」の作品

02_ 22238_ この時季の「京都/奈良」へ土日に車で出向く先は混雑があたりまえがだ、7月には京都「相国寺」の「承天閣美術館」で周りの雑踏とは異次元のひとときを過ごした。

そして先日は奈良「大和文華館」で、エントランスの様子からもわかるように、信じられないくらい静かな空間で細君と二人で「やまと絵」を鑑賞してきた。

すべての作品の前面ガラスに鼻先を付けるように近づいて、時には1分間くらい立ち止まっていても問題のない人数で、さすがにここでは単眼スコープは必要なかった。

単眼スコープだと実物の縮尺がわからなくなるが、裸眼で目をこらすと「やまと絵」に類する日本画の場合には、信じられない細筆をもちいて途方もない時間を費やしているのがわかる。

日本の文化遺産に共通するのは集中力と持続力のたまものという雰囲気を見ることが多い。西洋のガラスと貴金属に対して、日本の陶磁器と木/漆という対照的な素材は、一見恒久的な保存性に劣る気がするものの、実際のところは想像以上に耐久性がある。

「やまと絵」や日本画に使用される「和紙/(岩)絵の具」についても同様のことが言えるようで、今回の絵師「住吉 廣行」の約200年前の作品は、まるで近代日本画の巨匠の作品のような発色の保存状態には驚く。

・・・つづく(もどる

2022年11月13日 (日)

自転車&ストレッチ:[日用工房]の空きスペースを有効活用

07_ 22236_ 新しい[日用工房]の余裕のある通路には、「三本ローラー台」を常時置いたままにしている。その後ろには「シングルスピード」を立て掛けてあり、自転車トレーニングには実に快適な環境が整った。

ただし、毎回15~20km程度の走行後は、重量級の棚を相手に一人相撲のような中途半端なストレッチで済ませている。

長椅子を立て掛けておいて、必要な際にストレッチ台になるようなものを探していたが、スポーツジムにあるようなリフティングベンチでは長さが足りないし、キャンプ用の折りたたみベッドでは背筋が伸びない。

そこで、あれこれ思案した末にフルサイズ(幅60cm×長180cm×高55cm)のマッサージベッドが最適だとわかった。これを通路の隅に立て掛けておくのは良いが、到着した商品の重さが25kgもある耐荷重300kg仕様なので、想像以上に移動が大変なお荷物になった次第だ。しかし、極めて堅牢な造りと適度なクッションにより、自宅のカーペット床でストレッチを行うのとは全く違う感触が味わえる。

------------------------------------------------------------------------------
★ 19インチモニターの設置完了
22237a_ モニターアームを重量級棚の柱にボルトで固定して、使用しないときには棚前面に裏向きで納まるように「19インチモニター」の設置が完了した。これでモニターを使用しないときは通路を占用することがない。

PCやBlu-rayを用いずに、「1080P」のハイビジョンリラクゼーション映像のHDDデータを「メディアプレーヤー」で再生しながら、三本ローラー台に乗ることが出来るようになった。このモニター品質ならば映像の美しさそのものを楽しむことが可能だ。

三本ローラー台と直角方向に先のストレッチベッドを倒すと、透明カーテン越しに狭いながらも本格的なジムの様相を呈している。そこで道路からの視線もあることなので、シャッターを半降ろし状態にして若干のプライバシーを確保している。

今回の映像設備はそのほとんどがPC関連の余剰パーツで構成されているが、それらがこのように再利用できるとはおよそ想像しなかった。

 ・19インチモニター(再利用)
 ・内蔵用3.5インチ 500GB HDD(PC本体廃棄、残パーツ)
 ・HDD電源/USB変換ケーブル(保管品)
 ・各種ケーブル類(再利用)
 ・メディアプレーヤー(購入
 ・モニターアーム(購入

-----------------------------------------------------------------------------
★ H150 スタンドミラー
22239a_ トレーニング用のシングルスピードのライディングフォームを確認するための「スタンドミラー」を注文した。画像はホワイトだが、ダークブラウンの製品が半値になっていた。製造元は新潟県三条市の金属メーカーなので品質は問題ないと思う。

棚の隙間にも入るほどコンパクトにたためるようなので、荷物が増えた感がないのが良い。鏡部分はガラスのようだが、飛散防止シートが貼ってあるとのことで、安全性への配慮がなされている。

そもそも、ライディング中は視界から外れないことが前提になるが、幅が何せ270mmなので初心者では厳しいものがある。このあたりは、先の19インチモニターを眺めているのとはちょっと勝手が違う。商品の到着は数日後になるが、ややもするとモニターよりもこちらの方が眺めていて楽しいかもしれない。

そもそも、このスタンドミラーを注文した経緯は、ライディング中の腰の柔らかさが足りないことが気になっていたので、前傾姿勢を確認するためだ。腰廻りの筋力と柔軟性を取り戻さなければ、来月から再開する予定の「インラインスケート」に支障をきたすからだ。

この先裸足で左右に体重を移動させながらスケーティングフォームを確認することも「インラインスケート」再開の大切な準備で、そのためにもどうしてもスタンドミラーが必要だった。

・・・つづくもどる

2022年11月 8日 (火)

グリーンランド&アイスランド:北極圏に近い国々の景観には神秘性がある

03_ 生涯にわたり表題の国々へ旅行に出かけることはまずないので、せめて「ドローン撮影 4K 映像」ならではの、人が行き来しない自然のままの景観を楽しんでいる。

動物を一切寄せ付けない切り立った山々や渓谷、そして壮大な地球的規模の氷河を[2K]モニターで鑑賞するだけでも、現地に居るような錯覚と感動が続く。おそらく、室内のモニターを[4K]対応にして「Blu-ray Player & Disc」を入手すればさぞかし楽しめるだろうとは思うが、諸事情でなかなかそれが実現できない。

これらの本当の意味での大自然の映像を観ると、日本国内の名勝や絶景とはすべてにわたりスケールの違いに愕然とする。おそらく、観光旅行では足を踏み入れらえないところも、「ドローン撮影」であれば三次元空間をいとも簡単に高画質映像で記録できることは、今世紀のカメラ撮影技術の大きな進化だろう。

こちらは、アイスランドの対岸付近に位置するグリーンランドの小さな町(イットコルトールミート)を、空撮映像「Scenic Relaxation Film」から切り取らせてもらったが一言で別世界の気がする。画像を十分拡大できるように、1600×900 の解像度で挿入している。外壁の色は「国」が指定するらしく、住民が勝手に塗り替えることはできないらしい。

22234_

この町での一年を通じての生活を考えてみるが、どうしても具体的なことが思い浮かばない。そもそも、生活基盤は何によって支えられているのかも想像できないが、あれこれ詮索せずにただ眺めて楽しむことにする。

・・・つづくもどる

2022年11月 3日 (木)

[LC/80]車内用のDVDプレーヤー:後部座席に備える孫どもの「おもちゃ」

01_ 22232_dvd 年に1回あるかないかの、[LC/80]の後部座席に家族を乗せる際の「おもちゃ」として、すでに6年前に生産が終了した超安価な製品を調達してきた。

10インチのディスプレイ部分が回転して裏返しになるのでヘッドレストにも掛けられる。古い製品なので嵩張る厚みだが、どこをどう操作しても車本体には影響ないので安心だ。

映像メディアとしては[DVD]はまだまだ健在だが、記録メディアでは[Blu-ray Disc]に移行したためか、この種のプレーヤーはホーム製品を含めて激安製品が多い。といって性能に問題があるわけではないので、DVDプレーヤーはコストパフォーマンスが高いと思う。

子供が遊べるメディア機器としては、インターネット接続のタブレットよりも安心なので、遅ればせながら1台はあっても良いかとの思いつきの結果だ。

----------------------------------------------------------------------------------------
★ 自宅のDVDプレーヤーも年代物なので予備機が必要

22233_dv3030v 偶に観るDVDソフトのために、甥っ子から頂戴した再生専用機がもう製造から20年近く経っている。いつ壊れてもおかしくないので、以前から程度の良い出物があれば予備器として取り置きしておこうと考えていた。

そんな折に先日適当なものが見つかったので、早々に注文したのが今日明日に到着すると思う。今回の製品に求めるのは、簡単接続のHDMI出力端子付きということだけで、それ以上の機能に不足があるわけではない。製造年も比較的新しく、この製品で今後10年は安心出来そうだ。

---------------------------------------------------------------------------------------
★ ホームDVDプレーヤーの予備機が届いたが、おそらくその出番はない気がする

まず大きさだが、現在のものは幅が昔のビデオデッキと同じなのに対して3割程度コンパクトになっている。つぎに重さについても、半分程度に感じられるのは驚きだ。電源を入れてみるとリモコンの反応がきびきびしていてやはり品質向上の気配がある。ただし、再生画質に関してはほとんどわからないので、現在のものもそれなりのグレードだった気がする。と言うことで、リモコンの電池を抜き再梱包して[日用工房]の棚に予備機として保管することにした。

しかしながら、ホームDVDはこの先での需要はほとんど期待できないと思う。世間では1920×1080Pの解像度が標準になってきた中で、720×480のDVD再生規格は確かに時代遅れだ。旧版のDVD映画コンテンツを偶に再生する以外には、ホームDVDに映像の感動を求めて使用することはなくなった気がする。

--------------------------------------------------------------------------------------
★ 手軽に1080P映像データを再生する方法

22235a_19 カメラ撮影後の4K以上のMPGやM2TS映像データを再生するには、日常的にはパソコンもしくはTVを使用するのが一般的だが、モニターへダイレクトに変換した映像信号を送る、いわゆる「メディアプレーヤー」の最近の製品を再考してみた。

ノンブランド製品は数千円で数多く出回っているが、再生解像度や対応ビデオフォーマットの種類など、商品説明と実際の性能に差異のない信用できものは意外と数が少ない。

オリジナル製品名で「VERSOS」、国内販売店名で「SANWA SUPPLY」の同製品が比較的無難なようで、手元で確認してみるとUSB給電のIOデータ製のポータブルHDDの接続が可能だ。

無論、SDカード/USBメモリーも32GBまで対応しており、DVDプレーヤーよりもスマートだ。ただし、1ファイル容量に制約があるようで、今のところ4~5GBあたりで気をつける必要がある。併せて本体の発熱にも留意しようと思う。

1080Pの解像度まで変換出力が可能なので、標準的な性能の19インチモニター全画面でちょうど良いハイビジョン再生がパソコンなしで楽しめる。当然ながらこれだと先のDVDプレーヤーよりもはるかに美しい映像を簡単に再生できるわけだ。

ということで、用済みで保管してある19インチ液晶ディスプレイにモニターアームを装着して、[日用工房]の三本ローラー台の前面に、リラクゼーション映像の再生用として配置することにした。

これからは[日用工房]で高級ジムの雰囲気を味わえるわけで、トレーニングから退屈さを一掃できる。

・・・つづくもどる

2022年10月23日 (日)

古いアンプ内蔵スピーカー/チューナー付を探してきた

07_ 22227_sansui-sms01bt 今月半ばに防災用の携帯ラジオを[日用工房]に備えたところだが、せっかくなのでFM放送を聞いてみたところ、やはり音楽を聴くには無理のある音質とパワーだ。

そこで、日常的にラジオを違和感無く聴ける、スピーカーユニット重視の古い(2013.12月発売のちょうど10年前)製品を探してきた。

配達は週明けになる。[日用工房]は金属板の壁構造のため、FM室内アンテナの受信には若干の難があり、来週は300Ωと75Ωの両方を準備してあれこれと試すことになりそうだ。

さて、今回のアンプ内蔵スピーカー/FMラジオ付きは、見ての通り斬新なデザインで、ファンクションごとに変化するLEDダウンライトを搭載した派手でおもちゃチックなモデルだ。それでも探していたサブウーハーを内蔵し、2.1ch方式に対応している。また、ワンタッチ接続が可能なNFC対応Bluetoothも搭載している。スマートフォンなどをワイヤレスで接続することが可能な、現在ではごく当たり前の仕様を備える。

スピーカーユニットは63mmコーン型フルレンジタイプx2、100mmコーン型ウーハー×1で、FMチューナーを内蔵し、定格実効出力は4.5W+4.5W+30W。当時の市場価格は20,000円前後だっとの記録がある。さて、実際の性能のほどは定かではないが、少なくともBGMを鳴らす程度のアンプとスピーカーの性能に問題が無いことだけは確信している。

現行販売品のこの種のものでFMラジオを聞こうとすると、必ずCDプレーヤーが付いてくる。CDプレーヤーは機械的消耗品で、必ず壊れるのがわかりきっているので、電子部品だけの今回のものが非常に魅力的だった。

---------------------------------------------------------------------------------------
2022.10.28
★ 前述のおもちゃチックなオーディオの致命的な欠品

ラジオ機能/各種メディアの再生に問題はなかったが、FMアンテナが80cm程度の単線固定なので、増設アンテナとの相性が今ひとつのところがある。しかしもっとも困ったのは、本体のスイッチ部分がセンサータッチ方式なので、指先の感覚では操作できず必ずスイッチ部分を目で確認する必要があることだ。

加えて、リモコンが欠品しており同メーカーの汎用リモコンでも使用できなくはないが、ボタン表示が必ずしも一致しない不便さが残る。もっとも重要な音質については、低音のバランスは良いものの2.1chの個別の調整が省略されている点はやはりみすぼらしさがある。

いずれにしても、日々のスイッチオンと選曲およびモードの切替がこの上なく面倒なので、棚に置きっぱなしの[日用工房]での使用には向かないと判断して買い改めることにした。結果、本製品は梱包して棚の上の中二階へ保管される。

【一体型コンポ(その2)】
22231_-uk323 一体型コンポでお決まりの「CDドライブ」付きのタイプになる。ただし、カーオーディオ風の挿入口なので目障りな開閉蓋がないのはデザイン的にはまだ許せる。ということで、[日用工房]の日常ラジオはこれに落ち着いた。

2.1chのような低音の心地よさはないが、全域のバランスはまずまず良い。前回の製品と比べて、フルレンジスピーカーの駆動出力が20W+20Wで、格段に向上したことの余裕が音質に出ている。

外部入力の種類は同様だが、「Bluetooth」には対応していない。しかし、オーディオアンプの回路は一応まともで、FM受信アンテナ端子も75Ω用が付いているのは非常にうれしい。

普段使いでは、USB端子の外部入力とFMラジオのモード操作だけなので、仕様としてはこれで問題ない。リモコンが付属するので、棚の上段に格納しておいても大丈夫なのは、前回の製品の欠点を完全にカバーできている。

-----------------------------------------------------------
★ FMの受信感度が向上したので耳障りなノイズから開放された

75Ωアンテナ端子に、天井付近から別途FM波受信アンテナを接続すると感度が格段に向上する。これで当地で受信可能な全局をカバーできた。

前回の製品より更に3年古いものだが、当時の販売価格が4万円台というのは若干高い気がする。

しかし、筐体はアルミ製一体型で電源の安定化回路のパーツもそれなりのものが内装されているので、中身と価格に比べて第一印象でそれが感じられないのが残念だ。

おそらく、知る人が見れば「BOSE」の製品を真似た安価版というところなのか、性能面では十分に対抗できる実力を持っていると思う。

USB入力モードからの再生時には楽曲のプロパティーが簡易コード表示になるのは仕方ないが、聞き慣れた曲で音質の各種コントロールが出来るところは、さすがに価格だけのことはある。ディスプレイの表示はカーオーディオ風で一瞬の視認性に優れる。

このあたりは、先の「おもちゃチック」なオールプラスチック製の2.1chアンプとは全く異なる。無論、それでも操作性に問題がなければ[日用工房]の音響製品としては事足りる。しかし、正統派の製品を手にしてみるとやはり随所に品質の良さが目立つのは致し方ない。

近年はこのようなコンパクト&高性能という実力機が少なくなった。ちなみに、自宅のオーディオは30年以上前から12V安定化電源で、カーオーディオを使用している。こちらこそが耐久性とコンパクト&多機能という点ではオーディオ機器のカテゴリーでは群の抜いていると思う。

・・・つづくもどる

2022年10月16日 (日)

空気配管図の更新

07_ 22223a_ 5年前にコンプレッサーを追加した際に作成した空気配管図を本日更新した。

今年は予備タンク(33L)を追加したり、今回はエアーチャックで「700-28C」タイヤへ0.62MPa 減圧経路の必要性から、[日立ベビコン MAX 0.65MPa]の位置付けを再検討することにした。

エアーツールでもっとも高い空気圧を必要とするのは「インパクトレンチ 0.60~0.80MPa」で、その次が今回から「エアーチャック 0.30~0.62MPa」になった。

ところが、「エアーチャック」だけであれば[日立ベビコン]で対応が可能で、たまにはこれを稼働させてやるのも悪くはない。

従って、レギュレーターへの流入配管のカプラーを切り替えて、自転車全般はこれでエアーチャックを使用するようにしてみた。

その他の空気圧よりも空気量が問題になる「インパクトレンチ」、「エアーサンダー」等は、予備タンクを抱えた総タンク容量83Lの[COMG]を使用する。これまでは、実際のところ 83Lタンク は常時加圧状態で、概ね 0.75MPa 程度を維持するようにしていた。つまり、使いたい時にすぐに使用できる点を重視していたからだ。

これからは商用電力を契約したことから、発電機もメンテナンス運転モードでしか使用しなくなる可能性も高い。せめて、[日立ベビコン]と室内バッテリーの充電くらいは発電機で駆動させるもの悪くないかもしれない。ということで、本日夕刻に、3/8カプラーと1/4カプラーを買ってきて空気配管の繋ぎ替えを行ってきた。

----------------------------------------------------------------------------------------------
★ 11月は防災月間なので「携帯ラジオ」を備える
22224_
これまで携帯できるラジオは「MPEGプレーヤー」にラジオ機能がついているので、これで対応することにしていた。ただし、実際の災害時のことを考えると乾電池駆動の据置型を準備しても良い気がする。

災害時の避難中継基地の「日用工房」にラジオを備えるならば、普段から聞ける(問題のない音質の)ものとして、AC/DC駆動の嵩張らない据え置きラジオを注文した。

この種の家電製品を買うのは大学生になった頃以来なので、カタログを眺めているだけで郷愁の感がする。そういう思いから購入に踏み切った経緯もある。

初めての下宿生活で真っ先に買った家電がこの種のラジオだった。そして、当時のラジオのつまみの位置まで鮮明に覚えている。しかし、物価との相関からすると随分と安くなったものだと思う。

------------------------------------------------------------------------------------
★ 前回の終了モードを記憶しているのが便利

乾電池駆動でもFM/AMの受信感度は問題ないので防災用ラジオとしての機能は合格だ。音質に関してはコメントできる水準ではないので割愛するが、BASSモードがデフォルトなのでそれなりの実用レベルとしておく。LINE入力はアンプ出力に物足りなさを感じるがこれも仕方がない。

ただし、乾電池がない状態でも前回の終了モードを、AC電源コードを完全に抜いておいてもその後の再接続でちゃんと覚えているのは便利だ。「日用工房」では退出時にブレーカーを落とすので、この機能がないと使い勝手が悪い。この辺りはカーラジオよりも心配りができている。

ラジオだけのために音質にこだわるのであれば、古いカーオーディオを12Vバッテリー駆動で聞く方法もあるが、定期的なバッテリー充電が厄介なのと、DC12V電源を別途備える場合には、毎回退出時にオーディオがリセットされていまう不都合がある。

そんなこんなでAC/DC駆動の携帯ラジオがもっとも妥当な選択だという結論になった。だいたい携帯ラジオは電源を完全に落としても、終了時のモードを記憶しているのは昔から決まったもので、今回もその予想を裏切らなかった。

------------------------------------------------------------------------------------
★ 携帯ラジオの泣き所はやはりそのチープな音質にある

携帯ラジオは災害時の情報確認という点ではなんら問題はないのだが、[日用工房]でBGMとしての音楽を聴くというとなると、スピーカーというよりも振動板から発せられるようなあの貧相な音質には閉口する。乾電池のメンテナンスをしながら常備しておく事には変わりはないのだが、普段使いではもう少し音質の良いスピーカーが欲しいところだ。

と言って、棚の上に梱包して仕舞ってあるミニコンポを開封するのも大げさだし、2.1chのアンプ付きスピーカーにFM受信機だけが付いているような「昔の製品」があれば最高なのだが、暇をみて探してみようと思う。

・・・つづくもどる

2022年10月15日 (土)

久しぶりの内陸性 PM2.5 発生状況

03_ 22222_pm25 今年の初夏から監視している「PM2.5 予測図」だが、アジア圏では発生源とも言える北京郊外からの影響を強く受けている。

今年の何度か上陸した台風の襲来時にはこの北京郊外からの影響が遮断されるのが確認されたが、今月上旬あたりから国内固有の発生源による「PM2.5 予測図」が確認されるようになってきた。

間違いなく、○○工業地域と称されるところが「PM2.5」の発生源になっていることがわかる。これから秋が深まると北からの弱風が一日中ふくようになれば、これらの「PM2.5」は拡散されて、予測図には顕れなくなる。

------------------------------------------------------------------------------------
2022.10.18
★ 本格的な冬型の気圧配置になって「PM2.5」の分布予測はどうなる

北京郊外を発生源とする「PM2.5」の移動・拡散状況は、これまで夏場には偏西風に乗って日本列島全体へ拡散するような影響をおよぼしていたことがわかる。ところが、冬場になると「ハルピン」を経由した高濃度の「PM2.5」は、日本列島へのロシアからの北風に乗って、最悪の場合にはあまり拡散ぜずに直撃することが予想される。

これはどういうことかと言うと、あくまでも筆者の私見だが、冬場にはインフルエンザが短期間に全国一斉に蔓延するということと、かなり強い相関がある。つまり、インフルエンザウイルスは「PM2.5」に付着して北風に乗ってやってくるということだ。

従って、この時期には「PM2.5」の分布状況を常に監視しながら外出に注意を払うとともに、マスク(4層構造以上のものであれば問題ない)を着用すれば、直撃のインフルエンザ罹患を防ぐことが可能だ。

ただし、すでに感染した人からのウイルスの防御をマスクに頼るのは全くもって科学的ではない。つまり、拡散しているウイルスが付着した「PM2.5」から身を守るのと、ウイルスが増殖している感染者から身を守るのとを混同してはならない。

-----------------------------------------------------------------------------------
2022.10.21
★ 本日より警戒態勢

22228_pm25 前述の予測記事にあるように、本日より「PM2.5」の分布状況がいわゆる冬型の兆候を示し始めた。細君には外出時は必ず高性能マスクを付けることと、出来るだけ移動は車を使用するように指示した。

おそらく、世間の一般情報はこのことをすり替えて感染予防キャンペーンを再燃させる可能性が高い。日本列島の気象環境の変化を科学的な根拠で把握することを忘れてはならない。

・・・つづくもどる

2022年10月12日 (水)

シングルスピードのパーツはさらに闇が深い

08_ ロード仕様のフレーム本体やパーツに関して、「メーカー/流通/代理店/小売店」の闇が深いのは50年以上前から今も変わらないがそれなりに付き合ってきた。今回、久々のシングルスピードの完成品を購入したわけだが、この価格からすれば「ピスト風シングルギア」であることは百も承知のことだ。

総重量がW=9.7kgということがそのすべてを語っているわけで、形だけは一応[ピスト]仕様の雰囲気はある。使用されているパーツ類も本格的な[ピスト]のダウンサイジングオリジナルで、リアフリーギアカセットの反対側ハブに、ピスト用の固定ギアの正ネジ切りと緩み止めリングの逆ネジが切ってあるのはうれしい。

22219_ 固定ギアを装着しておけば、ホィールを反転させると本格的な[ピスト]に早変わりする。

もっとも、これで公道を走る予定はないので現状のシングルギア仕様のままで何不自由はない。むしろ三本ローラー台では乗り降りの危険度が増すだけだ。

次にハブの型式だが、前後ハブのスポーク穴位置のハブ径が一般のロード仕様に比べてはるかに大きい。

これはリムの組み付け精度と、強大な負荷がかかった際のリムの変形/歪みを抑止するための工夫で、[ピスト]らしい雰囲気を醸し出している。

そしてハブナットについてはワッシャー一体型のツーピースタイプが使用されており、ハブセットの仕様としては正しい。以上のように、本物を知って汎用シングルギアを仕立てているのは好感が持てる。

最後に、チェーン引き金具だが、正確なチェーン張り調整を手際よく行うためにはこれが装着されている方が良い。メーカー確認をしてもらったら、これは付かない仕様になっているらしい。

三ヶ島製のピスト用チェーン引きセットだと、このパーツだけで量販店の店頭外に並ぶママチャリが一台買える。今回はそこまでのこだわりはないので、実用性重視の観点から海外製のアルミ模倣品を入手して、後輪ハブ幅とフレーム幅の余裕の範囲内で問題のない装着が出来るように厚みと形状調整の切削加工をしてみようと思う。

今回の完成品シングルギアでほぼ満足しているのは、仮にプロ仕様のシングルスピード/ピストのフレームやパーツを求めようとすれば、おそらく一般市場での入手は困難で、いわゆる「競輪」との関係が見え隠れする、素人が出入りするところではない世界に首を突っ込む気がするからだ。

50年以上前に、ピストプロ仕様のBBセット(当時はカセットではなかった)を手にしてクランク軸の回転精度を知った時には、自転車パーツでは世界の頂点にあった「カンパニヨーロ」も及ばない「日本製」の凄さを感じたものだ。念のために、この「日本製」とは現在の「シマノ」ではないことと、市販品でもないという闇の世界だ。

--------------------------------------------------------------------------------
★ アルミ踏み台:三本ローラー台用のステップ

22221a_ コンパネと4×2木材の端材で製作しようかと寸法取りをしていた、三本ローラー台用の乗り降り用ステップだが、既成品でちょうど良い寸法のものが見つかったので早々に注文した次第だ。

三本ローラー台は競輪選手の合宿所トレーニング施設に設置してあるものとほぼ同じ規格なので、簡易なものに比べるとローラー径が大きい。これらの施設では安全のために、周囲の作業床から20cm前後の深さにローラー台が掘り込んで設置されている。

これまでは自宅の廊下に設置していたので、左右とも壁があり脱輪・転倒の心配はなかった。しかし、[日用工房]の通路では乗り込み側にかなりのスペースがあるため、ここに足を着地させることが出来ない。

不測の事態に備えて設置するステップだが、総アルミ製の国産メーカー品で造りの良さそうなものが見つかった。木製よりもはるかに軽量で剛性が高い。これで安心してローラー台に乗れる。

-------------------------------------------------------------------------------
★ 現物は購入時の画像からの想像よりも良くできている

アルミ素材の板厚は極めて薄い。従って組立時のボルトナットの締め付けトルクに注意しなければならない。そういう意味では、付属の鉄板スパナを使用するのが安全かと思う。と言ってそのような手間なことはできないので、メガネレンチとソケットレンチで一気に組立を終えた。

この踏み台に三本ローラー台から足をのせた場合の滑り具合を心配していたが、脚底は樹脂の滑り止め加工が、他のアルミ部分はすべて若干の凹凸がある滑り止め焼き付け塗装仕上げになっている。なるほど、よく考えられていると思う。

------------------------------------------------------------------------------
2022.10.24
★ ウインドブレーカーパンツ

22229_ 昨年の冬は骨折治療で冬場屋外でのトレーニングは中止してきたが、来月中には何とかスケート(インライン&アイス)の再開を目標に、現在は[日用工房]へ移動した三本ローラー台でのシングルスピードで体力回復の準備中だ。

トレーニング中はストレッチタイツが基本だが、冬場にウインドブレーカーパンツを重ね着するのが面倒なので、これまで移動中の少々に寒さは我慢していたが、急な天候変化のこともあるので今回ようやく定番物を注文した。

レインパンツのように軽くて嵩張らず、ある程度の通気性が確保された裏メッシュの製品を探していたら、やはりいつもの「ミズノ製」になってしまうのが不思議だ。取り立ててスタイリッシュでもないが、実用性とコストパフォーマンスの優性製からだろう。

ウインドブレーカーの色は一般的には「黒」を初めとするダーク系がほとんどだが、早朝の一般公道での自転車移動は、できるだけ視認性のよいカラーを選定するのが安全だ。

・・・つづくもどる

2022年10月10日 (月)

防塵・防湿掛け時計:工場用ということで[日用工房]に設置

07_ 22217_ 薄暗くてもよく見える大きめの置き時計というか、小さめの掛け時計を探していたら、ちょうど良いものを見つけた。

最近は居心地が良いので、ついつい時間の経過を忘れることが多い[日用工房]なので、見やすい時計を設置しようと思った。

そして、三本ローラー台でのトレーニング中には腕時計の秒針は見られないので、このアナログ時計が必須だ。このタイプの小型のものは自宅のバスルームにも設置しているが、防湿性能は問題ないようなので、当然ながら防塵対策も大丈夫だろう。

というように、耐久性を心配してしまうのは、いずれの時計も千円少々で注文の翌日に商品が届くのだから、製造原価はどうなっているのかと心配する。しかも、本製品は前面がアクリルではなく、ガラス製なのにこの価格は不思議だ。

・・・つづくもどる

2022年10月 9日 (日)

自転車整備ではあると便利な薄肉スパナ15

08_ そもそも、15サイズのスパナが一般的ではない。従って、自宅でも[日用工房]でもこのスパナは何本か用意してある。ハブナットはソケットレンチの方がトルク管理がし易いが、その他のシートレール・ペダル等は出来れば薄肉の方が更に使い勝手がよい。

22216_ ところで、鉄板を切り抜いて亜鉛メッキを施した「万能レンチ」は自転車の整備経験がある人は必ず1度は購入して、必ずその品質と使い勝手の悪さに気付く頃には、すでに何処かに紛失しているという定番の安物レンチだ。

筆者が最初に購入した頃には中央部に後輪ハブ軸と同寸のネジが切ってあり、ピスト車に装着して意気揚々であったが、何せ焼き入れがされていない軟鉄なので、ペダル交換などは数回の使用後には刃がナメっていた。

当時は今のようにスパナなどの一般工具はそう簡単には手に入らなかったので、まして15サイズのものは子供にはまず入手不可能で、結局はこのレンチにお世話になるのが定番だ。

22215_15 さて、今回は携帯(携行)用のペダルレンチとして、まともな薄肉スパナ15を見つけたので15サイズの追加分として購入してみた。ペダルレンチそのものは[日用工房]の工具箱に30cmリーチの強靱タイプが収納されているが、これはさすがに持ち歩くことはできない

追加の理由は図にあるように、両方とも15サイズで片方の首が回転している点だ。これはもうペダルレンチと言ってもよい形状だと思う。単純な薄肉スパナ15は[YAMAHA PAS minä]のバッグにも入っている。

ということで、[LC/80]の工具箱へ今回のスパナを[BD-1]のために入れておく。と言うのは、今月にペダルを三ヶ島製の「イージー」から「折りたたみ」に交換したことで、駐輪時の盗難防止として、ワイヤーロックに加えてペダルの取り外しが出来なくなったためだ。

ママチャリなどの普段乗りでペダルの取り外しを頻繁に行わないものは、おそらくこのスパナのリーチでは取り外しは無理だと思うが、本来の取付トルクの規定値であれば十分に機能する。

・・・つづくもどる

2022年10月 5日 (水)

合理性と利便性の表裏:レンズ交換の話

03_ 一眼レフカメラと顕微鏡で思うことは、「本体」と「レンズ」および「コンデンサー」は統一規格のもとで交換が可能なので、本体が1台あれば撮影環境に応じてレンズおよびコンデンサーを交換すれば良いという合理的な考え方からスタートするのが普通だ。

ところが実際に撮影/観察経験を重ねてくると、上記のような一見合理的と思える使用形態では色々と面倒なことが起きることに気付く。つまり、装着するレンズやコンデンサーに応じて、本体(カメラ/顕微鏡)の方も微妙な調整が必要になる場合が多い。

一例をあげるとカメラの場合には、レンズにより撮影被写体のカテゴリーが明らかに違ってくることで、どうしても色合いの補正(ピクチャーコントロール)やAI/AFの個別設定をしたくなる。顕微鏡の場合には、コンデンサー(暗視野&位相差)の光軸中心位置の微妙な調整をその都度行いたくなるのは、コンデンサーそのものの中心精度の違いがあるからだ。

結果的に顕微鏡では「明視野/暗視野/位相差/落射」の4台が最低台数となり、レンズの交換はほとんど必要がない使用勝手が普通になってしまった。最近になって、このことはカメラにおいても同様ではないかと思うのは、フルサイズの[D700]1台の環境から、[Nikon 1]を複数台所有することになったことによる。

無論、フルサイズと1サイズとでは画角の違いが大きいので、完全な共通レンズという感覚にはならないが、あらかじめレンズ装着済みの本体の設定を済ませておけば、いざお出かけという際にはことのほか便利だ。ということで、[Nikon 1 V3]は「顕微鏡用マイクロレンズ」を常時セットした状態でカメラ庫に保管している。

そして残る2台の[Nikon 1 J4]には、[AI AF NIKKOR 50mm f/1.4D]と[AI AF NIKKOR 24mm F2.8D]のもっともコンパクトなレンズを装着してお出かけ待機の状態だ。

本命の[D700]の方については、「望遠/広角/マニュアル標準」のレンズ群からその都度の選定になる。いずれにしても、現地であれこれとレンズを交換する作業だけはなくすことを徹底できた。

-----------------------------------------------------------------------------------------------
2022.10.08
★ 顕微鏡用マイクロレンズ(差込径φ30mm)と保管庫の話

22212_30mm 先の記事にある顕微鏡のカメラ撮影用アダプターレンズの総称(標準レンズ+10倍接眼レンズ)だが、一眼レフカメラの交換レンズ群に加えてカメラ庫で保管するためには、前蓋(レンズ先端側)と後蓋(カメラボディマウント側)が必須だ。

ちなみに、現在は前蓋がないので密閉ビニール袋に入れてある。そこで、内径φ30mmのゴムの「蓋」を探してきて、これを前蓋代わりに装着することでカメラ庫の他のレンズと列べて保管が可能になった。10倍接眼レンズのヘリコイド可動部には劣化しやすいオイルが塗られており、合わせレンズのこの先のバルサム剥離も心配だ。

22214a_ 標準レンズは塵を嫌う微細な可動部が組み込まれているので、少しでも長く良い状態を維持できるように、顕微鏡関連のレンズでは唯一のカメラ庫での保管になる。

顕微鏡の対物レンズは主に[SPlan]と[MSPlan]および[Neo SPlan]で、業務用としてはすでのその寿命を全うしている機種になる。

そこで、これらのレンズのこの先は、個人の趣味としてどこまで使用に耐えられるかという余命の中での扱いなので、接眼レンズと対物レンズ(特にレボルバーごと着脱が可能なタイプ)をドライボックスに入れて保管するのも良いかもしれない。

----------------------------------------------------
★ そして「Nikon 1」の専用レンズは消え去った

「Nikon 1」の機能を100%駆使できる専用レンズ「1 NIKKOR 18.5mm」だが、2年前に試しに入手してからこれという出番ななかったように思う。そして今回、想定外だったが「顕微鏡マイクロレンズ」のベースレンズとしてその使用目的が明確になった。おそらく、この状態から「1 NIKKOR 18.5mm」を取り出して使用することはない気がする。

もとより標準レンズなので、画角に驚きや魅力が大きいわけではない。フルサイズ[D700]でも、標準レンズは「ボケ」と「切れ」が優れるマニュアルレンズに任せればよいわけで、「1 NIKKOR」の標準レンズにそれほど未練もなかった。

加えて先月にはせっかく送られてきた[1 NIKKOR VR 10-30mm PD-ZOOM]をお返しした経緯もあり、気が付けば「Nikon 1」に装着すべき専用レンズが消え去っていた。こうなると、おてがる撮影ができる「Nikon 1」ボディーとしては寂しい気がする。

そこで2年前に「1 NIKKOR 18.5mm」を入手した頃に舞い戻って「1 NIKKOR」レンズを調べてみると、これまで見逃していた単焦点レンズの「1 NIKKOR 10mm f/2.8」を再考してみたくなった。

見逃していた理由はただ一つ、[f/2.8]のレンズの明るさの問題だ。この件に関しては最近になってISO感度との組合わせで、かつてのフィルムカメラの時のような明るさへのこだわりが少しは薄れてきた。従って、2年が経過して再考してみたくなったわけだ。

このレンズはフルサイズ換算だと「NIKKOR 27mm」程度になるので、いわゆる標準範囲の広角レンズだ。最小距離が20cmまで近づくことができて、解像度もそこそこあることはカタログデータからも明白だ。単焦点広角レンズは不人気なようで、市場では取引が少なく高止まりの在庫が多いようだが、希にコストパフォーマンスの良いものが見受けられる。

----------------------------------------------------------------------------------
2022.10.10
★ 「1 NIKKOR 10mm f/2.8」を早々に注文

22213_1nikkor-10mm 現物を仔細に確認しないと善し悪しが判断できない若干のリスクがある商品だが、外観の良さと妥当な価格のものが見つかったので注文しておいた。

さて、Nikon製品の「白レンズ」とは異質な感じがするが、シルバーのボディに装着すればそれなりにおさまると思う。どうも「黒レンズ」の方が人気で5割程度高いのであえてこれにした。

この写真から判断すると、1 NIKKOR レンズの中でもっとも薄い部類ではないかと思う。それはそれで良いのだが、やはり目玉が小さいので美しいボケは当然ながら期待はできないと割り切っている。

------------------------------------------------------
2022.10.11
★ 商品が到着して驚いているが「新品同様」だ


おそらく展示品か金融品かで、実装した痕跡が見受けられない新品同様で、メーカー防塵紙に再度包んだ状態で送られてきた。無論、動作チェックも問題なく実に気持ちが良い。カメラ専門店ではなく一般の古物商からの買い物だが、市場価格の1/3、定価の1/5程度だったのでお得感が大きい。

22218_1-nikkor-10mm この10mmレンズは、解像度を優先するとオート撮影が良さそうで、卓上の照度ではf/4.0辺りになる。これだと手前も奥もそこそこフォーカスが合っているので、記録写真としての接写には向いている。

一方で、絞り優先でf/3.0の開放近くまでくると遠近部分では多少のボケも出るが、明らかに解像度が低下するのがわかる。この先で太陽光の元での解像度の特性を確認してみるつもりだ。

標準範囲の広角なので、画角の雰囲気はソニー製のデジカメ[DSC-WX170 ]の広角側とほぼ同じで見慣れた雰囲気だ。

何もこのレンズのレビューをするつもりはなかったが、「1 NIKKOR レンズ」に共通することだが、持ち前の解像度の特性は総じて手持ちの古い「NIKKOR レンズ」より上かも知れない。

しかし、[Nikom 1]カメラ本体の「ISO感度」との相関性についてはかなり鋭敏だ。おそらく ISO 6400以上では使用に耐えないと思う反面、ISO 200 以下では新たな高性能を発見することもできる。

つまり、レンズ特性のカタログデータは非常に良い反面、実際の使用環境では意外とがっかりするというのが「1 NIKKOR レンズ」の印象だ。その最たるレンズが先月に知人へ返却した[1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM ]だ。この原因の一つはレンズ性能に最新コーティング技術が貢献しているためかもしれない。

「NIKKOR レンズ」を装着した場合にはこれらの「ISO感度」との相関についてあまり気にならないので、[Nikon 1]本体のCMOSセンサーの性能限界が低いというわけではないようだ。「1 NIKKOR レンズ」はすでに生産を終了しているが、決して出来の良いレンズ群だったとは思わない。それはやはり「NIKKOR レンズ」比べてレンズ販売実績の期間の違いがそこに現れている気がする。

このように考えると、最新のNikon レンズである「Zマウントレンズ群」も成熟期を迎えるまでには、まだ当分の期間を要するのは必至で、果たしてそういう時期が訪れるのかどうかも疑問視している。

良い写りは高品位のガラスからレンズを磨き上げるという昔の考え方は、現在のコストパフォーマンス重視の時代にはそぐわない。そういう新しい時代のレンズ群と付き合うための価値観の切り替えというのはなかなか難しいものだ。

・・・つづくもどる

2022年10月 1日 (土)

BH-2三眼にNikon 1 V3を装着:「Camera Control Pro2」を用いてモニタリング

07_ 22186_bh2_v3 Windows 10 の環境で顕微鏡用撮影機材の完成版を目指して、思案の末[Nikon 1 V3]を入手した。(程度の良いものを探すのに日数を要した)

BH-2三眼への取付は先の記事にある「Cマウントアダプター」を用いて、リレーレンズは純正品の[NFK 2.5XLD 125]を挿入している。これが正解かどうかは今後の検証が必要になる。

ストラップはカメラボディを保管庫へ仕舞う時の液晶画面の保護用で、[J4×2台]にも同じものがついている。保管庫の中の混雑もそろそろ整理しなければならない。

カメラのCMOSセンサーはこれまでの[Nikon 1 J4]と同様に(13.2×8.8mmサイズ)の1型で画素数も同じだ。

ニコンのソフトウエアー「Camera Control Pro2」に対応しているため、USB接続でPC画面によるフォーカス確認をはじめ、撮影に必要なカメラコントロールがすべて行える。

と言っても、顕微鏡撮影ではマニュアル操作になるので、AI/AFに関連する操作は除外される。

それでもカメラ本体の液晶画面を確認する必要が一切不要なのが、これまでの[Nikon 1 J4]の時と異なる大きな点だ。

その気になれば毎秒20枚の連写も可能なので(ライブビュー時の確認要)、動く試料の撮影やスタック撮影にも威力を発揮すると思う。

かつて一眼レフカメラはファインダープリズムが頭に乗っかったあの古典的なスタイルがお決まりだった。

そのような時に、リモート目視/撮影ができた写真撮影御用達のNikon/Olympusの顕微鏡専用コンパクトフィルムカメラの果たした貢献度は大きい。

今回は、かつての顕微鏡用カメラのイメージを再現するようなスタンスで、それが実現できるコンパクトデジタル一眼レフカメラ(Nikon 1 V3)を装着したわけだ。

35mmフィルムに相当するフルサイズのCMOSセンサーは理想ではあるが、手元にあるオリンパス純正リレーレンズの最小が2.5×なので、試行錯誤の途中だが1インチサイズの画角相応だとの思いでセットしてしている。

フォーカスモニタリングをPC画面で行えるのは、これまでの[500万画素 WEBカメラ改]によるものと同じだが、余分なレンズを介さない分だけ色分解性能は向上していると思う。ただし、フォーカスに若干の不満が残るので「マウントアダプター」はまだ改良の余地がある。

これまでの Logicool 製の画像処理ソフトに比べて、ニコン製のものはダイナミックレンジの幅において高品位の色再現力を発揮しているので、観察手法の切り替え時の各種補正が最小で済む。実際には操作用の別画面上でISO感度とシャッタースピードで適正露出をインジケータで確認するだけで、その他のバランス調整は不要だ。

22197b_ オリンパス製の顕微鏡用CCDカメラを使用した経験はないが、あの高額な製品に求められるのも、やはり単なる画素数ではなく、ダイナミックレンジ幅での色再現力の優位性であることは容易に想像できる。

その意味では、実体顕微鏡等に装着される汎用の顕微鏡用USBカメラのように、光量が常に一定の試料を撮影もしくはモニタリングするものとは別物と思った方がよさそうだ。

ニコンがカメラ撮影で昔からアピールし続けてきたメニューの一つに、目視に相当するピンポイント測光の明暗識別の色再現力がある。

比較的地味なカメラ性能の一つだが、筆者は動的よりも静的な撮影が多いので、このことの重要性をよく認識している。

余談だが、色再現力だけにこだわれば、色々な情報を見聞きする限りでは、どうもソニー製のCMOSセンサーの方が優れている気もする。

さて、「Camera Control Pro2」の操作性が想像できる製品画面だが、前回はヘルプ画面からの抜粋だったが、今回は[EIZO 24.1ワイド 1920×1200 IPS]で拡大モニタリングした画面をそのままキャプチャーしたのが下の画像で、上は出力データの画像でいずれも、20倍SPlan Apoレンズでの暗視野だ。

モニタリング出力の解像度はフルサイズカメラでおそらくソフトの表示画面サイズ内に適度な大きさで表示されるようだ。[D700]の時と比べると1サイズの[V3]では画面中央に小さく表示されるので、拡大操作で最大画面にしている。このあたりは、1型の限界に気付いてしまうわけだが仕方がない。ただし、正確なフォーカス確認という意味では拡大操作で行うと目視以上の精度が得られる。

今回の撮影はISO感度[6400]を試してみたが、前回のISO感度[1600]との中間くらい(ISO感度[3200])でも良さそうに思うのは、拡大するとやはり粒子が荒れているのが良くわかる。このあたりは光源の調整とともに、試行錯誤の繰り返しが山ほどありそうだ。

それでも、これならばスタック撮影を効率的に最小枚数で行うことができる気がする。ただし、双眼鏡による視野数26.5の目視とは別物なのは、接眼レンズで確認する視野範囲と生の色調とコントラストの方はいつ見ても感動的だ。その意味では肉眼による視神経細胞のすばらしさを再認識させられる。

工業用実体顕微鏡では接眼レンズのないものがほとんどだ。これは被写体を合理的に識別するという業務に特化して、いちいち感動するためのものではないからだ。

-----------------------------------------------------------------------------
【リレーレンズ+三眼鏡筒経由のカメラ撮影の疑問】

○疑問その1
前述のアダプターで気になる「フォーカス」のズレだが、視野数26.5を実現する超広角対物レンズ[SPlan]と双眼鏡プリズムおよび接眼レンズ[φ30mm SWHK 10X]の「目視合焦」と、[NFK 2.5XLD 125]を経由したCMOSセンサー面での「合焦エリア」がどうも異なる。

本来のフィルムカメラの時代には、この[NFK 2.5XLD 125]とフィルム面との間に、フォーカス確認用のプリズム&レンズ(四角いボックス状の機器)が入っているのだが、これが合焦に関わっているのかどうかが不明なままだ。この部分を省いた今回の撮影では、ここで広角の最終フォーカス調整が行われている気がしてならない。

○疑問その2
カメラの適正露出は、カメラ撮影モードがマニュアル設定なので、ISO感度とシャッタースピードを操作しながらインジケーターで適正値を探す操作になる。これが結構面倒なのは顕微鏡の光量を操作すると、当たり前だが必然的にその都度露出の設定をやり直す必要がある。
22206_
以上の疑問というか、不完全な写りと操作性を改善するために、思い切ってカメラ撮影の方法を変えてみることにした。

つまり、目視の状態を忠実に撮影する「コリメート法」で少なくとも「合焦」と「色収差の補正」の不備は完全に取り除き、[Nikon 1 V3]の標準単焦点レンズ[1NIKKOR 18.5(AF/AE)]を経由してオートモード撮影を可能にした。

接眼レンズのアダプターは[1NIKKOR 18.5]の保護フィルター(φ40.5mm)を介して、「500万画素 WEBカメラ改」に装着している予備の接眼レンズ[SWHK 10X]を固定する。

保護フィルターと接眼レンズの固定には「イグリデュールGフランジスリーブ」が必要になるが、「WEBカメラ改」の製作時の端物の中から見つけるのは容易だ。

完成したアダプターは接眼レンズ側に完全固定して、NIKKORレンズにフィルターを取り付ける要領で接眼レンズをねじ込むわけだが、その合体の姿が下の画像になる。

三眼鏡筒と違って双眼鏡筒は45度程度に傾斜したところへ、カメラ本体とこのレンズセット(接眼レンズ+カメラレンズ)を挿入するわけで、重さと大きさの安定性に不安があったものの、ほぼ大丈夫のようだ。

これがフルサイズの一眼レフカメラだとそういうわけにはいかないと思うが、[Nikon 1 V3]とプラスチック製筐体のレンズ[1 NIKKOR 18.5]ならではの偶然の結果だ。

さて、これにより実際の操作で改善された点を改めて整理してみると次のようになる。

 ・AE機能がすべて使用できる(オート、絞り優先、シャッター優先)
 ・画角が目視の範囲にかなり接近して、視野数26.5の超広角に近い
 ・画面周囲での接眼レンズのフォーカス補正がそのまま生かせる
 ・色収差補正もほぼ完璧に見える

ということで、どうも今後のカメラ撮影は本体を[Nikon 1 V3]に全面移行して、撮影位置は三眼鏡筒ではなく、接眼鏡筒に変えた方が良さそうに思えてきた。

そうなると、残る視野数26.5の双眼鏡×2台(1台は落射BHTで、もう1台は位相差CH)もそのままカメラ撮影に対応出来るわけで、実体顕微鏡の接眼鏡筒も同規格寸法なので好都合かもしれない。

22207_ [Nikon S]および[Nikon S-Ke]の2台はもとより別な目的で所有しているので、カメラ撮影が必要であれば三眼鏡筒で純正のリレーレンズを用いて、前回制作した三眼鏡筒アダプターで写りに大きな問題はないようだ。

さて、ほぼ完成版とおぼしき今回の「コリメート法」による「Camera Control Pro2」の操作画面と出力データの画像だが、前回の三眼鏡筒経由のものと比べると、広い画角とフォーカスの安定性がはっきりと見て取れる。

これで、かなり目視の画面雰囲気に近づいた気がするが、独立した三眼鏡筒と違って目視との同時作業は無理だ。しかし、撮影を控える観察では割り切ってモニター観察だけでも、視野数の差異がほとんどないので違和感がない。

---------------------------------------------------------
これまで、写真撮影の最終完成形は三眼鏡筒を経由することと決めてかかっていたが、どうも、フィルムカメラ時代の古いリレーレンズを用いるカメラ撮影は、現在のデジタルカメラへの対応には何かと不都合なことが多いようだ。

