1979年製セイコークォーツ懐中時計(備忘録)
保管庫にある祖父の遺品になる手巻き懐中時計を久々に巻いて、比較的大きな音の歯車音を聞いていると、普段腕時計をあまりしないのと、スマホも自宅によく忘れるのでこれをカバンに入れておきたくなった。
と言っても、手巻きの懐中時計をカバンに入れて持ち歩くのは重くて不合理なので、消耗品クラスの電池式クォーツ懐中時計を探していたところ、46年前の長期保管品を見つけた。文字盤のデザインがシンプルで気に入ったのと、10日前に電池装填で動作確認済みということなので、不安要素は数々あるが駄目元で商品を注文した。
駄目元とは即ち、送料込みで汎用時計バンド程度の消耗品価格だったことを意味し、もとより商品としての価値を見いだせないものだと思う。今さら現行の懐中時計を新たに購入する気はないが、これならば結果がどうあれ納得の範疇だと思った。
ケースサイズは前述の[SEIKO Automatic]よりふたまわり小さな、直径37mm、厚み8mmで、2台のソーラークォーツ腕時計とほぼ同じだ。カバンに入れっぱなしで2年間駆動という予定だが、はたして現物の程度がどうかだけが気になるところだ。
長年の日焼けとも思われる文字盤の雰囲気だが実際のところはわからない。だとしても大した気落ちはなく、とにかく正常に駆動し続けてくれることを願う。今回も「安物買いの何とやら」になるリスクが高い買い物だ。
現在、懐中時計が必須なのは鉄道運転士ではないかと思う。運転視野内での確認が容易で精度と耐磁性能を有し、長期駆動を具備しているものが求められるらしい。そしてストラップはチェーンではなく「編み紐」だ。
市販の懐中時計+チェーンという組み合わせは、ズボンにクリップを固定して、アクセサリー要素を組み込んだ時代のなごりだと思う。実際に、チェーンを付けたままカバンなどに入れて持ち歩くと時計本体にスレキズを付ける原因になるので、実用的な観点からすると「編み紐」が正解だ。と言うことで、[ミシン工房]に鉄道時計と同じような編み紐を注文しておいたので、時計本体が到着する際には間に合うだろう。
★ 商品が到着、謎の時計屋さんありがとう
送料230円のおてがる配達ゆうパケットで駆動している懐中時計が到着した。およそ時計とは思えない扱いの荷物でやってきた。電池装填から2週間ほどが経過しているが、一応時刻は合っているようでひとまずは無事に手元に届いたということか。
まあ、西の大陸からやってくるよりは安心かもしれない。これでもって発送元が考える荷物の価値観のすべてが理解てきる。しかし思いのほか美しい状態で、不安が払拭されるどころか驚きの方が大きい。一番の驚きはラウンドガラス風防のエッジカットが昔風で最近では見られない仕上げだ。
ステンレスケースやガラス風防にスレはなく、使用感が全くない保管品とおぼしきものというところだ。今後、バッグのポケットに出し入れすると、ステンレスケースには間違いなくスレが付くと思うが、それすら惜しいくらいの美しさで、厚みからしてもほぼ腕時計という様相だ。
文字板の色は銀色で見方による反射ムラが色あせに見えていたようで全く問題ない。裏蓋を開けて点検してもよいが、知らぬが仏ということもあり、機嫌良く駆動している間はそのままにして、次回の電池交換の際にチェックしてみよう。謎の時計さん本当にありがとう。
[ミシン工房]へ注文していた鉄道時計用の編み紐だが、濃紺で長さをバッグ用として30cmで仕上げている。当面はこの編み紐で使用することにして、付属のチェーンは再び保管することになる。おそらくこの先で取り出すことはない気がする。ということで、46年前の保管品懐中時計の一件は致命的なリスクを回避できたようだ。
我が家にはこの手の使い捨て価格の時計が、洗面所の鏡やキッチンの棚、車のメーターパネル横等に散らばっている。それぞれが意外と健在で、定期的な電池交換の際に改めて便利さに気づく。
★ 当時のシチズンクォーツ(備忘録)
上記の懐中時計を探し当てた際に、どうも気になる商品、具体的には記憶に残るクォーツ腕時計を見つけた。というのは、1979年に購入した[セイコードルチェ ]を思案しているときに、当時の現行品の[シチズンクォーツ]を手に持って、できれば両方を買いたかった記憶がある。それは1979年時点ではほとんど見かけなくなった、かつての高校生時代に憧れていた「クリスタルセブン」の風防ガラスカットの面影をこの[シチズンクォーツ]にみたからだ。(別記事に続く)
つづく(もどる)
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