おそらく、現在の高級リレーレンズはカメラ本体との電気的接点を認識するタイプのものになっているのかもしれないのと、対象としているカメラのほとんどがフルサイズのようだ。

筆者がコンパクト一眼レフカメラの[Nikon 1 V3]の1サイズCMOSセンサーと、視野数26.5の画角にこだわったことの結果としては、ほぼ目的を達成できた気がする。

一時はカメラ撮影では視野数26.5の目視に近い画角の確保をあきらめかけたが、執念の[日用工房]の力作「カメラアダプター」で、ようやく納得できるカメラ撮影環境が整った。と言うか、思案して[Nikon 1 V3]を購入したその目的の成果が当初よりも良い結果になった気がする。

顕微鏡カメラはリレーレンズとCマウントでカメラ本体を接続することに凝り固まっていたが、カメラの性能を100%出し切る撮影方法を優先する方が後々の操作が圧倒的に楽だ。そして、出来上がるデータの品質が安定することと再現性にも優れる。

22210_ 念のために断っておくが、今回の[1 NIKKOR 18.5]+[SWHK 10X]のセットものは、顕微鏡用の「カメラ撮影アダプター」ではなく、Nikon 1 用の顕微鏡撮影のための「1 NIKKOR マイクロレンズ」という位置付けになる。

つまり、昆虫写真家が自作するマイクロレンズの類いなので、なにも新しいものではない。

昆虫写真家の「阪本昇久」氏の写真集を購入して、その撮影の裏舞台から得た情報をヒントに今回のマイクロレンズを製作してみたものだ。

公開されているサンプル画像の一枚を勝手に紹介するが、高度なスタック処理が施されているのが想像できる。余談だが、この写真集を手にしてから我が家で徘徊する「ハエ取り蜘蛛」を決して退治しないことにしている。

-----------------------------------------------------------------------------
★ カメラのオート機能をフルに使えることの別な疑問

しばらくは「Camera Control Pro2」によるモニター観察が写真撮影の必須手順になると思う。その意味では、[Nikon 1 V3]を購入した意味が十分ある。しかしよく考えてみると、モニターでどうしても確認したいのは、極端にいえば「フォーカス」だけのことだ。

そのフォーカスも一点を探すわけではなく、ある中庸なところから前後にせいぜい10枚程度のシャッターを押す範囲を定めているだけだ。加えて、この「コリメート法」の新たな利点を発見した。それは、接眼レンズの鏡胴部の目盛りを回転させて行う視度調整機能だ。これのおかげで、目視のフォーカスとカメラのフォーカスを完全一致させることができる。

これらのことは何を意味しているのか、それに気が付くと目の前できらきら星が舞うような目覚めを感じる。つまり、撮影だけの作業の効率性を考えれば、目視での撮影に必要なフォーカス範囲、言い換えれば微動フォーカスダイヤルの回転範囲を把握しておけば、その後にカメラを装着して、何も考えずに連写すればことが済むということだ。

加えて、この撮影に用いるカメラは「Nikon 1 J4」でも可能なのは、「Camera Control Pro2」を起動させる必要がないためで、これが写真撮影の最も合理的な方法だとしたら、「Nikon 1 V3」の存在価値が無に帰する。

もっともモニタリング撮影という環境は、それ自体が観察手法の新鮮な感動であるため、撮影を仕事とする合理性を求めているわけではないので、冒頭に述べたように当分の間は「Camera Control Pro2」で楽しめると思う。

-----------------------------------------------------------------------------
★ カメラ側面のUSBケーブル接続処理

Logicool 製のWEBカメラのUSBケーブルは本体直付けなので、これまでに断線による故障で一度買い換えを経験している。それからは、根元で小さくループさせて断線を予防することで今日までのところは無事だ。

22193a_lusb さて、マイクロUSBタイプBを持つ[V3]本体のUSB端子だが、これもケーブルの取り回し如何ではUSB端子を損傷する可能性が大きい。

ただし、こちらはケーブルを根元でループさせてボディに固定することはできないので、「L型端子」で若干の改善を図ることにした。このケーブルの到着を待っていたので、先の記事の投稿に少し日数を要したわけだ。

デジカメを長年使用していると、物理的に壊れる箇所は概ね可動部分(電池蓋/レンズ蓋)と端子に決まっている。そして、これが時として致命的になる場合があるので気をつけたい。ちなみに、L型ケーブルには左右があるので購入の際には注意が必要だ。

話は変わるが、BH-2三眼にカメラを装着した総重量は16.4kgになった。これはもう卓上での可搬機材の重さを超えており、どう考えても常設機材になる。

仕事場にもうひとつテーブルが欲しいところだが、そのスペース確保が当面は困難なので、BH-2三眼を毎回棚から降ろすときには気合いとかけ声が伴う。

------------------------------------------------------------------------------------
★ [Nikon 1 V3]付属の専用グリップを試してみる

22187_nikon-1-v3 そもそもが、顕微鏡撮影専用のために入手した[V3]だが、入手時から専用グリップが付属しおり、本製品はどうもプレミアムキットの残骸のようだ。

この一見大げさなグリップは当然ながら顕微鏡撮影には全く不要だ。そして、お出かけのお供にもどうかと思う。

ところが、これを装着すると右手片方でのボディーの持ち心地がすこぶる良い。NIKKORレンズを装着すればアダプターが必須なのでそこそこの重さになることから、片手で撮影するという発想はないが、カメラ・レンズを「鷲掴み」する左手の負担をかなり軽減できるのは事実だ。

ただし、このグリップを開発したニコンの考え方が今ひとつ理解できない。特に標準装備とされている[1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM]との組合わせではほとんど意味がない気がする。

おそらく、前述記事の「最終版 Nikon 1」を意識して、ファインダーオプションと共にこれもフルサイズのダウンサイジング(APS-Cサイズ)グループとの肩ならベの証しなのだろうと想像している。少なくとも、外観だけはミニフルサイズミラーレスっぽい印象になるようだ。

一般撮影用と顕微鏡撮影を完全に分けるために入手した[V3]だが、この先で[J4]の代替えで屋外へ持ち出すことがあれば、このグリップの存在を忘れないでおこうと思う。しかし、カバンに入れて持ち歩ける[J4]に比べると、このグリップは行儀の悪い嵩張り方をするのでおそらく思い出さないかもしれない。

・・・つづくもどる

2022年9月26日 (月)

掃除機フィルターの清掃:シャープ製掃除機のヘパフィルター

07_ 22202_ 今年の春に細君が普段使用する自宅の掃除機を、600W シャープ製の一般的なタイプのものから、「パナソニック製のスティックタイプ」に入れ替えた。

と言うことで、お古を[日用工房]で使用することになったが、自動運転時にフィルター目詰まりインジケータが点灯して停止してしまう。ゴミを捨ててカップ付近をエアブローで清掃してもインジケーターが消えない。

仕方がないので、強弱手動で運転しているが今のところ何とか稼働している。そのことを細君に確認すると、自宅で使っているときも時々そのインジケーターが点灯していたとのこと。

気になるので、シャープのホームページで確認すると、内部フィルター(ヘパフィルター)の目詰まりが原因らしい。

どうも、購入から7~8年間このヘパフィルターを清掃していないことが判明した。早々に本日カップを分解して確認すると、案の定粉のようなものが石化して、ボロボロと落下してくるではないか。

とにかく、すべてのパーツをエアブローしたあと、うす目の洗剤液に浸して放置しておくことにした。明日になれば、フィルターに固着した汚れも熔解していると思うので、その後は完全乾燥させてから再組立を行う予定だ。

------------------------------------------------------------------------------------
家電製品や電動工具類をはじめ、スポットエアコンからコンプレッサーまで、およそ100V仕様の機材すべてと、唯一の200Vの溶接機までも商用電力で稼働することで出来るようになったので、とにかく[日用工房]が極めて静かだ。

防音型の発電機とは言え、やはり10A以上の電力負荷をかけると、早朝や夜間にはとてもエンジンを掛ける気がしなかった。これからは、発電機とバッテリーはあくまでも「非常用」として、日常の電源はすべて商用電力からまかなうことになった。

ランニングコストでも商用電力の方が有利なのは当たり前だが、災害時のことを考えて定期的な試運転は欠かさないようにするつもりだ。何と言っても、10年間[日用工房]の電源を担ってきたのだから。

------------------------------------------------------------------------------------
★ めっきり使用しなくなったカメラレンズフィルター

掃除機のフィルターで思い出したカメラレンズフィルターだが、ほとんどが偏光(PL)フィルターで、主に口径が大きな72mmあたりのレンズで使用している。標準の52mm付近での使用が少ないのは、もとよりレンズのコントラスト性能が良いためでもある。

22205_ 顕微鏡パーツの引出しを整理していたら、45mm付近のカメラレンズ用フィルターを流用するための「フィルター径変換リング(ステップアップリング)」の残りが出てきた。

37mm以下は使いようがないが、52mm~82mmまでがセットで余っているので、PLフィルターの使い回しが出来そうだ。

逆光撮影時の余計な反射を遮る効果は抜群なので、数あるPLフィルターの積極的な流用を考えてみようと思う。

この手の製品は意外と海外製品でもネジの精度に不都合を経験したことがないので、安価な同製品で十分だ。

PLフィルターをレンズに装着すると、絞り値が2段階以上暗くなる。つまり、[ISO 50~64]ポジフィルムの時代ではこの時のためにも大口径レンズは明るさを常に要求される。

さて、デジタルCMOSセンサーになって久しいが、[ISO 800]オーバーが常態化している昨今では、これまで考えられなかった F2.8 あたりのレンズでも、平気でPLフィルターの装着が可能だというのが、なかなか身についていない。

・・・つづくもどる

2022年9月23日 (金)

[BD-1]+三本ローラーを新しい[日用工房]へ引越し

08_ 22191_ インラインスケートでの転倒(左上腕骨折)から約1年が経過して、ようやくスケートの再開が可能になってきた。ただし、上腕に加えて下肢の筋力不足も感じられることから、まずは減量の意味で室内の「三本ローラー」を再開しているところだ。

自宅では廊下にしか置けない肩身の狭い[BD-1]+三本ローラーだが、隣部屋に堂々と鎮座している細君の[エアロバイク]を時々利用させてもらうが、これが結構本格的なのに加えて、何よりも、ほぼ無音に近い動作音に設置後2年目にして改めて驚く。

これならば、室内のバイクトレーニングはこの細君のマシンで十分ではないかとも思い始めたので、早々に[BD-1]+三本ローラーと廊下の扇風機を新しい[日用工房]へ引越しさせることを決定した。

[日用工房]の左右の棚に挟まれた通路ならば転倒の心配もなく、床コンクリートの安定性も抜群だ。そして、トレーニング中の送風/冷房も完備しているので、通年でトレーニングが可能だ。特に、三本ローラーに乗りながらだと、リモコン操作ができる扇風機が何かと便利だ。

[日用工房]で新たなサーキュレーターを購入することも考えたが、求める送風の質の割には高価だったので、自然な風を感じられるオーソドックスな廊下の扇風機を持って行くことにした。

そして、透明カーテン越しの外部の動きのある「景色」を見ながらの走行は飽きがこないので、今月からは「ジム」の営業も始める[日用工房]になった。

------------------------------------------------------------------------------
★ 扇風機の台車を見つけた
22201_
コンクリートの床の上で、場所移動が常になる使い方をする場合にはどうしても扇風機を「台車」の上に乗せる必要がある。大した重量ではないので、軽量薄型のものを探していたら、ちょうど本体ベースに似合うものを見つけた。

本来は植木鉢の台車らしく、それなりの重さに耐える構造になっているようで、孫が見つけたら間違いなく乗って遊ぶと思うので要注意だ。

この手の商品はある種の企画工房がネット販売に特化しているようで、店舗ではなかなかお目にかかれない。

構造からして、プラスチックの加工と既成品キャスターの接着という簡単な工程で完成しそうなものだから、汎用設備の整った隣国の町工場で造られているものと想像している。

昨年末に「温泉旅館」で忘年会を行った同級生の一人が、その昔に「ヨーヨー」を企画したことを思い出した。彼は日本製ベアリングを隣国へ持ち込んで、ヨーヨーの製品化と印刷仕上げをして、国内でブームを巻き起こしたことがあった。

その後に彼がとった戦略がやはり我々素人とは違うのは、ブームが巻き起こった絶頂期に意匠と版権をすべて売却したことだ。その製品の名前は現行販売品の「YO-YO TYPHOON」で、今から30年以上も前のことだ。

彼の本業はおもちゃ問屋の2代目社長だが、ヨーヨーの一件は社外扱いのサイドビジネスだったと記憶している。老舗の看板を汚さない厳格な姿勢だと思う。

【製品は海外発送品】
注文前は国内発送のような雰囲気の納期の記載であったが、実際に注文してみると納期が一挙に先送りされていた。急ぐこともないのでそのままにしていたが、配送業者が当初は海外拠点だったのに、途中から国内に変わっていたり、挙げ句の果てに荷物の所在が「調査中」になるなど、さまよいながらも9日後に何とか到着した。

プチプチ一枚に包んで、いつもの真っ黒なビニール袋に入った状態なので、四隅がボロボロになって商品が半ば露出し、何カ所も「スレ」が付いている状態なので、配達業者が問い合わせをしてくれたところ、商品販売元(ア○○ン)へ返品の手続きをしてくださいとのことを伝えてくれた。

さらに、画像の「ホワイト」を注文したつもりだが、届いたものはおよそ「ホワイト」とはほど遠く「薄黄緑混じりのグレー」で紫外線とタバコのヤニで10年ほど経過したような廃品プラスチック色だった。

返品しても良いが、手間と代替えのものを確保するための時間の無駄を承知しているので、いつものことで腹も立たないのは慣れっこだ。キャスターの接着強度に若干の不安があるものの、可動部分はグリス/潤滑油の補充でベアリング入りの問題ない構造のようだ。

先ほど、[日用工房]でプラスチック表面の「スレ」を丁寧に磨いて、全体にプライマー処理を行い、ライトグレーラッカーで塗装を施して乾燥のために放置してきたところだ。これでようやく画像の雰囲気になってやれやれの騒ぎだった。

------------------------------------------------------------------------------
★ 念のためにテールライトを装着しておく

22192_ [BD-1]を[日用工房]へ持っていっても、依然として室内利用限定のつもりだが隣のガレージに[LC/80]がいるので、万一これを積み込んで屋外で乗る場合を想定して、テールライト(反射鏡でも良い)を装着しておいた。

改めて付けるのであれば、反射鏡よりも視認性の高いLEDライトにしようと、[BD-1]の太めのシートポストでも大丈夫なように、ゴムバンドで固定できて、室内では使用しないので電源OFFの操作がプッシュ式の簡単なものにした。本体とゴムバンドのどちらが先に劣化するか心配だが、まあいずれにしても消耗品のような気がする。

普段乗り自転車の[YAMAHA PAS minä]に装着している「パナソニック製のテールライト」は、夜間の視認性とセンサの反応が良いので、2018年から4年以上使用しているが、単四電池の持ちが良くないので再三の電池交換が煩わしいのだけが玉にキズだ。おそらく、昼間でもセンサー電流は流れているのだろうと思う。今度は面倒でも昼間はスライドスイッチをOFFにしてみようかと思う。

-----------------------------------------------------------------------------
2022.09.23
★[BD-1]がふたたび息を吹き返す

22195_ いつでも手際よく[BD-1]を[LC/80]に乗せられるように、自宅の押し入れから車載(内)用のサイクルキャリアーを引っ張り出してきた。20年以上前に購入したフラットベッドタイプの「MINOURA製 VERGO」の2台用だ。

そして、今も同シリーズは同名で右の画像のような改良型で販売されているのだが、ショートサイズの1台用を含めてかなりの種類があるようだ。

特に前輪ディスクパッドスペーサーの対応などその進化には驚く。重さは80%程度に軽減されており、自重で安定させるというよりも、車内で固定するという雰囲気に変わってきている。

22200_bd1 一方で、普段からこのキャリアーを積みっぱなしでもあまり邪魔にならないのがフラットベッドタイプの利点で、クイックリリースの位置と方向を自由に変えられるのと簡単に外せることにもよる。

乗用車のルーフキャリアに数台のバイクを積んで走る様子をたまに見かけるが、試合の伴走ではないので、移動に際してあの扱いはパーツへの影響を考えるとどうかと思う。まあ、一種のファッションなのかもしれない。少なくとも「MINOURA」の製品はそのような使い方には言及していない。

なぜ、[BD-1]を車内で折りたたまないのかと言うと、[LC/80]の荷台で折りたたまれた本体に過度の振動を与えると、どうしてもワイヤー関連のパーツへのダメージがある。つまり、そっと持ち歩く分にはかまわないが、寝かせたり、倒したりすることは避けたい。

後部荷物室に目立つものを積載して、駐車場等で車を離れる場合には、両サイド+後部ハッチのカーテン目隠しもしくは不透過フィルムは必須だと思う。思わぬ事故を誘発しないように必要に応じて、後部席ウインドウ目隠しも積んである。

現役の頃に東京赴任時に購入した[BD-1]だが、毎日曜日にこれを電車に乗せて日帰りサイクリングを楽しんでいた。都心での通勤バス定期があれば、奥多摩湖への最終交通手段であるローカル都バスにも無料で自転車とも乗車できるのがうれしかった。

現在では自宅から車で高速道路を利用すると、30分程度で郊外の海岸線添いのサイクリングロードに行けるので、気候が良くなれば[LC/80]に[BD-1]を積み込んで、現地サイクリングには前かごに「カメラバッグ」を入れて撮影に出かける予定だ。

やはり、[日用工房]の隣に[LC/80]があれば、予想どおり[BD-1]を三本ローラーのトレーニング専用にするのは何かと不自然な気がしてきた。少なくとも8段変速は何の意味も成さないのは確かにもったいない。

ただし、若干の問題はある。一度屋外で走行すると、タイヤ溝の砂埃を徹底的に掃除(洗浄)しなければ、アルミ製三本ローラーの表面が傷付く。この手間が結構煩わしくて、自宅ではある時期から室内専用にした経緯がある。

-----------------------------------------------------------------------------
★ 三本ローラー専用自転車(シングルスピード)

22194_fuji-stroll バイクトレーニングは高価な変速パーツを持たないシングルギアの軽快車があれば、それをミノウラ製三本ローラー台「MINOURA LiveRoll R720」で専用自転車に仕立てることが合理的で本来の姿だ。

実走行は[LC/80]での輪行で[BD-1]にその座を譲って、加速や風抵抗が関係ないので、高級な素材(アルミ/カーボン等)は必要なく、ハイテンかクロモリの鉄製フレームで十分だ。

重量もシングルスピードの利点を生かせて、W=10kg程度であれば手頃な街乗り用の汎用クロスバイクがありそうなので、何も自転車専門店で組み付けを思案する必要もなくメーカー完成品で十分だ。

シングルスピードは中学生の頃に所有していた自転車の一台で、完全固定ギアの「ピスト」以来だ。当時の道交法では後輪ブレーキのみで良かったので、前輪フォークにはブレーキ装着用の貫通穴がなかったと記憶している。

今回の場合は、メーカー完成品ならばネット通販で送料無料の、我が家御用達の「Yodobashi.com」で入手できるものに特定しても良さそうに思った。かつてのように、ロードバイク1台を完成させるためのパーツ選びと揃い待ちなど一切不要だ。

「シマノ」のブランドパーツなど一切使用していない、製造メーカーオリジナルの完成車なので、今後ともカスタムを行うことがほぼ不必要なトータルバランスの良い製品だと思う。大学生の頃の27インチは最後まですべてチューブラーだったが、久々の27インチは 700×28C だ。

と言うことで、新しい[日用工房]での従来の[BD-1]の三本ローラー乗車から数日で、シングルスピードの専用車を注文することになったが、納期は完成品にしては10月上旬と若干手間取るようだが、どうもメーカーもしくは代理店からは半完成品のパーツで販売店に送られてくるらしいので仕方がない。

一応、地区の防犯協会委員なので防犯登録だけは行って、スタンドやライト類は一切付かない状態のものを発注した。商品の輸送はおそらくペダルはそのままで、ハンドルを90度回転させた状態で、大きな段ボールに入ってやってくると思う。今度は完全に室内専用車になるので、注油と空気圧管理以外はほぼメンテナンスフリーだ。

重量は細君のエアロバイクに比べると1/3以下の W=9.7kg なので、少々嵩張っても何とかエレベーターで自宅玄関まで運んでくれると思う。ロードの高級品に比べると、論外の重量だがそこはトレーニング用ということで経済性と安定性を評価して割り切る。梱包が到着後は[LC/80]の後部荷台に載せて[日用工房]へ搬入の予定だ。事前準備としては、サイクルコンピュータを新たに1台購入しておけば良い。

このメーカーではシングルスピードの車種を4種類ほど継続的に販売している。今回のものはその中ではもっとも競技性の薄い街乗りタイプになるので、各種パーツも決して高級品を装備しているわけではない。しかし、数年で極端な価格改定がなされたのは、原価の問題ではなく市場規模の縮小なのかと危惧している。

仕事の現役を引退した頃の7台目 1997年製の「ミヤタ 27インチWO 内装4段シティーサイクル」はオールアルミ製フレームの12kg程度の軽快車だったが、実売価格では、今回のシングルスピード車よりもこの自転車の方上だったことを思い出した。物価のデフレーターを考慮するとかなりの高額なので、この時期のバブル景気が如実に反映されている。ただし、内装4段はメンテナンスは楽だが動力性能は最悪だった。

【余談】
はじめてロードバイクを購入する際に気をつけなければならないのは、自身の身長とフレームサイズの関係だ。本来はオーダーメイドでフォークの立ち角とハンガー下がりを指定できるフレームを注文するのがベストだが、メーカー品フレームの場合にはあるきざみで全体のフレーム寸法だけが決まっている。(47/50/52・・・)

フレームメーカーの国内代理店はあらかじめ販売予測のもとに、何種類かのフレームをメーカー発注してその在庫を一年かけて販売する。ちょうど今の時期が2023年度分の発注時期だ。

一般ユーザー、特に初心者がバイクの購入時期を考えずに店舗を訪れると、店舗および代理店の在庫の中で製品を選択するわけで、なにもメーカーに発注するわけではないことが意外と知られていない。

この時点でおおよそ想像がつくと思うが、フレームサイズの一般的な適用幅を逸脱していなければ、店舗は平気で在庫の商品を薦めるのが普通だ。初心者が○○cmのフレームを希望しても、その商品在庫がなければ前後のサイズで納得させられて購入するのが常だ。

せめてもの初心者のフレームサイズの心得としては、適用範囲の最大を目安に小さめのものを選定するのが良い。間違っても大きめのもので納得させられるような店舗は信用できないと思うべきだ。詳しい理由を述べると長文になるので割愛するが、後者の場合には装着パーツで調整ができないリスクが大きいとだけ覚えておくと良い。

特に海外製品のフレームは52cm前後の生産量が最も多いようで、当然ながら国内にも半強制的にこれらのサイズ物が輸入される。しかし、52cmサイズを乗りこなすには、筆者の経験では身長180cm以上でないと美しいフォームが形成できない。今回のシングルギアのフレームサイズは49cmで、自身の身長は172cmになる。

小柄な女性がフレームサイズ50cm前後のロードバイクに意気揚々と乗っている姿を見かけると、それだけで乗り手はファッション以外に興味のポイントがないのだと思ってしまう。

ところで、[BD-1]のフレームサイズは身長で換算すると180cm程度を標準にしているので日本国内で販売するときには、ハンドルステムの角度が立った(ハンドルが手前側に寄る)オプション品をかつての正規代理店であった「ミズタニ自転車」が装着販売していた。

従って、並行輸入の製品だとこのサービスが受けられないので、身長175cm以下の人が乗ると不格好なフォームになる。オークションで出品されている[BD-1]のほとんどはこの手の製品だと思って差し支えない。

--------------------------------------------------------------------------------------------
★ サイクルコンピュータ

22196_ [日用工房]で三本ローラー用のシングルスピードバイクに取り付けるサイクルコンピュータだが、白黒反転表示の液晶画面にした。現在[BD-1]に取り付けている一般的な液晶表示は、見る角度によってはコントラストがかなり悪い。

液晶画面はじっくり見るものではないので、一瞬での視認性が重要なことから、これまで自宅の廊下で使用していた際には天井照明の位置に合わせてセッティングしていたくらいだ。

しかし、装着して6~7年が経過するが、まだ現行販売製品で補充パーツも揃っているので、とても交換する気にはなれないのは逆にうれしい。

今回の製品であれば、そのあたりの視認性がかなり改善されている思うが、丸い液晶画面も新鮮だ。一般的にこの種の製品は縦長方形が定番なので、無理矢理に情報を詰め込んだ表示がかえってみずらかった。

画面が丸になったことで、デッドスペースが発生して、かえってそのことが情報をシンプルに整理することにつながった気がする。

そう言えば、普段街乗りの[YAMAHA PAS minä]に設置している「温度計/湿度計/時計」モニターも丸形液晶で情報を整理すればもっと見やすいと思う。と言うか、単に筆者の老眼が進行しただけなのかもしれない。

-----------------------------------------------------------------------------------
★[BD-1]のペダルセットをシングルスピードへ移植

22198_ シングルスピードの仕様書によるとペダルが付属しているらしいが、通常は完成車でもペダルなしが基本で、付いていたとしてもおまけと考えた方が良い。

と言うことで、現在[BD-1]に装着しているイージー(ワンタッチ取り外し)ペダルセットをシングルスピードへ移植する。17年前の「三ヶ島製」ペダルだが定期的なメンテナンスをしているので、この先の使用にも何ら不安はない。

そこで、[BD-1]のペダルについては、車体購入時に付けてもらった「折りたたみ式」を復帰させることにした。強度と剛性に難があるので、トレーニング用には向かないが、街乗り程度であればこれはこれで便利かもしれない。

普段乗りの[YAMAHA PAS minä]のものを含めてペダルはすべて「三ヶ島製」で、どの製品も現行販売品だ。その時だけの売り切りの海外製品とはこのあたりが違う。

自転車パーツの中で、身体(脚)から一番最初に伝達される回転運動を支えるのが「ペダル」だ。軽量で剛性が高く限りなくスムースに回転することが必須だが、ここにそれなりの費用を投じるのはごく一部の自転車乗りだけだ。

------------------------------------------------------------------------------------
★ クリップ&ベルトの更新

アルミ製クリップは実走行で相当傷んでいる。機能的には問題ないが、深い傷から腐食が発生しているようで、この際付け替えても良さそうだ。そうなると消耗品のベルトもセットになるので、まとめて新しくすることになった。

ペダル本体は流用のままだが、なんだか靴を履き替えたような新鮮さがあるのはうれしい。こういう小物の消耗品は17年まえから価格があまり変動していないようでありがたいのだが、おそらく原価は相当安いのだろう。

ペダルクリップはロードバイクでは「SPDペダル」によるシューズとの一体型が普通だが、これが出現した頃にはすでにロードバイクを降りていた気がする。

しかも当初は専用シューズを含めて非常に高価だった記憶から、ついにこれを経験しないままだが、今でも旧式のベルトタイプでなんら不自由はない。

おそらく足の甲のベルト部が圧迫される「引き足」が、足全体に反力が分散されて極めて心地良いのだろうとは思うが、ひとたび自転車を降りた際の地面の歩き心地は最悪に思える。もとより実走は遠出をしても「ポタリング」主体の走行なので、レースの装備をあまり意識したことがない。

------------------------------------------------------------------------------------
★[BD-1]の壁掛けハンガー

22199_ さて[BD-1]の置き場所だが、どうも[LC/80]の近くに保管しておくのが便利になってきた。と言うことで、後部ハッチドアーを開けて積み込み/荷下ろしができるように、ガレージ奥の壁にフックを設置することにした。

汎用のフックでも良いが、自転車専用のものが数多く市販されているようで、こちらの方がスマートだ。取付はガレージの軽量鉄骨材に当て版をタッピングビスで止めて、そこへハンガー本体をビス留めして問題ないようだ。

トップチューブを引っ掛けるフック部分がなぜ丸くなっていないのか思ったが、すぐにわかった。チューブ下部にはワイヤーが走っているからだ。なるほど、フックはフレームと「線」ではなく「2点」で接触しているのだ。

かつては手作りハンガーに包帯をぐるぐる巻きにして自室の壁に掛けていたものだ。この、自転車をとにかく身の回りに置いておきたいという思いは「男の子」だ。

------------------------------------------------------------------------------------
★ フックをやめてベルトで吊ることにした

22209_ 注文したフックが発注時とは違い、予定以上に納期がかかる連絡が来たので、どうしたものかと思案しながらフックとトップチューブの接点のことをあれこれ考えていた。トップチューブの荷重ベクトルは主に圧縮方向なので、ピンポイントで引っ張り荷重をかけるのは気になるところだ。

そもそも、自転車を持ち上げる場合はハンドルとシートを持つのが鉄則で、トップチューブを持つことはほとんどない。

そのトップチューブを「面」でもなく「線」でもなく「点」で支持する今回のフックはどう考えても納得できなくなってきた。

そのようなわけで、前述のフックは「キャンセル」して輪行用の肩掛けベルトを天井梁から調整用チェーンで吊り、ベルト環をハンドルとシートに掛けることに考え直した。

すでにガレージ後部の壁に吊ってあるサイクルトレーラーに加えて、[BD-1]を横に吊ってみる。そして、[LC/80]を所定位置まで後退させたときの近接具合を確認して無事に格納作業が終わった。

そして、車の先端が軒下より出ない位置での積み込み作業の空間をみて、夜間でも雨天時でも後部ハッチドアーの開閉に支障がないことも併せて確認できた。新しいガレージの奥行きが実にありがたい。

-----------------------------------------------------
★ 電動自転車のバッテリー考

高品位な自転車と評価している「YAMAHA PAS」シリーズだが、その搭載バッテリーの価格には驚く。どうも[YAMAHA PAS minä]を購入した2017年以降で、バッテリーの価格が予想外に一向に安くならない。むしろ値上がりしているくらいで、バッテリーを2個買うと前述の「シングルスピード」が1台買えてしまう。

年末で5年目を迎えるバッテリーを本日充電した。動作に問題はなくこの先何年もつのかが不安だが、互換製品は若干の値下がり傾向にあるのに、純正品は強気だ。本体(動力系・制御系・センサー類)の寿命が10年という設定もあるようだが、まさかこの先5年で廃棄処分とはどうかと思う。

どちらにしても、街乗り(自治会の広報配布用)自転車でフレームと駆動系が比較的まともなものが[YAMAHA PAS minä]だっただけで、「電動」はあくまでもおまけという考え方だ。

-----------------------------------------------------
2022.10.06
★ 注文のシングルスピード700Cが届いた

簡易梱包のまま車上受取で[LC/80]の荷物室へ移動させて、直後に[日用工房]へ運び込んだ。ステム/シートポスト/シートレールの調整をしたが、随所の締め付けトルクは適正だった。特にペダルはグリスの塗布もちゃんとしている。

組立完成時のチェックリストがついていたが、「Yodobashi.com」の自転車部門ではそれなりのスタッフが関与していることがわかる。ペダル/反射鏡/ベル/ナットキャップ類を外してその代わりに「サイクルコンピュータ」を取り付けた。

メーター画面がちょうど中央にくるようになっていて新鮮な雰囲気がする。そして何より白黒反転液晶画面がとても見やすく驚きの美しさだ。モードボタンが押しやすく、これならば走行中でも全く問題ない。これは大きな改良点だと思う。

アルミ製のペダルクリップの新しいものがまだ到着していないので、これを取り替えてからペダルを装着しようと思う。と言うことで、実走は数日後になると思うが、それまでにチェーンの張り具合を調整して、ホイルベースの実測長(設計値は992mm)に合わせて三本ローラー台のセッティングをしておく。

フレームおよびパーツのほとんどがメーカーのオリジナル品なので、組み付けの精度がかなり良いのがわかる。立ち姿を確認したが、当然ながら目視ではホイールの鉛直精度の誤差はわからない。このあたりはシングルスピード専用フレームの強みかもしれない。

ハンドル/ステム/シートポスト/ペダルは[YAMAHA PAS minä]の方がはるかに高級品が装着されているが、こちらはトレーニング用として割り切った製品なのでこれはこれで良い。有酸素運動のための適正なフォームが得られることが最優先で、その意味ではフレームサイズ49cmのジオメトリーは正解だった。

---------------------------------------------------------------------------------
★ 自転車チューブのバルブ型式の統一

22220_t 一般的な国産自転車のバルブ型式は「英式」だが、[BD-1]と[シングルスピード]の2台は「仏式」になる。そしてサイクルトレーラーは「米式」だ。

チューブへの空気を入れる場所は自宅と[日用工房]の2箇所で、空気入れは自宅ではタンク付き手押しの普通のものだ。これで入れられる最高空気圧は450Mpa程度なのだが、別途ゲージで空気圧を確認したいので、細君の[ママチャリ]と[YAMAHA PAS minä]は英式→米式変換バルブを装着している。

そして、これまで自宅の廊下に置いてあった[BD-1]と今回1台増えた[シングルスピード]は共に「仏式」なので仏式→米式変換バルブを用意して、空気入れには主にコンプレッサーのエアーチャックを用いる。これで完璧な空気圧管理が行える。

【米式変換では空気圧を測定できない
米式バルブの形状は問題ないが、変換バルブでは仏式バルブを押し込めないので、タイヤ空気圧をエアーチャックゲージで計ることが出来ない。結局のところ、仏式/米式T形のコンプレッサー用エアーチャックヘッドを購入することにした。ゲージ以降のゴムホース先端部の1/4規格ネジ部分で交換する。

-----------------------------------------------------------------------------------
★ 自転車の空気入れは手元ゲージが不要な気がする

自転車のチューブ容積は、車のタイヤ容積に比べると桁違いに小さいので、コンプレッサーでの空気入れは一瞬の作業になる。従って、あらかじめレギュレーター(アネスト岩田製ではトランスフォーマー)で空気圧を設定しておくのが賢明だ。手元のゲージはチャックを押し当てた瞬間の、自転車のチューブの現在の空気圧を確認するだけになる。

ASAHI」のエアーチャックホタルゲージだが、オリジナルのストレート米式から、今回のT形(仏式/米式)に付け替えて、むしろこちらの方が操作性は良くなった気がする。ホースは根元で自由回転するので、T形の使い分け時の問題もない。なお、ゲージの最大メモリが 600kPa なので、700-28C タイヤの必要空気圧(体重補正で 621kPa)時はかろうじて振り切り具合で確認できる。

なお、このゲージの正確さは言うまでもないが、コンプレッサーエアタンクのゲージおよびトランスフォーマーのゲージとの相対的な誤差はほとんどないようだ。ちなみに、ガソリンスタンドのアルミ製10Lタンクに付属するゲージはあまり正確でないものが多い。

・・・つづくもどる

2022年9月17日 (土)

Nikon 1 V3 の位置付け(再考):Nikon 1マウント対応機種の変遷(備忘録)

03_ 今回の記事は、Nikon 1シリーズの特定の機種について「うんちく」を語るのではなく、筆者自身が[J4]を選定したことと、この先に[V3]までも入手しようと考えていることの、使用環境での正当性を備忘録に残すことにある。

Nikon 1 シリーズの発表は、J*/V*/S*/AW1 のラインナップの中で[J1]の2011.11から始まり、[J5]の2015.04で締めくくられている。この時点で、[V3]が生産終了後にファームウエアーバージョンアップで、「Camera Control Pro2」に対応することをすでに予告はしている。実際には、[J*]は[J5]の2017.04に、[V*]は[V3]の2018.03に最終版としてNikon 1は完成・完了している。

この[V3]のファームウエアーバージョンアップがくせ者で、ニコン製品共通のユーティリティソフトである「Camera Control Pro2」にNikon 1シリーズを代表して唯一対応しているということだ。このことがユーザーに認知されるのは、[V3]が発表された2014.04から1年後ということになるので、[J5]をシリーズ最終統合版だと推測して購入したユーザーをある意味で微妙に裏切っていることになる。

確か、「MWS」の奥さんは業務で[J5]を使用しておられると聞いたが、この方こそ「Camera Control Pro2」のメリットを最大限に享受できる立場の方なので、もしかして、[V3]もお持ちではないかと勝手に想像している。

筆者が2020年に[J4]を入手した際には、当然ながら[J5]の存在を知っていたが、同じ1型のCMOSセンサーで、これだけが唯一突出した画素数をもつので、フルサイズの[D700]等と比較してむしろ[J5]の色分解性能に不安を感じた。そのことから、よりコストパフォーマンスの高い[J4]を選定した経緯がある。

実は最近になって、もしかして[J5]は1型CMOSセンサーにここまでの画素数与えた結果、予想どおり色分解の性能が[J4/V3]より悪くなったのではないかと勝手に想像している。そのことは、撮影後のRAW画像データを現像して始めてわかることなので、撮影中の液晶画面の確認では到底無理な話で、あまり表にでることはないと思う。

ところが、職業用スタジオ撮影のように、「Camera Control Pro2」で高解解像度PCモニターでライブビューを行うと、シャッターを押さないカメラアングル(逆光等)の、画像の詳細が否が応でも目に入る。そのような、非日常のカメラアングルやFマウントレンズで、[J5]の無理をした画素数の1型CMOSセンサーの弱点をニコンは最初から承知していたのではないだろうか。

[V*]シリーズはもしかしてNikon 1 シリーズの代表格として、最後は「V4」で締めくくりのはずであったが、販売実績に狂いが生じて無理にカタログスペックへ目を向けさせて[J5]を捻出した気がする。そして、当初の予定であった最終的にはフルサイズ一眼レフカメラの仲間入りを達成する証しとして、すでに[V3]で準備ができていた「Camera Control Pro2」への対応を「V4」で発表できないまま、現行品[V3]のバージョンアップでようやく2015年~2018年に完全対応したと考えている。

つまり、Nkon 1シリーズの最終完成版は、実は[J5]ではなく[V3]Ver.1.12 (=「V4」)だというのが筆者の勝手な想像だ。この、[V3]Ver.1.12がなければ、Nikon 1シリーズは他社にはないフルサイズのダウンサイジングではなく、単なるコンパクトカメラが一眼レフに背伸びしたことだけで終わっていたわけだ。

従って、この先もFマウントNIKKORレンズを手軽に持ち出すには、視野範囲の縮減が如何ともしがたいが、これらのレンズ性能(特に色分解性能)を最大現に発揮できるのは、[J4/V3]だというのが結論になる。とりわけ、[V3]Ver.1.12の位置付けは重要な意味を持つ。

もっとも、手元に[J5]がないのでこれらの推測には根拠がまったくない。逆に、根拠は不要で、あくまでも、[J4/V3]を正当化するための「つぶやき」なのだが、顕微鏡用カメラに求められる性能は、画素数の解像度ではなく色分解性能であることは言うまでもない。

これまで、BH-2の三眼鏡筒に装着することを前提として、当初は他社製のコンパクト一眼レフカメラを含めて、HDMI出力による簡易なライブビューを考えたこともあったが、業務用CマウントCCDカメラのように、USBケーブル接続で撮影の操作およびデータの転送を行えるコンパクト機種となると[V3]以外には見当たらない。ここまで記事を書くと[V3]を入手しなければならない気持ちになるのが不思議だ。

-------------------------------------------------------------------------------------
★ 次の連休には2台の[J4]を持ち出す気でいる

22189_2nikon1-j4 一眼レフカメラのレンズ交換をせずに、2台以上のカメラで撮影するのはプロカメラマンの王道だ。そしてアシスタントが付いていればもう一流の写真家気分になれる。

ということで、気持ちはすでに[V3]を入手することが前提で、2台の[J4]のお出かけ準備をしている。一台はすばらしい解像度の「AF NIKKOR 35mm F2.0 D」で、もう一台はボケの極みになる「AI NIKKOR 50mm F1.2S」だ。

まさにフルサイズ一眼レフカメラのダウンサイジングにふさわしいレンズの組合わせだ。あと、「AF MICRO NIKKOR 60mm F2.8D」はどうしても一脚が必要になるので、これは別の機会の単独行動になる。

話はそれるが、2018年からブログの添付画像の撮影に用いている[Sony Syber-shot DSC-WX170]だが、右のようなモノクロ調のストロボ撮影がきれいに撮れる「プレミアムおまかせモード」にはいつも感心する。

------------------------------------------------------------------------------------
★ [AI AF NIKKOR 24mm F2.8D]

22190_ai-af-nikkor-24mm-f28d このあたりの広角レンズだと、風景写真用に[AI AF NIKKOR 28mm F1.4D]がまずベースにあって、街角散歩に軽快な[AI AF NIKKOR 24mm F2.8D]をポケットに入れるという使い勝手だ。

筆者はもっぱら前者のレンズオンリーだが、明るさでは到底かなわないところをISO感度で補完して使ってみた。このレンズのレビュー記事ではないのでサンプル画像は割愛するが、気持ち的にはコントラストが若干劣る気がするものの、[J4]での手軽さを考慮すると装着の魅力は十分あると思う。

やはり、単焦点レンズでF2.8の明るさは望遠系以外ではほとんど出番がないので「AI AF NIKKOR 35mm F2.0 D」にホームポジションは譲れないが、製品としてはこちらの方が高級品になる。

FマウントNIKKORレンズを[J4]に装着する時点で、レンズ性能の何割かはスポイルされていることは残念だが、市場では安価で溢れる定番の純オールドレンズは、考えようでは[J4]にとっては宝の山だ。

-----------------------------------------------------------------------------------
★ やはり24mmの画角は[Nikon 1]でも魅力的だ

とにかく肉眼での認識と液晶画面との確認に違和感が少ない。フルサイズ換算だと65mm程度なので、いわゆる最小マイクロのお気に入り[NIKKOR 60mm F2.8D]の雰囲気が味わえる。

頭ごなしにレンズの明るさを最優先してきたこれまでだが、[NIKON 1]のCMOSセンサーの感度をもう少し評価しても良いのではと思うようになってきた。そうなると、ホームポジションはこの24mmレンズに置き換えても良さそうだ。

所有するNIKKORレンズは、すべて単焦点レンズでF2.8以下だ。その意味では最低条件は満たしていると判断できるので、もう少し表の場へ出すことを考えることにする。

・・・つづくもどる

2022年9月13日 (火)

フェルメール展に出かける

02_ 22182_ この時期、土日の入場は予約制なので、平日の比較的早い時間帯に「フェルメール展」の開催会場へ出かけた。

小学生の頃から行き慣れた場所なので、地下の駐車場も便利な出入り口付近へ直行して、下車から5分程度で会場に到着できた。

今回の展示作品は小ぶりのものが多いので、おそらく最前列で目を凝らしても絵画の質感を感じることはできないだろうし、版画の部類はその精緻な出来映えを目視で確認することはほぼ不可能だと思う。

つまり、「単眼鏡」がなければ鑑賞の感動が半減すると予測したことが的中した。特に修復画に関しては、明らかに筆のタッチとは違う不自然な凹凸が確認できるが、それはそれでまた趣がある。

そんなことを時折ベンチで休憩しながら小声で細君と会話をしていると、そのことに聞き耳を立てているような隣人にも遭遇した。今回はあらかじめ数ヶ月前に図録を購入してあったので、かなり計画的な鑑賞を楽しむことができたように思う。

・・・つづくもどる

2022年9月11日 (日)

Nikon 一眼レフデジタルカメラのテザー撮影を試す

03_ 22179_camera-control-pro2 Nikon 一眼レフデジタルカメラのユーティリティソフトの中に、「Camera Control Pro2」というものがあるのは承知していた。これは、スタジオやフィールドでの遠隔撮影の生産性を高めるリモートコントロールソフトウェアになる。

オートフォーカス、シャッタースピード、絞り、ホワイトバランス微調整、ライブビュー撮影、動画撮影といった、ニコンデジタル一眼レフカメラのほぼ全ての機能をUSB接続したパソコン画面からリモートコントロールできるものだ。

特に、パソコン画面でのフォーカス調整は非常に有効な手段だとは思うが、今のところ、カメラ本体のオートフォーカス機能に不満がないのも事実で、それほどの必要性も感じていなかった。ちなみにパソコン画面の雰囲気をヘルプ資料から抜粋すると上のようになる。

そして、このソフトウエアーに対応する機種なのだが、手元の[D700]は問題ないものの、[Nikon 1 J*]が対象外であることから、スタジオ撮影をするわけでもないので、本ソフトの使用を試みたことはなかった。

さて、今回このソフトウエアーを見直したのは、顕微鏡カメラとして Nikon製の一眼レフカメラボディをCマウント経由のレンズで使用した場合、マニュアルフォーカスの操作とシャッター操作を効率よく行えるのではと考えたからだ。

そこで、まずはマニュアルレンズを装着した場合の本ソフトウエアーの動作確認を行えば、装着するか否かは別として[D700]を究極の高性能顕微鏡用カメラとして使用の可否がわかるのではないかと思った。

-------------------------------------------------------------------------------------
22180_nikon-1-v3 ★ [Nikon 1 V3] が「Camera Control Pro2」に対応している事実

[Nikon 1]の上位機種にあたる「V3」は、1マウントカメラで唯一この「Camera Control Pro2」に対応していることを知ったのは、ソフトウエアーの解説を読み解く中でのことだが結構な「衝撃」だった。

とりわけ、いまでは[Nikon 1 V3]は不人気なのか[J4]並みの価格で入手可能なのが気になる。そして、[J4]の232gに対して[V3]が324gなので、何とか許容の大きさと重さになる。ちなみに、[D700]は1,170gを超える。

と言うことで、まずは[D700]にF-Cマウントアダプターを付けて、「Camera Control Pro2」の顕微鏡撮影での使い勝手を確かめてみようと思う。とはいうものの、心はかなり[Nikon 1 V3]に傾いているのも事実だ。

できれば顕微鏡用のカメラは設定をマニュアルにして、Cマウントを装着した状態で「専用」としてカメラ庫に保管しておきたい。というのも、NIKKORレンズとの共用では、Fマウントアダプターも介入することから、レンズとCMOSセンサーの防塵対策に必要以上に気をつかうからだ。

------------------------------------------------------------------------------------
コンパクトデジカメ風の[Niko 1]ズームレンズをもらった(借りた)
22181_1-nikkor-vr-1030mm-pdzoom
何かと[Nikon 1]に目を掛けていると、知人から朗報が届いた。

一眼レフレンズはそのほとんどが NIKKOR Fマウントですべて単焦点になる。今回、一眼レフレンズというには少し格が違うが、「1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM」を予定外に入手した。

これまで、一般撮影用としての[Nikon 1 J4]のマウント交換レンズは、単焦点標準の「1 NIKKOR 18.5mm f/1.8」のみだが、カメラ本体の機能をフルに生かせる(単に確認する)レンズとして、これはまあ邪魔にはならないという判断だ。

実際に、「開放近くのぼけ具合」はまずまずで、貧相な造りの玉の割には解像力も十分あるのは、おそらくレンズコーティングの技術が進歩したからではないかと推察している。(基本的に玉の小さなレンズには興味がない)

スマホのカメラでさえも、最近では驚くような描写力やコントラストを発している作品を見かけるが、これもレンズ技術の核心部分が従来の一眼レフレンズとは視点が違うのだろう。

以上のことからすると、この[1 NIKKOR ズームレンズ]も最新技術で組み込まれたレンズ群に、あの「EDレンズ」も含まれていることから、プラスチック風の筐体からは想像できない実力が潜んでいるかもしれない。ただし、悪いが戻すかもしれないとは言ってある。

わざわざ購入するほどの魅力を感じていたわけではないのは、おそらく頂いた知人の気持ちも同様ではないかと想像している。というのも、[Nikon 1]をカバンに入れて持ち歩く場合には、[NIKKOR 18.5mm]よりも、[10-30mm ズーム]の方がキャップレスで便利だということらしい。なるほど、それがこのレンズのすべてかもしれない。

いざ撮影となりカメラ本体の電源を入れると、レンズ部分が瞬時に約2倍の長さに伸びる、PD-ZOOM機構のことを知らなかったので、これまで目を向けたことがなかったというわけだ。言い換えると、これで[Nikon 1]が、完璧?なコンパクトデジカメになったということか。しかも、手ブレ補正機能も搭載しているので、至れり尽せりの「ありがた~い品」だ。

とまあ、頂きながら失礼な記事を書いているが、このレンズが生かせるシーンは「動画撮影」ではないかとも想像している。単焦点標準レンズにはない各種の機能と性能はすべて動画撮影には必須のものだ。そうだとすれば、実際に使ってみるとますます興味が失せるかもしれない。

---------------------------------------------------------------------------------------------
★ 「1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM」を試す

まず最初に、最近の汎用デジカメのズームレンズと比較してf値がやや大きいのがやはり映りに影響している。つまり、暗い被写体ではコントラストが低いベタな写りになる。つぎに、開放近くの露出でも背景のぼけ具合が極めて希薄なのは、標準の「1 NIKKOR 18.5mm f/1.8」と比べて歴然とした差がある。

ズーム機能に関しても、3倍ズームでは撮影イメージの構図作成に物足りなさを確実に感じる。そして、最後にレンズの解像度についてだが、望遠側の解像度が明らかに目に見えて悪い。これはもう、一眼レフ交換レンズとは言えないレベルで、一言でつまらないレンズだと思う。

やはり、これはとりあえずのおまけレンズという雰囲気だ。ということは、おそらく今後とも本ブログで登場することは皆無で、頂いた知人には申し訳ないが、完全にお蔵入りの預かり品ということだ。キャップレスの使用勝手の良さはあるものの、だからと言って、この先カバンに入れることもまずないので、残念だがもとの持ち主のところへ送り返すことになった。

型遅れの三眼スマホのカメラにも到底及ばないこのレンズのことを思うと、高級一眼レフズームレンズで真価を発揮できるものでも、そのコストパフォーマンスは単焦点レンズに比べると決して良くない。どうも、世の中から光学ズームレンズがいずれ消え去るような予感さえする。

--------------------------------------------------------------------------------------------
2022.09.14
★ [Nikon D700]で「Camera Control Pro2」を試す


カメラ本体にパソコンからUSBケーブルを接続するだけで自動的にアプリケーションが「D700」を認識する。目的のライブビューの様子は前述のとおりで、大きい画面の中でフォーカス位置を目視で確認できるのは顕微鏡撮影で便利だ。

初接続時のカメラ本体の装着レンズは[AI NIKKOR 50mm F/1.2S]のマニュアルレンズだ。レンズフォーカスを操作しながら、シャッターを画面から操作できることと、撮影データがパソコンの所定のフォルダーに保存されることは確認できた。当たり前だが、カメラ本体にはデータは記録されない。(記録することができるような記述もある)

次にCマウント汎用レンズを装着して、マウントの電気的な接点がない状態でライブビューモードが起動できるかどうかについても問題なかった。最後に、[BH-2]の三眼に[D700]を装着して、純正のリレーレンズによる撮影の確認だが、Windows 10マシンへUSBケーブルが届かなかったので、代わりのケーブルを整理の悪い引出で探すことにして本日の作業は終了。

[D700]のフルサイズ(36.0×24.0mm)と、[Nikon 1]の1型(13.2×8.8mm)のCMOSセンサーの違いから、実際の使用にはリレーレンズを入れ替える必要がありそうだが、純正品には2.5x以下のものがない。とにかく「Camera Control Pro2」が動作することだけは既に確認できているので、[D700]をあえて[BH-2]の三眼に取り付ける必要もない気もする。

結論としては、マウントに電気的接点のないCマウントレンズを装着しても、「Camera Control Pro2」が使えるということだ。つまり、カメラ本体がこのユーティリティソフトに対応していれば、装着レンズに関係なく顕微鏡撮影に利用できることが確認できた。あとは、[Niko 1 V3]を新たに入手するトータル的なメリットに投資の妥当性があるかどうかの判断だけだ。

---------------------------------------------------------------------------------------------
★Nikon 1 V3:「Nikon 1 J4」と何が違うのか

顕微鏡カメラ撮影用として追加購入を検討している[Nikon 1 V3]だが、現在一般撮影用と顕微鏡撮影用として2台ある[Nikon 1 J4]となにが違うのかというと、「Camera Control Pro2」に対応しているということ以外には、リモコン撮影機能やマルチアクセサリーシューの搭載くらいで、むしろ装着電池の型番が変わる(電圧が高くなる)のでメンテナンス手間が増える。

少なくとも、一般撮影用としては[Nikon 1 J4]を超える機能は液晶モニターがチルトする以外になにもない。とは言うものの、操作ボタン類はフルサイズ一眼レフカメラ風に、メイン/サブダイヤルや、AF/AEロックボタンなどが揃っているので、見た目の高級感は確実に上廻っている。

ただし、このボディにNikon 1レンズを装着しての撮影は[1 NIKKOR 18.5mm f/1.8」1本だけなのと、これも持ち出しシーンが限られる。そうなると、Fマウントレンズで楽しむ場合にはAF機能が使えないのは[Nikon 1 J4]と同じだ。

さて、それならば顕微鏡撮影専用として購入するとなると、これまでの「WEBカメラ改(Logicool C910 Pro)」や[Nikon 1 J4]の手動撮影から総乗り換えに値する魅力の有無を再認識する必要がある。

つまり、[WEBカメラ改]と撮影ソフトウエアーとの組み合わせの操作性の良さと、[Nikon 1 J4]の高品質画像データの生成の両方を兼ね備えたものとして、今回の[Nikon 1 V3]+「Camera Control Pro2」がある。ということになる。

むりやりに[Nikon 1 J4]から総乗り換えを支持するとなれば、「Logicool C910 Pro」用の専用ソフトウエアーは、パソコンへの入れ替えができないので、この先の不安が残る。(過去に1度マシンの交換時に再購入した経緯がある)[WEBカメラ改]は依然として古いマシン(Windows 7)で使用しているための不安だ。

総乗り換えをすれば、Windows 10 の環境でこの先も安心して顕微鏡写真撮影が行えるので、OS 移行の大義名分が成り立つ。一方で、一般撮影では[Nikon 1 J4]が2台になっても何ら邪魔にはならない。むしろ、屋外ではレンズ交換を極力避けてきた従来の使用方法からすると、[D700]を含めてレンズセットで持ち歩く場合には好都合だ。

という風に、自問自答しながら[Nikon 1 V3]の必要性を正当化しているわけだが、顕微鏡撮影専用にするにはほとんどの機能を使わない少しもったいない選択なのも事実だ。とりあえずこの先でお手頃なものが見つかれば、その際にこの記事をもう一度読み返すことにしようと思う。「備忘録」としての「つぶやき」なのだから。

-----------------------------------------------------------------------------------------------------
★ [Nikon 1 J4]:普段使いレンズの隠し玉

22185_nikkor-35mm-f18g このカメラにFマウントのNIKKORレンズを装着する場合、アダプターの挿入とCMOSセンサーの違いから、手持ちレンズでは60mmあたりが限度かと思っている。

従って、Fマウント交換レンズのラインナップは、18mm/35mm/50mm/60mmの4本になるが、18mmはさすがに邪道なので実際のところは3本ということだ。

いずれの NIKKOR レンズもDレンズで、フォーカスだけはマニュアル操作によるインジケーターの合焦を確認する必要がある。3本とも歴史のある定番のコンパクトなレンズなので、[Nikon 1 J4]との相性は良いと思っている。

ところで、使用頻度の高い35mmレンズについては、もう一つ「S-Gレンズ」があるのだが、これを使用するとAF/AEが作動するので、使用勝手は通常の一眼レフカメラと差異がなくなり好都合だ。

レンズの重量も軽減が工夫されており、フードを収納すれば(おそらく問題ない)嵩張り具合はDレンズとそれほどの差はない。しかし、このレンズは[D700]の秘蔵の ED レンズなので、Fマウントフルサイズで使用してこそ意味がある。

もうひとつ、昨年末に知人に借りて、今年の始めに入手した[AI NIKKOR 50mm F/1.2S]マニュアルオールドレンズがある。このレンズは開放近くの絞りでもかなりよい解像力を発揮するのと、背景のぼけ具合が[AI AF NIKKOR 50mm f/1.4D]よりも美しい。

しかし、完全マニュアルなので[D700]ではピント(合焦)インジケータが作動するが、[Nikon 1 J4]では作動しない。その代わり、液晶画面の全景ビュー目視に加えて画面ワンタッチ拡大目視でフォーカスを合わせることは可能だが、それを煩わしいと思うシーンでは持ち歩けない。

もとより、[Nikon 1 J4]の最初の1台を購入した動機は、1 NIKKOR レンズで撮影を楽しむのではなく、FマウントNIKKORレンズを手軽に持ち出せるということからだ。このあたりのスタートラインのフィールドの考え方を忘れてはならない。

とにかく、フルサイズ一眼レフカメラを持ち出すには体力的に根性が必要だ。昨年の10月に左上腕を骨折してからは、最近まで[D700]は持てなかった。

というのは、[D700]での撮影の構図は左腕で決まるので、かろうじて右手の中で持てる[Niko 1 J4]しか持ち出せなかった。骨折前の健常な頃から思っていたが、カメラ撮影はここ一番という瞬間には、左利きの方が何かと有利なような気もする。

・・・つづくもどる

2022年8月29日 (月)

ELIZA 小型落射照明顕微鏡の2代目を入手

07_ 2021年の2月に入手した、手軽に落射照明の観察が可能な「ELIZA」顕微鏡だが、6V10型豆電球をタングステンからLEDに交換すると照明の均一性で問題が残る。そこで、仕方なくもとのタングステン電球で運用している。一方で、透過照明の方はLED電球で問題ないようなので、こちらは薄いブルーフィルターを外してそこそこの白色が得られている。

22158_ 不満を抱えつつも、2022年6月にこの製品の後継機種で、3穴レボルバーと粗動/細動のフォーカスダイヤルが装備されたものを入手した。

こちらは6V白熱球を高効率のクリプトン球(自転車用)に入れ替えるだけにして、4x、10x、20x の対物レンズ装着で高倍率フォーカスの操作性を向上させた2代目になる。

ところが、今回の製品には接眼レンズに被せる透明ガラス付きのカバーが付属していた。ちなみに、古い製品にはカメラを接続するためのアダプターが付属していたが、ネジ径が汎用ではないようなので保管状態になっている。

この透明ガラス付きカバーには角度の目盛りが刻まれており、明らかに回転させることが前提になっているようだ。

そこで、透過および落射照明でこの透明ガラスカバーを回転させてみると、驚くような画像を得ることができた。

正確には、もとから鏡筒に付属する「謎のレバー」と個別に回転させることで、背景のスペクトルが無段階に変化する、まるで「色温度可変フィルター」のような機能が備わっているようだ。

「謎のレバー」については、[コゲラ工房]さんから以前に質問を受けていたが、今回その回答として報告できるような気がする。代表的な色温度での撮影結果をまとめてみたが、背景と資料とが必ずしも同じように色温度が変化するのではなく、珪藻を透過する光はさらにフィルタリングされるようだ。

22159_

そして、6Vクリプトン球の色温度が白色になるところで撮影したのが最後の画像になるが、この際には珪藻がきれいに発色しているのも驚きだ。もとより、色温度を白色にするほどのブルーフィルターは装着されていないので、この2箇所の回転部分に装着されている透明ガラスの回転角を調整することで、観察に適した色温度を探すように設計されているようだ。


フィルター操作の詳細説明と原理の推察:素人判断で根拠なし】
22164_
まず、このカラーフィルターを挟んだような現象はどのような操作で起こるのかを詳細に説明したいと思う。

最初に謎のガラスフィルターの位置説明になるが、鏡筒本体の対物レンズ側の、②の位置にあるフィルターが二重筒に固定されていて、①のレバーにより90度くらいの回転角が与えられるようになっている。

この透明感のあるガラスフィルターを通して液晶画面を覗いて回転角を与えても、見え方に何の変化もないので、偏光ガラスでないことだけはわかる。

偏光ガラスでなければ、光の干渉によるスペクトルの変化に関連するものは、「波長板」が考えられるのだが、手元にある1/4λ波長板で試したところ、これではないようなので、1/2λ波長板かもしれない。

22165_ 波長板かもしれないと思うのは、これが機能すると入射角の垂直偏光成分間に位相差を与えるということから、このあとの偏光板との組み合わせで、「光の干渉」を強制的に行っているのではと思ったからだ。

つぎに、通常の10倍接眼レンズに被さるもう一つのガラスフィルターだが、製品の外観は画像のとおりでこれも明らかに回転させることが目的に装着されている。

こちらのガラスフィルターは見た目の少しグレー色から想像できるように、実験室の「偏光板」だという事が判明した。ただし、この「偏光板」は直角方向の偏光性能が100%の、ちょうどサングラスに用いられているものと同等品になる。

ちなみに、カメラレンズ用のものや、顕微鏡用の「偏光板」は偏光性能が50%程度のようで、これを用いても、オリジナルの接眼レンズカバーと同じような干渉発色は再現できなかった。しかし、接眼レンズに偏光サングラスをあてがった場合は、回転させると例の背景色の変化を確認できる。

ここで、この2つのガラスフィルター(片方は偏光板であることが判明している)を個別に回転させて、最終的な透過光の波長を変化させるということは、後段の偏光板で特定の方向にある波長のみをフィルタリングしていることになる。ということは、ある回転角の位置には、特定の波長が偏るような光源の制御ができている。
22167_1_2
以上の仮定から、鏡胴下部に設置されている90度の回転を与えるフィルターは、1/2λ波長板ではないかと考えている。もっとも、この方面に詳しい方からすれば、幼稚な推察または恥ずかしい間違いをしている可能性が十分にあるので、この記事はあえて掲載しなかった。

もうひとつ、偏光板とプリズムで光の成分を分解する「微分干渉」の一部機能が発現できているのかもしれないとも考えた。それは、背景色を容易に変化させるという点だけの話だが。

しかし、いまだに位相差レンズとコンデンサーの光学的原理を完全に理解できていない筆者なので、上記のような専門用語を用いることさえもはばかれるが、顕微鏡機材で用いられている光の制御方法から推察すれば、「微分干渉」の基本原理にも関係性を感じる。

今回、[こげら工房]さんから詳しい操作の内容説明の依頼を受けたので、素人の推察ということで記事を追加したが、間違いがあればご容赦いただき、もし本当の原理をご存じの方がおられればコメントをお願いします。

なお、手元に1/4λ波長板があるのは、交流電源によるLED電球のカメラ撮影時の縞模様を除去するための実験(ある特定の位相をフィルタリングできないか)に用いて、結果は失敗に終わった時の残骸になる。

-------------------------------------------------------------------------------------
2022.09.01
★ 三眼カメラ鏡胴の試作

22162a_ そろそろ「Olympus BH-2」の三眼にデジタル一眼レフカメラを本格的に装着してみたくなった。本格的にとは、本体付属のリレーレンズ(2.5X、3.3X、5X)を用いて色収差補正を行った撮影ということだ。

[BH-2]の時代にはフィルムカメラを想定したカメラアダプターしか存在しないので、現行製品にあるCマウントのアダプターをまず注文して、これを何とか[BH-2]のカメラ鏡筒に接続できないかと思案している。

とにかく、試作に必要なマウントパーツを取り寄せて、これらの継ぎ足しや切断を試みながら[Nikon 1]のBH-2 三眼カメラ鏡筒を稼働させたい。

調整の最終目標は、目視と三眼カメラのフォーカスを完全一致させることだが、鏡筒長を可変
にするのはかなりハードルが高いでの、当面は三眼でのきれいな結像を期待している。

古いタイプのカメラアダプターを改造してデジタル一眼レフカメラを装着したサンプルをみると、シャッター回路を殺してカメラマウント部分のみを「ステップアップリング」で所定のマウント装着しているようだ。

22183_bh2_ 左のスタイルはよく見かけるのだが、この際のCMOSセンサーの視野範囲がわかる情報がなかなか見つからない。

サンプルのフルサイズCMOSセンサーのカメラ撮影では、双眼鏡の目視の視野に比べるとかなり狭小な範囲を拡大したような写りではないかと危惧している。

つまり、標準のリレーレンズでは結像倍率が大きくなりすぎるような気がするのだが、それを「U-CMAD3」アダプターでどのように代替えできるのかが不明だ。

とにかく、何らかのアダプターが入手できればその都度現場合わせで試してみるしか方法が見つからない。ということで、最上部のカメラマウントの出口は「Cマウント」に決めて、そこから下ってくることにした。

理想は双眼目視に限りなく近い視野を確保したいところだが、おそらくそこまでリレーレンズの倍率を落とすと、超広角対物レンズに26.5の視野を持つプリズムを通過すると、新たな補正が必要になるのかもしれない。

---------------------------------------------------------------------------------
★ U-CMAD3(Cマウントアダプター)

22161_ucmad3 現行品の純正パーツを取り寄せてみた。製品はアルミ合金の削り出しになっており、Cマウントのネジ切り精度も完璧だ。これでまずは[Nikon 1]ボディを固定することができた。

つぎに、リレーレンズとの適正な距離を調整/維持するための鏡筒と、BH-2三眼部に固定するためのネジ付きマウントが必要になる。

この部分で目的とする焦点距離が得られるように、鏡筒の長さを何らかの方法で微調整できる筒の形状構成を考えてみようと思う。

要するに、[Olympus BX/CX] シリーズの三眼アダプターの装着方法を参考にして、[BH-2]でそれを試してみようとしている。


22175a_ アダプターの設計は、現行製品で無限遠焦点系顕微鏡の「三眼アダプター+デジタル一眼レフカメラ」の装着サンプルを参考しにした。

しかし、BH-2を初めとする旧式の有限遠焦点系での最終結像位置の違いを詳しく理解していないので、セッティングの微調整はいわゆる現場合わせになる可能性が高い。

しかし、本筋から逸脱するが、右サンプル画像のように、液晶画面を起こせるタイプのデジタルカメラはこのような使い方をする場合には非常に便利だ。

と言って、そのためだけにカメラを入れ替える(Nikon 1 J5等)ほど使用頻度は高くないので、当分の間は現行のカメラセットで運用しようと思う。

-----------------------------------------------------------
★ オリンパス純正リレーレンズを試す

これまでに、[Nikon 1]の13.2×8.8mmサイズCMOSセンサー(1型)に汎用のリレーレンズを付けて、φ30mm接眼鏡筒から撮影を試みたことはある。しかし、画角としては良い結果が得られたが、SPlanの超広角レンズを用いると画像周囲のフォーカスと色滲みが避けられないのは当然のことだ。

今回、上記の「U-CMAD3(Cマウントアダプター)」が到着したので、純正のリレーレンズ[NFK 2.5XLD 125]を挿入して、とにかく[Nikon 1]を載せてみた。現状では目視とカメラのフォーカス位置は合致していないが、それはこの先の作業になる。

22163_25x_1

1型のセンサーサイズに納まる長方形の画像は好みではないが、画面の隅々までフォーカスが合っており色滲みが出ない。やはり、光学的には純正のリレーレンズを挿入したカメラ撮影が正解なのだろうと思う。

これまで、汎用のリレーレンズ(0.5X~0.3X)を3本ほど使用してみたが、色滲み(おそらく色収差補正ズレ)が最も少ないのが純正のリレーレンズのような気がする。

そして、カメラ側での画質調整については、露出感度だけをマニュアルインジケーターで調整すれば、色合いはほぼ目視に近い状態で撮影が可能なのは、さすがに[Nikon 1]の画像処理エンジンのすばらしいところだ。特に、暗視野という特殊な撮影でも色調再現力が保持されている。

-------------------------------------------------------------------------------------------------
★ Nikon 1 用のBH-2三眼アダプター

22169_nikon1_ 先の記事にあるオリンパス製のリレーレンズ[NFK 2.5XLD 125]と[Nikon 1]との相性を確認したので、早々にBH-2三眼に固定するためのデジタル一眼アダプターを製作してみた。

と言っても寄せ集めのパーツを加工しただけのものだが、堅牢かつシンプルに仕上がったので、まるで製品のような雰囲気がある。

BH-2の三眼ポートによる写真撮影時には、①三眼のキャップを外す、②リレーレンズを挿入する、③アダプターを三眼に載せて固定スリーブネジを締める、④Nikon 1 マウントカバーをはずす、⑤Nikon 1 ボディをマウントする。

もっとも、Nikon 1 マウントカバーがあるので、背高ノッポになるが、リレーレンズを挿入したままこのアダプターを常設しておいても問題なさそうだ。

ちなみに、U-CMAD3 の下部を切断するには、とっかかりはディスクサンダーでやりかけたが、想像以上の部材厚があるので、最終的に高速切断機を用いている。

22184_nikon-1


-----------------------------------------------------------------------------------
★ Nikon S 三眼での写真撮影を確認

22170_ 三眼鏡筒を備えるのは、オリンパスBH-2の他に、[ニコンS]および[ニコンS-Ke]の2台がある。こちらの三眼鏡筒径はφ23.2mmなので、さらにスリーブアダプターを挿入して対応する。

左側の同径で長い方が三眼鏡筒用で、三眼ポートを持たないφ23.2mm鏡筒の接眼レンズ用が右側になる。それぞれでリレーレンズ(NFK 3.3X、NFK 5X)を用いて試してみる。

ただし、右側は本来はφ23.2mmの旧式接眼レンズ(7X、10X、15X)を通して写真撮影を行うためのものだ。

なお、φ30mmの鏡筒接眼レンズをもつ生物顕微鏡および実体顕微鏡の類いについては、φ23.2mm変換アダプターで、リレーレンズの先端が接眼ヘッドの保護ガラスに接触しないかを確認する予定だ。

これらによる撮影結果に問題がなければ、手持ちの顕微鏡(生物顕微鏡4台、金属顕微鏡1台、小型落射照明顕顕微鏡2台、実体顕微鏡1台)すべてで [Nikon 1]が使用できる。

今後、三眼アダプターと[Nikon 1]の組み合わせは、手持ち機材の流用ということで合理的な手法だと思うのと、より高品質のマスター画像データを残せるという点で非常に満足している。


22171_nikons 試しに、まず右側のアダプターと最も古い型式でかわいい[Nikon S 三眼]にリレーレンズ[NFK 3.3X]を挿入して、コンデンサーの設定は「偏斜光」で撮影してみた。

結果、周辺部で偏斜光による色滲みと、フォーカスのズレが発生するものの、使用に耐えうるレベルだとわかった。

この原因は長頸の超広角SPlan対物レンズで、視野数16程度の接眼ヘッドプリズムを通過した画像を見ているためではないかと思う。

おそらく、短頸の旧規格対物レンズであれば、画像中央部のフォーカスが合っている範囲を描写することになりそうだ。

このことは、先のBH-2の画像は視野数26.5の超ワイド接眼ユニット(口径φ30mm)のプリズムを通過しているので、NFK 2.5Xのリレーレンズを使用しているにもかかわらず、NFK 3.3Xのリレーレンズを使用したこの画像より拡大されたように写っているのと同じ現象だ。

22171_nikons2 さて、本来の三眼用の左側のアダプターで同じく、NFK 3.3Xのリレーレンズを挿入して撮影したものがつぎになるが、同じレンズでもCMOSセンサーに写る視野数はかなり小さくなる。

管理人の好みとしては、先の右側アダプターでの撮影をトリミングする方が良いと思うが、同じリレーレンズでも挿入深さが異なるとこうも倍率が変化するのは驚きだ。

撮影倍率の違いは、像の合焦位置での35mmフィルムの大きさと、1型(13.2×8.8mmサイズ)のCMOSセンサーとの違いなので当然の結果ではあるが、本来の目視での視野数領域をある程度維持した右側のアダプターの方が観察イメージを損なわない。

ちなみに、今回使用したφ23.2mm鏡筒用のアダプターの正式型番は以下のとおりになる。

 左側:PM-ADF(Eyepiece Adapter for NFK Eyepiece)
 右側:PM-ADP(Eyepiece Adapter for ”P” Eyepiece)

--------------------------------------------------------------------------------------------
2022.09.03
★ 日用工房のエントランスマット

22168_ 土足での出入りの[日用工房]だが、保管品に粉塵が舞い落ちるのを少しでも軽減するために、引越を機会にエントランスマットで靴の汚れを落とそうと思う。

引越作業終了時から設置している暫定的なマットは、[ミシン工房]で生成り綿ニットのはぎれを縫い合わせて製作したものだが、これが予想外に効果的で、工房内への土埃をしっかりと取ってくれる。

本日、暫定品とほぼ同じ大きさの 600×1200 サイズの別注エントランスマットが届いた。注文してから1ヶ月以上を要したが、メーカー直送の丁寧な梱包だったので納得しているところだ。

と言うのも、この鮮やかな「ブルー」のパイル地の同サイズの製品が欲しかったので、どうしてもこのメーカーに頼らざるを得なかった。しかし、実際に製品を手にしてみるとさすがに日本製という感触が伝わってくる。

--------------------------------------------------------------------------------------------
2022.09.09
22177_ ★ ドリルチャック(大口径)の試し

電動ドリルでつかめるビット径は13mm程度が限界だが、研磨や切削したいものをドリルで掴んで回転させるために、大口径のチャックを注文してみた。

いわゆる旋盤用のチャックをドリルで使用するためのアタッチメントボルトがセットになったものだが、三つ爪の自動センタリング機能があるものではなく、四つ爪で手動センタリング操作が必要なタイプになる。

もとより、回転精度を問うような製品ではないので、センタリングもその都度調整できる、しかも、六角レンチで確実にチャックできるタイプが欲しかった。

先の記事にある「三眼アダプター」などを仕上げる際の、旋盤のようなきれいな面取りをしたかったのと、木工製品を切削加工するような作業に用いる。

これらの作業の際には、すでにワークデスクに「平固定してあるドリル」を用いることで、研磨と切削をこの製品ですぐに行える。

片持ち状態の回転なので長ものは無理だが、塊ものの切削はある程度可能かと思っている。そして、丸ものの溶接を行った仕上げの研磨作業にも使用できないかと想像している。

・・・つづくもどる

2022年8月28日 (日)

総合整備から1年が経過:4月に車検を受けてから6ヶ月点検を実施

01_ 1年前よりお世話になっているトヨペット店で、4月の車検整備と今回の6ヶ月点検でも懸案になっていた整備項目がひとつある。それは、エンジン下部のミッション付近での「オイル滲み」だが、これについては、昨年の8月にタペット(カム)カバーのシール交換で様子見を行うことでひとまずは対応済みだ。

この時には、駐車中の床にオイルがわずかに滴るまでの状態だったが、タペット(カム)カバーのシール交換でこの状態はほぼ改善された。しかし、まだエンジンとミッションの繋ぎ目付近のオイル汚れが完全に払拭できない状況で、約1年間ほどこの様子を観察してきた結果、2箇所のシールの劣化がほぼ確実だとの判断をこの6ヶ月点検で確認した。

ひとつはエンジン後部のドライブシャフトのメインシールで、もう一つはエンジン側に打ち込まれている、ミッションケースとの接合部のシールだ。特に後者のシールの劣化(硬化)が間違いないらしく、いずれ交換が必要な時期が訪れることは必至だ。

ということで、ミッションを降ろしてシールの交換を行うためのパーツの手配をお願いして、早ければ来月上旬に整備に入る予定だ。ついでに秋頃を予定していたバッテリーの交換も同時に行うことで、今年の冬支度がそろそろ始まろうとしている。

-------------------------------------------------------------------------------------------------
2022.08.31
★ ガレージのLEDライト交換

現在のセンサーLEDライトは、2017年11月に設置した「単一電池×3本の5W仕様」で、実際のところは3W程度のような気がする。もっとも、これまでの電池交換は3~4回しか記憶がないので、それなりに手間のかからない良い製品だったと思う。

ところが、最近になって乾電池が消耗してくるとセンサーの感度が急激に低下する現象が出始めた。センサーは常時稼働しているので、5年目になることからそろそろ買い換えることにした。

22160_ ということで、今回も乾電池式だが、3.5W×2灯で単一電池×3本タイプになる。これまでよりも電池の消耗が早いかもしれないが、もとより点灯頻度が少ないので問題はないとの判断だ。

新しい機能として、通常の[防犯モード]に加えて[お帰りモード]があることだ。最初に電球色で穏やかに点灯して、次第に昼光色点灯に移行するというもので、明るさも強/弱の切り替えがある。

-----------------------------------------------------------------
2022.09.07
★ 新しい LED センサーライトを取り付けてみる

古い 5W 仕様のものは[日用工房]の奥の暗がり空間へ移設して、今回の新しいものをガレージのもとの場所に設置してみた。

明るさに関してはこの 3.5W×2灯もトータルでは 5W 程度のように見受けられる。しかし、センサーの反応がしっかりしているのと、2個の発光部がそれぞれ独立して方向を定められるのは良くできている。

現在は[お帰りモード]で20秒点灯に設定しているが、入庫時ではなく、シャッターの開け閉めだけであれば、二段階点灯の後段は省略されるようで、このあたりも気に入っている。

取付金具が簡易な構造なのでかろうじて単管パイプに固定できているが、このあたりは古いものの方がはるかに良くできている。もしも今後の使用で不都合が出れば、単管クランプを加工して取付金具を製作する必要がありそうだ。そういう気になるのは、今回の引越しで新たに設置した[溶接機]があるからだ。

-----------------------------------------------------------------
2022.09.25
★ 新しいセンサーライトは初期不良のため本日返品手続きを完了

国内メーカの製品だったが、構成パーツはおそらく海外製だろう。センサーの反応が異常に悪く、サービスセンターに問い合わせをしたら、初期不良の可能性が高いとのことで、返品・交換の処理を指示された。

設置から約2週間頃からの症状だが、電池を入れた際の最初の1回だけはセンサーが反応するがその後は全く無反応。電池電圧が降下してくると、センサーの反応が鈍るのは、以前に設置していたセンサーライトにもある電池駆動特有の症状だが、今回のものはそれ以前の故障だと判断した。

残念な結果だが、使用経験から「前回の製品」の方がまだ実用的だとの判断で、同商品を再注文した次第だ。確かに、センサーというパーツは常にいつまでも一定の電圧を確保しておく必要があるから、電池駆動(特に乾電池)では弱点になるのがわかった。ということは、リチウムイオン電池の充電式の方がまだましだということになる。

・・・つづくもどる

2022年8月25日 (木)

大判虫たたき:蚊退治の必殺道具になるか

02_ 22157_ 自宅の廊下では不定期に蚊取り線香を焚いて「蚊」対策を行っているが、飛んでいる「蚊」が視野に入った場合のために、新道具を購入してみた。

いわゆる「蠅たたき」の改良版だが、飛行する虫を叩き落とすように、空力抵抗を考慮して製作されている。

柄の持ち手には撃墜した虫を掴むハサミも内蔵されている優れものだ。ステンレス網を使用しているので、出撃時の加速がすばらしく、抗菌性にも優れるように思う。

よくやる、両手でパッチンとは比較にならない戦闘力なので、今後の活躍が楽しみだ。ちなみに、Made in Japn なのがうれしい。

---------------------------------------------------------
2022.10.16
★ 秋も深まりつつある昨今だが室内でまだ「蚊」が潜んでいる

仕事場にはパソコンが3台あるので、エアコンを切っているこの時期でも室温が27℃に達する日がある。そのためか、いまだに「蚊」が絶えない。実害はないが、視野に入ったり天井に休息しているところを見つけると退治したくなる。

ということで、第二弾の蚊退治アイテムを入手してみた。というのは、デスクの文具皿にある輪ゴムで遠くの壁や天井の「蚊」を一撃すると、けっこうな確率で命中することがわかった。というか、輪ゴムによる空気の波動で「蚊」が失神しているのかもしれない。
22225_
そこで、輪ゴムを連射できる「輪ゴム銃」があれば最強の武器が装備されることになる、という発想だ。昔懐かしい工作キットもあったが、精巧な鋳型で鋳造された金属製のものを早々に試してみたが、両手で発射するのと同程度以上の射的精度がある。

大きさは手のひらの中に完全に隠れてしまう程度のまさに「おもちゃ」だが、8~12連発という優れもので、この幅は輪ゴムの品質によるものだろう。

これを家族に見せないようにしなければ、一度手渡ると二度と戻ってこないのは必至だ。映画のシーンのように、机の引出にそっと隠しておくのが肝要だ。

製品をつぶさに確認すると構造の簡単さはさておき、鋳型の精度が非常によいのだが、塗装をする前にほんの少しの手間だが「バリ」を取っておけば、最終的な品質がかなり向上すると予測する。

おそらく鋳型の加工は欧米製のようで、製造組立が中国製というところだと思う。ネジの締め付けトルクがばらばらなのは、家内工業の家族の内職で製品化されたようだ。さすがにこれでは鋳型設計・製造元が泣くような仕上がりになっているのが惜しい。

塗装仕上げは悪くはないが、できれば下地の研磨処理を済ませて、つや消し黒とつや消し透明の保護コート処理を行えば、価格が2倍でも納得できるようになる。

気になると手直しをしたくなるので、「精密リューター」を使って細部の研磨作業から塗装仕上げまでを「日用工房」に依頼してある。暇に任せて来月には完成させてもらうことになっている。

--------------------------------------------------------------------------------------------
2022.10.20
★ 輪ゴム銃の仕上げ処理完了

22226_ ものが小さいのでバリ取り・研磨・下地処理の手間がそれほどかからなかったようだ。ミッチャクロンの下地処理を施して、黒つや消しラッカーの上に透明つや消しラッカーで仕上げられている。

手のひらになじむ感触が良い。ビスの頭も同色なのでおもちゃ感が少し薄れて全体の品格が向上している。

・・・つづくもどる

2022年7月17日 (日)

流行性疾患の原因:感染流行とは人-人か大気拡散か

03_ 新型コロナ感染症に代表される流行性疾患だが、ウイルスまたは細菌の感染流行とは、「人-人」なのか「大気拡散」なのか、色んな疾患について明確な学術記事が極めて少ない。

「人-人」で感染する疾患があることは昔から証明されており、この事実をどうこう言う訳ではないが、「大気拡散」で何らかの疾患が伝播するというのは、それを事実として公表すること自体が事故か故意のテロかという、極めて尋常ならぬ事態をさす。

前回記事の「PM2.5分と死亡率との相関」の続きだが、「仮に」呼吸器系の疾患の原因となる病原体(ウイルスや細菌等)が中東アジアからPM2.5に付着して日本海を渡ってくるとすれば、話は妙につじつまの合うことが興味深い。

冬場の季節風と通年の偏西風にPM2.5の分布を重ねてみると、いわゆる流行性疾患の発生ピークとかなりの相関性がうかがえるのが気持ち悪い。この種の話はそれなりの正確なデータ整理の資料をもとに語るべきとことなので、本文ではこれ以上は控える。

小生はこの種の話題の専門家でもなければ、「つぶやき」を拡散する意図もないので、ごくごく身近な人とのみ雑談をしているのだが、7月17日現在で、2日後にはPM2.5の分布予測はこれまでにないレベル2からレベル3になるので、この事実を世間の「話題」と重ね合わせてみることにしている。

念のために、あくまでも「つぶやき」なのだが、我が家ではここ数日は外出禁止を実行する予定だ。どうしてもという用事の際には、エアコンを車内循環モードにして短時間の車移動で対応するつもりだ。細君の[アリオン A20]は地下駐車場の更に下段ピット内なので、外気の影響を受けることがほとんどない。それでも、車内ではマスクは必携だ。

2022.07.21
上記の予測が世間の「話題」に一致していることを本日確認した。もうそれだけで十分だと思っている。

-----------------------------------------------------------------------------------
2022.07.21
人口減少は国家を滅亡させるという説の別の理由

日本の出生率は世界でも最下位のグループに含まれている。そのことがいずれ国家滅亡への道筋になるという、経済理論からの考察記事は数多く目にする。たしかにもっともな面もあると思う。

しかし、少子化が国家の維持にもっとも危険な要因であるのは、単に経済的なことではなく実は社会形成とその国で慈しまれてきた文化が崩壊するということだと思っている。

つまり、子を持たないということで、「家系」を維持する必然性がじわじわと消滅するだろう。そのうちにお墓もいらない、先祖の概念も必要ない、世界中のどこであっても最も楽に生活できる居場所があればそれで良い、単に現世だけを生き抜けばそれが人生のすべてという、一見すると自由な世界へ墜ちつつあるということだ。

そのうちに、社会通念や倫理観とか敬愛や慈善という人間社会の熟成度を保つ概念が、自己にとっては愚かであるという畜生道の利己主義のもとに、極めて殺伐とした人間関係が国内で増殖する可能性がある。

つまり、このように国家固有の文化の消滅は、経済力と軍事力のある隣国に統治されてしまうという大陸国家の歴史からの事実を、閉鎖国日本では、経済力の面からだけの警鐘ですり替えて国内で論じていることに気付く必要がある。

先進諸国の中でも、日本という国家が消滅することを願う国々は、国家を維持する本当の原動力は何かということを知っている。それを経済力だけがすべてであるという「すり込み」で、社会全体が家庭内でも利益至上主義こそが正しいという単純な情報操作で踊らされていることに多くの国民は気付いていない。

つまり、少子化への対策は経済的側面だけで解決しようとすると、無限ループに陥ることで根幹的な問題点を見えなくしてしまう。しかしこれが明治以降の日本の民主主義と自由経済の限界でもある。この少子化問題についての最終的な着地点は、適正な出生率を維持できる富裕層と、そうでないのとの二極化へ進み落ち着くということだと思う。

上記のような社会の階層化が進むと、これまでの国民すべてを対象にした全国で何々という民主的な「統計データ」は全く意味のないものになるわけで、即ちテレビの報道情報もほぼ価値を失う。物事の判断と決定は、個人レベルでも上下関係の権力と経済力の優劣だけで決まることになり、その判断の対象は現在のこの瞬間だけでよいことになる。

ところで最近思うのだが、すでにこの状況にどっぷりと浸かっている国があるようで、その様子をつぶさに観察すれば日本の将来に階層化された社会の一部を想像できるということだ。

・・・つづくもどる

2022年7月14日 (木)

温度計:三度目(シチズン製)の製品はやはり良い

08_ この製品を取り付けたのが「2020.01.25」だから、はじめての電池交換までかれこれ2年半が経過している。屋外での過酷な環境(温度が50℃にもなる)での耐久性を考えると確かな良い製品だ。

それまでの海外製品とは全く別物という品質の良さがうかがえる。およそ使い捨てが常識になっているこのような電子製品だが、製品の買い換えは簡単だが、取付ステーの加工が結構面倒なので、今回のことはことのほかうれしい。

・・・つづくもどる

2022年7月 6日 (水)

最小・極小のフック:耐力表示の規格品としてはもっとも小さいのではと思う

07_ [日用工房]&[LC/80ガレージ]には吊り上げ装置に付属の「フック」が数々ある。「2,000kg用」、「1,000kg用」、「300~500kg用」が主なもので、それ以下はこららに含まれる。

一方で、小物を引っ掛ける家庭雑貨のフックについては、商品の表記を信じるしかないわけであるが、往々にして耐荷重が不正確なものが多く、実際に引っぱってみて感覚で確認することが多い。

22138_ しかし、耐荷重20kgくらいのフックが一番厄介で、感覚だけではわかりにくく、と言って表記をそのまま信じるのも不安が付きまとう。そこで見つけたのが国産品のステンレスフックで、耐荷重については安心できる規格品だ。

安全バネも付いている本格的なフックと同じ形状で、錆びによる経年劣化の心配もないので、数十kg程度の小物を安心して吊っておくことができる。

取付は当然ながらM6のネジ切りをした鋼材が相手になる。ちなみに、高級ロードバイクならば、このフック1本で吊り下げても安全係数Fs=2程度が確保できる。

---------------------------------------------------------------------------------------------
★ 安価で耐力が保証されている「チェーン吊りフック」

吊りフックは一般的に高価だ。安価な海外製は衝撃荷重に対する安全性が低いので一切使用しない。今回のガレージ&倉庫の中二階で、荷物の仕分け作業を行う時に使用する「安全帯」の引っ掛け先は、ガレージと倉庫のそれぞれの天井H鋼梁に総延長20mの、φ9mmワイヤーを張り巡らせている。

22139_ このワイヤーを通す天井フックとして、仮設工事用のH鋼フランジ固定の「チェーン吊りフック」を合計6(3+3)基使用している。足場用チェーンの耐荷重は500kgfなので、フック本体もそれ以上の強度を有している割には非常に安価だ。

このような製品は一現場で使用する個数が膨大なので、単管クランプのように見かけよりも価格設定が安価で驚く。あくまでも仮設用だが、フックの材質と使用頻度および使用環境から判断して当現場ではほぼ恒久品に近い。

荷姿サイズ:63×104×62mm
重量:600g 仮設工業会認定製品

------------------------------------------------------------------
2022.07.08
★ [日用工房]の電気引き込み工事は涼しくなってから


本日、近所の電気工事店で工事の下打ち合わせを行い、接地工事を含めて作業と機材の仕様・数量および契約種別がほぼ決まった。ところが、今年の夏はエアコンの設置工事以外の家電製品の入れ替え工事が異常に多く毎日残業が続くらしいので、現場入りは8月末以降の涼しくなってからにしようという話になった。

もとより、自家発電設備のバックアップとしての商用電源なので、引っ越し後もたちまち困る話ではない。電気工事店の主人も隔日には当現場の前を通るので、工事の進捗は自ずと把握していたらしく、想定外の建物の外観を見て他の現場のついでに行える仕事では済まないと感じていたとの事だ。

-----------------------------------------------------------------
★ 接地(アース)棒だけは現場の状況をみて先行で打ち込んでおく

22142_ ガレージ&倉庫の周辺整備は、仮舗装復旧後に最終の舗装復旧まで2ヶ月間くらいの期間があるので、工事に支障がないタイミングを見計らって、D種用の L=900mm 「接地棒」と φ2.0mm アース線を埋設しておくらしい。

22141a_ それにしても、接地予定位置からアース線をガレージ内へ引き込む配線には少し工夫が必要だ。

土間コンクリートの隅で、目立たずに耐久性のある保護カバーを取り回すわけだが、屋外なのでカバーの材質にも配慮してもらう。

このあたりは電気工事店が判断すると思うので任せておく。アース接続が必須なのは、[発電機/コンプレッサー/スポットエアコン/溶接機]で、一般の電動工具も接地付プラグのものがいくつかある。

----------------------------------------------------------------
★ 新しいガレージ&倉庫の断熱性能に期待する

現在のスレート張りガレージの断熱性能はあまり良くない。今週の外気温が35℃程度の日には、夕方に日が落ちてからの室内温度は40℃オーバーで、中二階上部の室内温度は最高で45℃を示していた。

この状態で、入り口の透明カーテンを50%開放でスポットエアコンを稼働させても、ワークデスク周りの室内温度は32℃くらいにしか下がらない。2.0KWの冷房能力と、200Wの強力ファンをもってしてもこれが限界になる。冷風吹き出し温度差は[強]で9.4℃なので、実際の運転状況はカタログ通りだと思う。

新しい方の屋根構造や壁の断熱材の性能に期待するのは、室内温度が現在よりも5℃以上下がれば冷房効果が非常に快適なものになる気がする。今月中にはこのことを実証できるので楽しみにしている。

---------------------------------------------------------------
2022.07.11
22146a_ ★ 仮舗装工事(すり付け)と調整して接地工事も完了したようだ

約1m 幅で暫定的なすり付け舗装工事が完了した。最終的な場内整備ではすり付け天端高さが敷地内の仕上がり高になるので、スロープは完全になくなる。おそらくその時期は9月頃かと思う。

それまでの間は、やや急な勾配のすり付けを昇って車庫入れを行うのは、他のガレージの一般の方にはやや面倒なことのように思われる。

22147b_ [LC/80]ならばほとんどアイドリングで昇ることも可能だが、昨今の小型車の電子アクセルではひやひやものかも知れない。真新しいガレージを損傷させないことを願う。

舗装下部には接地工事として、900mmの接地棒が4本埋設されて建物隅に接地線が引き出されている。接地棒位置は土間コンクリートにマーキングされている。

舗装本復旧の際に、埋設接地線を引っ掛けないように現場への申し送りもしているようで、これで安心して現在の電気機材の引っ越しが行えそうだ。

ただし、このスロープでは「大型の作業台車」でも荷物移動は無理なようで、1.8m のコンパネの下に噛ませ物を挿入する必要がある。

---------------------------------------------------------------
2022.07.10
★ 安価なステップドリルは使い物になるか

22143_ 国産メーカー品のステップドリルは結構な値段なので、[日用工房]では性能の疑心暗鬼もあり長らく手が出せなかった。そこで、以前から気になっている海外製の安価な「ステップドリル」を試しに注文してみた。

これで性能に問題がなければ、信頼できそうなメーカーのセットものを準備しようと思う。はたして結果はどうか楽しみだ。

--------------------------------------------------------------
2022.07.11
★ 墜落制止用器具-胴ベルト(旧名称:安全帯)が到着した

ガレージ&倉庫での作業については、2m以上(H=2.23m)の作業所の開口部で使用が義務付けられる墜落制止用器具として、必要最小限の機能を有した「胴ベルト-ショックアブソーバー付」を準備した。

時流はやはりフルハーネスタイプになるが、墜落というよりも荷物の揚げ降ろしで、ハシゴの踏み外しや転倒が一番の事故の可能性と判断して、簡易な「胴ベルト」式を選定している。

今月下旬のガレージ&倉庫の引っ越し時には、中二階床周りでの作業が集中するので、普段でもそうだがこの時ばかりはハシゴの上り下りに気が抜けない。ハシゴから床へまたは床からハシゴへ渡る場合の踏み外し事故を未然に防ぐ意味で、今回の胴ベルトは心強い。

加えて、転落時のもう一つの安全器具として「ヘルメット」があげられるが、こちらは現役当時からマイヘルメットが常であったので、たまに出かける現場用として、いつも定期的に快適な製品に更新している。

-------------------------------------------------------------
2022.07.19
22150_ ★ 単管パイプ搬入

購入した単管パイプ約250kgを、あらかじめカットしてもらい、1.5t トラックに積み込みが終わった頃に電話をいただき、資材の搬入が終了した。軽トラックと違い、3mの長物が荷台に収まるので、ロープかけの荷造りが不要で手間が省ける。

鋼管の切り口を整えてさび止めに銀色のラッカーを塗布しておく。柱位置の床への墨入れは本日の午前中に済ませてあるので、明日から鋼管フレームの建て付けを行う予定だ。といっても、朝夕の涼しい時間帯だけの作業になる。

おそらく、この鋼管の組み付け調整がもっとも力仕事で、一人作業では鉛直確保とレベル出しには結構時間を要すると思う。柱固定が完了すれば、その後の力仕事はコンパネの張り付け作業くらいで、あとは暑さの中での根気との勝負だ。

-------------------------------------------------------------
2022.07.20
★ 単管の建て付け難航

[LC/80]のガレージ側からはじめた単管の建て付け作業だが、設計図に甘さがあったり、現場との差異があるわけではないが、しゃがんで単管の結合作業を行うのがことのほか疲れる。中二階用の単管組立ては全部で4箇所の棟上げを行うのだが、本日夕刻の2時間で、そのうちの1箇所のレベル出しを行って作業終了。はっきり言って、ハシゴの上り下りはこれ以上無理をすると危ない。

今週末で単管建て付けを完了したかったが、この調子だと微妙な具合だ。しかし、後半の[日用工房]側は、資材の建て付け架構が異なるので、かなりペースが上がると思う。とにかくこまめに水分補給をしながらの慣れない作業なのでしかたがない。

------------------------------------------------------------
2022.07.27
★ 電工ドラムを更新

22151_ ガレージ&倉庫の引越準備で使用する電動工具の仕事はほとんど終了した段階で、電工ドラムの不具合を発見した。もとより電工ドラムの延長ケーブル経由で使用する電動工具の稼働時間はわずかなので、これまでは全く気付かなかったが、スポットエアコンをこれで稼働させて、数時間後のことだが、コンセント部が火傷しそうなくらいに熱かった。

原因は、コンセントの接触部分がすべてで甘く、端子としての容量不足をおこしていたようだ。定格運転電流は10.2(A)なので、電源コードそのものは全く問題ない。単にコンセントが劣化しているということだと思う。

コンセントの取替は可能なようだが、はめ込み形状がメーカー仕様になっているようで汎用品では対応できそうにない。考えてみれば現在の電工ドラムはかれこれ40年近く使用しているので、そろそろ買い換えても惜しくはない。

ということで、今度は3芯(アース付)のものを注文したので、これで安心して大電流の電動工具類を使用できそうだ。

-----------------------------------------------------------
2022.08.04
★ 古い電工ドラムのコンセントを交換

22152_ コンセント部の接触不良でお払い箱になった古い電工ドラムだが、コンセントの補修パーツがあることを知った。2口1個が数百円なので早々に2個取り寄せて交換作業を行ってみた。

テープで補修したコンセントを外してみると、無残に割れて元の状態に戻らない酷さだった。コンセントステーが金属製なのも気持ちが悪く、時代の古さを感じさせる。

新しいコンセントを装着してみると、本体ドラムに固定するネジサイズもコンセントの顔出し部の形状も全く同じで、電線の差込口が今風の新しいものになっていて、配線固定の作業性と安全性が向上している。

数十年前の製品だが、この古いタイプの電工ドラムはケーブル延長が20mものなので、あたらしい10mものと使い分けて現役に復帰できた次第だ。やはり、国産メーカー品はこのようなアフターサービスがうれしい。

---------------------------------------------------------
2022.08.14
★ 念願の溶接機を導入

22154_ 父がまだ健在の頃、実家では三相交流の電源が引かれていたので200V機材が普通だった。溶接機も当然ながら200V仕様のものを使用していた。そして、今回のガレージ&倉庫の移転をきっかけに単相200Vを契約することにしたので念願の溶接機を注文した。

小難しい設定を駆使して不活性化ガスなどを使用する高度な溶接を目指すわけではないので、軟鋼とステンレスで手軽に溶接作業ができる汎用の半自動ノンガス製品を選定した。

スパッタ対策と溶接仕上がりの不安はあるが、「スパブロック」と熟練度の経験積み重ねで対応しようかと思っている。

最近の新製品はインバーター制御のデジタル表示の製品が主流で、これだとトランスが小さくて軽いし、電流制御が数ミリ秒単位で行えるのが魅力的だ。

しかし、溶接作業は最終的には熟練度に依存する部分を拭い切れないので、思案の挙げ句に従来型の旧製品を選定した。

製品のシリーズとしては古くからあるもののようで、アークの安定性では定評があるようだ。トランスの構造がそれを裏付けるようで、本体重量が W=23.0kg もあるのは驚く。

なお、本製品は100V/200V切り替え式なので、通常は単相200Vの商用電力で、非常時や万一の出先では発電機駆動で100V 26Aメインコンセントに接続すれば φ0.8mmノンガスワイヤーの最大出力まで対応できる。

単相200V/100Vコンセントの工事は、地元の電気工事店に先月から相談してあるので、9月になって日中作業がすごしやすくなれば出向いてもらうことになっている。

-----------------------------------------------------------------------------------
2022.08.17
★ 溶接機本体に移動用平台車を装着

22155_-ntmnb50gl 溶接機本体はそんなにあちこちへ移動させるものではないが、一旦床置きすると簡単には動かしにくい重さだ。

また、工具棚から降ろす作業そのものは問題ないが、溶接作業場所と電源コンセントの位置を勘案して、適当なポジションを得るまでの移送はけっこう疲れる。

ということで汎用の軽い樹脂製の平台車を探していたら、溶接機本体と全く同じ平面寸法のものが見つかった。これはもう専用台車といっても良いくらいのもので、これで安心して位置決めの移動ができそうだ。

----------------------------------------------------------------------------------
★ 溶接機の試運転

溶接機は基本的に200V仕様として使用するつもりなので、電気工事が完了してから試運転をする予定にしている。とは言うものの、溶接トーチの接続(トーチスイッチの信号ケーブルの接続)やワイヤーのセットをして、放電のテストくらいは行っておくことにしたい。そこで、試運転は100V(Max 26A)の発電機を駆動させることにして、本日その雰囲気を確かめてみた次第だ。

この試運転で実は確かめたかったことがひとつある。それは、ワイヤー先端の放電はトーチのスイッチを握った時だけなのか、スイッチOFFでも常時放電が可能な状態なのかということだが、答えは前者になっていた。

溶接棒によるアーク溶接だと常時放電が可能な状態にあるので、アーク溶接が併用できる機種ではノンガス半自動溶接でも、往々にしてトーチのスイッチOFFでも放電が可能な場合があるらしい。実際に、本製品メーカーのラインナップの中にもそのような機種がある。

今回購入した製品はノンガス専用の機種なので、トーチを握ればワイヤーが伸びて同時に放電が開始されるという、非常にわかりやすい電流制御になっているでのほっとしている。

-------------------------------------------------------------------------------------
★ 溶接面を注文

22173a_ 今回の溶接機には、片手持ちの溶接面とスパッタ落としが付属していたが、ノンガス半自動溶接では想定外のスパッタが飛び散ることがたまにあるので、溶接面は最近ではフルフェイスの自動遮光面が一般的だ。

ただし、片手を溶接面の持ち手までトーチから遠ざけた溶接スタイルもそれなりに安全性面では意味もある気がする。従って、フルフェイスの自動遮光面でも溶接作業は基本的に片手が基本なので、自動遮光でなくても跳ね上げ式ガラスでの作業でさほど不自由はない気がした。

それと、たまにしか使用しない溶接面を自動遮光面にすると、電池切れを気にしないといけない不都合もある。と言うか、安価な製品は電池交換ができない使い捨てだというのが気になる。そこで、昔ながらの安価な「かぶり面+跳ね上げガラス」の溶接面を注文した。

保護ガラスは片手の溶接面のものもそうだが、汎用の規格品なのでこれも安価で100年前からの実績からして安全性面でも信頼できるものだ。この保護ガラスを手にした時には、子供の頃に近所の鉄工所の裏に捨ててあったもので、太陽を眺めて遊んでいたことを思い出した。

昔の製品は業務用ではスパッタやガス溶接火花で結構頻繁にヒビ割れしていたようだが、[日用工房]ではそこまでの使用頻度がないので、いわゆる消耗品にはならないだろう。

-------------------------------------------------------------------------------------
★ 到着した製品を被ってみる

まず、面のフィット感に関しては全く問題ない。ヘルメットの内装のような頭部の調整ギアダイヤル式のベルトと、あごのベルト(長さ調整可能)で位置決めが完璧に決まる。

遮光ガラスおよび保護ガラス(別売り)の3枚セットを窓部に設置するのはバネ枠でワンタッチだ。合計3枚のガラスでスパークを遮断しているのは実に安心だ。一般的な自動遮光面の場合にはどうなのだろうか。

面の素材は昔からの定番である「バルカナイズドファイバー紙」なので丈夫で軽い。そして、肌触りがよいので何となく清潔感がある。世界中で長年使い続けられてきた実績はやはりそれなりに評価できるものだと気付いた。さらに、細部の仕上げが丁寧なのはやはり国産品であることの印象を受ける。

-------------------------------------------------------------------------------------
2022.08.20
★ 一連の引越し作業が終了

22156a_ ガレージ&倉庫の荷物の移動後に棚の整理をしながら配線・配管の取り回しをして、今回の引越しは一応終了した。新な電気工事は来月に残っているが、引越前の現状復旧ができたので、これで一応引越し作業は終了したことになる。

シャッターで隠れているところが中二階の床から天井までの空間になる。屋根勾配がほとんどないので、この高さで保管荷物の整理が行えるのはありがたい。竣工寸法はすべて「設計図面」どおりに仕上がった。

LC/80の出し入れも余裕があり、雨の時でも軒下で点検作業ができる。倉庫(日用工房)のカーテンの雰囲気は、曇りの日の撮影なので丸見えのようだが、実際にはシートの表面が反射してそこそこの目隠しになる。

-------------------------------------------------------------------------------------
2022.09.08
★ ふたたび電工ドラム

22176_ [日用工房]での100Vの電力負荷が大きな機材はほとんどが2芯接地の三本線タイプのプラグなので、追加で購入した「電工ドラム」はそれに対応した小ぶりの10mタイプのものだ。

今回、中二階の強制換気を行いたいので、古いガレージで稼働していた「送風機」を電気工事で新たに設置するコンセントに接続させるために、常設用の三本線延長コードを探していたら、10mものでさらに10mの電工ドラムも付いて極めて安価で譲り受けることができた。

なんでも、電動工具を使用する現場作業のほとんどが充電式対応になったため、かつての電工ドラムが不要になったということらしい。

予定外に3本線10m電工ドラムが2台になったわけだが、これで1台は[LC/80ガレージ]に、もう1台は[日用工房]に置いておけるようになった。

筆者は「電池駆動」の機器や機材は基本的には避けることにしているので時流とは逆行するが、それが思わぬ恩恵を受ける結果になった一例だ。ホームセンターの店頭でも種類が少なくなったこれらの製品だが、末永く大切に使用させてもらうことにする。

ちなみに、製品のメーカーはやはり「日動工業(株)」製で、この分野ではトップクラスの信頼性がある職人御用達のものだったのもうれしい。

--------------------------------------------------------------------------------------
2022.09.10
★ [日用工房]の電気工事が完了

22178_ ようやく日射しも和らいできたので、[日用工房]の室内電気配線工事を本日の午後に、電気工事店の2人ペアのスタッフでトータル3時間で仕上げてもらった。なお、分電盤とコンセントの取付板については、あらかじめコンパネで準備をしておいた。

ブレーカーがコンパクトになっているのは良いが、実際の入切り操作に手応えがないので、何となく心もとない。

電力会社への申請も代行してもらったので、4営業日以内にメーターの取付が行われるそうだ。その日から電気の使用が可能になるわけで、その後に電気保安協会が工事内容を確認することもあるらしい。

もしも、電気保安協会の検査が行われれば、今回の電気設備はコンセントだけで、100Vと200Vとも2芯接地の三本線の型式を採用しているので、接地の確実性をチェックする可能性が高いということだ。

接地工事と宅内配線は、自前で行っているわけだが、本日の工事で接地棒・配線・ターミナル等を確認してもらい、接地抵抗値を計って「問題なし」の判断なので心配はいらないとのことだ。事実上、接地工事の手伝いをしたことにしておく

・・・つづくもどる

銀製品あれこれ:たまに魅力的なものに出会うことがある

02_ 22117_ 黄銅製の銀メッキの丸小皿は手元にいくつもあり 日常使いしているが、純銀製の工芸品はあまり手を出さないようにしている。ただし、お茶席の「楊子」と同様にこの程度の小物ならば差し支えないとの判断だ。

まずは小さな純銀製の皿になるが、形がめでたいので用途は別として買い求めてみた。実際のところ何を入れるのか用途が不明な品だが、とりあえず焚く前の1/2短の線香を仮置きしている。

おそらく、何枚かのセットもののかたわれだと思うのだが、これはこれでさまになっているのでいつも見えるところに置いている。

・・・つづくもどる

2022年6月20日 (月)

外出時のマスク着用:夏場のマスクは息苦しいが、別の効能を考えてみる

03_ 2年前から外出時にマスクをするのが習慣付いてから、明らかに健康状態の維持に変化が現れたと思う。呼吸器系の疾患、早い話が「かぜ」を引かなくなった。「かぜ」と言っても、これまではウイルス性の感冒と気管支炎系の炎症疾患が半々だったが、両方とも全くと言ってよいほど罹患しなくなった。

私見では、この原因はマスクにより「PM2.5」の吸引量が著しく減少したためだと思っている。その根拠は、①かぜをひくのと外出に相関がある。②のどの炎症疾患からウイルス/細菌性の感冒へと悪化する。③初期の炎症疾患は「うがい」が非常に効果的である。

などなど、どうも呼吸器系へ異物の刺激がそもそも「かぜ」の兆候を引き起こしていたので、マスクはかぜ予防(PM2.5刺激予防)に絶大なる効果があったものと勝手に思っている。

不職布のマスクは概ね4~5μm程度まで捕集できるので、PM2.5のすべてを除去できるとは言いがたいが、大半の吸引を予防できると言われている。従って、外出時には比較的高性能な使い捨てマスクをこの先も使用し続けることは、生涯の健康維持に極めて効果的だと思えてきた。

世間ではそろそろマスクを外すことを薦める報道も見聞きするが、大人ならばそれは当人が判断すれば良いことで、現時点では残り30年間の外出はマスクを必携することの重要性を改めて確認した次第だ。

------------------------------------------------------------------------------
ここからが「つぶやき」になるが、肺がん発症率と喫煙の相関は確かにあった。そして、禁煙して30年後にまだ喫煙時の肺胞ダメージで肺がんを発症するアメリカの研究成果もある。しかし、日本国内ではもとからの非喫煙者の肺がん発症率が他のがんを圧倒する勢いで増え続けている。

この肺がんだけの推移と、西の大陸の高度成長の推移とがものの見事に一致する。たかが一つの共通要因ではあるが、可能性を否定するよりも、事実を認める素直さの人生観を大切にしたい。

2022.06.29
22135_pm25 ★ PM2.5と死亡率との相関は確かにある

「国立環境研究所」の研究プログラムデータによると、循環器系疾患および呼吸器系疾患による死亡者の増加率は、基礎疾患の有無によるものよりも、PM2.5濃度が10μg/m3 上昇した場合の方が高い値を示すことが発表されている。

加えて、PM2.5の発生源は「西の大陸」の汚染空気が原因にように報道されているが、国内で発生するPM2.5の割合は意外にも全体の半分近くを占めることも知っておく必要がある。

昔から「胸」の疾患治療には、投薬療法もさることながら、一部の富裕層は地方の空気がきれいな「保養所」で半年・一年を過ごすのが通例になっていたことを思い出す。

管理人は毎朝当地の天気予報を確認することと、併せて「PM2.5分布予測」を見るようにしている。継続してこれを確認していると、PM2.5の発生源が意外にも国内に存在するような気配がうかがえる。

------------------------------------------------------------------------------------
2022.07.02
★ 家庭用電気料金の話題を全国一律に語るのは間違い

一般家庭用の電気料金を語る際に、契約のタイプを大別すると東日本と西日本では基本的なところで違いがある。つまり、電気の使用量に応じて料金が加算される「従量電灯」は、「東京電力の従量電灯B」と「関西電力の従量電灯A」がスタートになっている。無論、東京電力で「従量電灯A」を、関西電力で「従量電灯B]を選択しても良いが、前者の「従量電灯A」はかなり限定的でほぼ皆無に等しいと考えられる。

これらの内訳を詳しく説明することは割愛するが、当地は関西電力圏内なので一般家庭は当然ながら「従量電灯A」で契約している。このおかげで、自治会の集会所ではこの2年間ほどの集会数が激減したために、月々の電気料金が380円で済む月が連続している。

当地で「従量電灯A」と「従量電灯B」の電気使用料金のシミュレーションをしてみると、月々の電気料金の総額が17,000円あたりでそれぞれの契約タイプが公差するようだ。つまり、月17,000円以下の電気料金では「従量電灯A」の方がお得だという結果になる。

エネルギーという商品を購入する際にも、関西圏の風土としての「合理性」が強く根付いているように思えるのだが、やはり、「従量電灯A」でなければ、電力を節約する見返りがないというのは事実で、「従量電灯B」で節電を強いるのは料金体系そのものの考え方が矛盾している。

今月中にはガレージ&倉庫の引っ越し後に関西電力へ「従量電灯」の契約を行う予定だが、さて「A」で契約できるのか、「B」になるのかを近々確認しておこうと思う。

いざという時のために、発電機は定期的に使用する必要がある。[日用工房]の電動工具は徐々に商用電源へ切り替える予定だが、プラグ型式の統一性のこともあるので、自家発電機も当分は現役だ。無論、どのような使い方をしても、発電機のガソリン代の方が電力単価では高くなるのは仕方がない。

-----------------------------------------------------------------------------------------------------
2022.07.04
★ 4L缶のラッカーシンナーは通常の宅配便で送れるのか

近所のホームセンターで4L缶のラッカーシンナーが欠品していたので、いつものネット通販で注文したら2日後に到着したのは良いが、梱包を開封すると輸送中に缶の角がへこんだようで、明らかにシンナーの臭いを発している。

事情を説明して代替え品を送ってもらうことになったが、次回は厳重な荷造りをお願いしておいた。そもそもこのような第二石油類を簡易包装で郵送することが可能なのだろうかと疑問に思う。

・・・つづく(もどる

発電機不調:来月に自前整備で対応してみる

07_ 購入してから約10年が経過している発電機「新ダイワ IEG2600M」だが、先月あたりから作動中に突然止まる。再起動すれば何とか作業は終了できるが、この不調が状態化している。エンジンの様子でわかる不調は定期的に息切れするような爆発音なので、電装系か燃料系が原因のようだ。

プラグは正常燃焼の様子で、一方、燃料コックのストレーナもきれいだ。(過去にゴミが溜まってエンジン不調をきたしたことがある)今回はキャブレターの汚れか、点火コイルの劣化かもしれない。

燃料カップのパッキンがへたっていたのでストレーナもセットで、それとエアクリーナーの一次・二次フィルターも注文しておいた。これが到着してからまずはキャブレタークリーナーを試してみようと思う。

今、あれこれと整備して症状がさらに悪化すれば、ガレージ&倉庫の引っ越し準備の作業が中断してしまうので、今月中は気にはなるが現状のままで使用し続けるつもりだ。

------------------------------------------------------------------------------------------
2022.06.24
★ 消耗部品が到着

22131_ 発電機の小型ガソリンエンジンは三菱製の「GM182 181cc 6.0PS」になるが、当然ながら製造元から最寄りの代理店への部品発送のようだ。このエンジンは、発電機として製品になった段階で、防音外装に納められて、燃料タンクも10L用(元は3.8L)に仕立てられている。

この発電機の容量(2.6KVA)を選定したのは、1PSのコンプレッサーを起動させるために必要な、約3倍程度の容量ということで、2.5KVA~3.0KVAの発電能力で判断したわけだ。

発電機を駆動させるエンジン出力についても、3PS以上が必須なわけなのだが、エンジン特性を再確認してみると、定格出力で3.5PSになっているので大丈夫だ。

しかし、製品購入から10年が経過しても、消耗品部品がちゃんと到着するのは「業務用」だから当たり前のことだが改めてありがたく思う。

22132_ キャブレタークリーナーでエンジンの調子がさらに悪化する可能性は低そうなので、週末にこれらの部品を交換した後に、クリーナーを使ってみようと思う。

2022.06.27
★ 通り一遍の整備をしてみた

発電機のエレメント関連の部品が先日到着したので、これらを交換して先送りしようと思っていたキャブレタークリーナーを試してみた。燃料フロート室までクリーナーの泡が到達したようで、若干だが汚れた戻り泡が出てきた。

何度かクリーナーとエアーでブローして、最後にエンジンを起動させてクリーナー泡を吸わせて整備終了。運転中に止まることはなくなったので、エアーと燃料系の清掃は何らかの効果があったようだ。

しかし、完全に本調子ということでもなさそうなので、やはり落ち着いたらメーカー指定の隣町の整備工場へ持ち込むことにしようと思う。事前に整備工場へ問い合わせをしてみたら、いつでも持ち込み可ということで一応安心はしている。

------------------------------------------------------------------------------------
2022.06.26
22134_h175175 ★ アンビル代わりにH鋼端材を注文した

金物の曲げ加工や切断作業時に、ワークデスク上ではなくて地面に近い位置で作業するための「レール・アンビル」に代わる鍛冶道具として、ちょうど良いサイズのものが見つかったので早々に注文した。

売り主のご厚意で、ほぼ送料のみに近い価格で譲っていただけたのはうれしい。何よりも、「H-175×175×7.5×11.0 W=7.1kg」というサイズの鋼材で、[日用工房]ではこれが鍛冶道具としては使用勝手や片付けにちょうど良い。

現役の頃に設計で用いる一般的な広幅鋼材は、H-250~H-500になるが、さすがにH-175は土木現場用としては使用しない。おそらく、建築用鋼材としての利用目的があるのだろう。

ワークデスクの上では「16mm厚鉄板」を今年の3月に購入したが、これは今後導入予定の溶接機の作業台にするつもりだ。

2022.06.29
★ 山形県からの発送になる

酒田市から東京を経由して東海道をひたすら西へ輸送されるようで、到着までは昨日の発送から中一日を要するようだ。このような鉄の塊を一般の荷物で運んでくれる運送会社には感謝したい。と思っていたら、日本海経由で本日の午後に商品が到着した。開封して頼もしい塊を眺めて悦に浸っている。

平らな面で金物を叩くのも良し、横にしてフランジ端部で折曲加工するのも良し、クランプで金物を掴む際には古いレールよりも使い勝手が良い。せっかくだから、レールと共に全体の錆落としをして塗装しようと思っている。

-----------------------------------------------------------------------------------------
2022.07.01
★ 発電機の不調原因の一つは、オイルセンサーの感度が鋭敏なためかもしれない

オイル交換の際に気付いたのだが、オイルゲージが25%を切ると停止信号(イグニッション電源ショート)がたまに出る。50%だとほとんど出ないので、100%から50%のレベルを維持していればセンサーが誤作動することはないようだ。

一方で、オイルの「汚れ」よりも「減り」の方が気になるが、これは容量(V=0.6L)のせいかもしれない。エンジンの取扱説明書(三菱重工業メイキエンジン部)にもオイルの消費確認の注意書きがあるのは、ある程度のオイルの燃焼を前提に設計されているようだ。

----------------------------------------------------------------------------------------
2022.07.02
★ 発電機燃料のガソリンを購入に出かける

いつものスタンドへ「20L ミニドラム缶」を持ってレギュラーガソリンを購入に出かけた。スタンドの事務所に一番近いポジションへ駐車しようとしたら、係員が給油口が逆だとのサインを出していたが、停止と同時にトランクをオープンさせると事情を把握した担当者が、手際よく携行缶を取り出してくれた。

会員カードとエネキーをかざして給油準備までは自前だが、給油そのものは係員が行うルールになっているらしい。その間の住所氏名と使用目的などを帳面に記入を終えると、給油作業も同時に終わってガソリン代領収書と給油手数料の領収書が発行される。

たまの作業なのでさほど手間ではないが、毎日給油が必要な建設系の作業車はうんざりするだろうと思う。バイクならば給油後にでも簡単にガソリンを抽出できるので、この厳格制度で本当にガソリンを使用した犯罪が防げるのか思う。

---------------------------------------------------------------------------------------
2022.07.04
★ 発電機が正常に稼働するようになって、改めて不思議な魅力を感じる

メンテナンスの手間や騒音およびランニングコストのことを考えると、発電機よりも商用電力に頼る方がすべての面で合理的であるのはわかりきっている。しかし、非常用ということでメンテナンスを兼ねて日常使いしている発電機には不思議な魅力がある。

シンプルな構造で自前で日常のメンテナンスができる、排気量188ccガソリンエンジンは、連続運転用の内燃機関としては完成度が高い。排気管の出口に装着されたセラミック触媒装置を除けば、これと言った排ガス対策が施されていない古い型式なので、燃焼エネルギー効率に無駄が少ないように思える。

2022.07.07
★ それでもガレージ&倉庫のエネルギー源は基本的に発電機だ

世の中の動きはエネルギー源としての「電気」の利用形態は、「蓄電池駆動」が主流になりつつある。可搬式蓄電池やEV車が今後爆発的に普及するような気配も感じられるが、筆者はこの傾向には疑問を感じている。少なくとも我が家の身の回りでは「蓄電池駆動」をこれ以上増やすことは避けている。

おそらく、生涯にわたって化石燃料によるエネルギー源を手放すことはないと思うし、手放さないでも良い対策をまず最優先で考えようと思っている。この考え方は100年先には通用しないかも知れないが、少なくともあと20年間は選択の余地として残さなければならない。

・・・つづくもどる

2022年6月16日 (木)

丸ノコの入れ替え:φ190mmからφ165mmへ口径ダウン

07_ 22124__w1700 現在使用中の「φ190mm 1100W 日立製丸ノコ」はかれこれ30年以上経過しているが、特に問題なく稼働している。ただし、チップソーの径がφ190mmなので、それなりの刃の厚みがあり、細かな細工の時にはこの厚み分のロスが目立つ。

そこで、今回のガレージ&倉庫の中二階コンパネ張りのために、汎用品の「φ165mm 1010W 旧RYOBI製丸ノコ」を新たに追加した。使用頻度からして、この先で製品寿命に特別こだわることもないので、中古品で対応することにして比較的程度の良い物を譲り受けた。

やはり、新しいものは色々と魅力的な面が多い。回転振動が少なく、ブレーキが備わっているし、何よりも軽い(W=3.0kg)のは扱い易い。

もっとも、定規の機能やノコ刃の調整機構は昔から変わっていないようで、丸ノコはある意味で完成された電動工具のようだ。

-------------------------------------------------------------------------------------------
★ 投光器をLED化する

22123_led-50w [日用工房]の現状の本格的な照明装置はハロゲンランプ500W×2基を天井梁に設置してある。約10年前にはLED投光器はまだ高値だったので、2基で数千円のハロゲンランプでしのぐことにしていた。もっとも、ワークデスク上では、5WLED照明2基をバッテリーで稼働させている。

実際に運用してみると、この投光器を2基点灯することは希で、ほとんどの場合は1基でこと足りることもわかった。しかも、電源が発電機なので2基点灯するには、出力パネルの5Aコンセントではなく、15Aコンセントを用いる必要がある。誤って5Aコンセントに差すと発電機が自動停止するので厄介なことだ。

来月には新しい[日用工房]へ移転するので、思い切って商用電力に接続することを前提に、LED 50Wの投光器(ハロゲン500W相当)に入れ替えることにした。とは言っても、このクラスの容量になるとまだまだ高価なので、当面は1基だけにしておく。

つまり、電気工事の範囲はブレーカー+コンセントまでで、室内照明の配線工事はやらないことにしている。[日用工房]や[ガレージ]にスイッチを設置すると、配線工事の変更がやっかいなので、すべての電気製品はブレーカーONでコンセントを使用する方針だ。

2022.06.20
到着した製品を自宅廊下で点灯してみた。自宅では明るすぎてその善し悪しがわからないが、色合いはきれいな白色で十分満足できる。

ランプのメーカーを確認すると、「YADA」とあり、自社製品のようだ。要するに、ランプフォルダーはこれまでのハロゲン投光器と同規格の汎用品なので、今後の追加が必要な際にはランプだけを購入すれば良いということだ。

--------------------------------------------------------------------------------------
★ 高所作業用の安全帯

ガレージ&倉庫の中二階床の設置および大梁への吊り揚げ機設置作業時の、足下からの落下距離は3mを超えそうだ。作業の安全確保に必須の安全帯だが、一般的な高所現場ではフルハーネス式安全帯をイメージするが、落下距離が6.75m以下では胴ベルト式安全帯で対応できる。

22126_ 現役を退いた現在では、フルハーネス式安全帯が必要な現場へ出かけることも皆無になったので、生活圏内での高所作業用に胴ベルト式安全帯を常備しておくことにした。

ガレージ&倉庫の移動が完了しても、大屋根梁の照明電球の取替や、吊り揚げ装置の掛け替えなどの作業は不定期に発生する可能性がある。

どちらかと言うと、高所恐怖症の傾向が強いこともあるので、天井に何本かのワイヤーを張っておき、胴ベルト式安全帯を常に使用する習慣を身につけようと思う。無論、ヘルメットを装着するのも忘れないようにする。

最近に安全帯の規格が変更されたようで、この商品もの今年の2月発売の新製品だ。従って、市場での在庫が少なく、結構な納期がかかるらしい。さて、ガレージ&倉庫の移転作業に間に合うのかどうかが心配なところだ。

2022.06.25
★ 在庫が品薄らしい

現在の市場在庫はすでになくなっているとのことで、次回の入荷予定が7月上旬になるらしい。販売元からのこの連絡を信じて発送を待つことにした。万一、間に合わなければ腰にロープを巻いて対応しなければならない。

2022.07.09
★ 7月8日の入荷予定は空振りだった

メーカー在庫不足というか、いつものネット通販会社への供給が後回しになっているふしがある。次回の入荷予定は8月上旬との連絡を受けた時点で、今回の注文をキャンセルした。代わりに販売価格と手数料を含めると若干高くなるが、「モノタロー」で注文することにして、7月11日には到着の予定だ。

7月16日からガレージ&倉庫での高所作業がスタートするので、何とか間に合う結果に安堵している。高さが2mの脚立に上がって、目線高さが3mを超えると安全帯は欠かせない。

--------------------------------------------------------------------------------------
2022.06.18
★ 単管ベースの片落とし作業が難航


土間コンクリート端の腰壁ぎりぎりまで単管支柱を寄せるため、単管ベース(120×120)の1辺を25mmほど切り落とす必要がある。簡単に考えていたが、いざディスクサンダーで切断しようとしても刃が立たない。無理に力を入れると一瞬で刃こぼれをおこすので、ベース1個の切断で作業を中断した。鉄板の厚みを計ってみると6mmもあったので、これは大きな勘違いをしていた。
22128_
厚めのレヂトン刃で切断ラインを削るように何度も往復して、最後にねじ曲げるような切断作業になるような気がする。明日以降のことになるが、切断ベースは12個もあるので気の遠くなるような作業を覚悟する必要がありそうだ。

気を取り直して、アルミ形鋼の切断・穴開け作業に切り替えて、こちらの24パーツの準備は予定どおりの進捗で2時間ほどで無事に終了。

その後、φ100mmレヂトンのt=2.3mm刃と、破損した1.0mm刃をそれぞれ3枚ずつ購入に出かけて、本日のところはこれですべての作業を終了。電動工具の消耗品関連は目立つような値上りはないようだ。

2022.06.19
★ レヂトン t=2.3mmだと何とか削れる

試しに単管ベースを1個切断してみたが、t=2.3mmだと刃こぼれもなく、時間をかければ削り落とすことが可能だ。本日の試しの1個を含めて計2個を処理したが、あと10個は明日以降になる。相当量の鉄粉が発生するので、掃除しながら一日に数個にとどめておくのが肝要かと思う。保護眼鏡と「イヤーマフ」を忘れずに。

-----------------------------------------------------------------------------------
2022.06.27
★ 本日、3個目の切断を終了したが、あまり刃に加圧せず慎重に行っている

発電機の調子が若干良くなったので、ディスクサンダーで単管ベース片落としを再開してみた。これで合計3個目が終了したので、毎日このペースで合計8個の片落としを行う予定だ。

それにしても、φ100mmレヂトンのt=2.3mm刃は安定するが切りくずの発生量もすごいので、あまり屋外周囲へ撒き散らかさないように、こまめに掃除をしながら切断作業を行っている。

2022.06.28
★ 夕方から一気に単管ベースの片落とし作業を終了させた

厚切りディスクサンダーの使い方も慣れてきたので、本日の夕刻から残り5個の単管ベースの切断作業を一気に仕上げた。と言うのは、キャブレターの清掃から発電機の調子がかなり良くなって、現時点ではエコ運転でもポンポン失火もほとんどなく非常に安定している。電力負荷をかけた時のエンジンの吹き上がりも俊敏で、これならばしばらくは様子見でよさそうだ。

・・・つづくもどる

2022年5月30日 (月)

悪路の走破性能指標である「アプローチアングル」と「デパーチャーアングル」

01_ 歴代のランクルの姿をみていると、特にバンパー下部から地面までの距離についてだが、感覚的な印象ではあるが[LC/80]及び[LC/70]以降の車種では、前輪の「アプローチアングル」および後輪の「デパーチャーアングル」をあまり意識していない、いわゆるオンロード仕様になっている気がする。

このバンパー下のアングル角の確保は、何もオフロードの悪路の際に安心なだけではなく、田舎町の造成が荒っぽい駐車場の隅でも結構役立つ場合が多い。

22100_


発売から30年以上が経過する[LC/80]の場合には車高をリフトしている車も多いが、ノーマルでもこのバンパー下のアングル角の余裕が即ち走破性の基本要素として、かなり重要な特性だと思っている。

とりわけ、[LC/80]のスペアタイヤの非格納タイプ、いわゆる背中にタイヤを背負ったタイプのものは、そのアングル角がもっとも優れているのではないかと、その昔に「パジェロ」に乗っていた知人が話していたのを思い出した。

-------------------------------------------------------------------------------------------
★ 夏用タイヤの適合サイズ:[LC/80]標準サイズの夏用タイヤの製造が終了していた

22107a_ [LC/80]のタイヤ標準サイズは、275/70R16になるが、このサイズの夏用(高速グリップ)タイヤは「ブリジストン」および「ヨコハマ」で製造がすでに終了している。

スタッドレスタイヤはなぜかまだ共に製造が継続されているようで問題ない。

さて、今年の冬場のタイヤ交換中に夏用タイヤの入れ替えを予定していたが、大幅な外径変更がない互換サイズのタイヤは、リム径を16インチに固定すると1種類しかないのと、インチアップしても、それぞれで共に1種類に限定されるようだ。

速度メーターのズレがほとんどないように考えると17インチの選択になるようで、18インチはさすがに[LC/80]では品格に欠ける思いがする。

ならば、夏用タイヤは17インチでホイール&タイヤをセットで交換することを真剣に調べてみると、現在所有している「ブラッドレーV×2セット」の現行品には、2ピース鍛造タイプの軽量ホイールが既に製造を終了していた。

年月の経過とともに取り残されたような錯覚を覚えるが、ここは現行の16インチのまま、265/70R16 の高速グリップタイプで対応せざるを得ないようだ。

タイヤ幅が1cm細くなることで走行安定性に問題がないか、または同速走行時のエンジン回転数が 1.018 倍になることの不具合がないかについて、事前に確認する手立てはない。

一つ言えることは、バネ下重量が確実に軽くなることのメリットは魅力的ではある。と言うことで、当分の間は「16inch ブラッドレーV×2セット」を使用し続けることにした。

----------------------------------------------------------------------------------------------
2022.06.24
★ 「ALION A20」車検

今月末が車検有効期限なのだが、トヨペットから車検案内の葉書がまだ来ない。電話連絡で確認すると、どうも車検期日を1ヶ月間違えていたようで、急遽本日の朝に届ける段取りになった。相変わらずのんびりとした地方のディーラーという印象だが、そういうところも気にならないほど仕事ぶりはしっかりとしている。

本日、夕刻にトヨペット店からアリオンの車検整備完了の連絡が入った。たまたま、業務が手空き状態だったのだろう。消耗品関連の交換作業とブレーキ周りの調整だけなので、その気になれば半日で終了するのはわかっていたが、決して急がさないのはいつものことだ。

・・・つづくもどる

2022年5月17日 (火)

写真撮影用リレーレンズ:鏡胴とマウントアダプターはこれからだが、NFK 2.5/3.3/5 LD 125 をまず揃えてみた

07_ 22098_nfk25-ld 顕微鏡観察時の写真撮影は汎用のCマウントリレーレンズを介して、1型CCDを持つNikon 1の撮影も可能だが、フォーカス深度にむらがありこの方法はあまり使っていない。おそらく、リレーレンズの性能がイマイチなのだろうと思っている。

日常的には、もっぱらWEBカメラ(改)による純正の接眼レンズを用いた「コリメート法」によるところが多いが、500万画素のカメラもそのうちに入れ替えの時期がくれば、その時の準備をそろそろしておかなければならないと思っている。

今回、メイン機材の[Olympus BH2 SW-2]の写真鏡胴に挿入するリレーレンズに「NFK 2.5 LD125]を追加して、NFK 2.5/3.3/5 の3種類がすべて揃った。今後は延長鏡胴とCマウントアダプターが見つかれば、その都度買い求めることにする。その間に視野数とフォーカスエリアの関係を調べておこうと思う。

---------------------------------------------------------------------------------------
2022.05.21
★Olympus SPlan Apo40

22102_splan-apo40 先日入手した「バルバドス島産 放散虫」のプレパラートは20倍接眼レンズまでの観察だったが、これ以上の倍率では放散虫の全体像を見失う可能性がある。実際のところ「SPlan40」で確認したところ、輪郭のフォーカスを得るにはスタック処理が必須のように思える。

それでも、輪郭の解像度を上げるには光源の調整など種々の工夫が必要なようで、ガラス質の標本を美しく観察するのはなかなか難しい。そんなことを考えている一方で、Apoレンズで唯一欠品していた40倍レンズをこのほど入手することができた。

カバーガラス厚の調整リングの動きが悪かった(ほぼ動かない)ものを2日間にわたって微量のアルコールで可動部の隙間を酔わせて、ようやくスムースに回転するようになったところだ。

培養液の付いた指先でリングを触ったような外装の汚れが見受けられたが、レボルバー側の真鍮ネジはきれいだったので、おそらく頻繁な付け外しはなく埃の混入リスクは低いと思われる。

レンズの状態は特に不都合は見受けられないと判断したのは、SPlanレンズに比べて標本の輪郭が若干だがメリハリを感じられるからだ。ルーペで確認した限りではレンズの曇りや汚れはないようなので、この先も当分の間は使用できると安堵している。

しかし、有限遠焦点系の高級レンズはどうしてこのように大げさな外装造りになっているのだろう。これが昨今の無限遠系のレンズであれば愛想のないくらいすっきりとしている。しかし、おそらく生涯にわたり現行の落射照明を除く生物顕微鏡を、無限遠系のものに入れ替えることはないと思うので、このレンズも末永く大切にしようと思う。

------------------------------------------------------------------------------------
2022.05.23
★ SPlanとSPlan Apoの比較
                    ・・・・画像を「2回クリック拡大」すると、目視観察のイメージになる

22103_splan-apo

                    SPlan40                              SPlan Apo40

今回は40倍レンズの偏斜光による無色透明の珪藻プレパラート試料の比較になるが、他の倍率でも概ね似た傾向があるように思うのは、「Apo」レンズの方が輪郭線がより細やかに見えるように思う。観察試料は「MWSさん」の高透過珪藻プレパラートになるので、発色の具合よりも解像度に注目して、最終的な画像は「SPlan」と「SPan Apo」レンズの両方ともグレースケールで色合いと明るさを揃えてみた。

撮影倍率はいつものように、目視イメージを基本にズーム調整をしている。中央部右の珪藻を約2倍(800倍)に拡大したものをピックアップしているが、一見したところ「SPlan」レンズの方がコントラストが優れるようにも見える。しかし、つぶさに眺めてみると、細い輪郭線に囲まれたエリアが「潰れている」のがわかる。

このあたりの細部の比較を画像で判別するのは、現状の500万画素のCCDカメラではほぼ限界のように思う。というのは、肉眼で比較すると、この輪郭の明瞭さの違いは割とはっきしている。ただし、さてこの「差」が如何ほど重要であるかどうかについては、まだそれを言及できるほどの観察力を身に付けていない。

---------------------------------------------------------------------------------------------------
2022.05.27
22105__splan-apo-100 ★ Olympus SPlan100 dry

所有する100倍対物レンズの中でも高性能な視野数26.5の「DRYレンズ」は秘蔵っ子だ。

OIL仕様の究極性能に比べて扱い易いドライなので、100倍レンズはこちらの方が使用頻度が高い。

観察は同様に偏斜光による陰影を強調した撮影だが、ガラス質の立体感が感じられるようでしばし観察の時間を忘れる。

40倍レンズでの画像をデジタル拡大した先の800倍画像に比べると、やはりこのレンズの存在感が際立つ。

こちらは「1回クリック拡大」で視野数26.5の、目視観察1000倍イメージになるように編集解像度を上げている。

-----------------------------------------------------------------------------
2022.05.29
★ MSPlan100の整備

Msplan100 落射照明金属顕微鏡の対物レンズ「MSPlan100」レンズは「故障品」を承知で購入したのは2年前くらいだったと記憶する。

その頃には無限遠焦点系の落射照明用のレンズは、後発モデルの「NeoSPlanレンズ」へ移行し始めていたので、この「MSPlan100」はそのうちに整備してみようかとの思いで取り寄せたものだ。

この「MSPlan100」はレンズの程度が非常に良い。それはルーペでの透過色の透明感が極めて優れているのでそれとわかる。そして、汚れや曇りがまったくないので、どこが故障なのかが不思議なくらいだ。

ところが、実際に装着してみると全く結像しないので、中でレンズの一部が外れているのではないかと思うくらいの酷さになっていた。

入手当時に裏蓋を開けて、最終レンズの押さえネジ筒の様子を確認したところ、レンズを分解しかけた痕跡を示す、カニ目溝にかすかなキズが見受けられたので、組立ミスではないかとの予想は立てていた。

本日、このレンズのことをふと思い出して、後ろから2枚目までの内挿レンズを取り出して、2枚目のレンズの裏表が逆になっていることを発見した。そして、合計5枚の銅製シムの元の挿入組み合わせも再現できていないことがわかった。

そこで、シムの挿入パターンを、(0-5,1-4,2-3,3-2,4-1,5-0)で確認して合焦を試みたが、あと一歩のところで焦点が合わない。おそらく、裏返したレンズとリング枠との隙間に微妙な誤差が出ているのか、シムの枚数がそもそも足りないのかどちらかのようだ。

しかし、レンズの固定誤差はシム厚に比べるとはるかに小さいので、色収差のズレならわかるが、合焦が甘いのはやはりシム枚数が足りないのではないかとの推測に至るまでの格闘に約1時間を要した。

最後の手段として、シムの組み合わせを(2-3+1)で、新たにシムを一枚追加してみたところ、ようやく合焦を得ることができた。トータルのコントラストは、「NeoSPlan100」には及ばないが、おそらくこれでほぼ正常の写りに戻ったと思っている。

[MWSさん]の仕事場の塵対策の記事を何度も読んでいるので、本日の作業は寝起きの直後で、顔も洗わず着替えもせずに、一つの作業工程毎にレンズ内をブローしながら、塵を取り込まない組立で整備を完了した。

しかし、いまだに疑問なのは、この比較的きれいなレンズの状態で、前の持ち主はなぜ分解整備を試みたのだろうかということだが、とにかく元通りになったことは幸いだった。

これで、旧規格ネジ口径φ20.32mmは6穴レボルバーで(MSPlan2.5/5/10/20/50/100)を、新規格ネジ口径φ26mmは4穴レボルバーで(NeoSPlan5/10/20/50/100)を選択装着して、すべて正常可動品として持つことができた。

-------------------------------------------------------------------------
2022.06.01
Ulwd-msplan50 ★ ULWD MSPlan50:50倍レンズのほぼ保管品を入手した

落射照明用レンズは筆者のところでは実体顕微鏡の延長上としての位置付けだが、結構出番が多く重宝しているので、[MSPlan/NeoSPlan]の両方を揃えているのは、この先も長く使用するための予備として補完し合えるようにとの考えからだ。

今回、日常使いでは高倍率の50倍もので、作動距離が稼げるタイプの[ULWD MSPlan50]の程度の良いものを新たに追加してみた。厚みのある試料でたとえば「昆虫の外殻」の場合などは、作動距離がわずかでも長い方が使い勝手が良い。

話は飛躍するが、業務としての顕微鏡観察では、細胞観察の場合には[倒立顕微鏡]が、低倍率拡大観察作業の場合には[実体顕微鏡]が、そして素材や完成品の表面検査の場合には[落射照明金属顕微鏡]が主流のように思える。顕微鏡の元祖である[生物顕微鏡]は試料のプレパラート作成の手間のことを考えると、大量試料の観察作業には向いていないのかもしれない。

-------------------------------------------------------------------------
2022.06.03
★ 落射照明用50倍レンズの目玉の違い
22113_50
今回入手した前述の[ULWD MSPlan50]だが、目玉の印象は[ULWD NeoSPlan50]に似ている。一方で、[MSPlan50]の目玉は[SPlan50]や[SPlanApo50]に似た、芥子粒のような透過照明用の仕様だ。

つまり、目玉から発せられる照明光の窓の大きさが、同じ[MSPlan50]でも、「ULWD」仕様の方が圧倒的に大きいわけで、これが作動距離を稼ぐためのレンズ設計の考え方なのだろう。

・・・つづくもどる

2022年5月16日 (月)

ガレージの建設工事:工事着工から完成まで

01_ 都市計画道路の工事過程で、現在の駐車場およびガレージの営業損失が少なくなるように、段階的にガレージの移転工事が進められている。そして、いよいよ[LC/80]と[日用工房]の2庫を含む棟の建設工事が始まった。

その昔に実家でも何棟ものガレージの建設工事を経験しているが、賃借人であっても新しい建物が出来上がる過程は実に楽しみなものだ。せっかくだから、本記事でガレージの完成までをまとめておこうと思う。

22099_ 2022.05.16
★ 工事着工

基礎工事前の丁張りと土工事が開始された。新しいガレージでは2庫が隣同士で並ぶことから、日常作業が何かと便利になる。

大家さんの話では、ガレージ間口が現在よりも10センチ広くなるとのことだが、その10センチのおかげで[LC/80]の車庫入れが格段にし易くなる。

加えて、軒先に雨除けのひさしが付くとのことで、雨天時のシャッター操作が快適になると思う。

-------------------------------------------------------------------------------------------
2022.05.20
22101_ ★ 捨てコン打設・墨出し完了

建物基礎形状が見えてきたので、柱中心間距離を確認してみると、聞いていたようにガレージ間口寸法が現況のものより広くなりそうなのがわかる。

このあとは基礎型枠を立てて、構造鉄筋および鉄骨アンカー筋の配筋を行い、基礎コンクリートが打設される。床コンクリートはその後になると思うが、その頃にはガレージの姿がおおよそわかるようになる。

旧道側に排水会所を割り込ませるのが厄介な作業になるが、この位置からすると、シャッター間口に排水側溝が走るようで、[日用工房]での雑排水の始末がし易くなる。

-------------------------------------------------------------------------------------------
2022.05.24
22104a_ ★ 鉄筋型枠ほぼ完了

布基礎の鉄骨柱位置のアンカーボルト埋め込みと型枠セパレーターの設置も終了して、コンクリートの打設が行える状態になっている。

柱通り芯間口にシャッターが二枚設置される。つまり、最終的には2庫づつのガレージになる。敷地周囲の擁壁と同時にコンクリートが打設されるようなので、しばらくは進展がないと思う。

それにしても、賃貸ガレージにしては基礎工事が立派すぎる。おそらく、ガレージの奥側を大家さんが使用するために、2台間口の電動シャッターも可能な鉄骨構造で統一したのだろうと推測している。

2022.05.27
22109a_ ★ コンクリート打設

敷地周囲の擁壁と伴に、本日生コンクリートの打設が完了した。打設の現場を確認していないけれど、それぞれの構造物はコンクリートの配合強度が異なるので、2台のコンクリートミキサー車がきたのだろうと想像している。

2022.05.31
★ 埋戻し

布基礎周りの埋戻しが完了したので、先に鉄骨建前(上棟式)を行う気配がする。雨天だと足元が悪いが、もしも土間コン仕上げを先行するとなれば、排水仕舞いが終わっていなければならないと思う。一連の作業性を考えると、転圧と土間砕石敷きまでを終えてから上棟式の段取りの方が仕事が美しい。

2022.06.01
★ ブロック基礎コン打設

ガレージ間仕切りのブロック基礎コンクリート打設が完了した。この調子だと、間仕切り腰壁(ブロック敷)を先行するのかもしれない。全体工事の中で、この建物の建築を優先しているような段取りに見えるので、毎日の進捗を見逃せない。
2022.06.02:工事進捗なし(鉄骨の段取り中か)

2022.06.03
22112_ ★ 鉄骨棟上げ

本日の夕刻に現場を見に来たら、午後の早い時間帯に鉄骨の主要部分が建ち上がったようだ。ところで、鉄骨工事とシャッター工事を請け負っている会社の責任者と雑談をしていたら、最近では「棟上げ式」はほぼなくなっているようだ。

建物の建設には付きものの「棟上げ式」も、昔のように大工の棟梁が常に工事を監理している現場はなく、個人規模の建設工事も専門業者の複合建設タイプが主流で、統括役としての監理は設計事務所が行うようだ。

通常のガレージを想像していたら、ほとんど「倉庫」という様相になっている。概略で間口が10cm程度広くなっているのと、フラットな階高でかなりの中二階容積が確保できそうだ。

中二階の床組み用の単管パイプの切り出し寸法や本数も変わりそうなのは、部分床の計画から、全面床(一部出入り用開口を除く)に修正することも考える必要がありそうだ。

仕切り壁が設置されれば、奥行き寸法がわかると思うが、おそらく現行のガレージよりも若干でも長くなっているようなので、[LC/80]の出し入れの作業性は格段に向上すると思う。

いずれにしても、世間一般にこのような構造寸法の車用の賃貸ガレージはあまり見かけないということだけは確かだ。ちょっとしたガレージ店舗の様相を呈しているので、この先の作業の進捗から目が離せない。

本日時点で、全体構造の中央本柱と左右の間柱全面にある「パネル枠」が謎だ。個別の電気契約時の引き込み&メーター設置用スペースのような気がするが、シャッター幅と庫内幅の関係がまだ把握できない。庫内幅を統一するとシャッター幅が合わないし、その逆もしかりというのが疑問だ。

------------------------------------------------------------------------------------------
2022.06.04
★ 大家さんから正式なガレージの概要説明を受ける

5月末から建築過程の様子を眺めて、あれこれと想像を膨らませていたが、本日正式に大家さんから新しいガレージの概要説明を受けて、更に驚くような仕様に感謝している。想定外の諸元の概要は以下のとおりだ。

 ・シャッター間口幅は現在の2500mmから2600mmに広がり、庫内の寸法も約200mm広くなる。
 ・間口のひさし出寸法は、構造鉄骨600mmに跳ねだし600mmを継ぎ足して、1200mmになる。
 ・外装は景観に配慮したカラー鋼板で仕上げられる。
 ・シャッターは防火(類焼防止対策)仕様のものが設置される。
 ・個別の電気工事用の集中受電ターミナルが設置されて、架空線は一掃される。
 ・防犯カメラ・カーブミラー・LED照明等が更新される。
 ・2年後に都市計画道路が開通すると、メインの敷地出入り口が反対側になる。
 ・上記の結果、筆者が借り受ける2庫のシャッター前では[LC/80]のタイヤ交換整備等を行える。
 ・雨天時は[アリオン]をシャッター前に横付けして、傘なしで[日用工房]への出入りが可能になる。

とにかく、これまでの2庫のガレージの使用状況を勘案して、新しいガレージにお願いしていた希望内容の結果は、想定をはるかに超える120%の満足度で7月には完成するようだ。雰囲気的にはガレージ店舗に似ている

仮に、個人住宅を新築できたとしても、これだけの「ガレージ兼倉庫」を併設するには、相当な敷地が必要になることから、現実味がかなり薄れると思う。余生の満足度を維持する手段として、住居は集合住宅で、「秘密基地」は賃貸物件で、というトータルのコストパフォーマンス面も考慮した結果だ。

----------------------------------------------------------------------------------------
2022.06.08
22114_ ★ 裾壁の型枠設置完了

鉄骨柱の足下がすべてコンクリート裾壁で覆われるようだ。普通のガレージだとこの部分はコンクリートブロックで間詰めするのが一般的だが、その分だけ架構フレームの剛性が上がるので、十分な強度の鉄筋量を必要とする。

屋根の波形鋼板(折板屋根)のブラケット(タイトフレーム)も設置されているようで、屋根を張ればこの後に安心して床コンクリート工事が進められると推測する。どうも排水溝の設置は後回しになるように見受けられる。

---------------------------------------------------------------------------------------
2022.06.10
22116_ ★ 折板屋根葺き・裾壁コンクリート打設

屋根葺きが終わって、軒先の出具合がおおよそ想像できるようになってきた。裾壁の型枠が外れて、床コンクリート仕上げ面の墨出しの頃になれば、床からの正確な諸寸法の計測ができるようになる。

同じ賃借人で設備工事の一人親方も資材置き場の棚を設置するようで、必要材料の数量を見積もっていた。天井の大梁以外の小梁が少ないので、吊り下げ細工が大変だとこぼしていた。

本日、ガレージ内の中二階棚の設置に必要な資材をホームセンターで下見をしていたら、単管パイプや塗装コンパネの価格が今年になってから異常に上昇(2倍~3倍)していた。

こういう資材は個人では買い置きができないので、その都度の市場単価で入手するしか手立てがないところが辛い。市から若干の移転補償費を受け取れる予定だが、この分ではどうも足が出そうな気がしてきた。

--------------------------------------------------------------------------------------
2022.06.13
22118_ ★ シャッターボックス工事完了

ほぼ一日を要したようだが、夕刻には6面のシャッターボックス取付工事が完了していた。シャッターガイドの位置から、床コンクリートの仕上がり面高さもおおよそ想像できるようになってきた。

布基礎天端から150~140mm厚で床コンクリート天場が仕上がるようだ。これでガレージの内空高さがほぼ確定したので、中二階床面の仕上がり位置を図面上でおさえることができる。

調達する資材の数量に影響するのもではないが、倉庫側の出入り口に設置する既製品の透明ビニールカーテン(2m×2m×2枚)を想定したカーテンレールの取付高さ調整寸法が確定することになる。

22119a_ カーテンレール(L=2.9m)は3m定尺物なので、車上受取り後にサイクルトレーラーで倉庫まで運ぶことになる。その他の長尺物の資材(単管パイプ)は近々にホームセンターで軽トラックを借りてまとめて運び込む予定だ。

単管パイプの切断加工は、前回は自前の高速切断機で行ったが、今回は正確な図面を作成して、あらかじめ所定の長さに切断してもらったものを運ぶ。

自前で切断加工を行う資材は、単管ベースの片落とし程度で、これも事前にゆっくりと作業ができるように、線引き準備は済んでいる。

床コンクリートと周囲の排水側溝はどうも別施工になるようだ。ガレージ前面の計画地盤高が少し上がるようで、現状では入り口で若干の段差を生じている。

22122b_

------------------------------------------------------------------------------------
2022.06.15
22121h_ ★ 中二階床高の図面確認


現在のガレージの中二階床高を参考にして新しい方の床高を決める際に、幅が10数センチ広くなるので、まず床高のイメージを図面で確認することにした。さて、そのイメージ確認のために、[LC/80]の正面図を作成した。

写真を適当な寸法で貼り付けても良いのだが、今後の図面修正のこともあるので大雑把ではあるが、総幅と総高をカタログ値に合わせてCADで塗り絵風の姿で描いてみた。

-----------------------------------------------------------------------------------
2022.06.16
★ 床コンクリート打設前

基礎砕石の敷均し転圧、床レベルの墨出し、餅網配筋の準備および端部の型枠工事も終了している。あとは生コンを打設するのみで、一方で外壁鋼板の取付工事も平行して作業中だ。

22125_ 外壁鋼板に関しては、内側に薄緑色の断熱材が張られている。スレート壁・屋根材に比べると、鋼板製品は重量が圧倒的に軽いことから、耐震設計上は有利になるが断熱効果はあまり期待できない。

間仕切り壁が設置されれば、最終的な内空幅が確定するので、その頃には鋼材の切り出し寸法がすべて決まる。つまり、単管パイプとコンパネの仕入れに出かける時がくる。おそらく、今月の週末頃にすべての資材が整う段取りで準備を進めている。

----------------------------------------------------------------------------------
2022.06.17
★ 土間コン打設

22127_ 予定どおり、本日朝から土間コンの打設作業が始まったようだ。午後に出向いた際には、半乾き状態でのコテ仕上げの真っ最中だった。ステンレスの円盤を履いて丁寧にコテ仕上げを行っていた。

ガレージが早期に供用開始する際の舗装面との段差処理は、おそらくアスファルトで摺り付けると思うが、この部分の排水側溝の仕舞いを注視したい。もしかすると、排水側溝工事は最終の場内整備まで先送りされるかもしれない。

さて、この土間コンだが、入庫できるようになれば、真っ先に「コンクリート表面強化材」を流し込む予定だ。現在のガレージ&倉庫も同じ製品を使用しているが、コンクリート面の白い埃が出ずに、履底が白くなることもない。

自前の建物であれば、塗膜カラー塗装を行うところだが、賃貸物件なのでそういうわけには行かないので、コンクリート地肌の様子を全く変えないこの透明水溶液の表面強化剤を用いることにしている。

---------------------------------------------------------------------------------
2022.06.20
22129_ ★ 外壁鋼板の設置途中

外壁はダークブラウンの鋼板で、内側にライトグリーンの断熱材が挟まれている。シャッターボックスも後にダークブラウンに塗装される。シャッターのみがライトグレーのままなので、屋根を含めて全体にツートンカラーでまとめられている。

仕切り壁が設置されれば最終的なガレージ側の内幅が確定するので、すべての鋼材・板材の設計寸法が確定する。土間コンクリートもすっかり乾燥しているようだが、仕上がり高を概略で採寸してみると、入り口側へわずかに勾配が付いている。

中二階の床レベル出しを慎重に調整する必要がありそうで、少し手間だ。もっとも、鉄骨補強材はほぼ水平なので、これがある程度の目安にはなる。

--------------------------------------------------------------------------------
2022.06.22
★ 耐火ボード張付け途中
22130_
これでガレージ&倉庫の最終内空幅が決定したので、すべての搬入資材の加工寸法が確定した。ところで、2日前の写真と比べると、シャッターの取付位置が現場修正されている。

外付けから内付けになって外装仕上がり感がより上品になったようだ。設計ミスか現場ミスかは問わないが、確かにこの外壁仕様で外付けシャッターボックスはおかしかったのは事実だ。

外装および間仕切り壁には断熱・耐火材の石膏ボードが用いられている。間仕切り壁はこのボード仕上げで完成だが、外装は塗装鋼板を貼り付けることになる。

想像よりも濃い焦げ茶色で、シャッターのライトグレーと対照的な色合わせだ。

-------------------------------------------------------------------------------
2022.06.26
★ 建築本体完成

22133_ 土木・建築工事では、建物周囲の埋戻しや舗装の摺り付け等の附帯工事が残っている。一方で、6庫のガレージへの配電盤や照明・防犯装置などの電気設備工事はこれからだ。

これらの作業が終了すれば建築確認検査が行われ、その後に「鍵」の引き渡しになる。5月16日から開始された一連のガレージ建設工事は、ひとまず建築工事完成で記事を締めくくる。

部分建築確認検査の予定は7月15日とのことで、鍵を受け取れば真っ先にコンクリート床に表面強化剤を塗布して、その翌日から内部の造作資材を搬入する予定だ。そのための準備はすべて整っているので、来月上旬は引っ越し荷物の整理に専念できる。

------------------------------------------------------------------------------
2022.07.12
22148_ ★ 来週早々には大家さんから引き渡しになる予定

暫定的な場内整備なので、すり付け舗装で当分の間はしのぐことになる。外部照明も設置されて今週中に部分的な建築確認検査を受けるらしい。ということで、来週にはガレージ&倉庫の鍵を受け取れる予定だ。

外部照明器具は街路のLED防犯灯と同等の性能だと思うので、夜間のシャッターの開け閉めの際には十分な明るさで助かる。

検査後になるが、カラーコーンの道路側に、視認性のよい安全ポールが3本ほど立つらしいが、確かに夜間に走行する車輌が建物の角を見落とす危険性も否定できない。そんな大家さんの心配りがうれしい。

-----------------------------------------------------------------------------
2022.07.16
★ 本日ガレージ2庫の鍵を受け取る

昨日に建築確認検査と消防の検査が済んだようだ。本日、大安の午前中に新しい賃貸契約書を交わして、2庫のディンプルキーを受け取った。天気がまだぐずついているので、明日の朝からまずは床コンクリートの表面強化剤の散布を行って、それから資材の搬入準備を行う。

ガレージ&倉庫の隅々に、中二階床の通り芯墨入れを行って最終寸法の図面確認を行う。それが済めば所定の長さにプレカットした鋼材と床材を搬入することになる。

-----------------------------------------------------------------------------
2022.09.20
★ 一連のガレージ工事が完了

22208_ 5月に着工したガレージの工事が場内整備を含めてすべて完了した。C棟が[LC/80]ガレージで、D棟が[日用工房]の倉庫になる。正確には外灯付近に数台の監視カメラの工事が残っているが建築確認は終了している。

フェンスより手前は2年後開通の都市計画道路の歩道緩衝部分になり、幹線道路からのメインの出入りと旧道からのサブの出入りの両方からのアクセスが可能だ。

場内舗装の路盤も補強されており平坦性も良く、車のジャッキアップ時の安定性も問題ない。右手前の駐車場2台も内部照明屋根付きで景観上の配慮が優れている。

そして、道路の反対側には8台の駐車用が併せて完成したが、こちらもすべて屋根付きのため、幹線道路左右の駐車場全体の防犯性と品格が良くなった。

地域の防犯委員を務めているが、内部資料によると犯罪発生率と周辺環境とはある種の相関がある。少なくともこの駐車場では車輌にかかる犯罪の可能性は極めて低いと思っている。やはり地域の大地主であるが故の、先々を見越した投資の視点がすばらしい。

・・・つづくもどる

2022年5月 7日 (土)

旅行用スーツケース:車旅が前提の夫婦二人で一泊用

02_ 22093_ 遠方の家族の所へ遊びに出かける際や、泊まりがけの慶弔行事の際に17年間使用してきた小型の旅行用スーツケースを入れ替えることにした。今回は29Lタイプから少し大きな34Lになり、縦横形状も使い勝手が良さそうだ。

カラーとデザインは細君の選択になるが、材質がこれまでの布製からポリカーボネート100%という最近の主流のものになった。

100席以上の飛行機ならば「機内持ち込み可」らしいが、おそらくその機会はほぼ皆無だと思うので、新幹線の棚に乗せられるという目安で適当なものを選んだ次第だ。

夫婦二人の車旅が前提であれば、宿泊先に到着して持ち込む荷物の収納ケースとしてはこれ以上のものを必要としないので、倉庫の2階に保管してある100Lクラスのスーツケースは、何十年も非常用装備の保管ケースになっている。

先日の連休中に1泊旅行を終えたところだが、世間の状勢も落ち着いてきたようで、新しいスーツケースを注文したこともあり、夏・秋・冬とすでに次の行楽予定をあれこれと思案している。

このことは、なにもスーツケースの新調のことだけがきっかけではなく、昨年の[LC/80]の総合点検整備以降の運転操作感が格段に良くなったことにも由来する。

確実に若返った[LC/80]の感触を味わいながら、今年は450km程度の短距離の車旅を2度行ったが、これで昔のように1,000kmオーバーの中長距離の旅行も安心して出かけられる確証を得た。

-------------------------------------------------------------------------------------
2022.05.10
★ 竹製の小物入れを注文

22094_ 珍しい竹製の小物入れで、今年2月に購入した「A4文箱」より一回り大きいのでステーショナリーグッズが楽に入る。竹素材の不思議さと魅力は漆器とはまた趣が異なり、その無垢な仕上げにも清潔感が漂っている。

安価な量産品のようなので、竹を板に加工する手間を考えると国内生産品とは思えない。おそらく竹に薬品処理を施して大量の板材を製造する拠点が海外にあるのだろう。

食器やお箸ではないので、そのあたりのことは寛容な意識で買い求めてみた。

手元に届いたものをつぶさに眺めてみると、結構な手間を要する加工が施されている。予想よりも精度の高い造りで十分満足できる仕上がりだ。

そして、漆器に比べると1.2倍ほどの重量感があるのは、小箱が内挿されているだけではなく、素材の密度が高いということのようだ。ちなみに、総重量は1,760gになる。

------------------------------------------------------------------------------------
★ 掃除機のブラシノズルと延長ホース

22095_ 昨年からリビングや廊下の掃除機が充電式スティックタイプになった。そして、仕事場は昔から1000Wのコード式スタンドタイプだ。

これまでのホース式800Wのものはガレージで車の内部清掃用としてまだ現役だが、自宅にはブラシノズルの掃除機がなくなったことでそれなりの不自由がある。

エアコンの清掃や天井はめ込み換気扇のゴミ取り、箪笥の上の埃おとしなどのために、コード式スタンドタイプに接続出来る延長ホースと先端ブラシノズルを購入することにした。

ハンディータイプの小型掃除機を追加する考え方もあるが、もっとも吸引力が求められる使い方になるので、ここは1000Wのコード式をベースにするのが無難かとの判断だ。これで、キーボードの日常清掃も手軽に行えるようになる。

------------------------------------------------------------------------------------
★ 1000Wのブラシノズルの吸引力

汎用品の延長ホースと東芝製のブラシノズルの組み合わせで、スタンドタイプの1000W掃除機に接続したところ、その吸引力はこれまでのホース式家庭用掃除機をはるかに上廻るものがある。

おそらく、ハンディータイプのものとは雲泥の差があるのと、使用頻度からするとこの使い方が合理的だと思う。安価なナイロン製の毛足の長いタイプのノズルはこの先も入手が可能なので安心だ。

スタンド式やスティック式の掃除機は日常的な床掃除には合理的で良いが、埃が降り積もった高い場所や隅っこでは、このブラシノズルもなくてはならない。ブラシ部分は安価な割に性能が良いので、ガレージの掃除機用にもう一つ注文することにした。

その具体的な性能の良さとは、扇風機の透明の羽根が水洗いをしたようにつるつるに仕上がるので、これだけでも従来の掃除機のイメージを一新するだけのものがある。

・・・つづくもどる

2022年4月30日 (土)

東洋光学工業「小型落射照明顕微鏡」:その後の様子

07_ 昨年の2月に入手して、照明関係のパーツにをあれこれと手を入れた「小型落射照明顕微鏡」だが、その後の状況について[コゲラ工房さん]から問い合わせがあったので早々に記事にしてみた。

前回記事では、電源とLED電球を直流6V対応にして、ACトランスを撤去したところまでだ。そして、その後の使用勝手については、照明全般に言えることだが、コンデンサーを内蔵していないので広角レンズ(SPlan対物レンズや視野数20の接眼レンズ等)を用いると、照度の均一性を確保するのが難しい。

22091_ おそらく、オリジナルのレンズ組み合わせはアクロマートレンズ+視野数18以下の接眼レンズによる画角が妥当な気がする。加えて、この製品にははたして目視用の接眼レンズがあったのかどうかも疑問に思える。

現在では、落射照明部分のカバーを外し、電球の位置を調整して、照度の分布がより均一になるのを探せるようにしている。画像右上に色々試したLED電球があるが、どれも照射角が狭いので照度分布がよくない。

右下の接眼レンズ風の機材は、オリジナルのリレーレンズとカメラアダプターのようだ。これをはずして、オリンパス製の「WHK 10x /20」の接眼レンズを付けた様子が現在の運用形態になっている。

変な話だが、落射照明の分布だけをみると白熱電球によるのがもっとも良い気がするのが残念なところだ。

もしかすると、接眼レンズによる目視は仕様外で、カメラを装着して画角の狭い拡大画像を見るのが本来の使用方法なのかもしれない。それならば、照明装置にコンデンサーを省略しても何とか見れる可能性はありそうだ。

ちなみに、カメラアダプターのネジ径はCマウントよりも遙かにに大きく、直径φ43.0mmのマウント径から、それに適合する規格が思い浮かばない。加えて、[コゲラ工房さん]もおっしゃっているように、接眼鏡胴部のフィルター風のレンズ回転レバーの意味も不明なままだ。

------------------------------------------------------------------------------------
2022.05.14
★ 実体顕微鏡の30倍接眼レンズ

22097a_whsz30x 実体顕微鏡本体は「初期型 オリンパス SZ」で標準では0.7×~4.0×のズーム式で、接眼レンズは10倍の「WHSZ10X-H/22」になる。LED照明装置を増設した際に20倍の「WHSZ20X-H/12.5」と対物レンズ拡大レンズの「110AL 1.5X」を揃えて、それなりに完成したと思っている。

ところが、最近になって30倍の接眼レンズ「WHSZ30X-H/7」の極めて程度の良いものを見つけたので、必要性の有無に若干の疑問はあるが、とにかくお試しということで取り寄せてみた。

本体ズームレンズの高倍率側を用いれば、20倍と30倍はクロスオーバーする領域があることは承知しているが、はたして30倍レンズのメリットはどこにあるのかが気になる。

レンズの外観だけの印象では、「WHSZ30X-H/7」がもっとも重くてレンズ枚数が多そうに見えるので、おそらくその分だけ高価なのだろうと思うが、市場ではあまり見かけないのも事実なので予備知識がまったくない。

-----------------------------------------------------------------------------------
2022.06.01
22111_ ★ ふたたび「ELIZA 小型落射照明顕微鏡」:前回入手したものの後継機種になる

先日、[コゲラ工房さん]から問い合わせがあった、ELIZAの小型落射照明顕微鏡のその後の報告記事をまとめてから、どうもすっきりしないLED電球の照明の不具合のことを考えていた。

おそらく、ハーフミラーの構造と素材の品質に問題がありそうだが、タングステン電球の方がそのスペクトル分布で性能の曖昧さが目立たないような気がする。

そもそも、コンデンサーが内蔵されていないのが大きな要因だと思うが、落射照明側のみ元のタングステン電球(自転車ライトの電球)に戻すことにした。

そのような試行錯誤の暇つぶしをしている時に、この顕微鏡の後継機種がちらほら出回っているの知った。何が気を引いたかたと言うと、手元の単眼対物レンズ仕様と比較して、3穴レボルバーに粗動・細動のフォーカスダイヤルになっていることだ。と言うことで、早々に取り寄せ中だ。

今回はこれまでの経験から、オリジナルのタングステン電球のままで使用することにして、後継機種のレンズ群を刷新してみようと思う。映り具合は旧式のものとほとんど変わりないと思うが、レボルバーと細動フォーカスダイヤルで高倍率レンズの使用勝手が格段に向上すると思う。

-----------------------------------------------------------------------------
2022.06.02
22120_ ★ 現物を確認した結果、部品拝借になる

到着した現物を確認したところ、ステンレス製の鏡胴端部が少しだけ歪んでいる。この結果、接眼レンズの挿入にかなり抵抗を感じる。そして、鏡胴中央部の「謎のレバー」が粘着いているので分解清掃が必要だが、簡単には鏡胴本体を分解できないようだ。

照明装置は正常に作動するが、出力はAC6Vに変圧されているために、このままではLED電球に替えただけだと、カメラ撮影時にフリッカー現象の縞模様が入る。従って、本格的に使用するためには、これもまた直流電源化の加工手間を要する。

以上のことから、当分の間は3穴レボルバーを拝借して、現在の「ELIZA小型落射照明顕微鏡」へ移植させることにした。残りの本体もある程度の清掃整備が必要なようだ。

粗動・細動のフォーカスダイヤルが使いたかったのが残念だが、今後暇な時に鏡胴部分の分解を試みて、整備が可能になれば併せて電源の直流化を行うことにした。従って、それまでは大切に予備器として保管しておく。

前述の「ELIZA小型落射照明顕微鏡」を送っ下さった方からの荷物に、ビーカー類が「おまけ」として付け加えられていた。汚れを入念に落とせばまだまだ使用できるものばかりなので、ありがたく頂戴した次第だ。子供の頃にはこのような容器が欲しかったのを思い出した。


★ 謎のレバーの用途が何となくわかってきた

さて、今回の製品に付属していた10倍接眼レンズだが、その上にもう一枚カバーのようなレンズがはまっていた。このレンズには回転目盛りがあり、鏡胴中央部の回転レバーと一対の操作になるような気がする。いずれ落ち着いたら別記事でこの2つのレンズの回転操作の画像イメージを[コゲラ工房さん]に報告しようと思う。

従って、パーツの清掃整備が済めば、もとの「ELIZA小型落射照明顕微鏡」は、3穴レボルバー付にグレードアップする予定だ。3穴のレンズ組み合わせは、「4倍/10倍/20倍」が妥当と思うので、細動ダイヤルなしの粗動ダイヤル操作でも何とかなる気がする。

・・・つづく(もどる

2022年4月27日 (水)

バルバドス島産の放散虫プレパラート

02_
定番の「バルバドス島産 放散虫」のプレパラートだが、これまでに何処かで見たものが多く混入している。全景と個別を、SPlan Apo 4倍/10倍/20倍レンズの視野数26.5で、カメラズームは目視倍率で撮影してみた。

個体に厚みがあるため、フォーカス操作で画像の雰囲気が大きく変わる。この先、立体形状を想像しながらじっくりと観察してみる予定だ。

今回の撮影は試料個体の中央部表面にフォーカスを合わせているので周辺部の輪郭がぼやけて綿毛のように見える。実際にはトゲトゲがいっぱいあるわけで、このあたりは一眼レフカメラレンズの特性で表現すると、この SPlan Apo レンズはなかなか良い「ボケ」の性能がある。

今後は異なるフォーカスの写真画像をソフトウエアーで合成するスタック処理も試してみようと思う。そうすれば個体の全容がよりわかりやすくなり、印象がガラッとかわると思う。

22088_

・・・つづくもどる

電流計:無接点電流計測器(クランプメータ-)

07_ クランプメーターは電源ケーブル周りに発生する磁界を検知してケーブルの電流値に換算する機器のようで、基本は中学校で習った「フレミングの左手の法則」に関係があるように思う。これの購入目的は[LC/80]の装備機器の健全度を確かめるためだ。

特に、暗電流の負荷に関連する機器(セキュリティー、オーディオ、無線機、時計ほか)の定格待機電力が異常値を示していないかを確認するのが具体的な使い方になる。現在ではバッテリーの自然放電と微弱電力による電圧降下の具合を、電圧計の数値変化で感覚的に知るしか手立てがないので、今後はバッテリー周りでの微弱電流値を直接計ってみようと思う。

22089_cl220 一般的には自動車の暗電流は50ミリアンペアから100ミリアンペア程度とされているが、そうなると10ミリアンペアの測定精度を有するクランプメータが必要になる。

このくらいの精度になると、電流の安定値を検出するための製品回路にはそれなりのノウハウが必要で、交流電源ではいわゆる漏電検知機のような高性能&高級なものが必要になるらしい。

今回の目的からすると、同一電源の同一場所で電流値の経年変化を確かめるためだけのものなので、交流周波数測定等の余分な機能がない電流計だけのシンプルなものを探していたところ、10ミリアンペア精度の信頼性を確認できる日本製のものを見つけた。

AC/DCの切り替えだけのスケールレンジオートの製品なので、精度に関しては高性能は期待できないものの、安定した測定値を検出する基本性能は問題ないようだ。

交流計測の場合には、三相交流を除いては単相の機側単芯部分で使用するようで、工具機器の2芯ケーブルで駆動時の電流を計れるわけではない。そういう意味では100V電源では日常的に便利な工具とは言いがたい。おそらく、何らかの故障で分解整備をする際には単芯部分で電流値の測定が可能だが、修理のほとんどは電圧測定で事足りる。

と言うことで、おそらく[LC/80]のプラグケーブルを除く、電装ケーブルの点検専用になると思うので、いつものごとく未使用保管品を格安で探してきた。業務用としては定期的に公正検査に出す必要があるらしいが、使用目的が前述のようにアバウトな測定値でも問題ないので、送られてきた状態のままで使うことにする。

-------------------------------------------------------------------------------------
★ 動作チェック

使用目的が[LC/80]の電装ケーブルなので、自宅の直流安定化電源に負荷をかけて実際の電流値を確認してみた。結果、仕様書どおりの精度が確認できたので、この先問題なく使用できると思う。このあたりの信頼性はやはり「日本製」だ。

本製品が非常にコンパクトに仕上がっているのは、おそらく電源電池に「LR44(φ11.6×5.4-1.5V)×2個」を使用しているためと思うが、単三電池×2本が一般的なもの比べると、電池交換が早めになることを覚えておく必要がある。

-------------------------------------------------------------------------------------
★ [LC/80]の暗電流診断結果

いきなりバッテリー+端子部での暗電流の異常値が見つかった。その値は260㎜Aで、おそらく160㎜A以上の漏電か機器異常がある。この値からすると、オーディオや時計の類いの機器異常ではない。そこで、無線機、バイパーセキュリティの順に+ケーブルを手繰りながら暗電流を測定したが、不思議なことにいずれも5㎜A前後で正常値を示している。

エンジンルームに戻って、後付け電源ケーブル類をくまなく調べたところ、数分でついにその原因を特定することができた。漏電箇所は「HIDユニット」で、高電圧発生装置(バラスト)部分の、おそらく内部のコンデンサーが劣化して常時電流が流れ続けている状態のようだ。その電流値はおおよそ200㎜A強で、暗電流のほとんどがこれによるものと推定できる。

おそらく、この状態は何年も前から発症していたと思うのは、前回のバッテリー交換時に放電が早いことをすでに感じていたので、早々にこの「問題を解決」しておく必要がある。

・・・つづくもどる

2022年4月24日 (日)

有線マウス:無線マウスも併用するが、業務用はやはりこれに限る

03_
22086_ 業務用のPCマウスは、どうしても有線マウスを手放せない。それは、[AutoCAD]の操作では一日に1万回以上のクリックやスクロールをしているので、マウス本体の重量ができるだけ軽量なタイプでないと作図に専念できない雰囲気がある。

加えて、通常は「人差し指」による「左クリック」を、「親指」で「進むクリック」に割り当てて使用している。これは、クリック操作のほとんどが「左クリック」なので、「人差し指」が疲れてきた時の対応だ。このようなマウスの操作になったのは10年くらい前からのことで、いまではこれが一番合理的だと思っている。

さて、今回もオムロン製のマイクロスイッチは健在だが、筐体のプラスチックが劣化疲労してきたので、これまでと同じメーカーのものを2個注文しておいた。それにしても、商品のラインナップを確認したら、どうも有線マウスはこの先には消滅しそうな雰囲気がうかがえる。確かに、無線マウスの利便性を考えるともっともだ。

--------------------------------------------------------------------------------------------
★ PCケースのフィルター効果がすごい

1年半前から、常時稼働しているミニタワーのPC2台のケース吸気スリット部分にフィルターを設置している。半年目のチェックでは、内部への埃の混入は皆無で、今回はそれから1年後になる。

今回もCPU冷却フィンへの埃の付着はなく、マザーボードや排気ファン回りもきれいな状態を確認できた。長年のPC管理でここまでフィルターの効果を実感したことに驚いている。

・・・つづくもどる

2022年4月17日 (日)

一口ビールグラス:冷酒もいただける夏には欠かせないグラス

02_ この手のグラスはリビングの飾り棚に定番の[純銅製・純錫製・江戸切子(いずれも一点もの)]がすでにある。切子を除いて口に触れる部分が極めて薄く、これが一口ビールグラスの命だ。同じことがリキュールグラスにも言えることだが、使った後の洗浄に気を使うガラス製のものは、細君の評判は良くない。

22084_ しかし、やはり吹きガラス製のものは持って、注いで、眺めて総合的には他の製品を寄せ付けない気品があるので、是非とも棚に加えたいところだ。

と言うことで、相当以前から吹きガラスの一口ビールグラスを探していたが、好みのものがようやく見つかった。希望としては、1点ものか2個セットで良いのだが、取り寄せたものは引き出物注文品のような長期保管品の5個セット(広田硝子製)になる。

この種の貫入ガラス製品は、来客時に麦茶をいただく時の茶碗として子供の頃によく見かけたが、ここまで薄いグラスは近年の造りのようで、古風ながら新鮮な気がする。

そして、製作工程に手間のかかる硝子工芸品を日常使いできる古来からの日本文化に浸っていることに、改めて小さな感動を覚える。

そこで、とりあえずは2個だけを棚に列べて、残り3個は茶道具の空き箱に詰めて破損した場合の予備として保管しておく。これならば、普段使いとして細君にも気兼ねなく後片付けをしてもらえそうだ。

これで今日からおいしいビールと冷酒をいただけるわけで、ますます健康管理に気遣って日々の楽しみを満喫できるようにしたい。

・・・つづく(もどる

2022年4月 9日 (土)

LC/80の整備履歴の備忘録_2022

[整備備忘録]
1993年 ドライ用タイヤホイール交換:アルミ鍛造ブラッドレーⅠ
1993年 盗難防止装置設置委託:Viper(衝撃・開ドアー・傾斜センサー)
1994年 スタッドレス用タイヤホイール交換:アルミ鍛造ブラッドレーⅡ
1996年 ステアリング交換:MOMO製コンビネーション
2000年 H4-HIDユニット交換
2003年 ステンレスマフラー交換:ガナドール製
2003年 ショックアブソーバー×4本交換
2004年 構造変更申請:3列目座席撤去
2005年 アマチュア無線機搭載
2006年 構造・形式変更申請:ステーションワゴンから貨客兼用車 へ 変更
2006年 助手席ドアミラー交換
2006年 ETC交換(車両形式変更のため)
2007年 運転席パワーシートギアボックス交換
2009年 後付けナビ設置(7インチ 800×480)
2010年 アマチュア無線機交換
2012年 サラウンドシステムバイパスモジュール追加&デジタルオーディオ取付
2013年 助手席パワーシードギアボックス交換
2014年 ドライブレコーダー設置(ユピテル1280×720)
2015年 運転席ドアミラー交換
2016年 後部座席中央のシートベルトを3点式に改造
2016年 ボンネット飛び石キズの修理
2016年 フロントガラス交換
2016年 1DIN カーオーディオ交換
2017年 エンジンマウント交換
2017年 リアゲートダンパー交換
2019年 ボンネットダンパー交換
2020年 フォグライトバルブH3c交換
2021年 ポータブルカーナビ交換
2021年 整備拠点を近所のトヨペット店へ移籍
2021年 エンジン廻りの総合点検整備
2021年 足回りの総合点検整備
2021年 トヨタ純正ハンドルロック装着
2022年 ボンネットガード取付
2022年 ヘッドライトHIDユニットをLEDに交換
2022年 メーターパネルの電球をすべて交換
2022年 ヘッドライト/フォグライトのバルブゴムブーツを交換

-------------------------------------------------------------------------
2022.04.10
★ バッテリーチェック

22079_ 先日準備した「バッテリー充電器」で車載バッテリーの状態をチェックしたみた。事前のバッテリー電圧はV=12.5Vで、ほぼ正常と判断できるが、放電負荷をかけない簡易なチェッカーの結果では若干の放電気味なので、試運転を兼ねて発電機駆動で2時間の自動充電を行ってみた。

充電開始から1時間半程度で満充電の表示に変わり、作業終了後にバッテリー電圧を確認したところ、V=13.6Vでほぼ満充電と判断できる値だが、翌日にはやはり12.5V前後になることから、3年目の劣化を少し感じる結果を確認した。

この2年間は外出制限の発令にともない、どうしてもバッテリーが放電気味なので、12.5Vを切るような電圧降下になる前に、こまめに充電を行うのが良いと思う。その際には、充電コントロール機能がない発電機の12V直流出力を用いるよりも、この専用バッテリー充電器の方が間違いなく安全で確実だと思う。

22080_ バッテリーチェッカー(CCAテスター)で電気的な仮想負荷をかけて充電容量を確認するのも良いが、日常的に運転席でシガーソケットの電圧を電圧計で確認しておくのも参考になる。

ただし、アクセサリーやセキュリティー電源の待機電流が流れるので、その際のバッテリー本体の電圧との差異を把握しておけば、ある程度の相関関係を知ることできると思っている。

当然ながら、エンジン始動後の電圧はオルタネータの発電電圧の方が高いので、これに影響されてバッテリーの電圧を知ることはできない。しかし、定常走行でオルタネータが空転した際には、バッテリー電圧を示すことがわかった。

いつもながら、バッテリーの健全度を示すインジケータの色(緑・黄・赤)幅の最小は0.6V(11.9V~12.5V)しかないので、デジタルメーターでなければ確認できない。

---------------------------------------------------------------------------
2022.04.15
★ シガーソケット電圧計を注文

22083_ 細君のアリオンはシガーソケットが常に空いているので、USB充電ポートが付いた一般的なシガーソケット電圧計を注文した。これが到着したので、直流安定化電源で電圧計の精度を確認したところ、実用的な誤差範囲に収まっていることがわかったので、別のタイプを続いて注文することになった。

USBポートよりも室内温度計の方が日常的には便利なので、これと電圧計がセットになったものを注文したが、旧製品なので到着は来週になるようだ。いずれも安価な消耗品だ。

アリオンはキーレスエントリーだが、スタートボタンでアクセサリーモードにすると、概ねバッテリー電圧を表示することがわかった。[LC/80]はキースタートなので、アクセサリー位置を通過する際に毎回バッテリー電圧を確認することができる。


★ 走行中もバッテリー電圧を間接的に表示できる

バッテリーの過充電を抑制するオルタネーターのリレーが作動すると、その際にはバッテリーだけの定常状態の電圧(12.5V~13.0V)を確認することができる。けっこう頻繁にリレーが作動しているのがわかる。

-------------------------------------------------------------------------------------------
2022.04.23
★ デジタル電圧計がオーディオ画面の隅に表示されていた

22087_

オーディオ画面の選択メニューで、いくつかのバックグラウンド画像には、入力電圧を表示しているものがあるのを知った。画面の隅なので見落としていたが、この値を検証してみるとほぼバッテリー端子の電圧に等しい。おそらくアクセサリーのメイン回路から電圧を拾っているようだ。今後はセルモーターを回す前に、この電圧値を確かめてエンジンの始動を行うことにする。

と言うことで、前述のシガーソケットへの差込式電圧計は主に室内温度を確認するためのものになった次第だ。ちなみに、シガーソケットでの電圧表示はバッテリー端子よりも0.2V程度低い値になっている。もっとも、直流安定化電源装置でこの差込式電圧計の精度を確認したところ、約0.05V程度表示が低いことがわかっている。

従って、シガーソケットでの電圧測定は、バッテリー端子よりも表示としては、0.1V程度低くなると見て良いがこの回路での電圧降下の原因は不明だ。

いずれにしても、バッテリー端子電圧をもっとも正確に示しているのが、意外にもオーディオ画面であることだけは確かなので、今後はこの隅っこの小さな数値表示を大切にしておこうと思う。

-------------------------------------------------------------------------------------
★ バッテリーマイナス端子の整備

30年間で何度もバッテリーを交換したり、電装系の整備等でマイナス端子を外すことが多いので、最近ではコネクター部分がかなり甘くなってきている。かれこれ2年前からは指先で強く押すと端子が回るような状態なので、本日その応急的な処置をあれこれ思案しながら施してみた。

恒久的には端子&ケーブルをトヨペットを通じて製作注文する予定だが、それまでの間の対策として釣り道具のパーツボックスから、「鉛の巻板重り」を探してきて、これを端子に一周巻くことにした。端子の締め付け具合は格段に向上したので、次回に端子を外すまではこれで大丈夫だと思う。

おそらく、端子の密着度はかなり良くなっていると思われるのは、セルモーターの回転時間とエンジン始動とのタイムラグが俊敏になっているので、始動時の瞬時電流値が間違いなく上がっている。大げさに言うと、イグニッションキーを回すと爆発的にエンジンが始動する。ちなみに、現在のバッテリー規格は「95D 31L:CCA値585」になる。

このバッテリーもすでに36ヶ月の補償期間を過ぎているが(38ヶ月)、電圧管理のメンテナンスを怠らなければあと1年間は問題なく使用できる。もっとも、来春には安全を考慮して入れ替えを行う予定だ。

------------------------------------------------------------------------------------
2022.04.28
★ メーターパネルのインジケータ電球の一つが切れた

これまでにシフト位置(Dドライブ)のインジケーター電球を15年前に交換したことが一度ある。必然的に常時点灯しているインジケーターの電球から寿命を迎えるようで、今回はパワーモードの電球になる。

トヨペット店に連絡して、この際にメーターパネルの主な電球を総入れ替えする準備をしてもらった。5月の連休明けには電球類が到着するらしいので、世間が落ち着いたら整備に出す予定だ。

しかし、メーターパネルの情報で、これまでに各所のセンサーが故障したことがない。この時代の車はまだコンピューター診断による故障箇所の検出システムが確立されていなかったので、センサーそのものの数が極めて少ないためだと思う。まあ、30年も経過すれば、電球の一つや二つは切れて当然だと思っている。

-----------------------------------------------------------------------------------
2022.04.30
★ ヘッドライトバルブを「HID」から「LED」に交換準備


22092_h4-led [LC/80]の暗電流を[日用工房]で診断したところ、ヘッドライトのHIDユニットの待機電流に異常値が見つかった。おそらく、高電圧発生装置(バラスト)内のコンデンサーが劣化して、常時通電している状況かと推察する。

近所のショップでHIDユニットの市場を確認したところ、現在装着している製品は一部のプロショップ扱いになっており、その他の汎用HIDキットは既にその生産を終了していた。

この店では現在ではほとんどの汎用HIDキットはLEDバルブに置き換わっているとのことで、この際ヘッドライトバルブを本意ではないが、H4-LEDに交換することにした。

現状のHIDユニットも22年前頃までのはこの店で取り付けたの時期もあったが、すでに取扱いを終了しているようだ。ということで、今回は安全のために高電圧ユニットをすべて取り外してもらうことになった。

取り外し作業は連休半ばの頃になるが、その際にヘッドライトバルブをLEDに交換すれば暗電流は激減するはずと思っている。まずは、この作業に期待することにした。

なお、22年間のHIDバーナーとガラスレンズカットとの相性において、視界の切れよりも明るさを優先させてきたことがあるので、今回はガラスレンズにもっとも適合性の良いハロゲンバルブ寸法に限りなく近い形状寸法のLEDバルブを注文した。

さて、このバルブメーカー(IPF)の選定が正しかったかどうかは、後日に実装で確認するとして、当面の心配はやはりHIDバラストからの漏電が止まるかどうかにある。

------------------------------------------------------------------------------------
★ HIDユニットパーツを交換する修理方法

おそらく、HIDバラスト装置が劣化していることから、この装置だけを交換することで、現行の35W HIDユニットを蘇らせることも可能だと思う。しかし、バーナーとHi-Lo切り替え電磁装置などの余命を推定することが難しいので、ヘッドライト装置全体の健全度を確保するという点では、総入れ替えが妥当な方法になる気がする。

さて、遠方の代理点ショップで同メーカーのHIDユニット(おそらく45W級になると思う)を導入することの、LEDバルブとのコストパフォーマンスを比較すると、レースやラリーの実戦にでも参加しない限り、今さら最新のHIDユニットを装着するメリットは薄いと判断した。

------------------------------------------------------------------------------------
2022.05.03
★ ヘッドライトLEDバルブへの交換後

本日午後にHIDユニット一式を取りはずしてLEDバルブへの交換作業が完了した。夜間の明るさもさることながら、先ずもって暗電流がはたして軽減できたのかどうかが一番気になるところだ。

結果として、140㎜Aの漏電をシャットアウトして暗電流をほぼ半減することができた。やはり、クランプテスターでの診断結果はほぼ正しかったといえる。残りの暗電流で主なものはセキュリティー装置なのだが、こちらについては連休明けに機器そのものの点検を依頼する予定だ。

全国に点在するバイパープロショップでなければ機器の細かな情報を持ち合わせていないので、車で40分の隣町の代理点で現状機能に問題がないかどうかを29年ぶりに診断してもらう予定だ。

まあ、あまり楽観的な結果は期待していないが、致命的な誤作動(出先でエンジンが始動できなくなる等)の可能性を確認してくる。なお、LEDバルブの交換作業でゴムブーツの脱着を行っているので、経過年数を考慮して新しい純正ブーツをトヨペット店へ注文してある。メーターパネルの電球交換作業時にこのブーツ交換も予約してあるので、ライトユニットへの漏水対策もこれで大丈夫だと思う。

------------------------------------------------------------------------------------
★ はじめてのヘッドライトLEDバルブの点灯

まず、6500Kの色温度に関しては、これまでのHIDバルブの経験からすると青味が少し気になるところだが、LEDバルブの場合にはそれほどでもなかった。と言ってもやはり純白ではない青みをわずかに感じるのは仕方がない。

色温度のうんちくはその筋の情報を確認すればある程度予測はできるものの、今回の6500Kはひとことで言うと、すがすがしい白色ということで、晴天の夜間はこれまでの5500KのHIDよりも視認性がよい。ただし、発光光源量で比較するとやはり35W HIDの方が大きい気がするので、
おそらく雨天時の夜間は従来のHIDよりも暗く感じるだろう。

一方で、[アリオン]の5500KのHIDはプロジェクターレンズカットが優れているので、晴天時および雨天時の夜間も非常に明るく感じる。そして今回のLEDバルブも[LC/80]のヘッドライトガラスレンズカットとの相性においては、ハロゲン時代に戻ったような美しさを演出している。

つまり、[LC/80]のレンズを通した結果として、総合的にはこれまでの35W HIDバーナーと同等の明るさと視認性をLEDバルブで実現できていることを今晩の点灯で確信した。消費電力もHIDよりも少ないことは想像できるし、ハイビーム用の高光度LEDチップ(ロービームの1.25倍)が独立していることで、郊外での夜間走行で格段に安全性が増すことなどを考慮すると、今回のヘッドライトバルブの交換は正解だと思う。

ただし、45W以上の高性能HIDシステムも一部の国産メーカーでは健在なので、これには及ばない性能としての位置付けだと思う。また、プロジェクターレンズを備えるタイプであれば、35W HIDの総合性能は今回のLEDバルブを若干上廻るような気がする。つまりはこのあたりの妥協を踏まえた結果として、きわどい納得のように思える。

----------------------------------------------------------------------------------
2022.05.14
★ バイパーセキュリティーの動作点検

バイパーセキュリティーを装着して22年になるが、幸いにしてこれまで「発報サイレン」の事故はない。「警告履歴」を2回ほど確認したことがあるが、おそらく2回とも隣の車のドアーがステップに当たった際の振動センサーの作動と思われる。

その他の秘密のセンサーが警告作動したこともないのは良いのだが、逆に各種センサーが正常に動作しているのかどうかが気になるところだ。そこで、最寄りの代理店に連絡して専門スタッフに動作チェックをしてもらった。

普段は使用しないリモコンのモードであれこれと操作しながら、最後の非常用のシークレットスイッチの動作確認を終えて、結果はすべて正常という結果を得た。この先も劣化故障の心配はほとんどないとのことで、改めて設備点検の安心をいただいてきた。ちなみに、点検は無料サービスだったことに驚く。

もとより、大規模な事故を起こさない限り、機器の故障はほぼ皆無という担当者の説明を聞いて、このメーカーの機器に対する完成度と信頼性に改めて感心した。無論、セキュリティーの堅牢性レベルは今では高性能とは言えないが、あのネイティブ英語の大声警告メッセージと、万が一の場合の大音量のサイレンは、厄介であることだけは世間で認知されている。

・・・つづく(もどる

2022年4月 3日 (日)

ボンネットガード:パーツ取り寄せから10ヶ月が経過してようやく取り付け完了

01_ 22075a_ 国内トヨタ純正のボンネットガード(国内の製品名はバグガード)の未使用品はプレミア価格で正規の価格を上回ることが多いのであまり期待していない。

そして、ガードの三方をゴムシールで固定しているので、どうも水はけが良くないとの噂を聞いたことがある。

もっともそれらのことよりも、純正ウインドウカバーと同様に濃いスモークがかかっているので、シルバー色の場合には後付け感が強烈で、新車購入時の各種オプションの吟味では気が進まなかったことを記憶している。

22075_ ところが、最近になって欧州車仕様の純正パーツメーカー(airplex社 ニュージーランド製)の「最新版」をオーストラリアからの並行輸入品で見つけたのは10ヶ月前だった。

しかし、その後に左上腕骨折の負傷で両手を広げて力を入れることができなかったので、実際の取り付けが昨日になってしまった。

この最新版はこれまでのボンネットガードの中で、取り付け面の曲線形状がボンネットとフェンダーの形状に限りなく近いデザインになっていることと透明感が魅力的だ。

ボンネットガードを取り付けていることがちょっと見ではほとんどわからないのは、特に斜め前からでも同様のことが言える。それでいて、中央部のエッジは反りが付いているので、気流の上昇効果はそれなりに期待できそうに思う。

虫除け効果の性能は高速道路での長距離走行で確かめてみなければならないが、飛び石によるボンネットの傷付きは阻止できそうだ。まずは装着直後の印象で、あからさまな後付け感が全くないのが気に入っている。

ただし、ボンネット先端部とガードとの隙間が鋭角になったことで、落ち葉などが挟まった場合には除去に手間がかかる。先端部に水が溜まることはないが、定期的なワックスかけの際には、竹へらで治具を製作して磨きを行う必要がありそうだ。

そういうこともあって、ガードの根元端部の三方がツートンブラックで仕上げられているのだと思う。このあたりのデザイン性はかつての純正品に比べると明らかに垢抜けしている。

30年目を迎える車に、改良パーツが今も製造されてることには感激するが、それだけ世界中で需要があるという現実から、[LC/80]は四輪駆動車のスタンダードとして、車史に残るくらいの価値があるような気がする。

-----------------------------------------------------------------------------------
★ ヘッドライトのガラスレンズ

新車時のヘッドライトガラスレンズは、バルブのゴムブーツの劣化で10年目あたりで内部が曇ってきたので一式交換して約20年が経過している。その後はバルブのゴムブーツを一度交換しているが、ガラスレンズの劣化は全く見られない。

最近のプラスチックレンズと比較すると、小傷も付かず黄ばみも出ないガラスレンズの良さにつくずく感心する。スタイリッシュなヘッドライト回りのデザインが主流になったことで、ガラスレンズはほぼ消滅したがバスやトラックではどうなのだろうか。

もしも、業務用車輌でもまだガラスレンズが現存しているとすれば、この上なくうれしい限りだが、すべての車輌のヘッドライトレンズは、老舗の国内メーカー数社がほぼ独占状態だから、製造設備の更新を考えるとそれはないだろうと思う。

----------------------------------------------------------------------------------
★ 雨天時にボンネットガードの気流を確認した

高速道路での長距離走行は何度か試したものの、虫除け効果のほどは季節外れのためにそれが明確に確認できなかった。そして、5月中旬の長雨の際に雨滴の挙動をつぶさに観察してみた。

ボンネットガードにより気流は完全にフロントウインドウの上を通過しているようだ。そして、ガラス全面の水滴は上下にはほとんど動かず、左右に揺れる現象が顕著に現れる。つまり、フロントウインドウ全面に乱流が発生しているようで、おそらく虫除け効果はかなりのものが期待できる反面、走行時の空気抵抗は確実に増大している。

このことが高速道路での燃費に影響するのか否かは疑問だが、そのことよりもボンネットガードの設置目的として、小石避けと虫除けが確実に期待できることだけはわかった。

・・・つづくもどる

お盆二種:欅の長方盆とブナの丸(楕円)盆

03_ 22074_2 最近入手したお盆だが、欅盆の方は子供の頃にはどこの家にもこの手の丸盆や座って食事をする際の食卓があったように記憶する。

そして、湯沸かしの底の形が付いたようなものも珍しくなく、いわゆる昭和の庶民の家にある雑食器家具の一部だ。今回のものは、表面仕上げの一部に変質が見られる保管品になる。

一方、ブナ盆はさすがに日常使用することはなかったが、茶托であれば良く見かける。ただし、楕円形のお盆は近年の作品のような気がする。本来は大小個別の商品だが、なぜか無理矢理セットになっていた。

今回のお盆二種に共通するのは、木地製で合板が一切使用されていない点だが、といって漆塗りのような高級漆器でもない仕上げで、気兼ねなく普段使いができるのが良い。

プラスチック製品の削減が地球環境保護につながるのかどうかは知るよしもないが、感覚的に好きになれないので、長年にわたって我が家ではいわゆる樹脂製品の排除に努めている。

お盆は器と違って収納場所を工夫すればそう嵩張るものではない。だから今でも引き出物などのお盆は未使用で棚の何処かによく眠っている。

今回はそんな出所らしきものを譲り受けた次第で、製品の作り手には悪いがいずれも送料程度で入手できたのは、世間では見捨てられた工芸品なのかもしれない。

なお、欅盆は「タモ材のA4書類ケース」の敷き板に用いるために、ブナ盆の大きい方は仕事場の茶器をキッチンへ下げる時に、小さい方はデスクの上で菓子器と茶碗をセットで置くために入手した。

・・・つづくもどる

2022年3月20日 (日)

ペール缶:金属廃棄物の輸送用コンテナとして利用する

07_ 22064_ ガレージで車のエンジンオイル交換をしなくなって30年以上になるので、ゴミ箱代わりにしていたエンジンオイルのペール缶が行方不明になって久しい。おそらく、いつかの時点で缶そのものを処分したのだろうと思う。

発電機エンジンの廃油輸送は4L缶で事足りるので、廃油処分にペール缶がなくても困らない。しかし、最近では自宅で発生する金属廃棄物も[日用工房]にストックされるので、まもなく迫ってきたガレージ2庫の移転に備えて、使い勝手の良い「ペール缶」を備えようと思う。

大きさがほぼ同じ「ガソリン用ドラム缶」と違って積み重ねが可能なので、予備を含めてペール缶2個を注文したが、蓋の構造と仕様が正確にわかる製品が意外と少ない中で、[モノタロー]の製品が比較的情報が優れている。

------------------------------------------------------------------------------------
★ 16mm厚 300×400の 重さ15.07kg 黒皮鉄板

22065_ 木製天板(18mm厚)の「ワークデスク」の上で軽いトンカチ作業が行える、重量的に慣性力ある厚手の鉄板になる。

鋼管の縁を叩くにしても、いちいち床置きのレールの上へ移動する必要があったので、手頃な鉄板の出物を探していたが、ちょうど良い寸法のものが見つかった。

必要な時だけ天板の上で使用するか、16mm板材で囲って埋め込み天板にするかは今後考えてみようと思う。とにかく、これで木工でもトンカチを気持ちよく使用できるようになった。

こういう作業用の備品というものは、いわゆるDIYの感覚ではちょっと手が出ないものだが、この先で溶接機の導入などの際には必須になると思うので、先行投資の意味で準備してみた。

-----------------------------------------------------------------------------------
★ 瓶の蓋開け工具(オイルフィルター交換用レンチ)

22066_ 我が家では自家製の瓶詰め保存食品をほぼ通年で利用している。そこで問題になるのが「蓋開け」になるわけだが、この先の老後のことを考えると、握力が徐々に低下しても問題のないように何らかの道具を用意しておく必要がある。

滑り止めのゴムシートでは握力の低下に対抗できないので、レンチのようなもので楽に蓋開けができるものを探したが、どれもレンチの掴ませ具合に「コツ」がいるようなので、女性でも確実に蓋を回せる「オイルフィルター交換用レンチ」を使用することにした。

オイルフィルターの交換作業は最近では整備工場に任せているので、[LC/80]の整備工具を持ち帰ってもよいのだが、バンド締め付け型やカップ式のため、これもこれで掴み具合の「コツ」がいる。

そこで今回注文したのが「三つ爪レンチ」になる。掴み径はφ65~φ110mm対応なので、ほとんどの瓶蓋径に対応する。この爪を半分程度の長さにカットすれば瓶蓋開けレンチになる。ただし、ハンドルは付属していないので[日用工房]で余っているものを持ち帰ることにした。嵩張るようであれば、ラチェットなしの固定ハンドルをもう一つ注文してもよい。

付属のアダプターは9.5mm角→12.7mm角の変換用だがこれは必要ない。しかし、オイルフィルターの交換に12.7mm角のレンチを用いるのは何となくプロユースの気がするのはちょっとうれしい。

ただし、これにも一つだけ落とし穴がある。最後には瓶本体を掴む左手の握力が蓋開けの容易性を決定するということだ。まあ、そこまで心配していては物事が先へ進まないと思う。

------------------------------------------------------------------------------------
★ 食器棚の引出しに仕舞える大きさになった

前述のKTC製のハンドルは堅牢すぎるので、ノンブランドの薄型軽量のものに交換して、ワインのコルクオープナーなどと共にキッチン用具として引出に納まった。おそらく、瓶蓋オープナーとしては最も高性能な部類のツールになっていると思う。

6.35mm角のソケットレンチセットはスーパーマーケットにも並んでいるので一般的だが、9.5mm角のものはやはり専用工具の色が強い。この「三つ爪レンチ」のソケットを6.35mmにして、内部ギアを簡単なレバーにすれば、性能は劣るが100均商品並みの派生品になるかもしれない。

-----------------------------------------------------------------------------------
22068_ ★ マグネット角度定規

本来は鋼材(SS400)溶接時に使用する、直角をはじめ様々な角度に対応する母材を固定するマグネット角度定規だが、前述の16mm厚鉄板を用意したので、木工作業でもこの定規を使用できる。木工は基本的に曲尺でほとんどの作業が完結するが、たまに45度とかの接合作業をしたいときには便利だ。

この種の製品は磁石がくっつく面と側面との鉛直精度も気になるので、大物部材の加工には国産の高級品が欲しいところだが、とりあえず「ダメモト」のお試しで汎用品を購入してみた。7パーツ合計でW=2.2kgになるしっかりとした造りだ。

届いた商品を確認してみると、鉛直精度に関してはほとんど問題のない範囲内だ。塗装のわずかな垂れが磁石面に付いている箇所があるので、気になるところは鉛直研磨を行えば十分使用に耐えれる製品のようで一安心だ。

-----------------------------------------------------------------------------------
2022.03.31
★ 電気ドリルの更新

22071a_ 電動工具の中で最も使用頻度が高いのは「ディスクサンダー」のようだ。[切る][削る][磨く]の三拍子が備わった、片手で安全に操作できる電動工具の代表格だ。

それに次ぐのが電気ドリルで、削孔&研磨で使用している東芝製500W 1500rpmの電気ドリルは可変速インバーター付きになる。しかし、簡易ボール盤として使用している古いマキタ製電気ドリル320W 1100rpmと日立製ドリル台のセットの方は、鋼板削孔などの時に少し出力不足を感じる時がある。

そこで、500W級以上の電気ドリルを長らく探していたが、日立製620W 1100rpmのかなり程度の良い長期保管品が見つかった。

早々にこれをドリル台にセットして、本体と同様の日立製でまとめたせいか、固定バンドの噛み合いが若干良くなった気もする。非インバーターの620Wモーターはやはり強力で、ドリル台の右手レバー操作が非常に安定した。

さて、取り外した320Wの非力なドリルだが、トルクのかからない使い方として、水平固定アタッチメントで固定して、「磨き」専用でワークデスクに常設しておくことにした。

アタッチメントの素材鉄板(t=2mm)がやや薄い気がするのと、加工精度もかなりラフなので心配だったが、水平微調整ネジも付いているのでドリルの安定度に問題はないようだ。

本格的な研磨は両頭グラインダーの砥石をバフ等に交換するのが最も効率的だが、砥石の交換が面倒なのと、バフ研磨でも安全対策のカバーが外せないので使用勝手が今ひとつ良くない。さて、ドリルの水平固定アタッチメントの総合性能だが、見た目よりも安定度は良くナイロンブラシやバフ研磨作業では作業空間が広いのと、両手がフリーになるので、器ものの内側を磨くことも可能だ。

東芝製の電気ドリルもそうだが、最近の電気ドリルのスタイルはL型になっていて、モーターの頭の部分に平行平面部分がない。そのかわりにチャック付け根部分が長いので、各種アタッチメントはこの付け根部分を掴む構造のものが多い。

[日用工房]の電動工具は一世代前のものが多いので、本体および付属品類もその時代のスタイルに合致したものばかりだ。今回の電気ドリルアタッチメント2種については、構造的にはこの旧来の形状の方に軍配が上がる気がする。

工具一品つづがかなり高価だった昔に比べると、兼用部品をあれこれ思案するよりも、専用工具を新たに購入した方が合理的なくらいに商品価格がこなれてきたのは良いが、趣味の作業なので兼用もそれなりに意味がある。

----------------------------------------------------------------------------------
★ ステンレス鋼に穴開け作業を行ってみる

1mm厚のステンレス鋼にφ6.0mmの穴開け作業が生じたので、早々に620Wドリルが装着された簡易ボール版を試してみた。やはりドリル刃先のトルクが格段の向上してSS鋼板並みに削孔作業ができる。おそらく、その分だけドリルの刃先に負荷がかかっていると思うが、刃先はその都度研げば良い。

----------------------------------------------------------------------------------
★ バッテリー充電器

22073_ 6月の倉庫とガレージの移転時には新しい倉庫に電気の引き込み工事を行う予定なので、発電機では使用勝手の悪い「バッテリー充電器」も普通に使用できる。

ということで、汎用のバッテリー充電器を注文した。最近のアイドリングストップ対応ではなく、また、バルス充電対応でもない旧式の汎用充電器になるが、最もシンプルで実績がある分だけ安心できる。

セルフブーストができる他のバッテリーメーカーの製品や海外製品に比べると製品重量が2倍以上(W=7.3kg)あり、おそらくトランス+コンデンサー重量がその違いではないかと想像している。これで冬期のお出かけ前のバッテリー満充電の準備が楽になる。

予定する倉庫の電気工事では、ガレージ用に20Aブレーカーを追加して、ガレージ内にコンセントを設置してもらう予定だ。

-----------------------------------------------------------------------------------
2022.04.04
★ ワークデスクのキャスターゴムがへたってきた

22076_ ワークデスクを製作した8年前からすると、総重量も増えてストッパーをかけた状態での作業が多いので、キャスターのゴムが顕著に消耗しているようだ。φ50mmの車輪では回転も悪く移動に変な力を要するのが気になるところだ。

そこで、移動時の床と車輪の静粛性は必要ないので、今回はφ75mmのナイロン製車輪のキャスターに交換してみた。ワークデスク全体の安定度(剛性)が向上して移動のスムーズさがまるで違う。ゴム製車輪の場合には、常時重量が作用している状態ではへたりが顕著なのだと思う。

★ 電気ドリルのカーボンブラシを注文

最近入手した最も程度の良い日立製620W電気ドリルが、再起動時に突然回らなくなった。断線やスイッチの故障は考えられないので、おそらくカーボンブラシあたりが怪しい。

22077_ 早々に点検蓋を開けてみると、案の定カーボンブラシの動きに引っ掛かりがある。フォルダーを外してカーボンブラシを10回ほど爪先で押すと無事に復旧した。

指先を真っ黒にしながら左右のブラシの動きのバランスを確認して、点検蓋を閉じて無事起動できるようになった次第だ。他の電気ドリルもそのうちにカーボンブラシの摩耗具合を確認してみようと思う。

とりあえず、本製品の純正交換用カーボンブラシを2セット注文しておいたが、数百円の価格は昔から変わらないようだ。
-----------------------------------------------------------------------------------
2022.04.13
★ イヤーマフ(防音保護具)を注文

22081_ 最近、加齢とともに聴力の低下を少し感じるようになってきた。[日用工房]での長時間の研磨作業に伴う発電機やモーターの騒音が少なからず耳への影響があることは知っていたが、思い切ってイヤーマフを装着することにした。

考えてみると、日本の職人はあまりこのイヤーマフを装着しているイメージがないが、海外ではいわゆるプロとおぼしき職人は必ずこれを装着している。

と言うことで、製品については海外ブランドのものを注文したが、その効果のほどが楽しみだ。当初は耳栓にしようかと思ったが、粉塵が舞う環境での汚れた指先で装着する耳栓は使い捨てにした方が衛生的だと思うと、コストパフォーマンスからイヤーマフになった。

★ 商品が到着したので装着してみた

取扱説明書は箱の裏に日本語版の紙が貼り付けられてあった。外装の造りはオーディオ用ヘッドフォンと比べると、オール樹脂製のためか貧相に思える。もっとも、実際に使用すると粉塵まみれになるので、これはこれで良いのかもしれない。パッド部分も水拭きができるようなビニール素材だが、フィット感はそれほど悪くはない。

22082_ さて問題の遮音性能の方だが、確かにこれを装着すると静寂の別世界に入り込む気がする。後日、[日用工房]で実際に試してみるが、かなりの効果が期待できそうに思う。

カタログ性能だが、添付されていたデータを見ると周波数特性も安定しており、まずまず安心できる製品のようだ。ちなみに、本製品の実際の製造は「Made in Poland」になっていた。

ポーランドは木材加工の本場だけに、イヤーマフの製造拠点なのが納得出来る。

----------------------------------------------------------------------------
2022.04.15
★ イヤーマフの実力を知る

ベンチグラインダーと電気ドリル研磨の2種類でイヤーマフの防音効果を確かめてみた。なるほど、これがカタログデータの実際かと驚いている。これならば、ディスクサンダー・電動丸ノコ・大型切断機等も相当の効果が見込めるのがわかる。

もやはこのイヤーマフは防塵グラスとともに電動工具の必須アイテムになった気がする。やはり保護具というものは主観であれこれ判断するよりも、定番物をまずは使ってみることが肝要だと思う。

その意味では、夏頃には電力会社の電源を用いて設置を予定している「溶接機」だが、これも保護マスクを十分に検討しておく必要がありそうだ。使いはじめは簡易な片手マスクを考えていたが、フルフェイスのものにすべきだろう。

・・・つづくもどる

2022年3月 3日 (木)

オリンパス製接眼レンズ「WHK 10×/20L」:最後の1セットを「WHB 10×/20」に交換

02_ 22058_nikon-s オリンパス「CH&BH」については、「接眼ユニット」はすべて視野数26.5を確保して接眼レンズはφ30mmの[SWHK 10×L]で統一されている。

そして、コレクションとしての「Nikon S & S-Ke」は対物レンズおよび接眼レンズをオリンパス製に総変えして、その組み合わせは[SPlan]+[WHK 10×/20L]でスタートした。

「Nikon S-Ke」の方は早い時期に接眼レンズを後継の[WHB 10×/20(眼鏡対応)]に交換したものの、もっとも古い「Nikon S」は今だ[WHK 10×/20L]のままで、いずれレンズ合わせ部のバルサム劣化が必至の状態だった。

振り返ると、これまでに劣化交換した[WHK 10×/20L]は4セットを超えるようで、この世代のレンズはほぼ終焉を迎えていると思う。

後継機種の[WHB 10×/20(眼鏡対応)]といえども最新パーツではないが、この先の寿命はまだまだ期待できるのは明らかなので、手に入る時には率先して交換しようと思った次第だ。

この「Nikon S」については特別な思い入れがあるのと、「Nikon S-Ke」とも共通するが、コンデンサーがいわゆる「偏斜光」の機能が備わっているので、オリンパス製の光源とはひと味違う楽しみ方が可能になる。

-------------------------------------------------------------------------------------
2022.03.17
★ アイシェード(目当てゴム):AF618600

22061_whsz 実体顕微鏡用の眼鏡対応の接眼レンズはアイシェード(目当てゴム)が標準装備されている。接眼レンズでは手元でもっとも新しい、差し込み径φ30mmのオリンパス製[WHSZ10X-H/22 眼鏡]および[WHSZ20X-H/12.5 眼鏡]も折りたたみ式のアイシェードが標準装備だ。

そして、前述の世代交代させた生物顕微鏡用の差し込み径φ23mmの[WHB10X/20 眼鏡]にも、同タイプのアイシェードが装備されている。ところが、2セットのうち片方のアイシェードが長らく欠損していたのを放置していた。

アイシェードそのものはある種の消耗品だが、オリンパス製品を扱う販売店で検索しても簡単には見つからないのがこの種の付属品なのは常のことだ。

どうも、消耗品とはいうものの、販売店では基本的に在庫を持たないらしく、顧客からの要望を受けてその都度メーカーに発注するらしい。そして、商品発送も「オリンパスロジテックス(株)」から直送されることがわかった。

22062a_whb というわけで、今回メーカーに製品型番を確認して(代理点でも問い合わせてくれる)、代理店に2セット注文したのが1週間前だが、昨日にようやくそれが到着した。

やはり、この1セット数百円のアイシェードがないとレンズが非常にみすぼらしい。よくある厚手の固定式ゴム製と違って、折り畳んでも厚さを感じないこの純正品は合理的に設計されている。

現在では眼鏡をかけたまま観察できる接眼レンズを装備している機種は、「OLYMPUS製実体顕微鏡」と「Nikon S&S-Ke 生物顕微鏡」の計3台になる。

・・・つづくもどる

2022年2月27日 (日)

車載バケツ:二槽構造で「汚れ落とし」と「洗い流し」に使い分けできる

01_ 22053_2 出先でちょっとだけ洗車をしたいときがある。その際に容量が約15L×2槽バケツがあると、一度の水運びでタイヤとホイールの洗車ならば問題なく済ませられて、後片付けもスマートだ。

踏み台にもなる強度(耐荷重100kg)ということなので、何かと便利な車載バケツだと思う。もともとは釣り用具らしいが、車内で収まりが良いので普段は小物入れに使用しておけばそれほど邪魔にならない。

・・・つづくもどる

2022年2月26日 (土)

実用的な茶道具をあれこれと模索している

07_ 22048_ 茶こぼしは煎茶を頂く際には必須の茶道具だ。現在は欅のくりぬき漆器の胴に、φ10.5cmの18-8ステンレスの目皿がついた、山形県産の工芸品を使用している。

目皿が銅製であれば風合いもあるが、実用本位の手頃な量産品で、塗りの仕上げが厚く丁寧な造りなので、こぼしたお茶が溜まっても問題なく、お気に入りの茶道具だ。

しかし、湯こぼしとしては容量が少し足りない。そして、茶殻を捨てると後始末の行儀が悪いのは当然のことだ。どうも、茶こぼしと茶殻捨ての器は別物として考えた方が良さそうだ。
22046a_
そこで、湯こぼし/茶殻入れを兼ねられるような器として、ステンレス製の業務用厨房器具のキッチンポット(φ100mm×H100mm)をベースに何とか実用品ができそうな段階に達した。

ここに至った経緯は、建水としての必要容量が、口径φ100mm~φ110mm×深さ100mm以上(有効80mm以上)でV=600mL~750mLが最適だという結論からだ。

22050_ 「キッチンポット」は普通は容器の縁に蓋の裏にある突起を引っかける仕様になっていて、片手で操作が完結するように考えられているのはさすがだ。容量から推測して器全体の姿は概ねこれで決まった。

つぎに茶殻捨てとなると内蔵できる茶こしが必要になる。ところが、φ100mmの茶こしは製品として世に存在せず、汎用品のφ100mmカプセルこし器の胴側を利用するが、袴部分の切断等の若干の加工が必要になる。

「ステンレス建水は」およそ茶道具としての風情は皆無だが、毎日キッチンで洗浄する際の実用性と合理性を重視して、加えて衛生的なものに仕上がった。

ところが、「欅のくりぬき漆器茶こぼし」のステンレス目皿をこれに付け替えると、もとの「茶こぼし」よりも素材の統一感のバランスが良いことに気付いた。

22054_ 確かに、この「ステンレス建水」が機能すれば、これまでの「茶こぼし」はほんの形だけのものでも事足りるわけで、ここに来て「茶こぼし」の存在感が希薄になってしまった。

-----------------------------------------------------------
★ 電熱コンロの五徳天端を修正してテーブルが完成

もとより、電熱コンロ本体を収納している「陶器製の七輪」が五徳の役目を果たすとともに、電熱プレート縁の金属部分もそれに相当するわけだが、一人用の湯沸かし瓶の底の大きさはこの五徳部分よりもさらに小さい。

結局はニクロム線が這わされている素焼き発熱部に沸かしの底が直接触れるのがどうも気になる。そこで、この素焼き発熱部をちょうど覆い尽くす円形銅板(φ80mm t=1mm)を注文して、ニクロム線および素焼き発熱部が見えないようにしておく。

22060_ 円形銅板と周辺の金物縁との高さが揃うように、調整用のグラスウールを発熱部裏側に挟んで電熱コンロの再組立を完了した。熱交換の効率低下はほとんどないようだが、赤く発熱するニクロム線が見えなくなったのは少し寂しい。(後日、t=1mm銅板からφ84mm切り出しものに交換)

湯沸かしの安定感が増して熱損失もなく納まっているようだ。最近では電熱コンロを棚へ仕舞い込むことがなくなってきたので、花台の隅を「電動糸ノコ」で丸く切り抜いてコンロ台と兼用している。

一人でお茶を点てる際のコンロとしてはほぼ完成形になったと思う。電熱コンロはガス火のような水蒸気がでないのと、炭火のような燃焼不純物の付着がないので、大切な湯沸かしにやさしい。

お茶席でも電熱コンロが結構使用されているようなので、炭火だけの昔とは違って、実用面では確固とした選択肢になるようだ。もっとも、釜用は500W前後になるので、一人用は[日用工房]のお世話になる必要がある。

------------------------------------------------------------------------------------
★ 桐製の古い茶箱を洗いにかけてみる

22047_ 本棚水屋に納まりきらない茶道具を休めさせる古い茶箱を取り寄せてみた。造りがまともなようなので、金具の部分を保護して全体を洗い(漂白)にかけて汚れに起因するくすみを落としてみようと思う。

お茶の経験がある方は、このような古い箱だけの道具は基本的に使用しないものなので、ほとんど送料程度で入手できたが、当然ながら丁寧に使用されていたのでこの先も十分使える。

接着材は多用されていないと思うが、構造上の劣化が起こらないように、また乾燥収縮が起こらない程度の漂白剤の浸透具合を見定めて、薄い濃度で洗いを数回行う。おそらく問題なくきれいになると思う。

------------------------------------------------------------------------------------
★ 端正な茶箱に満足

22057_ 前扉がはめ込みという茶箪笥の構造は日本建築の障子や襖に共通する文化の特徴だ。扉の蝶番金具が不要で開け閉めに場所を取らないのが良い。昨今の桐製木工製品は外国製の粗悪な桐板材が多い中で、木地の風合いは昔ながらの印象なので手触りが良い。

この茶箱でもっとも重宝するのは上段の引出ではないかと思う。薄いながらも収納力があり目立たず扱い易い。やはり、茶席で長年にわたり考え尽くされてきた様式というものにはそれなりの価値がある。今で言うところの「意匠登録」に匹敵する知恵の集積だと思う。

心配していた洗いの仕上がり状況だが、局所的な汚れはなかったので全体に色合いが薄くなり、いわゆる古さからくる不潔感がかなり改善されて桐箱らしい雰囲気になりそうな気配だ。少し間を置いてもう一度仕上げの洗いを行う予定だ。

茶せん立ては必要ないので、このパーツは取り除いて棚板の位置変えも必要になりそうだが、可能な限り原型を改ざんしないで使用する予定だ。金具2点の経年劣化が少し気になるが、そのうちに「錫メッキ」をやり直しても良いかと思っている。

-----------------------------------------------------------------------------------
★ 純銅製の茶こぼしを手入れしてみる

22049_ [日用工房]では今までにない作業として「錫メッキ」の準備をしている。現在はメッキ水槽の代用品を探しているが、そのための試作品として銅メッキされた小物、あるいは純銅製の何かを揃えているところだ。

茶道具をあれこれ探していた時に、目皿径80mm程度の重さ270gの純銅製のかなり古いものではあるが、小ぶりで姿の良いものを見つけた。この形の金属製茶こぼしはあまり見かけないので、取り寄せて保管してあった。

筆者はこのように、器の姿は肩がしっかりしているものが好みで、一般的な下ぶくれは好きになれない。ただこれについては手入れして使用する予定はなく、表面の汚れと錆びを落として「錫メッキ」のテストピースとして使用するつもりだった。

とにかく、送料程度で譲ってもらっていたので状態に期待はしていなかったが、さすがに腐食の程度がひどくしばらく手入れをするのもおっくうだった。

22051a_ ところが先日、クエン酸で洗浄してから軽く磨きをかけてみたところ、意外にも新しい品のようで、しかもほとんど無傷の状態であることが判明した。要するに、使用頻度が少なく手入れが悪いまま保管中に錆びが廻った状態だった。

さて、この経年の古さを残すべきか、磨き上げて新たに経年変化の趣が出るのを待つべきか、非常に悩むところだが、銘もそれほど有名な方でもなさそうで、加えて共箱もなく、ここは腹を決めて新品状態に戻すことにした。

これから純銅表面にゆっくりと錆びの被膜を育ててみようかと思う。改めて全体の姿をみるとやはり良い安定感を醸し出している。せっかくだから、茶こぼしとしてコンロの側に常設しておいてもこの大きさならば邪魔にならない。

そして、当然ながらこの純銅の風合いからすると、錫メッキはしないでこのままの方が美しいと思うが、口元から下の器の内側だけをメッキしてみるのは合理的かとも思っている。

純銅のイメージはすぐに錆びが浮くように思うが、自然な酸化皮膜は銅内部を強固に保護しているようで、磨けば蘇るところが魅力だ。神社にある銅板葺きの屋根のように、メンテナンスフリーで風雨に耐えるところは意外だ。

なお、茶こぼしと湯こぼしおよび茶殻いれの件は、前述の記事で完了しているので、こればかりは想定外の茶道具になるが、仕舞い込まずにその日の気分で普段使いすることで納得しようと思う。

22052_

---------------------------------------------------------------------------
2022.03.20
★ 茶こしを交換するという発想

22063_ 最近では煎茶をいただく時の急須は、飲みきり一杯点ての「検茶用急須」を使用することが多い。もっとも、実用上の手間を考えて、茶こしと透明ガラス蓋でお茶葉の蒸れ具合が良くわかるようにしている。

ところが、茶葉を入れ替える時には茶こしを毎回洗いに出かけなければならないのがどうもおっくうなので、「湯こぼし」に茶こしごと捨てることにした。

ということで、国産の茶こしではあるが汎用品の安価なものなので、5個準備してローテーションでお茶を入れることにする。これで、少なくとも当日中は清潔な急須でお茶をいただける。

--------------------------------------------------------------------------
2022.03.28
★ 広口の銅製茶筒を追加した

22069_ 新茶の時期が近づいてきたが、たまには市販の「抹茶」も頂いてみようかと思い、アルミ袋に入った安価なものをスーパーで買ってきた。密閉ジップを毎回開けるたびに抹茶が飛び散るので、広口で小ぶりの専用茶筒を探していたが適当なものがなかなか見つからない。

無論、茶道具の「なつめ」や、こし網のついた抹茶専用缶を用いる気はさらさらない。密閉性の良い純銅製のものが好みだ。

そんなときに、長期保管(20年間以上)の銅製茶筒の出物を見つけたので早々に取り寄せてみた。手元にある最近の汎用製品(燕三条)の銅製やステンレス製の茶筒に比べると四分の一の価格だったが、品質がとんでもなく高級品で、素材の良さと造りの精度に満足している。

筆者の見立てではこのような商品の長期保管品というものは、即ち未使用品で保管に耐えうる高品質の品という判断になる。手にしてみるとやはり銅板の厚さが尋常でないのがうれしい。

ちなみに最近のもので、φ72.5mm×H105mmは重さがW=145gだが、この製品はφ82.5mm×H86mmで重さがW=367gもある。このずっしりとした手応えには感動する。今回は偶然にも一生ものに出会えた気がする。

・・・つづく(もどる

2022年2月16日 (水)

タッパウェアーの功罪:これに類する密閉容器はどこの家庭にも必ずある

03_ タッパウェアーが日本に登場した1963年の頃のことを鮮明に覚えている。この商品は都会の住宅街のあちこちで、いわゆるホームパーティー方式の販売戦略で噂の広がりとともに普及していったもので、市場の荒物屋さんで購入できる商品ではなかった。

それまで密閉できる容器というものは、アルミのお弁当箱の中にあるおかず入れくらいのもので、これも定期的にゴムパッキンを交換しなければ、包み布がおかずの煮汁に染まって大変な目にあることもたびたびだ。

決して安い商品ではなかったが、当時の日本経済も高度成長期のスタートにあって、家電製品というものの贅沢品が普及し出すタイミングと相まって、タッパウェアーは密閉容器の代表各であり独壇場だった気がする。その後10年くらいが経過して類似品が安価に出回るが、やはり密閉性能はどうしても見劣りするのが当たり前の認識だった。

高度成長期というものは、ある意味で本物と類似品の競合時代の始まりでもある。本物はステイタスを維持するための値崩れを防ぐ手立てを行い、類似品はどこまでもコストを押さえる工夫に徹する傾向がある。この頃によく言われる言葉が、「安かろう悪かろう」だった気がする。

本物であれ類似品であれ、密閉容器の登場はそれまでの重くて壊れやすく、密閉性がなく重ねにくい「蓋付き器」の概念を根本的に変えてしまったのは事実で、合理性こそが豊かな生活の基本であるような錯覚に陥るきっかけを作り出したように思う。

----------------------------------------------------------------------------------------------------------
★ 冷蔵庫の中にはどこの家庭でも密閉容器が溢れているかも

細君は冷蔵庫に中でこの密閉容器をあまり多用していない。冷蔵庫を食品保管庫代わりに使用するほど、密閉冷温保存というものの安全性を信頼していないからだと思う。

というよりも、あの蓋の開け閉めの煩わしさが、日本人の器に対する感覚として永遠に違和感を伴うようだ。日本文化を継承する蓋物の器というのは、何種類かある被せの形態の中で、密閉容器とは根本的に異なるのは「片手で操作できる」ということだと思う。

調理作業を行いながら、片手で冷蔵庫を開けて片手で蓋物の器を取り出して、片手で蓋をあける。この一連の当たり前の動きの中で、密閉容器が混入すると作業の流れが中断してしまうということらしい。なるほど、一理ある考え方だと思う。

----------------------------------------------------------------------------------------------------------
★ 密閉容器はほとんど不要かも

密閉容器に類するものはその中身のほとんどは単に放り込んでいるだけのものが多く、入れ方も移動もどうしても乱雑になりがちだ。そして、これが数多く棚に並ぶと、これはもう倉庫の棚模様になり、[日用工房]では保管物の一部を整理するには便利だが、仕事場のように日々目にとまる棚では見苦しいのですべて排除している。

引出しはその中の保管物がどのような形態で安置されているのかを含めて、保存整理の情報を分類するのに役立つ。しかし、密閉容器を多用すると、保管情報が欠落した寄せ集め群の塊になりかねない。これは持ち物の価値を下げるだけでなく、所有の楽しみを削ぐことになる。

そういう風に考えると、「小物入れ」というのは非常に大切なように思えるので、仕事場にはことさら引出しが多い。かつて、図面を手書きしていた時代や、A1サイズの原図をプロッター出力していた頃には、この図面収納引出しが事務所の相当なスペースを占めていた。

現在では書籍類のほとんども電子化されて、いわゆる本棚というはほぼ不要になり、データ保存も記憶メディアから数台のハードディスクに置き換わったことで、業務に必要な小物類はことさら出し入れが合理的な引出しが主流になっている。

一方で、趣味の小物もできるだけ引出しのある整理箱を使用することにしている。最近になって思うのだが、蓋付きコンテナに収納した小物は再使用する機会が少ない。つまり、このような容器を選択した時点で、収納予定の内容物のほとんどは廃棄しても差し支えないような気がする。

---------------------------------------------------------------------------------------------------------
2022.02.18
★ 昔の薬箱風の民芸品:平面寸法がA5サイズで高さが14cmの引出し小箱になる

22042_ 昔の薬問屋にある仕分け箱のようにも見えるが、絶対的な大きさがまるで違うのと、それほど古いものではなさそうだ。

内蔵(隠し)引出しが中に4つもあることから、収納を楽しむ民芸品の小物入れという雰囲気がある。表面のスレをウレタン塗料で修復すれば十分に蘇る可能性があると思い取り寄せた。

実際には腕時計・タイピン・カフス・ブローチ・指輪などのアクセサリーを整理するために、現在はカメラ庫の棚に適当なトレイに入れて敷列べられているものをこのボックスで一挙に片付けるつもりだ。

もっとも、ソーラー電池駆動の腕時計はこれに収めることができないのは承知している。各引出しの深さがあまりないので、顕微鏡の対物レンズ(ケース入り)を列べて仕舞うことはできない。

とにかく、何を納めるかは、何を所持しているのかという生活様式に依存するわけだが、整理するだけならばパーツボックスの方が合理的なのは承知しているが、隠し引出しの遊び心満載の小物入れになる。

指物師の技巧は見受けられない、機械施工の接着材を多用した作品のようで、組立精度は非常に良いので昨今の箱造りの技術で製作されたものだと推測する。金物が一切ない、木工と塗りで完結する小規模の工房の作品だろう。とても大量生産するほどの人気商品とは思えない。

【丁寧に使用されていたので完璧に修復できた】

キズやへこみおよび白木の引出に汚れもまったくなかったので、仕上げ塗りのスレを3回に分けてぼかして、全体をクリアー仕上げすることで、ほぼ新品並みに修復ができた。

白木部分はすべて桐なので、箪笥製作の端材で造られたのかもしれない。いずれにしても、収納する内容物を仕分けして引き立たせるには十分な品質だ。前回の「裁縫箱」と共に末永く使用したいと思う。

--------------------------------------------------------------------------------------
★ 仕舞い込んでいた「切手盆」も日常使いしようと思う

22043_ 切手盆といえば黒漆塗りが定番だが、それはそれでことある毎に使用している。こちらは一風変わった春慶塗風で、正式な場では使用しづらい雰囲気のものなのでなかなか出番がない。

ということで、ペン皿として日常使いするために、思い切って仕事場デスクのサイドテーブルに備えることにした。

一応、天然木製の木地に本漆仕上げになっている漆器なので、汎用のメラミン樹脂製のものとは風合いはまるで違う。日々使うものだから、その都度気持ちの良いものに触れるというちょっとした贅沢が心地良い。

--------------------------------------------------------------------------------------
2022.02.21
★ A4書類ケース:管理職の頃の2段決済箱が不要になって久しいが、至急処理の書類はやはりケースが必要

A4サイズのレターケースやトレーはデスク周辺の棚に数多くあるが、急ぎの書類は机の上に置いたままというのが常になる。会社勤めの頃には電子決済も併用しながらも、昔ながらの2段決済箱はまだ現役で活躍していた。

22045a__ そんな懐かしさもあってのことだが、至急対応の書類は目立つようにホワイトボードに貼り付けることもあり、やはり専用のレターケースを卓上に一つ置いておくのが無難かと思うようになった。

昔風でいうところの「文箱」のようなものだが、被せの蓋では取り出しにくいので、置き蓋仕様のずらし置きができるタイプのものにした。

業務そのものの資料はほとんどが電子データなので、デスク上にはキーボードとマウス以外に占有するものはないが、作成途中のペーパー資料は雑然とデスクに置かれていのを気持ちよく整理しようと買い求めたものだ。

機能的にはプラスチックの半透明A4ケースで事足りるわけだが、このタモ材や一般的なケヤキ材の手触りの心地良さには魅了されるものがある。

・・・つづくもどる

2022年2月12日 (土)

LC/80のミニカー:室内展示用に完成版の2種類を購入

01_ 最近のことだが、「ランクル80」という呼び名を遠方に住む小学生の孫でも知っていることには驚いた。左のタイトルロゴのプラモデルは、新車購入時に組み立てた2種類だが、室内で展示しているうちにプラスチック接着剤が劣化して、補修の途中で引っ越しのどさくさで何処かへ消えてしまった。

ということで、現在は後発販売の「プラモデル」を組立ずに未開封で保管してある。しかし、それではどうも寂しいので今回はミニカー2種類を室内展示用に買い求めた。いずれも[LC/80 中期]シルバーメタリックの特徴をよく捉えている。小さい方は「4駆チョロQ」キーフォルダーになるが、米国ではこの姿の実車も数多く存在するので、それ故に眺めては微笑んでいる。

22038a_lc_80

この二つだけは家族に持ち去られないように、時には隠しておかなければならない。

・・・つづくもどる

2022年2月 8日 (火)

仕事部屋のお茶道具が揃って茶葉が香り立つ

02_ 22032c_ 紅茶の煮出しポットは例のステンレス製の「コーヒードリップポット」の調子が良い。おそらく、この方法がベストだと思う。一方、煎茶の方は黄銅に銀メッキを施した「横手急須」の熱伝導の良さと鍛造の強靱さと軽さは実用性と合理性にかなった製品だと思う。

ただし、火にかける急須兼湯沸かし瓶としては、定番の鋳物瓶や、お茶の世界では最上位の純銀製等の本格的な道具がひしめいている中で、安価で実用的な黒焼き付けやホーロー引きの鉄瓶の姿も悪くない。しかし、小ぶりのものでは姿はほとんど同じ傾向にあり、武骨さの中に楽しめる姿のものは少ない。

我が家にも1.2Lの製品がすでにあるが、今回は一杯点て用ということで新たに320mLの「岩鋳製」のものを購入しようかと思案中だ。製品としての品質は信頼でき、実用的な実績も評価できるが、それ以上の魅力に欠けるのは、アルミ製のヤカンに似た姿が実につまらない。

鉄瓶の内部は地金に錆止め漆仕上げの処理が本来で、ことのほか手入れに気遣うようだが、お茶の味を調える上ではこの本格的な鉄瓶が必須らしい。従って、ホーロー仕上げにしてしまうと、実用性優先の単なるホーロー鍋になり趣に欠けると言うところだろう。

22030b_ ここにおいて、注目したのが実用性と美しさ(耐食性)および多様な姿を演出する錫製(地金)の湯沸かしになる。

無論、前述の急須類に比べるとかなり贅沢品になるのは承知しているが、純銀製のいわゆる「お茶の世界」とは異なる無名の手の届く工芸品が多くある。

錫製(地金)の熱伝導の良さとメンテナンスのし易さは、ステンレス製並みの手軽さで扱えるところが良い。もっとも、ステンレス製が一番コストパフォーマンスでは優れるのはわかるが、なかなか楽しめる「姿」のものが少ない。

そして、この小ぶりの湯沸かしの姿はよく均整がとれている。銘品の模倣という気もするが、肩の張り具合と腰のすぼみ様が実に美しく、そこいらの雑器ではない工芸品の品格がある。

鋳型で量産する鉄瓶と違って、基本的には一点ものの手間が注ぎ込まれているので、それなりの価格は仕方がない。なお、細部の美しさを確認できるように本ブログでの最高倍率の画像を貼り付けた。

錫製の湯沸かし瓶の大きさは横手急須の1.5倍の容量だが、湯沸かし瓶としては最小の部類の500mLになる。つるも本体胴に溶接した構造で、製作時の加工手間が随所で省かれている。このあたりが実用品でありながら狭い食器棚には収納できず常に姿を主張するようで、それがかえって心地良い。

---------------------------------------------------------------------------------------------
★ 仕事部屋の新しい日常使いの茶道具あれこれ

さて、工作用の電熱コンロが湯沸かしに使用できるようになったので、これまでの陶器製急須から以下の4点の茶道具になったわけだが、若干の贅沢品もあるものの、この歳になればこれくらいの出費も仕事の合間の一服なので良いかと考えている。

錫製の湯沸瓶を除けば、日用雑器と同等のものばかりだが、毎日眺めて、触って、使っているお気に入りだ。機能性と姿の良さは飽きることがないので、よほどの理由がない限り買い換える気にならない。これは[LC/80]]も同じだが、適度に手入れをしてやる楽しみも必要だ。

 ○ ティーポット  :ステンレス     390mL(茶こし内蔵)  227g
 ○ 横手急須  :黄銅銀鍍金   350mL(茶こし内蔵)  224g
 ○ 湯沸瓶    :錫地金      500mL          508g
 ○ 急須     :磁器製     150mL           200g

22034_ ※ 磁器製急須(新たに入手したもの)
白磁の検茶用急須で、お茶販売店で用いるものらしいが、京都のお店から取り寄せてみた。内側が白い普通の横手急須と違って、茶葉が蒸された状態のすべてを蓋を取った瞬間に確認できる。そして、釉薬が厚いので、それこそ透き通るような白さが印象的だ。

最後の一滴までお茶を注ぐようにできている口元の鋭さが凜々しい趣がある。類似品がいくつかあるようだが、茶こし部が手抜き穴で位置と数が異なるようなので、お店の説明に従ってみた。

煎茶はお湯の温度と蒸し時間で入れるお茶の色がまったく異なる。それこそ、緑から茶色までの色合いと、当然ながら香りにも濃淡がつく。今では急須の中を見なくても、良い色合いのお茶を出すことができるが、これがあるとこれまでの曖昧さに厳しさが加わる。

せっかく温度計で湯温を確認しているのだから、これくらいのこだわりがあっても良かろうというところだ。それは定期的に送ってもらっている、熊本県の深蒸し茶のお茶屋さんへの礼儀にもなる。

--------------------------------------------------------------------------------------------
★ 香炉に使用している茶器類を「茶櫃」に収納している

22031_ お稽古に使用する志野流お決まりの香炉以外には、お寺さんにきていただく際の、仏壇回りの焼香用香炉のほか、普段使いでは水盤や茶椀を香炉代わりに使用している。それらの保管用お櫃として、茶櫃を用いているが、これが結構収納力があって重宝している。

そう言えば、子供の頃には茶櫃の蓋を畳の上で滑らせてよく遊んでいた。適度な重さと滑りの良さで結構楽しいものだが、母親に見つかれば当然叱責は免れない。

さて、その茶櫃の蓋がふつうは「かぶせ」になっているのは、茶碗にお茶を注ぐ際の「お盆」として使用するためと、製作上の寸法調整の手間が省けることの両方だと思う。

しかし、筆者の使用目的では茶櫃の蓋は、本来の蓋としての機能を満足していれば良く、収納時に嵩張る「かぶせ」の姿はどうも好みではない。そこで、香合のように蓋が本体の縁乗りになっているものを探してきた。

「讃岐塗り」の赤みを帯びた茶色は好みが分かれるところだが、祖父の影響で社寺の紅殻色に親しみがあるので特段に違和感がない。というか、他の色合いに選択肢がなかった。

この茶櫃は四国の漆器メーカーの量産品なので何を語ることもないが、安心して使用できる規格品だ。無論、蓋は通常のものに比べるとわずかに小さいが、ちゃんとお盆にも使用できる縁仕上げになっている。

こうして見ると、この蓋型式の茶櫃の姿がこの上なく端正に見えるのだが、このような重箱の隅をつつくような話は、お茶の世界の詫び寂びとは無関係な単なる好みの問題なのかもしれない。

-------------------------------------------------------------------------------------
2022.02.09
★ 菓子器の蓋つまみをようやく交換した

22035_ 実用性と姿の良さの両方を備える寄せ集めパーツの一人用「菓子器」だが、製作当時のガラス蓋のつまみがいけなかった。数百円の調理用のガラス鍋蓋なので仕方がないが、約2年経ってようやく菓子器に似合うつまみに交換することにした。

道の駅に展示していた樫の木のくりぬき器に、IKEYAのグラタン皿を敷いて、ホームセンターのガラス製鍋蓋のステンレス枠を板金加工してかぶせ寸法を調整してある。交換したつまみだが、一応「けやき材」ということでマッチングが良さそうに思える。

これで姿の良い、しかも中身の確認ができて衛生的な一人用菓子器が、器を手に入れた時からすると12年目にして完成した。なん癖を付ければ、ガラス蓋の蒸気穴(つまみの背景に隠れている)がなければ完璧だが、器・皿・蓋の寸法が合っているだけでも上出来だと思っている。

なお、生菓子をいただく時には茶席用の楊子を使っている。かつてのお稽古の際は竹製の使い捨てを常としていたが、師に内緒で自宅で密かに揃えていた純銀製の菓子楊子になる。重々しいデパートのケースに収納していては普段使いができないので、「5本差し楊子鞘」を[ミシン工房]で特注製作してもらっている。

-----------------------------------------------------------------------------------
2022.02.11
★ 岩鋳鉄瓶の特注記念品を入手した

22036d_ 昭和47年に青森県にある航空自衛隊第42警戒隊の官舎落成式典の記念品として、岩手県の(株)「岩鋳」に発注された非常に小さな鉄瓶を見つけた。

無論、製品として使用することが前提の汎用品と同じ取扱い説明書等が添付された未使用保管品になる。半世紀前の製品だけに、鋳型とつるのデザインが現在のものとは違う、伝統的な様相を感じる。

おそらく、実用品としてはホーロー加工の最小容量になると思うのは、現行品であれば前述の320mLが最小だが、本製品は重量こそ20g程度軽いが、満水で220mLという極小容量になる。

これはもう、湯沸かし鉄瓶と言うより鉄瓶風の急須になるが、持ち帰り記念品として軽量およびコンパクトなものを、建設工事を受注した業者が特注したのだろうと想像している。

とにかく、使うかどうかは別として、本棚水屋の景色として一つは欲しい「鉄瓶」なので、良い姿のものが見つかったと思っている。

付属の茶こしはアルミ製の穴あき仕様なので、ステンレス網茶こしを注文しておいた。つるの籐まきは[日用工房]のオプションになるが、これで半世紀が経過してようやく実用品として日の目を見ることになる。「岩鋳」さんならばきっと覚えていることだろう。

------------------------------------------------------------------------------------
★ 常滑焼朱泥の急須との不思議な出会いの前述の鉄瓶

22037_ 昭和47年に製造された前述の「岩鋳の鉄瓶」だが、ちょうどその年に手元の「常滑焼朱泥の急須」を茶道具店で購入している。

二十歳の記念に茶道具店へ一見で訪れて、店主に勧められるがままに持ち帰った品がこれで、決して高級品ではなかったが、それでも貧乏学生の間借り家賃の1ヶ月分だった記憶がある。

満水容量 220mLで重量が211gなので、白磁の検茶用急須よりも陶器の厚みがかなり薄い仕上がりになっているようで、手にした感触も決して重さを感じないバランスの良い品だ。

改めて類似した雑器と比較してみると、この安定感と品の良さはさすがに当時の店の構えに相応する品だと思う。若い時に敷居の高い大人のお店へ出向くことは色々と勉強になる。そして、一念発起しても決して騙されることはないような気がする。

いまだに無傷で持ち続けていることに、この製品に限らず陶磁器の耐久性には驚くものがある。気のせいか、全体にテカリが出てきたようにも思えるが、半世紀という年月でもメンテナンスの容易なことでは、他の金属製のものとは比較にならない突出したものがある。

------------------------------------------------------------------------------------
★ 一升枡の収まりどころ

22039_ 先日取り寄せた古い「一升枡」だが。やはり本棚の一部に設えた水屋の何処かという初期の想像どおり、茶筒(煎茶と紅茶)を収める囲いとして再利用することにした。

燕三条製の銅とステンレスの茶筒の大きさがバランスが良く、桧の風合いに重厚感がある。こうすることで、枡の上に急須を休ませることができて、狭い水屋が効率よく利用できる。

新潟県三条市では意外な製品として、「竹製ピンセット」も生産している。絶縁・無磁界・無静電などの作業(箔つかみ)など、古来から使用されていた道具だが、18cmものの平タイプを「瓶蓋つかみ」に使用している。

一杯立て茶道具の使用はある種の「ままごと」のようなもので、布巾で熱い蓋をつかめない時にこの竹製はさみが役立つ。そしてその姿も良い上に驚くほど安価だ。

このような小道具で蓋をつかんで蓋置きに乗せるのは如何にも作法に反するようだが、実用性と安全性を考えてこの方法がもっともスマートだと思っている。


22040a_

---------------------------------------------------------------------------------------
2022.02.15
★ なければ困る「茶こぼし」だがあれば邪魔になる「建水」

22041_ 茶筒に付属する大きさの「茶こぼし」はさほど嵩張るものではないが、お湯を捨てる「建水」になると、細君の茶道具から拝借してみると、狭い本棚水屋ではどうしても邪魔になるようだ。

しかし、できれば茶器の洗浄にまとめてキッチンまで運ぶための入れ物と考えると、口の大きなバケツのような形をしたものも悪くはない気がしていた時に、口径16cm 高さ15.5cm 重さ 462g のどっしりとした「銅製茶こぼし」を見つけた。

正直言って、本来の建水として使用するには本棚水屋が狭すぎる。しかし、送料程度で譲ってもらえるということで、量産品とは言え本物の茶道具の一つなので送ってもらうことにした。

何でも建水の形状とお茶の流派の関係もあるようで、最近では見かけない茶こぼしの形をした建水だが、御自宅で40年ほど保管していた品になるらしい。手入れが良いのか、ほとんど使用していなかったのか、状態は非常にきれいなのには驚いている。

さて、本来必要とする小ぶりの建水(湯こぼし)は今だ見つかっていないのだが、発想を変えてプロ用のキッチン道具をいろいろと調べてみようと思っている。

-------------------------------------------------------------------------------------------
2022.02.19
★ ガラス魔法瓶:ステンレス魔法瓶からの買い換え

現在使用中の魔法瓶は「ステンレス製1.5L仕様」で、毎日規定容量の80%程度を消費している。5年前くらいに給水口のゴムパッキンを交換したが、今度は止水弁そのものが劣化してきた。

当然ながら保温性能が明らかに低下しているのがわかるようになってきたので新しいものを探し求めたが、どうも1.5Lという容量のものがすでに姿を消しているようで、1.0Lと2.2Lが主流のようだ。

22044_ 容量の選択は少し小さめだが1.0Lで妥協するとして、せめて保温性能だけでも高性能なものにしようと思い、今回はガラス魔法瓶仕様を探し求めた。当然ながら卓上ポットの真空ガラス製品は生産終了の旧製品に集中するが、本棚水屋に似合いそうなものは当初発売が7年前のものになった。

金属の中では熱伝導率[W/(m・K)]が比較的低いのはステンレス鋼で、銅の371やアルミニウムの195、および鉄や錫の70前後に比べると、19という値を持つ。

しかし、ガラスの1.0からすると、やはり昔ながらの真空ガラス製品のすばらしさは群を抜いている。もっとも、現在のステンレス魔法瓶は当初は保冷ポットとして使用する目的で購入したのち、結局は保温ポットになったという経緯があるので、その時には熱湯の保温性能ということにあまり気を使っていなかった。

そして、今回のガラス魔法瓶は容量が1.0Lであるにもかかわらず、以前のステンレス魔法瓶の1.5Lよりも外形寸法のすべてが大きいということの意味を深く考えている。

とにかく、午後には煎茶を入れるのも温度が低いような使い勝手から、保温性能はかなり改善されることと想像している。この製品もお湯の注水時はねじ込み式の蓋だが、注ぐ時にはワンプッシュになっているようで、この先いつまで弁の動作が大丈夫なのかは若干の心配がある。

・・・つづくもどる

2022年2月 1日 (火)

古い小抽斗 裁縫箱:今風に言うとソーイングボックスだが、そろそろこれで縫製関連用品の小物を整理をしようと思う

06_ 22028a_ 特にかさばる糸類とボビンを除いても、ミシン関連の小物がレターボックス4段分以上を占用しているので、いずれ小抽斗(こひきだし)の充実した整理箱を用意しようと思っていた。

ところが、それからすでに数年が経過したのは、要するに事務用備品の引出の類いでは適当なものが見つからないということだ。

最近のことだが、子供の頃の記憶を頼りに、古民具を検索していたら何処かで見たような懐かしい桑の木で装飾さられた針箱(そう言っていた)を見つけた。このタイプの針箱は全国の古物商には結構な品数があるらしい。

脇机にひょいと置けるくらいの大きさで、最下段の引き出しは裁ち鋏もお互いが触れることなく2丁入るので、日常的な縫製用品の小物の収まりどころが確保できそうだ。そして、撮影後に引出し内部を漂白したら結構白さが戻ってきたので気をよくしている。

母の針箱の最下段は大抵縫いかけの生地が入っていて、触るとまち針が危ないとよく言われたものだ。だから、小さな引き出しに入っているきれいな余りボタンを探しては、工作の材料にしていたのを思い出した。

とにかく、年明けから業務用資料が溢れて廊下にはみ出しているのを見るにつけ、のんびりとお茶を楽しんでいる場合ではない状況で、身の回りの小物整理から始めているところだ。

ホームセンターには収納ボックスが山積みされているが、これらは[日曜工房]の整理には役立つが、普段の生活の場では、眺めて・使って心地よさを感じるものではない。

この針箱も生産当時はどこの家にもあっただろうし、家具屋さんに出かければどこにでも置いてあったことが容易に想像できるが、さてその価格までは知るよしもない。

今回の品はホームセンターの「押し入れ収納ボックス」×2セット分くらいの、古物市場価格の1/3程度で個人から購入したが、筆者にとっては縫製経験から判断できる実用品ということで妥当なところと思っている。

金具類もすべてオリジナルであることも再発見できて、実際に手にしてみると決して消耗備品という雰囲気ではなく、古いながらも作り手と使い手のコミュニケーションを感じる気がする。

それは、1段目と2段目の右側小引き出しの高さがそれぞれ独立しているのは、とても家具職人だけの経験では成し得ない技だと思うのだが、共感し得ない人からすると、単なる懐古趣味の古道具集めなのかもしれない。

-----------------------------------------------------------------------------
★ 更にもう一つ引き出し違いの品があるということで、これも送ってもらった(画像右下)

やはり、当時はどこの家にもあった「針箱」なのだろう。在庫のもう一つは、送料無料で一つ目の半額以下で譲ってもらった。ユニット本棚の奥行きの中に収まるので、今度は「香道具」を収納しようと思う。今回は良い買い物をした。

-----------------------------------------------------------------------------
★ 桑の木に思いを馳せる

祖母が晩年に寝たきりの往診生活に入った時、宮大工の祖父は切り倒して乾燥させていた桑の木の幹部で円柱車輪を2本こしらえて、本体ベッドを建築端材で製作しているのを思い出した。畳の間でどこへでも移動や旋回ができる特製のベッドだった。

釿(ちょうな)と鉋(かんな)だけで真円柱が出来上がる過程を、出社の迎えの車がくるまでの早朝に毎回みていて、最後に円断面の中心に鋼棒を焼き入れ込む瞬間には、匠の姿を見た気がする。

-----------------------------------------------------------------------------
★ 細君に「針箱」を見てもらうと、ひな人形飾りに同じようなものがあるという

なるほど、「針箱」の引き出し構造は結構な歴史があるのかと再認識した次第だ。ということは、日常生活の中に脈々と受け継がれてきた日本文化の「形」が昭和以降に消えつつあるということだ。もしかして、この「針箱」もそのうちに郷土資料博物館行きの日本文化を代表する庶民の調度品になるかもしれない。

-----------------------------------------------------------------------------
2022.02.07
★ 桧風呂ではなく、古い一升枡(1800cc)を見つけた

22033_ 筆者が子供の頃にはどこの家にも米びつの中に1合枡があった。しかし、五合枡や一升枡はお米屋さん・豆屋さんなどの商売を行うところにしかなかったように思う。

本品は経過年数不詳で、とあるお家の屋根裏から紙包み状態で出てきたらしい。細部の面取り状態をみると未使用保管品であることはすぐにわかる。

出所が説明どおりであれば、この経年の変色具合にも味がある。何かと小物入れに再利用できそうなので取り寄せておいた。

もっとも、新品を購入しても大した額のものでもないが、現在のものは芸能人の豆まきの器程度の利用勝手しかないので、はたして枡として精度と機能が満足できているかどうかに疑問がある。

まあ、そんなこんなでこの一升枡の使い道が決まれば改めて記事にしてみようと思う。

・・・つづくもどる

2022年1月29日 (土)

待ち時間の楽しみ:砂時計を今さらながら見直した

07_ [日曜工房]にあるキャンプ道具の棚から「砂時計」を探してきた。おいしいお茶をいただくための、正確な蒸らしの待ち時間を計測するためだ。

昨今ではタイマーはデジタルに決まったものだが、時計はアナログにこだわるのは、掛け時計・腕時計・車載時計・浴室時計・洗面所時計等々、すべてにわたり徹底している。

22023_ さて、工房から持ち帰ったこの「砂時計」だが、気候の良い頃には「一人バーベキュー」でインスタント食品の調理に使用するためのものだ。もっとも、その昔Windows 95で「砂時計」のイメージが悪くなったこともあり、待ち時間のいらいらの代名詞のように思われつつ、普段はあまり使用することもなかった。

久しぶりに「3分 砂時計」を手にしてまず精度を確かめると、室温23℃の環境で2分55秒なので、まずまずの結果に満足している。一応、計測機器メーカーの製品なので、さすがに検品はしっかりしているようだ。

PC画面で日常的に目にするダウンロード時間や電池残量などもほとんどがアナログ風インジケーターになっているので、直感的な情報としてはこのアナログ表示がもっとも親しみやすいのは当然の結果だと言える。

デジタルタイマーのように究極の精度と音の情報による合理性を求めるよりも、直感的イメージを優先して人の生活の中でその利用価値がいまだ普遍的なのは、「砂時計」を眺める3分間の動的情報がきっと深層心理の中で心地よいためなのだろう。

自然界の中で目に映るものが「落ちる」瞬間には、人はどうも「時間」を意識するようにDNAに組み込まれているような気がする。それは、枯れ葉や水滴から夕日に至るまで、人類だけが目で時間を意識できる「種」なのかもしれない。

---------------------------------------------------------------------------------------
2022.01.30
★ 煎茶用横手急須を試してみる

煎茶をいただく時は、これまで陶器製の急須に決まったものだが、急須をあらかじめ温めておくことが必須なのは、急須で茶葉を蒸らす間のお湯の温度を適温に維持するためなので、それならば湯沸かしができる金属製の急須を用いてみてはどうかという疑問を検証してみたくなった。

昔から師匠にお茶道具には手を出すなと言われているとおり、湯沸かしができる純銀製の横手急須は信じられないくらい高価なものが多く、理想はさておき、アルミかステンレス製の汎用雑器で試そうかと思っていた。

22020_ そのような時に、銘入り黄銅製銀メッキの横手急須がみすぼらしく安値で出ていたので、かわいそうになって買い求めた。早々に[日曜工房]で手入れをしてもらっているが、戻ってくれば早々に電熱コンロで煎茶をいただいてみようと思う。

重曹・クエン酸等で洗浄したのちに磨きをかけると意外にもへこみがなく造りの良い品だった。仔細に観察すると、五徳に乗せて使用していたらしい痕跡が底部に見受けられるので、おそらく炭火で煎茶をいれていたと思われる。

内部は茶渋が堆積したような汚れと錆びが目立ったが、お茶をいただいた後にまめに水道水で洗浄していなかったような、割と雑な使い方のような気がする。

籐巻きの取っ手と注ぎ口が無傷というのが、以上のような推理の根拠となるが、いずれにしても、座敷に置きっ放しで、茶室の洗い場で簡単に洗浄する程度の使い方ではないかと想像している。

22025a_ さて、[日曜工房]で数時間かけて磨き込んでもらった「横手急須」だが、想像以上の仕上がりを見て、やはり「銘」というのはこういう時に顔を出すのかもしれないと再認識した次第だ。

湯温が70~80℃でも、ふたの摘まみが熱くて触れないので、茶葉を入れてからふたをするという手順が合理的なようだ。

内部の湯垢が付くまでしばらくは湯沸かしを重ねてみようと思うので、お茶をいただくのは来週になると思う。まずは白湯の味が落ち着くまでというところだ。

今回の「横手急須」はどちらかというと実用品だど思っている。だから、師匠の教えのとおり茶道具・香道具は練習用にとどめて、美術品クラスのものは何処かのギャラリーで眺めて楽しむというのが無難な気がする。

-------------------------------------------------------------------------------------
2022.02.03
★ 煎茶の場合には適温のお湯を注ぐという点て方で問題ないようだ

当然と言えばそれまでだが、紅茶のように適温を維持しながら3分間煮出すという方法は、煎茶の場合に当てはまらない気がする。そもそもが適温のお湯を注いでお茶の色を見ながら頃合いを計るという、従来の点て方以上の方法は見つからなかった。

従って、ポットのお湯の温度が下がってくる午後からは、急須を火にかけて適温まで上げるか、湯沸かしで適温にしたお湯を使って茶葉を入れるという方法が良さそうだ。そして、二番茶は少々ぬるめのポットのお湯でも十分いただけることもわかった。

紅茶の場合と同様に、1回に注ぐお湯の量は飲みきる分の、いわゆる一杯点てという前提での話だが、誰に振る舞うのでもないので納得できればそれで良い。

・・・つづくもどる

2022年1月26日 (水)

コーヒードリップポットを使ってみる

02_ 22019a_ 緑茶をいただくのは、朝に熱湯をいれた保温ポットでほぼ夕刻まで問題なく使用できる。しかし、紅茶は朝一番を逃すとお湯の温度が下がるので香りと色の出が悪い。

定番のコーヒードリップポットに保温ポットから適量を取り分けて、例の「電熱コンロ」にかければ、紅茶やコーヒーをおいしくいただけるわけでそれで一挙解決の運びの予定だ。

  ● サイズ:W177×口66.5×底78×高90
  ● 容量:約390ml(満水容量)
  ● 製品総重量:約145g
  ● 材質:18-8ステンレス
  ● 製造:燕三条/販売 Yokoyama Coffee

しかし、紅茶というのは汲み置きや再加熱のお湯は使用しない方がよいらしい。総論的には硬度と飽和空気の加減が悪くなるようだ。そして、仕事場にこのポットはいかにも調理器具という雰囲気で、眺めて楽しいものではない。即ち、使用後は片付ける必要のある道具で、電熱コンロを含めて熱湯を得るために手間なことを強いるのが気になる。

従って、キッチンで熱湯をこしらえて専用のガラスポットに紅茶を準備する方が合理的で手間がかからない。という迷いのスパイラルに陥っているが、観葉植物の水やりにも使用できるのでとりあえず注文してみた。まあ、その名のとおり、コーヒーを入れるための器具なのだから、それ以上を期待するのも無理がある。

---------------------------------------------------------------------------------
2022.01.28
★ 紅茶をおいしくいただきたい

緑茶と違って紅茶は95~100℃で2~3分間蒸らす必要があるのは何となく知っていたが、理想的にはこの温度を維持しておくのが良いらしい。つまり、サイフォンコーヒーのように、エキスの抽出中は温度を一定に保つことが国内で流通している一般茶葉での紅茶の入れ方のポイントになる。

このことが、ポットをあらかじめ暖めておくなどの配慮と関係性があるようだ。ならば95℃の湯音を保ちながら紅茶葉を煮出すのはどうかという疑問がある。この疑問は早速試してみる必要がありそうで、あれこれと[日曜工房]のキャンプ用道具棚から小道具を探しに出かけてみようとと思う。無論、加熱用には前述の「電熱コンロ」を「コントローラー」で制御して用いる。

 ● 茶こしフィルター(汎用品)
 ● 温度計(燻製器用)
 ● 湯沸かしガラス蓋(コーヒーポット用)
 ● 砂時計(どこかにあったはず)

コーヒーの入れ方に関してはあれこれ「うんちく」を細君から聞くが、筆者自身はコーヒーをめったに飲まない。一方、紅茶はあの円筒形のガラスポットで茶葉の泳ぐのを眺める程度のこだわりしか見聞きしない。ただし、あの紅茶サーバーは注ぐ際には極めて不合理な設計で、お茶の作法からしても行儀が悪い。

外でいただく紅茶は3杯分ほどのたっぷりのお湯が入った、ホテルの喫茶室でのものが当たり外れが少ない。やはりこのことからも、十分なお湯の量で一定の温度を維持することと、おいしさとは無関係ではないようだ。

さて、結果は来週中にまとめてみようと思うが、マグカップ1杯分程度(約300cc)の紅茶が本当においしく入れられるかどうか、つまり、普通の茶葉で一杯立て抽出が可能かどうかの試みなる。

このようなことを考えついたきっかけは、インドでたしなまれている「チャイ」は茶葉をあらかじめ鍋で煮出す方法がとられていることを知ったためだ。高級茶葉をすべてイギリスへ輸出していた、現地の人々の非常に合理的なお茶の入れ方なのだろう。

---------------------------------------------------------------------------------------
2022.01.31
★ 紅茶はやはり煮出しがおいしく、茶葉の抽出にはこれが効率的な気がする

まず、温度を正確に把握するために実験用のガラス棒温度計を用いてみた。ポットの水深における温度分布にはむらがある。ふたを取ると上部は急激に温度が下がるようで、茶葉でポットが満たされると全体的に温度が安定するようだ。

95℃を維持するというのは、茶葉がぐらぐらと煮立つ程度と考えれば良い。砂時計で3分間この状態を維持するには、火加減の調整が粗雑なキッチンのガスコンロでは難しいと思う。

200W電熱コンロの95%出力程度でちょうど良い煮立ち状態を得ることができるようで、紅茶容量が300ccを超える場合には、ポットおよびコンロの仕様を1ランク上げる必要があり、目的とする1杯立てには今回の器具の設定は正しかった。

---------------------------------------------------------------------------------------
★ 茶葉の量を少しずつ減らしてみたが、最終的には従来より30%程度の減量が可能だ

95℃定温煮出し3分で紅茶葉は完全にそのエキスが抽出される。煮出し中は香りが逃げないように蓋をして、蓋が踊らないように火加減を調整してという微妙なバランスを数回の練習でほぼ完璧に会得した。

抽出し終わった茶葉は完全な出涸らしで、二度出しでは色さえ出ないゴミになっているのは、3分間の定温抽出工程がいかに効率的であるかを物語っている。

--------------------------------------------------------------------------------------
★ お茶に限らずエキスを抽出するという作業は、適温と一定温度の持続が必須であることを知る

香道の師匠が常々口にしていたが、銀葉にのせた香木から、かすかな煙が立てばその瞬間に香木の命は終わるというくらい、聞香では香木の繊細な香りを抽出する技量を競うところがある。

従って、教室では師匠が香炉の火種の具合を手のひらで何度も確かめた後でなければお作法に入れない。そしてその火加減を弟子達が覚えるのだが、これがもっとも難しいと感じる。

--------------------------------------------------------------------------------------
★ 日本茶の茶葉には一番茶、二番茶という手間を必要とするものもあるので、紅茶ほど単純ではない気がする

さて、火にかけて定温を維持できる「横手急須」の湯垢も準備ができたので、お気に入りの「深蒸し茶」で色々な入れ方を模索しているところだ。同じ茶葉でも入れ方で風味が変わるのは知っての通りだが、好みを加味すると何が正解かというのはなかなか表現しづらいのが煎茶の難しいところだ。

玉露や抹茶のように濃厚なお茶を楽しむのではなく、仕事中の水分補給の一環としていただく煎茶の場合は、時として無意識に飲むこともあるが、決してのどの渇きを潤すような飲み方もあり得ない。一つ言えることは30年前にタバコをやめてからお茶の回数が増えた気がする。

・・・つづく(もどる

2022年1月19日 (水)

細君お気に入りの掃除機:充電式スティッククリーナーだがとにかく軽いらしい

02_ 22016_ 掃除機はとにかく「吸引力が命」と考えている管理人は、仕事部屋ではスタンド式1kWの強力型を使用している。

ところが四角いところを丸く掃く細君の掃除は、とにかく軽くてホースやコードが邪魔にならないのが一番という、およそ掃除に対する本質的な感覚が違うので困ったものだ。

細君が昨年12月始めに注文したお気に入りの掃除機が先日ようやく届いた。なるほど、ゴミステーションタイプの、本体に吸引塵をため込まない合理的な発想の製品だ。ステーションにセットすると800Wの吸引力でゴミを移送して充電が始まる。

この種の大容量充電池を内蔵する機器は始めてだが、充電中にかすかな音がするのはおそらく冷却ファンが可動しているのではないかと思う。やはり、このことが一番気がかりなところなのでメーカーも十分な安全性を意識しているように思う。

ということで、古いホース式の800W掃除機は[日曜工房]へ払い下げられることになった。これはこれで車のカーペットを掃除するのに必須で、しかも「液体吸引用クリーナーヘッド」が使えるので拭き掃除にはなくてはならない。

・・・つづくもどる

2022年1月15日 (土)

筋力トレーニングの滑車ロープ:リハビリ用ロープにダンベルプレートを取り付けてみる

07_ 22011_ 昨年の11月から継続している自宅での右上腕骨折のリハビリトレーニングだが、「ロープ滑車」が非常に効果的で安全な気がする。

そして、リハビリ治療が終了後も肩の回転を良くするために、しばらくはこれを手放せないように思う。

治療が終了してからの話だが、ロープ牽引に負荷を掛けた筋力トレーニングは、ダンベルでのお決まりのスタイルよりも安全で効果的だと思う。そこで、「ロープ滑車」にダンベルプレートを装着する治具を製作してみた。

ステンレス製のM10のボルト・ナット金物できれいに仕上っており、負荷用の手持ちのダンベルプレートは最大で 1kg×8枚=8kg になる。1kg~2kg程度ならば、リハビリ中の負荷トレーニングでも使用できる。

このウエイト量では、いわゆるパワーリフティングプレートとは桁違いに軽いが、椅子に座って気軽にかつ安全に使用できる、筋力維持用のトレーニングツールだと思っている。

22013_ これに併せて滑車の固定ブラケットもある程度の強度が要求されるため、恒久的なものに改良する予定だ。

25Aステンレス鋼管とブラケット材料は[日曜工房]にある端材を利用できそうで、パイプエンド等の小物(顕微鏡レボルバーの自作キャップ用のもの)が揃っているので見栄え良く仕上がると思う。

なお、25A鋼管が汎用品として一般的なのは、公園の鉄棒などに用いられているパイプ径なので、荷重強度の目安としてもっともわかりやすいというところがある。

パイプが通るブラケットの穴開け部は、あえて「節」の集まるところを選んで、軸受け部の集中荷重に耐えられるように配慮している。いつものことだが、大口径ドリルビットはきれいで正確な穴開けが行えるのが気持ちよい。

22015_ 今週あたりから腕の上がり具合が良くなってきたので、天井近くでの両手の工作作業も何とかできる。つっぱり式のシステム本棚を繫ぐようにブラケットを取り付けているので、少々の荷重でも本棚の安定性に問題はないと考えている。

滑車本体が自由に回転・移動できる構造なので、ロープの持ち替え時も自動的に追従してくれて、ねじり癖が発生しない。

φ8mm~φ9mm程度のロープ・ワイヤーを用いる場合には、最低でもφ75mm滑車を用いることにしている。本製品の耐荷重は350kgで、安全率3倍を考慮すると120kg程度を目安としている。

このことで、安価なφ50mm以下の滑車は、ロープではなく「紐」と考えた方がよいのは、滑車の耐荷重から容易に想像できる。とにかく、荷役装置の事故は想像以上に危険性をはらむので、作業時の安全率を常に確認するように習慣付ける必要がある。

-----------------------------------------------------------------------------------------------
2022.01.17
★ [日曜工房]に暖房設備を準備する

22014_ ここ数日の寒さはこの冬一番のようだ。[日曜工房]内の室温はほぼ外気温に近く、力仕事をしている分には一向にかまわないが、細かな作業に集中するときにはさすがに寒さがこたえる。

ということで、コンパクトで効率的な小型石油ファンヒータを設置することにした。当面はファンの電源を発電機に頼る必要があるが、新しいガレージでは商用電源を確保する予定なので使い勝手は良くなる。

灯油の備蓄はこれまでは「Optimus No.00」コンロ用に2Lペットボトルで済んでいたが、今後は20Lポリタンクの設置が必要になる。灯油の使用量を勘案した備蓄量にしないと、保管期間に劣化して何かと不都合が起こりそうだ。

・・・つづくもどる

2022年1月 6日 (木)

リハビリ用の滑車を更新:とりあえずの日曜工房にあった余剰滑車(メタル軸受け)を新品に入れ替える

07_ 昨年末に「日曜工房」から持ち帰った余剰滑車(φ75mm メタル軸受け)を用いて、急場しのぎで「リハビリ用滑車ロープ」を2週間使用してみてわかったが、メタル軸受けが少しへたっているようだ。荷揚げ作業に用いる限りは何の問題もないが、室内で滑車を連続的に使用していると軸受けの異音が気になる。

22007a_75 硬めのグリースを注入すれば少しは良くなる気もするが、室内で使用している関係であまり油脂類を無造作に使用したくないところだ。

製品そのものは「スリーエッチ製」の父譲りの40年以上前のもので経年劣化は仕方がないところだが、350kg仕様のものは何かと使い勝手が良いので新しいものを一つ購入することにした。

そこで、今度は室内使用ということで、ベアリング軸受けの製品を選定してみて、滑らかな滑車の回転と静かさを期待してみたいと思う。

とかく滑車はグリースで油まみれになっているものなら、メタルもベアリングもその回転の滑らかさは大して変わらないものだが、手入れを怠るとどうもメタルの方が劣化が早いような気がする。

★ 新しいベアリング入り滑車は快適

やはり室内で使用してみると新品の良さがわかるのと、メッキ仕様なので違和感がない。せっかくだから現在は左腕のリハビリ用だが、ケガが回復すれば腕の筋力トレーニング用に滑車の固定部分を常設型の強度が確保されたように改造してみようと思う。

そして、ダンベルのプレートをロープに固定する金具を製作して、「リフティング&プッシングのトレーニングマシン」のイメージを計画している。スケートをメインの運動としていると、どうも上半身の筋力トレーニングが不足気味になるのは相当以前からわかっていた。また、コロナ騒ぎ以降は水泳も遠退いているので、なおさら真剣に考えてみようと思う。

これまでは偶にダンベルを持って上腕筋のお決まりトレーニングをするが、すぐに飽きてしまうのと体幹軸のバランス維持がけっこう難しい。そして、ダンベルは手を滑らせたら極めて危険だ。

「リハビリ用滑車ロープ」を試した結果、「リフティング&プッシング」の方が安全で効率的なトレーニングが行えることがわかった。無論、ダンベルでないとできない手首のスナップ運動など、これも決して見捨てたものではないが、荷役用機材を有効利用している満足感からこちらの方が長続きしそうな気がする。

---------------------------------------------------------------------------------
★ [LC/80]スタッドレスタイヤの揚げ降ろし用ロープ滑車も専用のものに交換する

22008_ 汎用のφ75mm 350kg滑車2台を用いて1/2荷重で運用していたガレージ中二階天井に設置してあるロープ滑車だが、新しいガレージの建築工事もそろそろ始まりそうなので、移転先には「ロープホイスト 1/4荷重」を設置しておく。これで汎用滑車が2台余ることになり、[LC/80]用の牽引工具類を含めると余裕で引っ越しができそうだ。

1/4荷重ホイストだと一人で100kg程度の荷物の揚げ降ろしができるので、[日曜工房]と[ガレージ]のどちらでも収納している荷物のほとんどを扱えるようになった。

到着した製品は思いのほかコンパクトなダブル滑車のセット商品というイメージで、揚程3m仕様のものに付属するロープ径はφ8mmで、[日曜工房]で使用する汎用ロープ(φ9mm)からすると少し頼りない気もするが、性能的には問題ないのでこれで良しとするところだ。

一方で、昨年に準備した「移動用のクレーン」を用いることで場内の小運搬もこれからは問題ない。とにかく、年々体力と筋力が衰えることは間違いないので、作業の安全水準を一定に維持するためには道具をより高性能にするしか方法がない。

・・・つづくもどる

2022年1月 4日 (火)

シンプルな電熱コンロ:卓上で作業用の熱源を安全にコントロールする

07_ 「日曜工房」での熱源はカセットバーナー・ドライヤー・灯油コンロ・七輪コンロ・ガスライター等になるが、樹脂の曲げ加工などはニクロム熱線による「電熱器」が一般的らしい。「ミシン工房」では2台の業務用アイロンを使用しているが、ニクロム熱線は素早く温度が上昇するので扱い易い。

22004__20220102161601 確かに、燃焼熱よりもクリーンな環境で素材を熱変化させられる電気熱の方が合理的な気がする。ところが、市場では昔ながらのニクロム線のコンロは数が少なくなってきた。しかも、工作用電熱器となると小ぶりのものが良いのだが、日本製のものを探すとごく限られた製品になるようだ。

φ114mm 200Wとφ144mm 300Wの製品が揃っている「坂口コンロ」の造りは、単純・明快で且つ堅牢・安全が備わった好感のもてる製品だ。電源スイッチも温度調節もないシンプルさが安全性を裏打ちしている。どちらも、本体のケーブル端子はセラミック製のものが採用されているところは、外国製のコンロとは違うところだ。

樹脂を熱変形させたり、ハンダ付けの素材を温めるためなので、φ114mmの小型の方が「ワークデスク」の上で邪魔にならないかと思う。と言うことで、使い勝手を確認するためにしばらくは自宅の仕事場のデスク回りに置いておく。

22009__ 大学の実験室には必ずあった「電気コンロ」は採取資料の乾燥用熱源に用いる定番の製品で、かれこれ50年近くほとんど変わらないこのロングセラー商品は確かに品質も耐久性も良くできていると思う。もっとも、これでコーヒーを沸かす頻度の方が多かった気もする。

内側と外側のニクロム線を切り替えることで、300Wと600Wの使い分けができる仕様だ。実用面で考えるとこれに勝るものはないような気がするが、この大きさになると使用後に棚へ仕舞えない、常設用のコンロという雰囲気になる。

----------------------------------------------------------------------------------
★ 卓上での使用勝手に問題はないが、棚等へ仕舞う際の入れ物が欲しいところだ

家庭用アイロンには台とカバーが必ず付いているので、若干熱い状態でも収納に問題はない。しかし、業務用のドライアイロンと和縫製用の、こてアイロンの2台はそれぞれ専用のケースというものがもとからない。そこで、製品の段ボール箱の内側に断熱生地を貼り付けて収納するようにしている。

さて、ニクロム熱線受け皿部が熱いままでコンロを何処かへ移動・収納させるには、三本足を掴むしかなく片手だと非常に不安定な状態だ。あらかじめ敷板にのせておくという方法もあるが、これも安全性からは今ひとつの感がする。とにかく、予熱が冷めるのにかなりの時間を要するので金属部分を触るのは要注意だ。

加えて三本足の固定方法が悪い。足の湾曲部補強の板金加工は良いが、中央部でコンロ熱源パネルの固定ボルトを兼用しているので、持ち上げるだけで足が変形してしまう。これは何とかしなければならない。

22006_ そこで部屋の棚を見渡すと、これも香炉に代用している「備前焼の水盤」が目に付いた。偶然にもコンロ本体と電気コードがすっぽりと水盤に収まりお誂え向きのようだ。

しかし、電熱コンロの収納にこれを用いるほど、「備前焼の水盤」を邪険にしているわけではなく、日々眺めて使って楽しんでいる、約20年間探し求めた「お気に入り」なので、ここは別のものを考える必要がある。

そこで電熱コンロの寸法を目安に探してきたのが、陶器製の固形燃料コンロだ。汎用品なので極めて安価で、耐火性能も信頼できそうだ。注目すべきは四隅にある空気窓で、コンロの端子ガイシの固定位置を改造して配線をやり直せば、常時これに納めたままで電熱コンロが使用できるかも知れない。

22005_ とにかくこの固形燃料コンロが到着しなければ細部の寸法が確認できないので、現時点ではあくまでも可能性として、電熱コンロのしゃれた収納器を期待している。

期待どおりに電熱コンロの収納器として加工作業が成功すれば、本製品を決して細君に知られてはならない。おそらく、ダイニングへ持ち込んだ時点で二度と仕事場には戻ってこないことは容易に想像できる。

このかわいいコンロは、ぎんなん煎り、餅焼き、するめあぶり等々、「卓上オーブン」を汚さないコンロになってしまう可能性が極めて大きいのだが、家電製品と違ってスイッチ・温度調節・タイマーおよび保護回路などによる人為的な火災事故を防ぐ装置が一切ないこの電熱器は、あくまでも工房職人用の道具なのだ。

--------------------------------------------------------------------------------------------
★ 電熱コンロの構造改善

もしも、電熱コンロを単体で使用することになっても、先の記事にあるように若干の構造改善を行う必要がありそうだ。そこで、長く使用するための耐久性向上を含めて以下の手直しを行った。

 ・ ニクロム線受け皿プレート裏側と三本足の耐熱塗装(さび止め)
 ・ 三本足固定用のステンレスカップ(φ30mm t=12.5)の挿入
 ・ ニクロム線受け皿固定ボルトの交換(M4 200→M5 350、カップ挿入のため)

これで構造的には見違えるほど堅牢な感触になった。収納用の固形燃料コンロに収まらない場合でも、これで端子ガイシを持つようにすれば、予熱状態でも移動は問題なさそうだが、かなりマニアックな道具のようだ。

-------------------------------------------------------------------------------------------
2022.01.11
★ 固形燃料コンロの電熱コンロへの改造が完了

22010_ 前述のちょうど良い大きさの陶器製固形燃料コンロに、改造した「φ114mm 坂口コンロ」がうまく収まった。五徳付近の高さ調整もスチール製の足の折曲げ角度の調整と、受け皿の板金加工できれいに整っている。

これでコンロの発熱部に予熱が残る状態でも移動が安全になった。陶器製の五徳がしっかりしているので、鍋やポットを置くことも可能だが、調理に使用する予定はない。

あくまでも工作用の熱源で用いるのは言うまでもないが、φ75mmのステンレス製蒸発皿とセットにしておくと、ニクロム線の溝に落ち込むような小物の加熱・乾燥の作業が合理的に行える。

ここまで、たかが電熱コンロの使い勝手にこだわってみたのはもう一つの理由がある。建築家の祖父は、晩年のダイニングルームでの家族団らんの食事の際には、一人テーブルに腰を降ろして、酒と肴を「電熱コンロ」で温めながら、人一倍食事を楽しんでいたことを思い出す。

どのような「おかず」も、必ず温めて食すると言う習慣だから、刺身といえど軽く火を通す食べ方は異様に思えたが、祖父なりの健康法だった気もする。

------------------------------------------------------------------------------------
2022.01.21
★ コントローラーを挿入する

22017_ 200W電熱器はシンプルが取り柄のある種の熱源パーツのようなものだが、どうしても気になるのが熱量のコントロールだ。

いわゆる炙りながらの作業では問題ないが、加熱皿に試料を載せる場合には出力が高すぎる場合が多い。

そこで思い立ったのが、[Nikon S 顕微鏡]の白熱電球時に使用していたコントローラーだ。最大200Wまで対応なので今回の電熱ニクロム線での使用にはもってこいだ。

現在はすべての顕微鏡光源はLED照明に交換しているので、このコントローラーの出番がなくちょうど良かった。

早々に試してみると目的の温度がダイヤル1時方向で得られたので、マッチング状態としては非常に好ましい結果になっている。ダイヤルを戻せば電源オフのスイッチも内蔵しているが、抜き忘れ防止のために必ずコンセントから抜くことにしている。

-----------------------------------------------------------------------------------
2022.01.29
★ 電熱コンロのニクロム線の予備を注文

22021_ どうも今回製作した工作用の「電熱コンロ」は、紅茶を頂くときの湯沸かしにも使用できそうで、想定よりも使用頻度が上がる。せっかく探し当てたコンロ台とともに、おそらく生涯使用し続ける可能性が高いので、補修部品として「200W ニクロム線」を1本(168円)注文しておいた。

本製品は怪しげなものではなく、「オーム電機製」でたぶん安心できる日本製だと思う。ただし、碍子端子の取り外し・取り付けは、厳密には有資格者でないと行えない気もするが、すでに分解組立を行ってしまったので自己責任でというところだ。

そう言えば50年以上も前になるが、祖父の食卓にあった電熱コンロのニクロム線をたまに交換してあげたことを思い出した。このようなパーツはその当時は近所の電気屋さんに置いていた気がする。

・・・つづくもどる

2021年12月28日 (火)

NIKKOR 35mm 単焦点レンズ:50mm標準レンズに比べて被写界鮮度が深いので扱い易い広角レンズだ

02_
広角レンズも28mmくらいになると、ポートレートに景色を映り込ませる場合にはレンズの水平をある程度意識する必要がある。その点では、35mmあたりだと適度なボケと被写界深度の深さでラフな撮影が可能だ。

ただし、今回はデジタル一眼レフの[Nikon D700]ではなく、[Nikon 1 J4]に装着した場合の話になる。手軽なお出かけの際にはいつもこの[Nikon 1 J4]ボディーに専用の「NIKKOR 18.5mm F/1.8」と「AI AF NIKKOR 50mm f/1.4D」をカバンに忍ばせている。
21219_afs-nikkor-35mm-18g-ed
本来ならば、35mmレンズあたりでも良いのだが、[Nikon D700]の「AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED」は嵩高く重い(305g)ので、どうしたものかと長らく思案していた。

このAF-Sレンズならば、[Nikon 1 J4]ボディで唯一AF機能が使用できるため、それはそれで重宝するのだが、EDレンズを持ち出すほど本気の写真ならば[Nikon D700]にすれば良い。

そんなこんなで、Fマウントのお手頃な旧製品35mmレンズを[Nikon 1 J4]のために探してきた。この「AI AF NIKKOR 35mm f/2D」は、50mmレンズと同様にマニュアルフォーカスで使用することになるが、先のEDレンズに比べると圧倒的に小ぶりで軽い(205g)ので持ち歩きやすい。
21220_ai-af-nikkor-35mm-2d
このレンズは[Nikon 1 J4]専用のおまけの標準レンズ[1 NIKKOR 18.5mm f/1.8]よりはるかにまともな単焦点レンズなので、画質と特性に関してはお散歩撮影では申し分ない。

Fマウントカメラに換算すると、85mm程度になるのと視野角も目視に近い自然な雰囲気だと思う。先のレンズのようにハードフードが付属しないので、ラバーフードを買い足しても良いかとも思っている。

おそらく、[Nikon 1 J4]のために買い足すレンズはこれが最後になると思うが、マニュアルフォーカス操作が苦にならない限り、このカメラは顕微鏡とお散歩で楽しめる便利な「お気に入り」だ。

------------------------------------------------------------------------------------------------
★ AI NIKKOR 50mm F/1.2S:1978年発売のマニュアルフォーカスオールドレンズ

21221_ai-nikkor-50mm-f12s 知人のところで大切に保管されているこのレンズのことが昔から気になっていたのだが、年明けに貸してもらうことになった。このレンズのボケはいわゆる「とろけるような」という表現が定番になっているので、是非ともそれを体験してみたくなったわけだ。

結構最近まで生産販売されていた記憶があるが、昔からカールツァイスのレンズにあこがれていたので、こちらの方はそれほど注視していなかった。知人いわくコストパフォーマンスは最高とのことで、この先も故障の少ないレンズだと思う。

手持ちの50mmレンズは、前述の「AI AF NIKKOR 50mm f/1.4D」になるが、これはかつて「Nikon F5」を導入した際のおまけレンズだ。当時は50mm標準で凝った性能を求める意識はなく、それが今日までこのレンズが現役であることの理由だ。

さて、マニュアルフォーカスオールドレンズの「AI NIKKOR 50mm f/1.2S」が届いたら、これまでにない視点でこのレンズを試してみようと思う。さて、お正月休みの暇つぶしになれば幸いなのだが。

話が後先になるが、カールツァイスのレンズが標準の「コンタックス」コンパクトカメラはついに買えず終いになった。さりげなくポケットから出して使用する極めてエレガントなカメラだ。実際に購入をあれこれ考えて、オプションファインダーや交換レンズなどを欲張ると、結局はNIKKORの高級レンズをもう一本買う方が実利的な面もあった。

-----------------------------------------------------------------------------------------------
2021.12.29
★ カメラボディーは消耗品という考え方

無論プロのカメラマンではないが、これまでのカメラ歴を振りかえるとレンズよりもボディーの不具合の確率の方が高い。その意味では設計時点での耐久性ということでは、高級一眼レフカメラと比較すれば、[Nikon 1 J4]ボディーも消耗品と考えてもよさそうだ。もっとも、[Nikon D700]に比べるとメカニカル部分が皆無のために、これまでは安易にその耐久性を信頼してきた。

そして、[Nikon 1]シリーズもNikon製品のラインナップからすでに消滅している。Fマウントレンズが使用できるコンパクトミラーレスという特殊な性格は、ごく一部のユーザーにしかその利便性が認められないし、加えてほとんどの互換レンズもマニュアルフォーカス操作というのもいかにもマニアックだ。

21222_nikon-1-j4 と言うことで、いつものことながら[Nikon 1 J4]ボディーの予備機を準備しておこうを思う。顕微鏡カメラとしては、まだリレーレンズと鏡胴の準備が未完だが、この先長く使用できそうな気もすることから、最近になって予備器の必要性を強く感じている。

予備器の2台目はシルバーでも良いかと思い、とにかく状態の良いものを探してきた次第だ。ボディーだけとなると極端に価格が下がるのは、現在ではいかにこの機種が不人気であるかを示している。

なぜ、ここまで[Nikon 1 J4]にこだわるのかというのは、薄型コンパクトということもあるが、このボディーの画像処理エンジンが気に入っているためだ。それは、発色の雰囲気が[D800]より[D700]の方が好みであることよる、[Nikon 1 J5]への不安からだ。

製品のモデルチェンジというのは、後継機種が必ずしも優れているとは限らない場合が多い。勝手な推測だが、[初期][中期][最終]のモデルでは、往々にして[中期]がコストパフォーマンスで優れている場合が多い。

どうも、コンタックスコンパクトカメラの経験を逸したことの反動が、この「Nikon 1 J4」に注ぎ込まれていると言っても良い。確かに、オリジナル標準レンズ装着の状態であれば、コートのポケットに容易く入るのは言うまでもない。そして手持ちのNIKKORレンズへの交換も可能という点でも合理性に優れる。

--------------------------------------------------------------------------------------------------
★ Nikon 1 J4 専用のカメラケース(ハーフ)がなぜか激安

22003_ft1 [Nikon 1 J4]にFマウントアダプターを付けて、NIKKORレンズ(50mm、35mm)を装着した場合、重心位置はレンズアダプター付近になり、脚ネジもこれに付属している。

そして、レンズをセットしたカメラをテーブルに置くと、何とかアダプターを底にしてカメラが水平に自立する。ところで、Nikon 1 J4 専用のカメラケースを付けると、これがお誂え向きにレンズとカメラボディの底面が揃う。

と言うことで、予備の[Nikon 1 J4 シルバー]にもカメラケースを付けようと、かつての製品を探して注文した次第だ。

注文時に不信だったのは、パッケージ写真がなく製品の姿画像と型番のみで、価格が定価の数分の一になっている。(送料込みで1,000円以下)

これはカメラバッテリーのように、純正品の互換製品ではないかと、半ばあきらめて商品の到着を待っていたが、驚くことにパッケージからしておそらく純正品のようだ。

22002_nikon-1 付属金具や縫製の運針パターンまでこれまでの純正品と全く同じなのでおそらく本物だと思うが、なぜここまで価格が下落しているのかが不明だ。在庫一掃セールなのかもしれないが、それならばラッキーなお年玉になった。

汎用デジカメもそうだが、カメラケースは純正品を装着するの正解だと思う。安価な互換品は多くあるが、品質面ではどうしても純正品には及ばない細部の仕上げに違いが見受けられる。

とにかく、2014年発売機種の純正アクセサリーが入手できたことで気をよくしている。なお、メインの[Nikon D700]は[Nikon F5]譲りの頑強な「右手ストラップ」を装着しているので、カメラケースは装着していない。

----------------------------------------------------------------
2022.01.04
★ SONY デジカメ「Cyber-shot DSC-WX170」の電池蓋が壊れた

蓋のLOOK爪が摩耗してさらに受け側の樹脂溝が飛んでいる。再生はほぼ不可能なのと、部品交換ができる構造ではなさそうだ。このカメラの前に長年使用していた「Nikon CoolPix 7600」も電池蓋の交換修理をしているがどうも運が悪いようだ。

当面の間は半透明の養生テープを細く切ってこれで留めてある。蓋のスプリングは極めて弱いようなので、この状態で日常使用には問題ないと思うが、そのうちに細君の同じ「Cyber-shot DSC-WX170」が飽きられたら、それに入れ替えることも可能だ。

やはり、カメラ本体というものは消耗品という感がぬぐえないのは残念なことだ。このカメラの画像処理エンジンの発色も気に入っている部類で、ブログの画像はほとんどこれを用いている。そのうちにまた予備機を見つけてきても良いかとも思うが急ぐ話ではない。

・・・つづくもどる

2021年12月23日 (木)

本格的で簡単な「お香」の楽しみ方:志野流香道のお稽古に通った経験からの考察

02_ 21209_ 日本国内の二大流派の一つである「志野流香道」教室で、足かけ3年程度のお稽古の経験だが、高級香木のお香片を香炉で燻らせて芳しい香りを出すのは非常に難しい。

お稽古で使用するきき香用の香炉は決まっており、何とも地味な染め付けもので、手のひらで覆い被せるように非常に小ぶりなものになっている。

この香炉にきめ細かで均一な灰が入れられており、香炉炭が灰の中央部でいこっている。炭の熱がお香片を乗せる銀葉(雲母)を加熱して、おそらく200~300℃の透過熱で銀葉にのせたお香の成分が蒸し焼き状態で飛散するようだ。

大切なのは、決して煙りを出してはいけないことで、線香や焼香とはこれが大きく異なる。10分から15分程度でお香の成分はすべて昇華して、後には変色した香木だけが残ると言う具合だ。

21210__ さて、家庭では高価なお香(グラム当たり単価は純金も足下に及ばない)は滅多に使用できないので、2級品のお香きざみを用いているが、一部のお店で入手できる混ぜ物のない沈香焼香でも結構良い香りを引き出すことが可能だ。香炉の灰をきれいに整形する作法もそれぞれの流派によるものらしいが、管理人は志野流しか知らない。

このように手間暇のかかるお香の準備からすると線香は非常に便利なのだが、やはり「煙」の臭いが余計な気がするのと、線香と言えども一級品は結構高価なのに驚くのが思案するところだ。

ところで、香木片は要するに200~300℃で加熱できれば、電気香炉でも同じようにお香を楽しむことができるのではないかと、ずぼらなことを考え始めたのが先月のことだ。と言っても、日本製の電気香炉は結構なお値段で、お試しには少し高すぎる感がある。

そこで、外国製のお試し汎用品を注文したので来年には届くと思うが、機能性と安全性に問題がなければ、来年はこれをしばらく使ってみようと思う。無論、本来の香炉を仕舞い込むわけではないが、日々の汎用香炉としての可能性を確認したい。

21213_b 21212_ 21211_

 

 

 

 

 

 

 


この汎用品(電気香炉)はタイマーと温度設定が可能なので作動状態と故障時の安全性については、おそらく「PSEマーク」は付いていないだろうから、製品が到着すれば内部の点検を含めて分解して確認してみようと思う。かつての今は亡き師匠が知ったら激怒するだろうが、便利なものにはそれなりに魅力があるというものだ。おそらく、アロマセラピーの各種芳香剤を昇華させるためのものだろう。

---------------------------------------------------------------------------------------------
2021.12.31
★ 海外から電気香炉が一つ届いたが即返品手続きを行った

パーツが欠損している上に、温度が80℃程度から上昇しないはっきり言って粗悪品だった。何か見本になるものがあって、それを真似たような気がする造りだ。着払い荷物での発送は来年1月4日以降になる。さて、もう一つの方はどうだろうか。やはりお試しで終わりそうな気もするのは、香炉炭の歴史はそう簡単に塗り替えられるものではないようで、師匠の顔が目に浮かぶ。

★ 返品手続き不要で返金処理されるメールが届く

年が明けて、3日に表題のメールが2通届き、荷物の発送手間が省けて納得している。やはり、商品に自信がなかったのだろう。ただし、1通目のメールはお決まりの文言で、不都合箇所がわかる画像を送信せよということだったが、それに意味がないことにすぐに気付いたのだろう。今回はまだ許せる対応だった。

★ 二つ目の商品も不具合があり最終的には返金対応になる

二つ目の商品には若干期待していたものの、電源電圧が200Vでしかもプラグが100V仕様というお粗末だった。取扱説明書等の製品としての品質は問題ないものの、日本で普通に使用することはできない。

試しに通電してみたが、コントローラーが正常に点灯しないことと、ヒーターももちろん起動しないのでその旨を通販会社へ連絡して、返品不要で全額返金の手続きを行っていただいた次第だ。

★ 香道での聞香を電気香炉に求めるのは無理だという結論に達した

まず、聞香の香炭温度に匹敵する電気熱源としては、ちょうどハンダごての温度に相当するのだが、この温度で磁器の香炉を直接暖めたり冷やしたりすると、時間が経てばおそらくひび割れを起こす可能性がある。

本来の香炉は香炭がいこっていても、熱源が灰に包まれているので磁器部分は普通に手で触れるのがやはりよく考えらている。これを電気香炉の寸法で再現するためには、電気コードを含めて熱源ヒーターの断熱処理を行うのが結構難しい。

つぎに、香木片が触れる箇所(アルミ容器のようなもの)の透過温度が香炭の熱気温度にまで達しない。熱源の違いにもよるが、聞香で用いる銀葉(雲母片)に匹敵するような熱伝導率の容器はそうざらにはない。アルミやステンレスの受け皿では、受け皿からの放熱で香木片へ所定の熱エネルギーを伝導することが難しい。

やはり、何百年の歴史の中で培われてきた「香道」の香道具というものは、そう簡単に現在の電化製品で置き換えることはできないというのが結論だ。

---------------------------------------------------------------------------------------------
2021.12.24
★ 秋田犬「マサル」のぬいぐるみ

21215_ 実家で妹が飼っている「秋田犬」にあまりに似ている「マサル」のぬいぐるみなので、集合住宅暮らしの我が家に是非ともと考えて、細君へのクリスマスプレゼントにした。

お正月に孫達がやってきたら持ち帰られそうだが、その時はその時として、とにかく我が家の「子」として購入した。無論、実際の秋田犬の可愛さには及ばないが、それでもポイントを良く押さえた逸品だ。

しかも良心的な価格設定で「秋田犬保存会」に好感がもてる。

・・・つづくもどる

2021年12月21日 (火)

[LC/80]の後席窓にスクリーンを設置

01_ [LC/80]の後部座席に人が同乗することは数年に1度くらいの頻度で、普段は手荷物かクーラーボックスの置き場に決まったものだ。なお、荷物室(新車登録時は3列目シート席)の両サイド窓は、当初からオプションのカーテンが設置されており、後部ハッチガラスもハーフミラーフィルムに加えて、両サイド窓と揃えのカーテンが付いている。

そこで、後部座席の窓も荷物室の延長としてスクリーンを設置して直射日光を遮断することにした。と言うのは、夏場にはこの後部座席からの日射しが結構車内の温度を上げていることと、出張現場で後部荷物室で休憩する際の目隠しの意味合いもある。

21207_ 21208_


















乳白色のプラダンに縁取り加工を行って、ピラー内側にはめ込むようにしてあるので、四隅の留めスポンジを外せばいつでもスクリーン全体の取り外しが可能だ。リバース時の後方確認が甘くなるので、走行時はよほどのことがない限り外しておいた方が良い気がする。

この手の遮光処理はガラス面にフィルムを貼るのが一般的だが、荷物室の側面(カーテン処理)とのバランスが良くないので、あえて簡易な方法を試してみた次第だ。

年末の休暇になれば、荷物室床に並べる「ジョイントマット」の割り付け作業を行う予定なので、それを敷き詰めれば荷物室での「ごろ寝」が可能になる。

・・・つづく(もどる

2021年12月19日 (日)

口径の異なる対物レンズ互換アダプター:φ20.3mmレンズをφ26mmレボルバーに装着するアダプター

02_ 昨年の10月に注文した口径変換アダプター「φ20.32mm→φ26mm」で、Neo SPlanレンズをMSPlanレンズのレボルバー(φ20.32mm)へ装着することが可能になったが、今回はMSPlanレンズをNeo SPlanレンズのレボルバー(φ26mm)へ変換するアダプター「φ26mm→φ20.32mm」を探してきた。

21206_2032_26_ これで、MSPlanレンズとNeo SPlanレンズのどちらのレボルバーでも相互にレンズ交換ができるようになった。今回のアダプターは雄ネジ/雌ねじが裏表の構造なので、装着してしまうと継ぎ目がほとんどわからない。

最近は何かと落射照明 UMAの「BHT SWHK 10x /26.5」を使う機会が多いので、レボルバーに装着しきれないNeo SPlanレンズを使用する際には重宝している。

[φ20.32mmレボルバー 5/6穴]
 ・MSPlan 2.5
 ・MSPlan 5
 ・MSPlan 10
 ・MSPlan 20 LCD
 ・MSPlan 50
 ・MSPlan 100

[φ26mmレボルバー 4穴]
 ・Neo Splan 5
 ・Neo Splan 10
 ・Neo Splan 20
 ・Neo Splan 50
 ・Neo Splan 100

落射照明(金属顕微鏡仕様)なので、当然ながら高倍率の100倍もDRYレンズになる。手軽に100倍観察ができるという点では「先の記事」のDRYレンズと同じだが、ますます[SPlan 100oil]を使用しなくなった。何かのきっかけで oil 仕様のレンズを使用する機会があれば、その分解能の良さに改めて気付くかもしれない。

・・・つづく(もどる

2021年12月 8日 (水)

フェルメールの「青」(2):ラピスラズリ原石の表面を拡大観察してみる

02_ お気に入りの鉱石サンプルを紹介した「前記事」の続きになるが、フェルメールの絵画に代表されるウルトラマリンブルーを発色する「ラピスラズリ原石」の表面を[落射照明 Neo SPlan5 明視野]で観察してみた。背景が透過でなく反射なので、まるで暗視野のように見えるのも良い。

本原石の高級品は紺碧部分が多く、表面を観察すると宇宙と星を想像させるそうだが、本品は汎用品なので混入物が多く、宇宙から地球を眺めたような様相になる。

それでも、海と陸や雲を思わす黄鉄鉱や長石の混入物がそれなりに美しく見えるのは、撮影レンズの画角設定を視野数26.5のほぼ全域をカバーしているコリメート法によるからだと思う。

22000c_ 22000a_22000b__20211208180001









このウルトラマリンブルーに近いものにロイヤルブルーがある。欧米人が特に好む色だが、管理人も独身の頃にこのロイヤルブルーにあこがれて「モンブランの万年筆」を購入した経緯がある。

・・・つづくもどる

2021年12月 4日 (土)

100倍対物レンズ考:生物の細胞組織の観察では解像度に加えてフォーカスの深さに留意している

03_100倍の対物レンズは光の波長に起因する光学的分解能の上限に位置するらしい。加えて、被写界深度が極めて浅いこの対物レンズは、観察試料に厚みがあるものの場合にはあまり出番がない。

従って、生物(植物)の細胞組織中の葉緑素や原形質流動などを観察するには、視野数26.5の超広角の世界を眺めている分には40倍~50倍程度の方が楽しめるような気がする。

しかし、たまに細胞核の形状などをもう少し拡大して見たいと思うときには、[SPlan100 oil]は面倒なので短頸の[FLPL 100]を用いたり、[A60]×1.5倍アダプターや、変則的に[Neo SPlan100]で観察することがある。
21199_splan100-dry
これらの100倍観察対物レンズでは、もっぱら[Neo SPlan100]と[A60]×1.5倍アダプターでの観察が比較的被写界深度が深いので重宝しているが、前者の対物レンズは口径φ26mmの無限遠焦点仕様で、落射照明の機種に装着されているものだ。そこで、口径φ20.3mmの[SPlan100 dry]レンズの程度のよいものを長らく探していが、今回それを入手することができた。

この[SPlan100 dry]はカバーガラスの屈折率補正リングが付いているので、oil仕様に近い性能かもしれないとの勝手な期待で試しているが、[SPlan100 oil]との違いは若干だが明るいということだ。そして、これが暗視野観察の時に有利で、100倍をドライコンデンサーで観察することができる。

もっとも、暗視野コンデンサーも100倍くらいになると偏斜コンデンサーの半暗視野とほとんど変わらない様相で、観察試料がくっきりと浮かび上がるわけではないが、何となく100倍の解像度は感じ取れる。このことから、100倍は[SPlan100 oil]で観察するのが王道だとすれば、このレンズは若干ながら邪道な位置付けと評されるかもしれない。

---------------------------------------------------------------------------------------------
2021.12.25
★ BH-2 三眼鏡胴のアダプター2種

[BH-2]による現在の写真撮影は、主にコリメート法による接眼レンズを通しての簡易な方法だが、本来の銀塩フィルムカメラによる撮影を前提とした鏡胴のアダプターも入手が困難になるので、この先での使用の可能性はともかくとして安価なものなので取り寄せておくことにした。

21217_さて、この上に鏡筒を継ぎ足してCマウントでデジタルカメラを接続する場合、既存の三眼鏡胴内のリレーレンズを用いるか、新たなリレーレンズを本アダプターに接続するか、そのような試行錯誤が必要になる時期の準備というところだ。現時点ではつぎに接続する鏡胴の長さとCマウントカメラの解像度との関係がまだ理解出来ていない。

-----------------------------------------------------------------------------------------
★ 高倍率のレンズが求められる試料だ

21218a_ MWSさんの在庫セールで注文した「珪藻の半被殻(アンフィテトラス)」プレパラートだが、手持ちの教材用プレパラートにも似たような「三角形」のものを見つけることができる。いずれも対物レンズの性能が問われる試料で永久保存版だ。

透明度の高いマウントで暗視野もきれいで、高倍率でも顕微鏡の光量が不足することがないと思う。

大切な試料なので、早速に先のDry100倍レンズで撮影してみようかと考えているのだが、まずはお正月休みの期間くらい観察に専念して何か発見がないかと期待している。

・・・つづくもどる

2021年11月 3日 (水)

ケガで年内滑走はお休み:当分の間はブーツを履かないバランストレーニングになりそうだ

05_ 21188_ 先月(10月)半ばは入院治療で4日間の休息日だっが、毎度のことになるインライン&アイススケートに伴う、転倒のケガのためだ。

未熟なスキルでの転倒が予想されるシーンでは、それなりの体勢でうまく転ぶことも身についているつもりだが、今回はスキルとは無縁の状況判断の誤認で「左上腕骨近位端骨折」という結果になった。

上腕骨の上端が脱臼気味で骨折している。手術では骨髄内に補強金属を挿入して、きれいに矯正したのちネジで固定している。構造的にわかりやすい骨折の補強方法だ。術後4日目からのリハビリ結果も良好らしいので、そろそろ業務に復帰するところだ。

---------------------------------------------------------------------------------------
★ リハビリが本格的になってきたが、こちらの方がけっこう長引きそうだ

術後10日目の外来診察で縫合部のテープを剥がした。最近ではこの種の外科手術ではいわゆる「抜糸」というのがないのが普通らしい。傷口はまるで割れた陶磁器を瞬間接着剤で復元したような具合で、メスの痕跡がほとんどわからないのには驚いた。

ということで、骨折そのものの治療は大まかには終了して、今後はリハビリで「関節」と「三角筋」の正常化へ向けてトレーニングが本格化する。打撲と手術で三角筋の一部が傷ついているので、関節の可動範囲が狭く、痛みを伴う状態を少しづつほぐしている状況だ。

この時期に筋力と関節の動きを少しづつ改善するトレーニングを怠らなければ、日常生活で支障となる後遺症は残らないということなので、自宅でもお茶を飲む間隔で上腕を動かしている。

--------------------------------------------------------------------------------------
2021.11.06
★ 医療分野での女性の実力を改めて実感する


今回のケガの治療では、手術の執刀医・麻酔医・入院看護のすべてが女性で、退院後のリハビリの施術も女性だ。そして、それぞれの専門分野において、彼女らには自らの経験に確固とした自信がみなぎっている。そして、職業コンプライアンスの意識も高い。

これは一昔前の「名医」のおごりとは全く違った、医療チームの一員としての組織の統制下での行動という印象で、サービスの品質と安定性が非常に重要視されている気がする。

そして、退院後に知ったことだが、入院した○○労災病院からは、かかり付け内科医への連絡も入れていただいたようで、循環器系の日常診察スケジュールに支障のないようにとの配慮がうれしい。このように、地域医療と大病院とのネットワークが双方向であることを初めて知った。

ちなみに、全国の労災病院(特殊なセンターを除く)は以下のとおりで、たまたま隣町の労災病院までは車で20分程度であったのが幸いだった。「働く者」の味方という印象の全国規模の病院ネットワークだ。

北海道中央労災病院 釧路労災病院 青森労災病院 東北労災病院 秋田労災病院 福島労災病院
千葉労災病院 東京労災病院 関東労災病院 横浜労災病院 新潟労災病院 富山労災病院
浜松労災病院 中部労災病院 旭労災病院 大阪労災病院 関西労災病院 神戸労災病院
和歌山労災病院 山陰労災病院 岡山労災病院 中国労災病院 山口労災病院 香川労災病院
愛媛労災病院 九州労災病院 長崎労災病院 熊本労災病院    

-----------------------------------------------------------------------------------------------
2021.11.13
★ 夏用のラッシュガードが意外なところで役立っている

21194_ 夏場のインラインスケートの練習の際には、長袖のトレーニングウエアーは空調が難しいので大抵は半袖+アームカバーで過ごしてきた。そして気温が過ごしやすくなると半袖+ラッシュガードに切り替えて、冬場はこれにウインドブレーカーを必要に応じて着用している。

ラッシュガードの前開き長袖はケガの退院後も、片手で羽織ることができるのと、脇に仕立てのつっぱり感がないので非常に重宝している。

リハビリ治療の際にも、作業療法士の方がいわく、患部の確認が容易でマッサージの滑りが良く、一般的なトレーナーよりも指先の感触が良くわかるそうだ。

ということで、本日さらに色違い2着を注文したところだが、スケートの練習に着用するものの大半が、「RAKUTEN」でのレディースファッション製品だが、これらを扱う店舗は相対的にサービスが良い気がする。

今回も、土曜日注文で日曜日に到着するとのことでしかも送料無料となると、この業界の競争の激しさを感じる次第だ。

---------------------------------------------------------------------------------
2021.11.17
★ 本日より筋力トレーニングの本格的なリハビリを開始した

21195_ ケガの患部および手術の際の筋肉の傷等、これまで積極的に筋肉トレーニングをしなかった部位も、他の筋肉とバランスを維持しながら本来の機能を復帰させるトレーニングを開始した。

はっきり言って、靱帯のこわばりを伸ばす際には新たな痛みを伴う若干辛いトレーニングだ。

一方で、肩関節後ろの特に肩甲骨廻りの筋肉のこわばりをほぐす際には電動ハンディマッサージャを用いても良いとのことで、これは大いに助かるところだ。

ところが、リビングへ出張した電動ハンディマッサージャがほぼ戻る気配がないので、今では入手できない同製品(オムロン製 HM-165)の程度の良いものを探してきた。

本製品は8年前に製造を終了しており、その後は同形式の製品はラインナップから消えている。理由は釈然としないがとにかく不人気だったことが原因だろう。しかし、これほどよくできたハンディマッサージャは他に類を見ないと思っているのは管理人だけかもしれない。

とにかく、予備器が調達できたのでこれで一安心というところだ。リビングのオリジナル製品が壊れても、当面の代替え対応が可能だ。

-----------------------------------------------------------------------------------
2021.11.30
★ 診察台にある「角枕」の性能を改めて知る

21196_ 診察台やリハビリ室で見かける高田ベッド製の「角枕」だが、腕のリハビリ動作ではこの枕でないと[肩廻り]が自由にならないことを知った。と言うことで、軽量・コンパクト・衛生的なこの「角枕」を2個注文した。もう一つは[LC/80]の荷物室に非常用のごろ寝枕として仕舞っておく。

この「角枕」にはあまり良い印象がなかった。それは大学生時代、当初の帰省の際に利用していたフェリーの2等客室にはこの手の枕が必ずあったが、不衛生な気がして心地良く眠れなかったものだ。

極めつけは冬場などは毛布の貸し出しも50円位であったが、これも使い回し感がありありで、とにかく船底の2等客室を思い出すのがこの「角枕」だ。車で帰省するようになってからは特2等セットなのでまだましだったが、それでもトランクにいつも簡易寝具を積んでいた。

最近のCT室やリハビリ室では使い捨ての枕カバーを付けてくれていたり、毎回アルコール消毒がなされているのでかつてほど「角枕」に違和感はなくなった。

-----------------------------------------------------------------------------------
★ 商品が到着したのでヨガマットの上で試してみる

21198_ 「角枕」だと肩の背面に手が届くのは無論だが、首廻りがすべてフリーになるのでセルフマッサージが効率よく行える。

その昔、実家で曾ばあさんが木製の高枕をしていたのを思い出したが、管理人が物心付いた頃には小ぶりの「そば殻枕」で、そののちにスポンジ/ウレタン製のいわゆる定格寸法の枕に取って代わった。

小一時間ほど肩周りのマッサージをしていると、首元がすこし汗ばむような気がするのは、「角枕」の表面がビニールレザーのせいだと思う。

そこで、[ミシン工房]で滑りが良くて吸水性のある「サテンの裏地」で枕カバーを3枚製作してもらった。

-----------------------------------------------------------------------------------
★ ヨガマットを敷いてホームリハビリをしていると、滑らない表面がかえって使いづらい

22001_ 下半身のマッサージだとこれまでのヨガマットの反発性と摩擦抵抗がマッチしているが、腕廻りのリハビリマッサージを自宅で行っていると、敷マットは適度に滑る方が使いやすいことがわかった。

そこで、[LC/80]の後部席に仕舞ってある「折りたたみマット」のように、収納に便利なレジャーマットを敷いてみることにした。

来年の2月頃までには上腕骨折のリハビリも完全に終了すると思うので、そのあとは本来の使用目的のお出かけマットにすれば良い。

【製品の追記】
マット表面の生地か内部のスポンジか、とにかくあの異臭がひどい。このような製品に出くわした時には、躊躇なく廃棄することにしているが、今回はこれに替わる製品が見つからないので困ったものだ。

とにかく庭の物干しに吊して、日に当たろうが、雨に打たれようが、風にさらされようが、「放置」の状態でかれこれ4・5日になる。少しはにおいが抜けた気がするが、年内は引き続き「放置」で対処してみよう。

----------------------------------------------------------------------------------
2021.12.24
★ 左上腕筋の休眠を呼び覚ますために、ダンベルトレーニングを開始する

左上腕二頭筋・三頭筋の休眠期間の影響がいろいろと出はじめたので、手術の痛みもほとんど消えた今月半ばから、これらの筋肉を呼び覚ます必要性を指摘されている。といっても、日常生活ではなかなか実践できないのと、他の筋肉のストレッチ不足が相まってまだまだ痛みが右腕の随所に残る状態だ。

そこで、1㎏のダンベルから始めて現在は2㎏で無理をせずに上腕筋を集中的に刺激している。上腕機はおそらく潜在的な筋力はありそうな気配なので、そのうちに三角筋前部が追従してくれば、本格的な重量のダンベルを持ち上げれるまでそう長くはかからないと思う。

これらのダンベル負荷の進行状況と腕の上がり具合を勘案しながら、マッサージとストレッチを併用する本格的な総合リハビリの時期にきたようで、この時期の負荷のバランスが非常に重要だと思う。

その意味では、週一回のリハビリ治療は日頃のトレーニングの再確認という位置付けになってきた。実際に一回30分程度の施術で激的な効果が確認出来る時期は終了しているわけで、より高度な運動やストレッチの動作を習っている。

----------------------------------------------------------------------------------
★ 室内自転車のトレーニングで運動量を確保する

室内で[BD-1]による「三本ローラー」のトレーニング再開には若干の不安がある。バランス維持には左右の腕力の俊敏な応答が必須なので、ここは細君専用の「エアロバイク」を借りることにする。これに乗って30分で12kmのペースでほぼ同じような疲労感を得ることができる。

こちらは安全設計にできているので両手が自由になることと、ディスプレイが見やすく速度維持の感覚をデジタル+アナログメータで視認でき、心拍計の表示もあるので結構たのしい。しかし、三本ローラーに比べて準備と後片付けが一切不要という点では、こんなに便利なエクササイズ機材はそうざらにはない。

本日は「ダンベル」と「エアロバイク」で久々の運動量をこなしたので、明日以降に筋肉疲労の痛みが出る可能性がある。しかし、無理をせずに週末もこのペースで、全身の筋力バランスを維持しようと思う。

---------------------------------------------------------------------------------
2021.12.29
★ 年内の最終リハビリで新メニューを知る

21223_ そろそろ左腕が上がりかけてきたので、関節の回りをよくするストレッチとして、施術の最後に[滑車ストレッチロープ]を試してみた。ところで、これが思いのほか効率的なのを知った。

これまでは自宅で本棚の縁を掴んだり、家具の扉に手のひらを滑らせたりしながら、腕を上げるストレッチに苦労していたが、本装置の楽な操作と無駄がない動きには驚いた。この装置だと左腕を下へ伸ばすことも同時に行えるのと、力加減の調整も思いのままなのが安心だ。

帰宅後に[日曜工房]で相談すると、本棚天井に滑車吊り下げ用のクロムメッキパイプを渡して、荷役用の余った滑車とロープを通し、約10分で[滑車ストレッチロープ]が完成した。

早々に試してみると、滑車独特の滑らかなロープの動きが心地良く、左腕の吊り上げ具合を右手で繊細に調整することができる。病院の装置と違うのは、ロープ長に自由度があるので、仰向けになって大の字で腕の横方向上げ下ろしもできるようで、しばらくはこの装置にはまりそうだ。

・・・つづくもどる

2021年10月29日 (金)

指圧補助の道具:人生初めての指圧治療を受けて、その心地良さを自宅で再現する

02_ 21189_ オムロン製の電動マッサージ器は5~6年前から時々使用しているが、最近は細君が居座っているリビングから戻ってこない。

先日の「左上腕骨近位端骨折」のリハビリで、生まれて初めて指圧治療でこわばった肩の筋肉をほぐしてもらったが、これがことのほか気持ちよかった。

まだ手術の抜糸も終わっていない状況なので、およそ電動マッサージ器は使用できない。そこで、急遽「ツボ押し&3本指押し」のできる指圧補助の道具を買ってみた。

注文から到着まで中一日の早さだったのがうれしい。肩甲骨付近の「ツボ押し」と首廻りの「三本指押し」の使い分けが心地良い。セラピストの指圧を思い出しながら、この道具であれこれと加圧と減圧の繰り返しを模索しているところだ。

世界中でもっとも「肩こり」の悩みが多い日本人だからこそ、Made in Japan のこの製品はよく考えられており、圧迫の感触は指先に近いものがある。叩いたり、振動させたりという電動マッサージ器とは違った心地よさだ。

------------------------------------------------------------------------------------
2021.11.24
★ いつものことだが、お気に入りは必ず予備を持つ

前述の「ツボ押し&3本指押し」の補助具がことのほか気に入っている。材質および構造的に考えて簡単に壊れるものではないが、さらに1本を注文してすでに手元に届いている。

この先数ヶ月間は車の運転で、特に長距離運転では肩が凝るのは必至なので、この1本を[LC/80]に常備しておくことにした。旅先のホテルでの湯上がり時に、これを使用する時の至福のひとときが想像できそうだ。

------------------------------------------------------------------------------------
2021.11.11
★ ハンディーシーラー

Photo_20211111075401 乾電池(単三×2本)で駆動するシーラーが数多く市場に出回っているが、さて十分な発熱量で袋が密着できるのかどうかに若干の疑問があった。

ところが動画を何本か見るとまんざらでもない性能のようなので、真剣に商品を検索してみらた「オーム電機製」のものが見つかった。[モノタロー]でも扱っているようなので、ある程度の信頼性が期待できそうだ。

用途場所は台所ではなく仕事場の卓上だ。仕事場のゴミは紙類がほとんどだが、潤滑油や溶剤を使用した際の吸い取り紙をそのままゴミ箱へ捨てると臭うので、小ぶりのレジ袋に入れて口を閉じて捨てるようにしている。

それでもゴミ出しのタイミングを逃して、1週間も放置するとかすかに臭うのは仕方がない。そこで、このシーラーで密封できないかと思った次第だ。注文の品はまだ手元に届いていないが、もし気に入ったら車のゴミ箱にも取り付けておこうと思う。

[仕様]
 ■ 材質: 本 体 セーフティロック…ABS(マグネット付き)
      発熱部 ニクロム線、セラミック
      カッター刃 ステンレス
 ■ サイズ(約):幅37×高さ100×奥行40mm
 ■ 質量(約) :46g(電池抜き、セーフティロック抜き)
 ■ 電源    :DC3.0V(単3形乾電池×2個)

※ ご注意
  ・ 接着できる素材はポリプロピレン、ポリエチレン、塩ビ、アルミ蒸着袋で0.1mm以下の
    厚みの袋です。
  ・ 袋が切れることがありますが、接着に関しては問題ございません。

---------------------------------------------------------------------------------------
★ 商品が手元にきたがレジ袋では使い勝手が悪い

レジ袋の場合には、持ち手が邪魔をしてシーラーを動かすのに非常に手間取り実用的ではない。加えて、素材が薄いために溶着部で切断されてしまうのが想定外だった。持ち手部をはさみでカットして、平口にすれば風船のような封印ゴミ袋が完成するにはする。

いわゆる通常のゴミ袋で小型のもの(5L or 10L)であれば、口を引っぱってシーラーをうまく動かすことができるので、車載ゴミ箱の内袋は10L程度の規格袋にすればこのシーラーを用いることができそうだ。

---------------------------------------------------------------------------------------
2021.11.13
★ 細君へのプレゼント

21192a_swcq047 先月半ばの左腕のケガだが、日常生活への影響も限定的になり、機能も順調に回復してきたことで、細君への労いのプレゼント考えていた。そのような時に管理人の「Dolce」が電池切れなのに気付いた。

地元でなじみの時計店へ出かけて電池交換のついでに、冷やかし半分で分厚いカタログを見せてもらった中に、偶然にも良いデザインのものを見つけた。

その場でメーカー代理点へ在庫の確認をしてもらって、数日後に到着するとのことだ。細君もここの店主とは顔なじみだが、私と細君との関係を知らない。

だから、商品受け取り時にサイズ調整のために二人で出かけたら、店主はさぞかし驚くことだろう。その時の表情が目に浮かぶ。

これまで購入した腕時計はすべて誰かの人づてのお店であったり、知人の勤務先だったりと言う風に、何らかの信頼関係に基づいている。それは、腕時計というのはいつか修理が必要になるものという考え方がかつては普通だった。

しかし、最近では電池交換のメンテナンスすらなくなったソーラー電池駆動が主流だ。これはもしかして、10年・20年での使い捨てなのか、それとも充電装置の交換が可能なのか、その時になってみないと何とも判断ができないわけだが、夫婦ともに余命を考えるとそんな心配は矛盾しているかもしれない。

・・・つづくもどる

2021年10月11日 (月)

災害時の準備:プライベート空間の設営

01_ [日曜工房]と[LC/80]の2庫のガレージが位置するエリアの、都市計画道路建設に伴う引っ越しが年末頃から始まるが、それに先だって立ち退きの補償金(総額の8割)が今月中に受け取れることになった。補償金の内訳で新たなガレージでの賃料差額補償という項目があり、これが2年間分含まれているのが総額を想定外に膨らませていた。

21184_ と言うことで、先取り補償金の一部を[日曜工房]での防災設備に充填することにした。防災拠点ということになると、数日程度の生活に必要なキャンプ用具を準備してあるのは言うまでもないが、必要性の有無を思案していた「プライベート空間」を確保するための、車載用のリアゲートタープを購入した。

災害時には[LC/80]をガレージから駐車場敷地内へ出して[日曜工房]に横付けしたのち、明いたガレージを詰め所にする予定だ。その際には隣接する公園の給排水施設が使用可能であれば良いが、それが無理な状態や泊まりの夜間にはどうしてもプライベート空間の設営が必要になる。

そこでハイエース用のリアゲートタープを[LC/80]用に[ミシン工房]で手直しをしようと思う。内部に仕切りカーテンと上部に透かし窓もあるようで、ファスナーの縫製もしっかりしている造りだ。

長距離ドライブはほとんどの区間で高速道路を使用するので、パーキングでの休憩をこまめに行えばこの車載タープを緊急的に設営する必要はないが、スノーアタックの山間部一般道で除雪等の予定外の足止めを喰らった際には、念のために積載しておいて邪魔にはならない安心グッズだ。

なお「タープ」といえば、世間でブームなる以前から一人バーベキューを楽しんでいた際の、「自転車+サイクルトレーラー」で出かけるキャンプ用具の中に自作のものがある。これも日除けだけの目的であれば、[LC/80]のリアゲートに設営が可能だ。

---------------------------------------------------------------------------------------
★ [LC/80]のバックハッチドアーは上下分割式なので、装着してみるとタープ個室の天井奥行きが1mくらいになる

タープ側面が車後部ボディーにかなり被るような状態になるが、垂れ幕足下のハトメ環にゴム紐を通して重しでピンと張っておけば、個室の下部では十分なスペースが確保できた。これはもう立派な個室テントの様相だ。しかしながら、これを平時に積極的に使用することはないと思う。

---------------------------------------------------------------------------------------
★ 災害時の仮眠用具の準備は整ったが、遠出の際の[LC/80]の休憩寝床はどうする

21183_ ガレージの片方を災害時の詰め所にする場合、ここのコンクリート床で仮眠ができるように、先日手配した折りたたみ式のサマーベッドだが、当初は[LC/80]の荷物室内でも使用できるかと思ったが、細部の寸法の収まりが悪いことがわかりガレージ内専用になった。

このサマーベッドやプライベート空間の小物類は、災害時以外はガレージ中二階の棚に収納しておくので、1階の空間は何ら犠牲にすることはない。

さて、[LC/80]の荷物室での休憩方法だが、あれやこれやと思案した結果、小割りのマットレスを敷くことにした。普段は後部座席の片方の足もとに収納できて、展開する際には多少窮屈だが、「ごろ寝」ができれば良いということだ。

21185_ この日本製靴メーカーの車載用硬質ウレタンマットレスは、「6つ折り」という収納性重視で60cm幅の製品は、後部座席の片方を残して展開が可能なところが良い。

寝袋を併用すればこのマットレスで緊急車中泊が可能なように思えるので、万一の事態に備えて、遠出の際の必須用具にしておこう。

---------------------------------------------------------------------
★ 靴を脱いで荷物室でゴソゴソしていると鉄板床の不快さが伝わる

荷物室床にはワゴン仕様の高級そうなパイル地の絨毯が敷かれているが、それでも立て膝はできない鉄板床の感触が伝わってくる。

21186_ 前述のマットレスを敷いて休憩するのは良いが、この絨毯床は基本的に土足を受け止める仕様なのでやはり所詮は歩行床のようだ。そこで、これまでの荷物室の使用勝手から、立て膝で動き回れる快適さが必要と判断して、後部座席下を含めて全面にジョイントマットを敷くことにした。

内装色に近いカラーでジョイントの安定性がよい「大判サイズ」が見つかったので、これを9枚つなぎ合わせて床隅の形状にフィットするように加工する予定だ。これでベースの床全体の快適性がかなり向上する。

--------------------------------------------------------------------
★ 車載ゴミ箱は邪魔になるが必要なものだ

意外と見つからない車載用のシンプルなゴミ箱だ。レジ袋がそのままインナーになり、PAで雑巾のすすぎにも使える丈夫な素材のものを探していた。しかも、[LC/80]の内装色(グレー)に似合うものも準備されており想像より安価だった。しかし、注文してわかったが、到着は西の大陸から約半月かかるとのことだ。

21187_ 車内で飲食に伴うゴミの処理過程を考えてみると、レジ袋でパックしたものを入れるだけで、ゴミ箱へ直接ゴミを入れることはほとんどない。要するに、PAでゴミ出しをするまでのゴミパックの仮置き場ということだ。

ところが、何かと車内のあちこちで作業が発生する[LC/80]荷物室で、取り外しのボルトナットや色んなブラケットを絨毯床に置いてしまうと、ある確率で行方不明になってしまう。そこで、取り外しパーツはとにかくこのゴミ箱へ入れるという使い方に慣れている。その意味で、ゴミ箱には蓋は必要ないので、今回のようなシンプルなものが最適ということだ。

相当以前に購入した、現在のスイング蓋付きでスタイリッシュな車載ゴミ箱だが、実際には不安定な本体だけを長年使用し続けていた不満がこれでようやく解消できた。つまらぬ小道具こそ、意外と選択が難しいものだ。

------------------------------------------------------------
2021.11.03
★ 非常時の生活用具は収納袋で保管しておく

21191_ 先の「六つ折りマットレス」を収納するための袋と、折りたたみ式簡易トイレの袋を「ミシン工房」ではぎれを使って製作してもらった。

いずれもシュラフ袋のような生地なので軽くて丈夫だ。人目をはばかる生活用品は保管時もそれなりの配慮が必要かとの判断だが、遠出の出張の際には、休憩用に[LC/80]の荷物室にマットレスを積み込んでも違和感がない。

一方で、この折り畳んだマットレスの寸法が、後部座席の足下の空間にちょうど収まることを確認しているので、運転席後ろの座席が完全にフラットになり、物置場として利用勝手も良いので、しばらくはここを定位置としておこう。

これらの非常時の生活用具をガレージ倉庫へ運び出すところだが、左腕のケガで車の運転がおぼつかないのでしばらく玄関に置きっ放しの状態だ。

------------------------------------------------------------
2021.11.09
★ [LC/80]の総合整備(2)の準備が整ったようだ

前回の総合整備(1)が完了したのは8月の末頃だったが、あれから3ヶ月が経過して数々のパーツがようやく整ったようだ。国内では部品が出ないものもあり、海外から純正部品の調達を行ったものもあると聞いている。整備の現場スケジュールの空きを調整してもらって、今週末から2週間程度の整備期間に入る。

当初の予定どおり、年末のタイヤ交換の時期までには総合整備(1)(2)が終了することになり、新車から29年目を迎えたこの車の「長寿命化」整備が完了する。

おそらく、我が家の5ナンバーNA中排気量(2.0L)と1ナンバーNA大排気量(4.5L)のガソリン車2台は、ともに他に類をみない耐久性と安定性および高燃焼効率を備えたエンジンとして、運転免許証の返納まで乗り続ける可能性が高い。そして子供の頃から慣れ親しんだ内燃機関の基本形で自身の車ライフを完結しそうな気がする。

------------------------------------------------------------
2021.12.15
★ [LC/80]の前席パワーシートのギアボックス

21205_ 15年目くらいで運転席側の、25年目くらいで助手席側のシート前後スライドギアボックスを交換している。過酷な使用形態ではなかったがギアボックスの材質にやや問題があるような気もするので、いずれこの修理がまた発生する可能性がある。

もとより、革張りパワーシートはオプション設定で、今後の部品供給がいつまで維持されるかの心配があるので、今回の総合点検で左右の部品を取り寄せておいた。

【総合点検(1)の結果概要】
約4ヶ月が経過したが、エンジンカムカバーからのオイル漏れは止まっており、電装系・冷却系およびエンジンクランク廻りの駆動系に異常はない。

エンジンの吹き上がり状態は非常に滑らかで、今月に入ってからは寒冷地仕様の「暖房」が非常に良く効くこともわかった。この調子だと夏場の冷房能力も良くなっている可能性がある。

【総合点検(2)の結果概要】
ステアリングの回転感触が若干軽く滑らかになっている。特に、アイドリング時のパワーアシストが安定している。高速コーナーの踏んばりも向上しており、ステアリングの感触と相まって完成度の高さを感じるのがうれしい。

本日もガレージから出す際に、改めて駆動部分の雰囲気と感触に注視しているが、おそらく、29年前の新車時に劣る箇所はみうけられない。これがフレーム構造の整備できる車輌の特質である。

------------------------------------------------------------
★ 今期のスノーアタックは控えることにした

例年ならば12月の中旬にスタッドレスタイヤへの交換作業を終えている。2ヶ月前の左上腕骨骨折で現在もリハビリを続けているが、どうもあと数ヶ月は養生が必要な雰囲気なので、タイヤ交換や雪道でスタック時のウインチ操作などを想像すると、上腕両手が健全になる来春まではおとなしくしておく。

と言うことで、この冬は東海地方(太平洋側)と瀬戸内あたりまでのお出かけで済まそうと思うが、予定外の現場業務が発生した場合にはその都度対応することにした。

-----------------------------------------------------------
★ トヨタ純正ハンドルロックの評判をディーラーで確認してみた

先日、一連の総合整備が終了した[LC/80]を引き取りに出かけた際に、9月に購入した「トヨタ純正のハンドルロック」の評判を聞いてみた。まず、品薄で納期に若干の日数を要するとのことだ。

ディーラーの一般ユーザーの印象は装着に手間がかかるので、決して人気商品ではないことと、車種によっては装着できないなど積極的に薦める商品ではないらしい。しかし、装着を希望した方からの盗難事故の報告は一件もないとのことで安心している。要するに、ハンドルロックをかける手間が煩わしいと思う防犯意識にすでに「隙」があるようだ。

毎年のことだが、年末のこの時期から春まではウイルス性疾患が急増することが人類の定めになっているが、「年末警戒」などの風潮に惑わされがちだが、盗難事故は加害者側もお仕事なので季節性はなく、隙あらばいつでもどこでも発生すると考えて良い。(警視庁犯罪白書)

・・・つづくもどる

2021年10月 7日 (木)

日本酒は一升瓶という感覚はもう古いかもしれない

02_ 21182_720 若い頃は日本酒の銘柄には何のこだわりもなく、と言ってそれほど好きでもなかったが、50歳を過ぎた頃から学生時代に良く飲んでいた安酒の銘柄を思い出して、それからここの純米酒を欠かさずかれこれ15年ほどになる。

自宅の空き部屋には一升瓶6本カートンが切れることがなく、缶・瓶のゴミ出しの際には細君に嫌がられっぱなしの日々だが、どうも、一升瓶のイメージが品格のない「酒飲み」を連想するそうだ。

そこで、ある時期からワインの空き瓶など、いわゆる720mLの卓上瓶に移し替えることを要求されて、どうも酒の味が落ちるようで何とも気に入らない。

日本酒というものは、まずあの一升瓶の首を持った時の重量感を感じることから至福の瞬間が始まることを、どのように説明しても理解されないのは寂しい。ということで、今月からは一升瓶のカートンまで廃棄するようにとの指示なので、仕方なく本銘柄の720mL瓶に切り替えることにした。

貧相な酒瓶を手にしながら晩酌をたしなむことになったわけだが、確かにゴミの集積所では一升瓶はひときわ目立つのも事実だし、4合瓶ならば食卓に置けるメリットもあるということで妥協した次第だ。

・・・つづくもどる

2021年10月 2日 (土)

クーラーボックスの入れ替え:コストパフォーマンス重視の製品を購入してみた

02_ 来週あたりから、LC/80で県外への日帰りの遠出を予定しているので、クーラーボックスや保冷剤の点検をしていた。ところが最近のクーラーボックスの性能を調べてみると、さすがに我が家の製品は保冷性能としてはかなり見劣りすることがわかった。

現在使用している30Lクーラーボックスは、38年前に0歳児の子を連れて車で移動する際の、食料品保管庫として購入したものだが、その後もレジャーには必須の車載保管庫なので、そろそろ入れ替えても良さそうだ。

最近のクーラーボックスは、釣り具で有名どころのメーカー品では、真空断熱構造の高級品になると数万円もざらのようで、これならば、いっそのこと車載冷凍/冷蔵庫に手が届く気がするので、しばらく入れ替えを思案していたところだ。

21180_luck30 しかし、探せばいろいろと掘り出し物があるようで、同じように釣り具メーカーへ供給している老舗のクーラーボックス専門メーカー(秀和)の手頃な製品があることを知った。

ここの製品は従来構造のウレタン断熱方式だが、とにかく基本性能がしっかりしている「Made in Japan」の製品で、コストパフォーマンスでは右に出るものがないとの評判だ。

500mL×18本の容量で、手元にある古い製品と同容量ながら縦長のスタイルになる。当時はペットボトルそのものがまだ普及していなかったので、内容寸法の考え方は缶入り飲料が主体だったようだ。

なお、古い方のクーラーボックスも新鮮野菜などの買い付け時には大いに役立つので、まだまだ廃棄する予定はない。そして、防水容器という使い方ではこの先もまだまだ元気だ。

---------------------------------------------------------------------------------------------------
2021.10.07
■ 秀和のクーラーボックスを[LC/80]に、そして古い方を細君の[アリオン A20]のトランクに常備しておく

古い方のクーラーボックスの性能劣化の原因の一つがわかった。ふたの密閉性が新しい方と比べるとまるで違う。そこで、ふたのパッキンスポンジを裏返して、アルミ箔テープを貼っておいた。これでもしかすると保冷効果が少しは良くなるかも知れない。そして、このクーラーボックスを細君の車のトランクに置くことで、日常の買い物用保冷バッグをそのまま入れられるようにしておく。

長距離のお出かけの際には、クーラーボックスの「保冷剤」が付きものだが、これまでゲル状や液体状の色々な製品を試してみたが、結局はロックアイスの袋が飲用兼用としてもっとも確実だという結論になった。もっとも、古い方のクーラーボックスを購入した頃は、世間にコンビニなる店舗がほとんどなかった時代なので現在とは事情が違う。

・・・つづくもどる

2021年10月 1日 (金)

生涯現役人生の楽しみ方:究極の課題だが、目指す方向は良さそうだ

03_ いわゆる「How To」本の類いはほとんど読むことがないが、見出しには惹かれる表現が多い。さて、「人生を良く生き、楽しむのに必要なことは・・・」という問いに以下の言葉を拾った。

 ・好奇心があること
 ・楽しみを共有する家族や友人、仲間がいること
 ・何かに挑戦すること、新しいことを始めること
 ・他人と比べないこと
 ・年齢を理由にあきらめないこと
 ・誰かの役にたっている、必要とされている、と実感すること
 ・何事も面白がること
 ・「やってみなはれ」と、行動すること
 ・どんなときも「ユーモア」と「笑い」があること
 ・今無いものではなく、持っているものに感謝すること

  帯津良一著「いつでも死ねる」より引用

ユーモアと笑いのセンスには欠けるが、その他の項目はすべて当てはまっているということは、結構人生を楽しんでいるのかもしれない。しかし、いくつになっても仕事の緊張感だけは持ち続けていこうと思う。これがなくなると、人生の楽しみの密度が希薄になるような気がする。

 ・時間を忘れて継続できる仕事をもつこと
 ・進歩のない行動を繰り返さないこと
 ・自身が持つ価値観の尺度を常に見直すこと
 ・過去の自分を垣間見る備忘録をつけること
 ・興味の本質を深く探ること
 ・感動の瞬間を何よりも大切にすること

  ということで、管理人編の「いつか死ぬことを忘れる」でした。

しかし、文筆家の方とわずかな文章を比較してみても、当ブログの文体はいかにも「難い」印象をうけることに気付く。要するに、伝えたいことを凝縮した文章にすると、どうしても「漢字」が多くなり、ひらがなが少なくなる。しかし、読み取る時間は圧倒的に短いと思っている。ここに、日本語のすばらしさを感じる。

・・・つづくもどる

2021年9月30日 (木)

ホテル仕様の金庫:どこに仕舞っても邪魔にならない程度の小型金庫

02_21178_テナントビルで仕事をしていた頃には、防犯目的での据え置き金庫と小口現金の手提げ金庫が必須だったが、自宅の仕事場は留守になることがほとんどないので、貴重品資料用の据え置き耐火金庫だけで十分だ。

それでも、日常の決済はまだまだ現金支払いが依然として残るので、現金の仮置きに、毎回据え置き金庫を開けるのもどうかと思う。

そこで、所用で自宅が完全に留守になるわずかな時間帯の防犯目的で、ホテル仕様の金庫を設置することにした。

普段はこの金庫内は「空」だが、いついつ支払い予定の現金(最近では、トヨペットへの修理代金の支払い等)を翌日まで保管しておくための、一時的な使用目的の金庫になる。

シリンダー錠はある意味では一瞬でセキュリティ性を失うが、ダイヤル錠やテンキー錠は羽根の枚数や桁数を増やすことで、ある程度の防犯性を維持することが出来る。本製品は29kgで、最大16桁の暗証番号の設定が可能なので、インターネット上のIDとパスワードに比べると、セキュリティ性能は劣るものの、時間稼ぎとしての有用性はある。

--------------------------------------------------------------------------------------
■ 当自治会の地域は地区内にある警察署も認めるほど犯罪件数が少ない

防犯協会の支部長を務める関係で、市内全域の犯罪件数分布の話を伺う機会があった。その中でもっとも治安の良い地域として、当自治会のエリアが統計的に実証されている。しかしながら自治会活動の中で感じるのは、自宅の集合住宅を含めて一部に公共マナーの著しい低下を見受けることがある。

現役の頃に転勤生活を数々経験して、街の汚れ具合と犯罪の数とは確実な相関があることを実感している。即ち、公共マナーの低下はその先の治安の悪化への前触れと考えて良い。また、集合住宅への出入りを許可されたメンテナンス業者の下請け作業員にも、かつてほどの厳格な管理が行われていない場合がある。

このような時代の流れの中で、棟全体としてのセキュリティに加えて、各戸においても「1ドアー2ロック」への改善を推奨しているが、まだまだ自衛の意識が薄い。そのような防犯の「すき」を見せないことと、また集合住宅の管理組合とは無縁の又貸し賃貸契約者が増えつつあることからも、できる限りの敷地内部に対する防犯対策も実施しておこうと思う。

・・・つづくもどる

2021年9月29日 (水)

実体顕微鏡用の1.5倍対物レンズ

02_ 21176__15 先日入手した実体顕微鏡の1.5倍対物レンズだが、デフォルトの40倍をさらに拡大させたい時に、20倍接眼レンズで視野数を犠牲にするよりも、対物レンズで作動距離を縮める方が良い場合がある。

もっとも、観察試料の選り分けなど、作業を行うことが前提であれば、0.75倍の対物レンズで、作動距離を最大限に伸ばすのが合理的だろう。

実際に使用していみると意外なことがわかった。20倍接眼レンズの場合よりも拡大率は穏やかなのだが、被写界深度の具合に違和感を感じる。

いわゆる一眼レフカメラの単焦点レンズにテレコンバーターを装着したような、シャープさがわずかに劣化している印象を受ける。

と言っても、写真画像で判別できない程度の差なので、あえて問題視するほどのことでもないのかもしれない。

しかし、思いついたのは Nikon 製の実体顕微鏡の場合には、対物レンズにEDレンズ仕様のものがあることで、やはり実体顕微鏡の対物レンズではカメラレンズメーカーの方がより深い設計思想が生かされているのかもしれない。

・・・つづくもどる

2021年9月28日 (火)

食べ残し考:食べ残しに罪悪感を抱くのはもう古いという風潮が一部にある

03_
先日に「生ゴミ処理機」を設置してから、蓋の開いている処理機の中を時々チラ見をするのだが、生ゴミのほとんどは調理の段階で発生する食材の端材だ。食後に発生する動物の骨や植物の皮などもあるにはあるが、いわゆる残飯に相当する食べ残しはほとんど皆無だ。

そもそも、我々の世代は子供の頃から食べ残しに関しては厳しく育てられているので、必要以上の料理をテーブルに並べることはない。これは外食の時も同様で、食べ残しは作り手に対する無礼だという感覚が備わっている。

しかし、国レベルで食べ残し問題を調べてみると、その発生源の大半は商業施設の飲食業からの廃棄物であるらしい。これで思い当たるのはホテルでの朝食やランチの提供方法だ。作り手の側とサービスの人件費節減の究極のスタイルとも言える「バイキング方式」は、おそらく想像を超える食品廃棄物の量を前提とした飲食スタイルだ。

このバイキング方式の食事でいつも気になるのは、テーブルでの食べ残しが結構あることだ。まともなホテルでは、食べ残しと気付くやいなや、フロアー係がすぐにお皿を片付けるが、客が食堂を退席するまで、テーブルを一切片付けないところでは、その席の横を通り過ぎるだけでも不快感が沸き立つ。

日本料理でも西洋料理でも、テーブルに食べ残しがある状態での食事はほとんどあり得ない。つまり、つぎの料理が出てくる段階では、ランチョンマットの上は整理整頓されているのが当たり前だ。回転寿司に至っても同様だが、お皿を山と積み上げて誇らしげに食事をしている店舗も多いが、我が家ではいつもお皿の回収口を備えたテーブルがあることろに限っている。

まあ、いろいろと食事に関する気になることを総括すると、どうも食事の提供者側からの目線では、食堂は「えさ場」化しているように思えてしかたがない。そして、食事の利便性とコストだけを重視するように仕向けられている世の中の風潮は、この先もますます加速化する勢いが感じられる。

2010年以降では全国のゴミ処理量はわずかではあるが減少傾向にある。そして、一人あたりに換算したゴミの排出量も同様に減少している。これは一見すると発生ゴミの減少ととらえられなくもないが、人口減少に追従して発生源のゴミの量が減ったのではなく、処理量が減っただけで、資源回収等のリサイクル量が増えたのかもしれない。

つまり、食事という人間の生活行為の合理化(えさ化)は、依然として飲食業の根底に息づいていることに留意しなければならないと思う。このような感覚が身につくだけでも、「生ゴミ処理機」を導入した意義はある。

・・・つづくもどる

2021年9月23日 (木)

家庭菜園の再開:数年ぶりに庭の雑草刈りを終えて、植木の整理とプランターの準備をしてみた

07_ 21171_ 管理通路の雑草除去を管理組合がようやく行ってくれたことで、隣接するガレージ1庫分くらいの庭の手入れを数年ぶりに行ってみた。

鉢の花の入れ替えや地植えの低木の手入れを行い、プランターでの菜園もしようかと細君が意気込んでいる。

庭の手入れをするといつも思うのだが、水栓がないのでバケツで水運びが大変だ。しかも、長靴や下履きの土をベランダへ揚げないように、入念に土を落として履き物入れへ仕舞うのもこれまた面倒なことだ。

加えて、鋤・鎌およびスコップの手入れのために、風呂場で掃除をしてまた庭の道具入れにもどすのも結構煩わしい後片付けだ。

そこで、庭隅の排水会所(60cm×60cm)の上に、100Lのローリータンクを設置して、蛇口下に排水トレイを置くことで、水やりと手洗いおよび農具の洗浄ができるようにしてみた。

ところが、ローリータンクの架台の確保が問題だ。日曜工房でも同様の100Lローリータンクを重量棚の中段に設置しているが、こちらは室内なのでメンテナンスはほとんど不要だが、庭に設置した場合には屋外であることから架台の腐食対策を考えると、ステンレス製のローテーブルのような四本足の架台が必要になる。

21170_ しかも、耐荷重が150kg以上で60cm四方の会所の上に載らなければ、地面に足を出してしまうと、およそ安定しないことは容易に想像できる。

ところが探せば手頃なのがあるもので、地元の業務用厨房機器を扱うお店で、天板寸法が60cm×60cm、高さ調整付の足の寸法が53cm×53cm、高さが40cmの棚付きのオールステンレス製ガス台のリサイクル品が見つかった。

天板にボルト穴が数カ所明いているのと、天板裏に錆びが浮いているということで、持ち帰りでホームセンターのメタルラック程度の価格で入手することができたのがうれしい。

この製品はおそらく、コンロに大型の寸胴鍋を置くためのものだと思うが、凹みが全くないのは好印象で、特に下の棚は鍋の蓋置きだと思うが使用された形跡がない。

「日曜工房」で[錆落とし-研磨-天板&棚の裏面塗装(プライマー処理を含む)]を行っておけば、10年間くらいは水掛けだけのメンテナンスフリーで使用できると思う。

ローリータンクへの給水は風呂場からホースリールで行うしかないが、100Lの容量だと夏場でも半月くらいはもつ勘定なので、その程度の手間は仕方がない。細君の家庭菜園を応援するのも結構骨が折れるが、とにかく汚れ作業のすぐ後に手洗いを行うのは日本農家の鉄則だ。

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------
2021.09.22
■ 大物荷物の配達は当局の指導で個人宅へは配送できないらしい

先の記事にある「マルチクレーン」や「スポットエアコン」などは個人宅には原則として配送しない。せいぜい配送センター止めになる場合が多く、今回の「ローリータンク」ですら、別途配送料を支払っているのに注文後に事業所名の確認電話が入ったことには驚く。

配達日時を正確に知らせてくれれば、車上受け渡しで「平台車」を待機させておく旨を伝えて販売代理店が納得してくれたのだが、それでも、伝票に事業所名を記入する必要があるらしく念の入ったものだ。おそらく配達時の「不在」と「小運搬」が業務用物流業界ではあり得ないことになっているからだろう。

確かに、一般の宅配便でも郵便でも不在通知を置いて、連絡を受けてふたたび配達するというのはいかにも手間な話なので、我が家では極力この手の迷惑をかけないようにしている。

----------------------------------------------------------------------------------------------------------
2021.09.23
■ オールステンレス製ローリータンク台を本日手入れして、早々に庭の所定の位置で設置した

天板の裏側の錆落としはワイヤーブラシで根気よく落とす必要があり、これが予想外に手間取った。本日午前中にプライマー処理とライトグレーのアクリル塗装を終えて、午後からひたすらステンレスの研磨作業を行っていた。

21173_天板の深い傷はあきらめるとして、その他のスレ傷は#400研磨でおおよそが消える。その後に#600、#800、#1000を重ねることで、ステンレスらしい輝きを取り戻した。

足のパイプや側面はこれでほぼ問題ないと判断した。ローリータンクを設置すると天板のほとんどの部分が隠れるので、側面と天板周囲だけを#1000で入念に仕上げを重ねて、ピカールでむらを整えることで作業は2時間ほどで終了した。

明日にはローリータンクが到着し、付帯の小物(エルボ、排水トレイ等)を待たずして、給水準備がほぼ完了するので、日々の水やりが快適になると思う。

小物が到着すれば、排水トレイのドレンパイプの加工が必要だが、顕微鏡カメラ(WEBカメラ改)の「イグリデュールGスリーブ&フランジ 」の余りを流用できそうだ。

本来は今週始めの連休にコンプレッサーの「補助タンク」の架台を加工しようと、ベースとなるメタルラックをすでに準備してあったが、こちらの方は来月になりそうだ。

21174__1400kg 1馬力のコンプレッサー本体の上に、前述の補助タンクが設置できるよう、メタルラックをすっぽりと被せられるような加工作業を(メッシュの切断と切断面の塗装)予定している。

なお、ディスクサンダーの切断用ディスクも準備してあるが、このところ、ディスクサンダーが大活躍している。しかも、一回の連続運転が結構長いので、モーターの発熱には気をつけなければならない。

----------------------------------------------------------------------------------------
2021.09.27
■ 庭の給水タンク完成

21177_ オレンジ色のタンクは余りに目立つので、汎用の自転車カバーを買ってきて「ミシン工房」でカバーの製作をお願いした。カバーの縫製をすべて解いていわゆる生地状態にしてから、タンクの寸法に合わせて仕立て直しをしている。

カバーの下から巻き込む風で簡単に飛んでしまう可能性があるので、生地に付属の留めバンドを付け直してある。

排水トレイのドレンパイプの取り付けと、塗装(カバーに合わせてライトグレー)には結構手間取った。標準仕様の25Aのバルブに樹脂製のエルボを取り付けたので水受けがしやすくなって、水切れの行儀が良い。

これで庭いじりの快適さが断然良くなったと思うが、細君の反応は今ひとつで、あれば便利くらいの感覚のようだ。

しかし、このタンクを設置したことで、災害時の不測の停電で集合住宅内の給水が停止した場合の雑用水の確保ができたことになる。

なお、台風時期もそろそろ終わりになりそうだが、我が家では、台風の襲来が予想される直前には、熱いお湯をバスタブに一杯はっておくことを常としている。このことで、過去に一度だけ大助かりしたことがあるので、この100Lタンクは非常用の雑用水としてきっと役立つ時がくると思う。

ところで、奥に見える樹脂製のシャッター物置だが、かれこれ20年以上もの間雨ざらしなのに、まだまだ程度が良い。たまに野良猫の休息場になるので、ある時期にフェンス足下の隙間をすべてかわいい垣根で塞いである。

・・・つづくもどる

«ソーラー電池腕時計:ビジネス用もこれに変えることにした

無料ブログはココログ